◆マット・ポッティンジャー『煮えたぎる海峡。台湾防衛のための緊急提言』に注目します。



★ポイント


・故・安倍晋三首相は「台湾有事は日本有事」と発言しているが、
台湾を取り巻く安全保障問題は、
わが国にとって最重要課題のひとつである。


・ひとたび台湾有事が起これば、
東アジア地域の平和の均衡が崩れて大きな国際問題となるだけに、
この機に読み逃すことはできない書であることは間違いない。


・国共産党が「台湾の祖国統一」の野心を隠さず、
習近平は2027年の人民解放軍建軍100周年をその目標と明言する。


・こうした状況下で中国を抑止して世界平和を維持するための施策を、
第一期トランプ政権で対中国を主とするインド太平洋政策を担当した、
マット・ポッティンジャーが本書で緊急提言。


・「民主主義国は戦争に備えなければならない」
という観点に立ち、
台湾有事の全体像を解説し、台湾、米国、日本、
豪欧の各地域の政策立案者および軍関係者がなすべきことを、
「いま、何をすべきか」という切り口で具体的に示す。


・さらに、氏のオファーに応えた中国・台湾事情に精通する有識者の特別寄稿を

多数収録している点も本書の特徴だ。



 

 




 

 



◆孫崎享『私とスパイの物語』を読み解く




孫崎さんは、
外務省国際情報局長、駐イラン大使などを歴任。
情報畑が多かった。


★要旨


・世界的女優の
マレーネ・ディートリッヒやオードリー・ヘップバーンから、
作家のアーネスト・ヘミングウエイに至るまで、「スパイの一面」があった。


・私はまず、イギリスの陸軍学校へ送られ、
ロシア語を学びました。
13人のクラスでしたが、そこには後にMI6の副長官になる男もいました。


・多くが軍人でしたが、
軍人でロシア語を学ぶというのは、
そちら(スパイ)の系統でしょう。


・外務省の「ベトナム・グループ」による、
米中接近の主張が現実となったものだから、
その反省として、外務省内に「複眼的分析」を行う国際情報局を設置したのです。


・後に安倍晋三首相の外交ブレーンとなる岡崎久彦氏が局長に就き、
私が分析課長になりました。岡崎局長は1980年代半ばに、
「これから東欧で大変革が起こる」と予測し、
1989年のベルリンの壁崩壊などで現実になります。


・思考の多様性、母国以外の価値観との接触は著名なスパイの特徴でしょう。


・CIA長官ウィリアム・コルビーは
戦後はローマ勤務、ベトナム戦争時のサイゴンでのCIA支局長を務めました。


・英国MI6の長官だった(1999年から2004年)
リチャード・ディアラヴはナイロビ、プラハ、パリ、
ジュネーブ、ワシントンに勤務しています。


・CIAのコルビーも、MI6のディアラヴも情報機関の長官として様々な国で、
母国以外の価値観と接触し思考の多様性を身に着けたのです。


・世界には依然、強力な情報機関があります。
彼らは手法を変えながら、世界政治に影響を与えています。

・狙いを定めた国、その政治家や社会への工作は執拗に続けられています。
時には殺害もある。


・ヒッチコック監督の『北北西に進路を取れ』は
スパイ映画の名作です。


★コメント
さまざまな文献から、
諜報のエッセンスを学びたい。


 

 


◆山上信吾『歴史戦と外交戦。パブリック・ディプロマシー』を読む




山上さんは、元駐豪大使。


副題
→日本とオーストラリアの近現代史が教えてくれる、
パブリック・ディプロマシーとインテリジェンス


★要旨


・外交官生活の最大の醍醐味は、人との出会いです。


・特に、在外公館で勤務する際には、
霞が関の外務本省に居続けていたのであれば知り合う機会がまずなかったような人と
知己を得ることができます。


・相手の土俵では勝負しない。

「歴史論争に引きずり込まれるのではなく、
自分たちを受け入れてくれているオーストラリア社会を分断してしまう危険を理性的に訴える」

これぞ至言ではないでしょうか。


・なにも「歴史」とは、大東亜戦争の歴史だけではありません。
戦前・戦後、オーストラリアであれ、アメリカであれ、イギリスであれ、
日本人、日本企業が移住・転勤先、取引・投資先の現地社会に溶け込むよう、
誠実かつ地道に努力を重ねてきたのも、また脈々と流れる「歴史」です。


