電気自動車について | カブログ君の音楽と旅

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ビッグ3再建問題が大きな話題となり、世界の自動車市場大激変の昨今ですが、今年が実質普及元年と思われる電気自動車について調べてみました。


(1) 電気自動車の歴史


  1830年頃、イギリスで研究が始まり、1873年に世界初の鉛蓄電池を使った電気自動車が製造された。

  1900年頃のアメリカでは生産台数の40%が電気自動車であり、1,600台製造された。

  1911年には日本でも日本自動車によって初めて電気自動車の試作車が完成した。

  1912年のピーク時にはアメリカで3.4万台生産されたが、やがてフォードのガソリン車に駆逐された。

  1949年頃の日本では電気自動車のシェアは3%程度であったが、アメリカ同様衰退・消滅していった。

  1970年代に中東戦争由来によるオイルショックで電気自動車の関心が高まったが、実らなかった。

  1990年カリフォルニア州産車の一割は無公害車というZEV規制で電気自動車に再び、注目が集まった。

  1990年代にはニッケル水素電池やリチウムイオン電池の登場で第二次黎明期ともいえる時期となった。

  ところが、自動車業界や石油業界の激しいキャンペーンの結課、ZEV法は骨抜きにされ、再び衰退した。

  1997年の京都議定書により、CO2削減が大きな問題となり、環境面から車社会の問題が注目された。

  1997年にトヨタがハイブリッド方式のプリウスを発売し、電気自動車の過渡期製品を発売した。

  2008年には税制面で優遇されているシリコンバレーに27社以上の企業が名乗りをあげるようになった。

  一番乗りのテスラ社は最高時速200km、航続距離400kmのスポーツ車を販売し、予定1,000台完売した。

  2009年はいよいよ三菱のアイミーブを皮切りに電気自動車普及元年ともいえる年となりそうです。



(2) 自動車用電池の歴史

  

