ナミヤ雑貨店の奇蹟 | p・rhyth・m~映画を語る~

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英題:The Miracles of the Namiya General Store
監督:廣木隆一
キャスト:山田涼介/村上虹郎/寛一郎
配給:松竹/KADOKAWA
公開:2017年9月
時間:129分




東野圭吾原作の映画化といえば,このコーナーでもすでに『容疑者Xの献身』『麒麟の翼』『プラチナデータ』『真夏の方程式』『天空の蜂』『祈りの幕が下りる時』『ラプラスの魔女』などを紹介してきたが,これまでに映画化された作品が18作品という点からも人気作家ぶりがうかがえる。さらに,来月16日からは篠原涼子主演で『人魚の眠る家』,来年には木村拓哉主演の『マスカレード・ホテル』と玉森裕太主演の『パラレルワールド・ラブストーリー』が公開を控えている。

そんな東野作品としては異色のファンタジーで,“東野圭吾史上,最も泣ける感動作”と話題になった『ナミヤ雑貨店の奇蹟』を今夜は紹介。監督は『余命1ヶ月の花嫁』(2009年・東宝),『PとJK』(2017年・松竹)の廣木隆一。

2012年のある夜,今は空き家で誰も寄りつかないはずの“ナミヤ雑貨店”のシャッターに1通の手紙が落とされた。それは1980年からの悩み相談。この雑貨店の店主・浪矢雄治(西田敏行)は,かつて商いのかたわら,客の悩み相談に回答していたのだった。深刻な悩みへの回答は,店の横の牛乳箱にひっそりと入れられることになっていた。

偶然にもその夜,店には敦也(山田涼介),翔太(村上虹郎),幸平(寛一郎)が逃げ込んでいた。ある理由で女性起業家・田村晴美(尾野真千子)を襲った幼馴染みの3人は,店で一夜を明かそうとしていたのだ。店内にあった雑誌で悩み相談のことを知った3人は,その過去から来た手紙に返事を書くことに。手紙の差出人は“魚屋ミュージシャン”と名乗る青年・松岡克郎(林遣都)。手紙のやり取りをするうちに,雑貨店の秘密や,相談者たちと敦也たちの共通点が浮かび上がり,思わぬ“奇蹟”が起こるのだった…。

正直,3人が“ナミヤ雑貨店”に忍び込むシーンまでは「あぁ,やっぱこの3人じゃ弱かったなぁ」と少し落胆する。しかしそれさえも計算か? 次々に語られる5つのエピソードが時を超え,緻密に絡み合ってゆくに従って,どっぷりと,この不思議な世界に飲み込まれてしまう。セリ(門脇麦)の歌う『REBORN』が流れる頃にはウルウルしちゃうし,終盤のシークエンスでは爽やかな,温かい気持ちにさせてくれる。

原作のダイジェスト感はさほどなく,上手くまとめられた2時間。ステキな奇蹟の物語に触れてみてほしい。共演は他に,萩原聖人,小林薫,吉行和子など。


映画クタ評:★★★★


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