・歴史戦に臨むうえでは、そうした長年の積み重ねから得られてきた
日本や日本人の信用度が最大の武器になると信じています。


・思い返せば、40年に及んだ私の外交官生活で
通奏低音のように常に付きまとってきたのが歴史認識問題でした。


・そんな有様を外交最前線で繰り返し目の当たりにしてきた私にとって
忘れ得ない鮮烈な体験が二つあります。


・尖閣諸島周辺海域における中国漁船船長による
日本の海上保安庁巡視船への激突事件、国有化、
中国の公船による領海侵入といった一連の展開に英国メディアの関心が高まり、
駐英日本大使と中国大使の双方がBBCテレビのインタビューに個別に応じることとなったのです。


・テレビインタビューの段になると、
間違った事実関係を堂々と胸を張って滔々と主張し続けた中国大使の弁舌に接し、
多くの英国人が中国側に軍配を上げてしまったのです。


・これが、日本が臨んでいた歴史戦の惨状であり、
悔しいことに、日本のトップクラスの外交官の力量を反映したものでもありました。


・こうした「負け戦」に触発された私は、その後、
昼夜となく10年、20年と筋トレを続けたのです。


・いつ、いかなる国で自分が日本政府を代表する立場に
立って歴史戦の当事者になろうとも、
理屈、プレゼンテーションの双方においてオメオメと負けることだけは
決してすまい、
と心に誓って研鑽に努めた次第です。


・その過程では、あまたの歴史関連書籍を渉猟するだけではなく、
プレゼンに秀でた英語圏、
さらにはイスラエルやロシアなどの
他国の外交官からも「技」を学ぶよう努めました。


・また、在勤したロンドンでは英語の家庭教師をつけ、
改めて発音の矯正を図るとともに、
英語圏のインテリがなじんでいるスピーチや詩の教授も受けました。
聞き手が納得する知的な言い回し、比喩、
譬えなどを貪欲に吸収しようとしたのです。


・そうした訓練の集大成がキャンベラでの大使勤務だったのです。


★コメント
世界を相手にする、
我々ビジネスマンも、外交官の交渉力、プレゼン力を

学びたい。



 

 



 

 



 

 





 

 



◆恵島良太郎『闇と闇と光。M&Aエッシェンシャル』を読む




★副題
→THIS IS M&A ESSENTIAL


★要旨


・これは、主人公の恵島良太郎が18年前に創業した会社の売却を行うものの、
M&Aの知見のなさから金銭的、心理的、
人的な資産を喪失するリアリティを追求した物語である。


・会社を経営する、全ての人に知っておいてほしい会社のエグジットの1つがM&Aだ。


・恵島は今まで、大小問わず、株式売却、事業売却、クロスボーダーなど、
さまざまなパターンで、
自身のオーナー企業8社のM&Aを経験、売却総額の株式価値は20億を超える。


・さらに、M&Aアドバイザーとして数十社の売却支援を行ってきた。


・その経験をもとに、創業社長のM&Aに潜むリスクを知ってもらうことで、
業界の定説になっている情報の非対称性を少しでも理解してほしいという気持ちから、
自身の経験の一部を恥を忍んで公開すべく筆を執った。


・人生でM&Aを複数回経験する人は少ない。


・なぜなら、大半の人は、M&Aによるエグジットは人生で一度だけであり、
最初で最後になることが多いからだ。
また、自身の行ったディールは失敗だった、
と思いたくないがゆえにM&Aの過程を振り返る人は少ない。
そして、大半はその必要もない。


・だからこそ、売却金額だけが独り歩きし、
スタートアップ界隈には事業会社の経営者が知らなくてはならないM&Aの知識が
蓄えられない状況がある。


・この経験の中に事業会社の経営者が知るべき、
多くのトラップ、闇、情報の非対称性の生まれる構造が組み込まれていたと振り返り、
読者の理解が進むようにフィクションで物語を作り上げた。


・まさに、今の日本におけるM&Aの闇を垣間見るようなたくさんの出来事。



・主人公、恵島に訪れた悲劇は、
これからM&Aを目指す経営者にも訪れる可能性が充分に存在する。


・この落とし穴を、この物語を通して疑似体験をすることで、
スタートアップの経営者が少しでもM&Aに関する
リテラシーを高め2024年以降の日本のM&Aに夢を持てる環境を作りたいと思う。


★コメント
多くのビジネスパーソンが学びたいテーマが詰まっている。

これを学ぶことで、日本は起業大国に進める。



 