  黎明期は鉛蓄電池であったが、容量不足等の問題もあり、ガソリン車に押され、やがて消えていった。

  第二次黎明期にはニッケル水素電池やリチウムイオン電池も登場したが、自動車用としては問題があった。

  普及元年ともいえる今年はリチウムイオン電池の性能向上もあり、実用小型車が多数登場しそうである。



(3) リチウムイオン電池の利点と課題及び解決見込み 


  利点

   ①走行時にCO2、NOx、PM等の有害排気物質が全く出ない。

   ②エンジンが無いので、静かで振動も少なく、静かな環境が求められる施設等でニーズが高い。

   ③深夜電力を利用すれば、ガソリン車の1/9程度の燃料コストで済む。

   ④エネルギーロスが少なく、加速性能がガソリン車に比べて約30%向上する。

   ⑤総合エネルギー効率が、ガソリン車の約14%に比べて約2倍の30%であり、まだ向上の余地がある。

   ⑥ブレーキ等の制動時の運動エネルギーを回生して、蓄電し、再利用できる。

   ⑦アイドリングが全く不要で、動力伝達損失が少ない。

   ⑧ガソリンスタンドの設置費用約1億円に比べて、充電用スタンドは300万円程度と極めて安い。

   ⑨電力網は全国くまなく張り巡らされており、新たなインフラ設備投資が殆ど不要である。

   ⑩構造が簡単なので、動力伝達ロスが少なく、故障もしにくく、修理も簡単になる。

   ⑪重い電池を中央最下部に置けることにより、走行安定性が向上する。

   ⑫エンジンオイル、エレメント、プラグ、クーラント等の消耗品が不要になる。

   ⑬危険な燃料輸送の必要が無くなり、タンクローリーによる事故が減る。

   ⑭設計上の制約が少なくなり、自由な設計が可能になる。


問題点と解決の見込み

   ①リチウムイオン電池は発火や破裂の心配があるが、実際に販売される段階では解決しているでしょう。

   ②電池寿命が問題だったが、車の寿命と大差なくなり、電池交換せずにやってゆけそうな段階にきている。

   ③寒冷地での性能が落ちる問題があったが、これも解決されつつあり、特に問題にならない段階である。

   ④リチウムイオン電池が高く、約4万円/kwのコストがかかるが、補助金や、量産効果で下げるしかない。

   ⑤フル充電に10時間前後かかるが、急速充電スタンドで30分80%充電が可能であり、今後更に短くなる。

   ⑥走行距離が130kmと短いが、アメリカには400km走れるスポーツ車もあり、問題は解決されつつある。

   ⑦希少金属であるリチウムの供給不足や高騰の懸念があるが、使用量が少なく、大丈夫なようである。

   


(4)リチウムイオン電池のメーカー間提携状況


   ①トヨタ  →パナソニック(三洋電機)・・・・・パナソニックグループはリチウムイオン電池の世界シェア44%

   ②ホンダ →GSユアサ・・・・・・・・・・・・・・・・・GSユアサは三菱自動車、プジョー・シトロエンにも供給

   ③日産  →NEC(NECトーキン)・・・・・・・・NECトーキンはキャパシタにも力を入れている

   ④三菱  →GSユアサ・・・・・・・・・・・・・・・・・実質世界初の普及型電気自動車アイミーブ4月発売予定

   ⑤GM  →LG化学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・LG化学は現代自動車、起亜自動車にも供給

   ⑥フォード →三洋電機(?)・・・・・・・・・・・・・・三洋電機はハイブリッド用ニッケル水素電池供給中

   ⑦クライスラ→GE・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・来年発売予定で開発中

   ⑧VW  →三洋電機・・・・・・・・・・・・・・・・・・三洋電機はトヨタにも供給

   ⑨プジョー →GSユアサ・・・・・・・・・・・・・・・・・プジョーはシトロエンを傘下に持っている


   ※上記以外にもスズキ、ダイハツ、富士重工、日産ディーゼル(ボルボ子会社)、ダイムラー等も開発中

   ※ボルボはフォードの傘下になっている。



(5)今後の見通しと社会の変化


 インフラ整備を世界的な規模で整備しようとしているのが、アメリカのベータープレイス社で電気供給システムの標準化や電気の販売方法の確立等、熱心にやっているようである。

トヨタが熱心な燃料電池自動車は充電時間の制約はないが、水素スタンドの建設に3億円程度かかるし、水素の供給インフラ整備も高コストで普及は難しいだろう。

結局、現時点で一番有利であろうリチウムイオン電池で走る電気自動車が5年以内にはガソリン自動車を脅かす存在になっているのでしょう。

そうなると現在の形態は崩れることになり、ガソリンの使用量は徐々に減少し、ガソリンスタンドはますます減り、自動車修理工場も修理が大幅に減少し、一部の自動車部品メーカーは不要になるのである。

エンジンが不要になり、代わりにモーターを作る会社や電池メーカーが隆盛を極める時代になるのである。

充電設備は当面、電力各社・郵便局・イオンを始めとする大規模な小売店や飲食店等に設置されるでしょう。

急速充電に1時間弱の時間がかかる事は滞在型の施設にとってセールスポイントにもなる。

公共施設やレジャー施設はもちろん設置するでしょうし、電池レンタルの企業も沢山でてきそうです。

今、自動車関連の事業所は恐らく多くに設置されるでしょうから、後は自動車の普及次第ですね。

結局、電気自動車の普及が最大の課題で、その為には電池性能の向上が全てと言っても過言ではありません。

良くなったと言っても130km程度の走行距離、時間単位の充電時間、補助金を貰っても最低でも200万円はしそうな車両価格等、本格普及には解決しなければならない問題が多く残っています。

