ラプラスの魔女 | p・rhyth・m~映画を語る~

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英題:Laplace's Witch
監督:三池崇史
キャスト:櫻井翔/広瀬すず/福士蒼汰
配給:東宝
公開:2018年5月
時間:116分




洋画大作に続き,GW4日に公開された邦画話題作を今夜は紹介。原作・東野圭吾,監督・三池崇史,脚本はTVドラマ『半沢直樹』『陸王』の八津弘幸,主演に櫻井翔,共演に広瀬すず,福士蒼汰,豊川悦司ときたら,やっぱ観に行っちゃうでしょ。

“ラプラスの悪魔”とは19世紀フランスの天才数学者ピエール=シモン・ラプラスの提唱した“未来に起こる出来事を全て予見できる知性”のこと。2015年に書き下ろしとして刊行された原作は東野圭吾の作家デビュー30周年記念作品で,構成の妙味に溢れたサスペンス・ミステリーとしてベストセラーとなった。

ある日,初老の男性が若い妻と訪れた赤熊温泉で,硫化水素中毒で死亡する。警察の依頼で現場を調査した地球化学の専門家・青江修介教授(櫻井翔)は,妻の水城千佐都(佐藤江梨子)による計画殺人を疑う中岡刑事(玉木宏)に対し,屋外で意図的に致死量のガスを吸引させることは不可能だと説明し,事故と断定する。ところが数日後,今度は苫手温泉でまたしても硫化水素による死亡事故が発生する。しかも被害者は前回の男性と顔見知りだった。それでも青江は,未来の自然現象を正確に予測できない限り,この犯行は不可能と改めて明言する。

そんな青江の前に,事件を調べる怪しげな女性・羽原円華(広瀬すず)が現われ,これから起こる自然現象を見事に言い当ててしまうのだった。なりゆきで円華と行動を共にすることになる青江は,彼女が失踪しる甘粕(福士蒼汰)という青年を探していることを知る。一方,警察は,何か不思議な力が備わっている円華が事件に関与しているのではないかと疑い始める。そして動き出す第3の事件。“ラプラスの悪魔”の秘密と事件の真相が,次第に明らかになっていく…。

面白くなくはなかった。が,原作にあった,各キャラの持つ特殊性が曖昧になっていて,青江も中岡も円華も謙人も何だか“薄い”。才生(豊川悦司)や全太朗(リリー・フランキー)は上手さと存在感でカバーされるが,今度は“濃い”。映像的にも中盤までは惹きつけてくれるが,後半が何だか眠くなってしまうし,それを吹き飛ばすパワーのあるシークエンスが足りず,エンドクレジットが出るまで三池監督ってことを忘れてしまっていた。意味ありげな“月虹”の映像だけは,脳裏に貼り付いている。

あまり期待せず,TVのスペシャルドラマ位の感覚で見るのがベストかも。共演は他に,志田未来,TAO,高嶋政伸,檀れいなど。


映画クタ評:★★★☆☆


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