 




 

 


◆中山玲子『森岡毅。必勝の法則』を読み解く



★副題
→「逆境を突破する異能集団「刀」の実像」


森岡毅さんは、USJを復活させたマーケッター。


★要旨


・森岡毅率いる「刀」社内にあるのが、
需要予測や意思決定の正しさを判断するインテリジェンスチームだ。


・事業を手掛けるマーケターが「真実の番人」の異名をもつ同チームと密に意思疎通して戦略を練る。


・高い精度の需要予測に不可欠なのが、基となる正しいデータだ。
選ぶデータを間違えれば、導き出す予測も間違う。


・USJ時代、高い利益率の背景に高精度の需要予測あり。


・「必ず客数は伸びる」
数学的根拠示し巨額投資の同意得る。


・数学という科学的見地からのマーケティングに強みを持つ、刀率いる森岡毅。


・数学的な裏付けで450億円の巨額投資に踏み切ったユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の
「ハリー・ポッター」エリア開業は入場客数を激増させ、「ホームラン」となった。


・ハリー・ポッターエリアへの巨額投資は、
当時の森岡にとって史上最大の賭けであり、挑戦でもあった。


・現・刀CIO(最高インテリジェンス責任者)の今西聖貴とそれぞれ開業によって増える入場客数を予測。
その結果から、少なくとも200万人の入場客を呼び込める可能性はかなり高い。
森岡はそう読んだ。


・「ハリー・ポッター」エリア開業当時のUSJの入場券は大人1人6980円。
入場客が年間200万人増えるとその効果は、
入場料金だけでも単純計算で140億円にのぼる。


・強みに振って大決断。
見つけた唯一無二の武器が数学だった。


・今でこそ、森岡にとって最大の武器となった数学マーケティング。
だが、最初から順調にそこにたどり着けたわけではない。遡ること約30年前の、ある挫折から物語は始まる。


・神戸大学経営学部を卒業後、
新卒入社したプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の日本法人で2年目に入っていた森岡は、
壁にぶち当たっていた。


・森岡が学生時代に得意とした科目は数学。
一方で不得意だったのは国語だ。
理由は、理数系科目に比べると「解がはっきりしない」印象があったから。


・客観性が高く、
誰が見ても分かりやすい明確な数字が解として出る数学に比べると、
国語の解は問題作成者の主観さえ入っているように思えた。


・「かわいい」がわからない


・「これ、かっこいいね」
「このデザインの方がすてきですね」

神戸市にあるP&G日本法人のオフィスで、
同社のマーケターらがシャンプーのボトルのパッケージについて話し合っていた。
どんなデザインにすれば消費者が手に取ってくれるか。


・社員がそうした議論をするのは、消費財を扱う企業なら日常の風景だ。
だが、当時の森岡にはそうした感覚がさっぱり分からなかったのだ。


★コメント
森岡メソッドの背景が、わかりやすく書かれている。

学びとりたい。



 

 



 

 




 

 



◆ドナルド・トランプ『でっかく考えて、でっかく儲けろ』を読む


(共著:ビル・ザンガー)



※要旨


・金持ちになる唯一の方法は、
現実に目を向け、下品なほど正直になることなのだ。


・ビル・ゲイツやウォルト・ディズニーをはじめ、
一代で財を築いた億万長者たちは、ほぼ例外なく、
「でっかく考えて、がむしゃらにやる」能力をもっていた。


・人間はまず夢を描き、それを叶えるために努力する。
だから、でっかい夢をもっていない人間には、
偉業を達成することなど不可能だ。
かつてペンセントラル鉄道の倒産に伴って、
マンハッタンに広大な空き地ができたとき、
わたしは現場に乗り込み、ここをどうするかにつてとことん夢を見た。


・そして私の構想どおり、
空き地にはニューヨーク市随一の大きさを誇る
ジャビッツセンターが建設された。
これはでっかい夢の賜物だ。
どのような夢を見たときに、
あなたは興奮と爽快感をおぼえるだろうか。
実現できるかどうかを気にする必要はない。
心配は無用だ。
夢をみるのにコストはかからない。
自分のでっかい夢をじっくりと楽しんでほしい。


・あなたが今、どんな職業についていようと、
情熱的に取り組んでいれば奇跡は起きる。
正しい人物とめぐり合い、その人の目に止まるのだ。
わたしは何度もそういう実例を見てきた。
崇高な目的を見つけ、心からそれを追い求めれば、
おのずと道は開けてくる。