最近、キャパシタという電池が実用化の見込みであり、リチウムイオンキャパシタと電気2重層キャパシタがあるが、特徴は電気2重層キャパシタなら秒単位でフル充電できるらしいし、希少金属を使わないので安価だし、異常高温や発火の心配が無く、自動車の耐用年数より長いらしいのである。

瞬時に大電力を充放電できるのでスタート時に大パワーが出て、エネルギーの回収にも優れているようである。

日進月歩の時代ですから今の問題はみるみる解決されて電気自動車全盛の時代が足下まで来ているように感じました。


主なキャパシタメーカー

①イーメックス・・・・・・・・・・・・・・・・・ 高分子リチウムイオンキャパシタにより、夢のような電池を完成しそう

②アドバンスト・キャパシタ・T・・・・・ フォード傘下のボルボ傘下の日産ディーゼルと共同開発中

③旭化成エレクトロニクス・・・・・・・ 旭化成(3407)の子会社

④太陽誘電(6976)・・・・・・・・・・・・ 東証一部上場

⑤NECトーキン(6759)・・・・・・・・・東証一部上場

⑥FDK(6955)・・・・・・・・・・・・・・・・東証一部上場(元富士電気化学)、富士電機系列

⑦JMエナジー・・・・・・・・・・・・・・・・・ JSR(4185)の子会社

⑧日立エヌアイシー・・・・・・・・・・・・・日立製作所(6501)の子会社

⑨富士重工業(7270)・・・・・・・・・・ 東証一部上場



オバマ大統領が、ビッグ3立て直しも絡めて、環境に力を注ぐようですからCO2の約20%を排出していると言われている車社会が今後大きく変化するのは間違いなさそうです。

電力の多くは無駄に捨てられてますから、電池の性能向上が世の中の環境改善に大きな力を発揮しそうです。

特に瞬時に大電力を充放電できるキャパシタは車以外にも無停電電源、夜間電力貯蔵、自然エネルギー発電の貯電等利用範囲は無限なようですからこれからの性能向上が楽しみな製品だと思います。


米国ワシントン州に1999年に設立された米国のシェルビースーパーカーズ(SSC)社は1月21日、アルティメットエアロEVの投入計画を明らかにした。
ピュアEVで、アルティメットエアロが2008年に記録した最高速434km/hを上回る性能実現を目指す。
アルティメットエアロEVではエンジンに代えて、AESP(オール・エレクトリック・スケラブル・パワートレーン)を採用、2次電池としてリチウムイオンバッテリーを搭載し、充電時間は110Vコンセントでわずか10分で、最大航続距離も約320kmと実用的だ。
AESPは充電時間が短いだけでなく、小型軽量、大出力化が可能などの特徴を備え、モーターの最大出力200ps、電磁特性を変更することでピックアップトラックやSUV用に最大出力を500psまで高めることができる。
さらに、大型トラックや軍用車など、過酷な使用が想定される車両には、モーターを2個搭載し、この時のトータル出力は1,200psに達するという。
SSC社はこのAESPを大手自動車メーカーにも納入する方針で、同社はそのコストについて、千~1万ユニット規模で量産できれば、1個当たりのコストは5千~6千ドル(約45万~544万円)まで下がると試算している。
AESPの大きさはエンジンの約18分の1とコンパクト、そして単体重量も約90kgと軽い。
車両デザインの自由度を高める意味でも、自動車メーカーから注目される可能性は高い。
アルティメットエアロEVは3~6月に公開予定で、世界最速のスーパーカーは、世界最速EVの称号も手に入れることになりそうだ。

早速、実用性の高そうな電気自動車が登場しそうです。
電気自動車の強みは出来たばかりのメーカーでも容易に世界のトップに立ち得る事です。
特にアメリカには雨後の竹の子のように続々メーカーが設立されているようですから、日本もうかうかしていたら再度自動車市場での主導権をアメリカに取られかねません。
電気自動車普及元年になりそうな今年、如何なる展開が待ち受けているのでしょうか?

4月からの新車発売競争が楽しみです。