・情熱がなければ、人生は輝きを失う。
情熱があたえてくれる肝っ玉は、
「決して諦めない」ことを可能にする。


・あなたは何をしているときに、ぼーっとのぼせ上がり、
恍惚状態に入ることができるか?
過去のもっとも誇らしい実績を思い出し、
どのような活動なら、簡単に自然に入り込めるかを考えればいい。


・わたしは未開発の一角を買収して、
絢爛豪華な街並みを作り出すのが好きだ。
女性に関しても、仕事の手際に関しても、
美しさと優雅さはわたしの情熱をかきたてる。


・プレッシャーの下でも優雅に。
成功のもうひつつのカギは、プレッシャーに対処する能力だ。
人生で何かを成し遂げたいなら、
プレッシャーを上手にあしらう必要がある。
私は経験からひとつの教訓を学び取った。
問題が発生したときには、問題の対応に注力せず、
問題の解決に注力せよ、という教訓だ。



・私はよく次のような質問を受ける。
「どうやってプレッシャーに対処しているのか?
どのように数十億ドルの取引をまとめるのか?
どうすれば巨額の資金をローンで調達できるのか?
どうして夜眠れるのか?」


本音を言うと、わたしはこれらの事柄はどうでもいいと思っている。
言葉を換えれば、私にとっては些細なことなのだ。
それよりも、イラクの状況を見るがいい。
無数の人々を呑み込んだ地震の被害を見るがいい。
世界には悲劇があふれている。

それに比べて、私がやる社長の前でのプレゼンはどれほどのものか。
ユーモアをたっぷりと交え、抜け目なく立ち回ればいいだけではないか。
壮大な世界から俯瞰したとき、
あなたにとっての大問題は、ちっぽけなことなのだ。


・でっかく夢見るのは良いことだ。
でっかい夢という道標をつくり出さなければ、
あなたはどこへも行きようがない。


・まず世の中には楽しい仕事も存在すると、
考えてみることから始めるといい。


・直観は誰にでもある。
重要なのは、直観の使い方を知っているかどうかだ。
今日では、驚くほど多くの人々が自分の直観を信じなくなっている。


・不可能だと知らないからこそ、
うまくいくこともある。


・直観とは、過去の経験に基づく知的反応だ。
だから、経験を積めば積むほど、直観はうまく働くようになる。


・自分で自分の運を作り出す。
運を向上させたいなら、あなたにもできることがある。
有名ゴルフファーのゲイリー・プレイヤーを見てみるといい。
私は1978年のマスターズで、彼の優勝シーンを目の当たりにしている。
ゲイリーは小柄ながらも、現役中にメジャー大会を9回制覇している。
彼にはひとつ強みがあった。
練習の虫という点だ。
彼は自分を鍛え続けた。


・「なぜ、あなたはこんなに幸運なんですか?」
と聞かれたとき、ゲイリーはこう答えた。

「努力すればするほど、わたしの運は上向くんだ」
素晴らしい金言だ。
これは本書一押しの金言であり、噛めば噛むほど味が出る。


・機会と準備がそろったとき、幸運が生まれる。


・新しい発想、情報、機会に対しては、
常に門戸を開放しておく必要がある。
私がビジネスで成功できた第一の理由は、
新しいアイデアと見えにくいチャンスを、
目を皿のようにして探していたことなのだ。


・わたしの一日は、早朝、新聞を読むことから始まる。
わたしは特定の目的を持たずに、
知性の渇きを癒すためだけに読む。
ビジネスの分野に限らず、さまざまな話題を広くチェックし、
新たな知識を得るという行為に喜びをおぼえる。


・ウィンストン・チャーチルは20世紀有数の偉大な演説家だ。
彼は生まれつき演説がうまかったと、誰もが思い込んでいる。
しかし、チャーチルは演説が上達するまで、
何度も何度も練習を繰り返したのである。


・実際の話、わたしは何よりも誠実さを尊ぶ。
頭脳よりも、動機よりも、やる気よりも。
職場で最も大切なのは、チームスピリットだ。


・わたしが社員たちに持ってほしいのは、
組織全体に配慮する気持ちである。
会社の成功を自分自身の成功ととらえ、
全身全霊で向上を目指す社員に、わたしは報いる。


・「誰かに助けてもらったら、必ずお礼を言いなさい」
これは人生の基本中の基本だ。


・挫折は、あなたを破滅させることもあれば、
あなたをより強くすることもある。
わたしは次のような昔の格言を信じている。
「死ぬわけではないと思えば、あなたはもっと強くなれる」

逆境から復活した経験を持つ人々に、
わたしは最大の敬意を払う。


・難局への立ち向かい方を見れば、
その人間について多くのことがわかる。
大切なのは、何を難題と定義し、
何を挫折と定義するかだ。
負けを認めれば、あなたは負ける。
状況の悪さは認めても、最後までやり抜く決意があれば、
あなたには勝つチャンスが生まれる。


・頂点に上り詰めたら、社会に還元する。


・取引規模が大きいほど、資金調達はたやすい。
ちぃっちゃいプロジェクトよりでっかいプロジェクトのほうに、
銀行は金を貸したがる。


・ほとんどの人々は、でっかく考えようとすると、
恐怖から足がすくんでしまう。
それは、でっかいことを成し遂げる自分を想像できないからだ。
彼らは勝手にできないと思い込んでいる。


・ でっかく考えることは誰にでもできる。
最も大切なのは、あなたの思考のサイズだ。
どれだけでっかく考えられるかが、
どれだけでっかく成功できるかを左右する。


・わたしは子供のころから、でっかい開発業者になると決めていた。
だから、でっかい開発プロジェクトを取り仕切れる人物を目指し、
努力を重ねてきた。
わたしはウォートン・スクールで財政と金融を学び、
余った時間に不動産を勉強した。


・卒業後は、父の元で5年間働き、
上手に取引をまとめる方法と、
誰よりも安く早く品質の良い建物をつくる方法を習得した。


・もっとでっかい挑戦への準備が整ったと感じたとき、
わたしはマンハッタンに進出し、自分の会社を起こした。
私はでっかい目標を持ち続け、
この目標を達成できる人物になるべく、
必要なステップをすべてクリアしてきたのである。


・姿勢はでっかく、ふるまいは控え目に。


・どうやっても成功しそうにない人が、
でっかく考える能力があるという一点だけで、
大きな成功を収める例がしばしば見られる。


・でっかく考える人々は自然と寄り集まる。
でっかく考える人は、ほかのでっかく考える人と、
交流を持つべきである。
人間は周りの人々から大きな影響を受ける。
我々は周りの環境の産物なのだ。


・でっかく考える人と友達になったら、
ランチやディナーなどで定期的に会い、
アイデアを交換したり、意見を言い合ったり、
夢や野望を分かち合うといい。


・でっかい行動はでっかい自信を育む。
でっかい考えは、できるだけ早く、でっかい行動に変換する必要がある。
さまざまな言い訳で前進をためらってはいけない。



・考えるのをやめ、行動に移るのだ。
自信を築き上げるには、まず小さいことから始め、
徐々に大きなことに取り組んでいくといい。


・より大きな目標を受けいられるよう、
あなたは精神を鍛錬しておく必要がある。
より大きなステップのために、
あなたは心の準備をしておく必要がある。


・超のつく成功を収めたいなら、
仕事から最大の利益を引き出すために、
あなたはレバレッジを利用する必要がある。


・でっかいトレンドに乗る。
めまぐるしく変わる日々のニュースの裏には、
数十年単位のでっかい変化が潜んでいる。
ここには、でっかいアイデアが転がっている。


・でっかい挫折に備えよ。
失敗や挫折は、完全な敗北ではない。
敗北は心の問題だ。
敗北を受け入れ、絶望的な敗北者の思考形式になったとき、
あなたは敗北する。


・どんな仕事をするにせよ、
あなたはでっかく考える必要がある。


※★以下、ビル・ザンガーによるコメント


・ドナルドにふっかけられた難題は、物の考え方を根底から変えてくれた。
この経験は、でっかく考えればでっかいことを実現できる、
という100%の確信をあたえてくれた。


・ドナルドの姿勢は、「なせばなる」と「とことんまでやる」
の二言で言い表せる。
我が道を行け。
生きるために必要なものを求めよ。
自分の人生を他人任せにするな。
他人になめたマネをされたら黙っているな。


・彼はどんなときでも、プロらしい振る舞いをする。
どんなときでも、彼は準備に抜かりがない。
彼は良い意味で期待を裏切り、人々を必要以上に楽しませてくれる。
また、彼の誠実さは天下一品だ。
誠実さは、ドナルド・トランプにとって大切な要素であり、
それは事業家にとって素晴らしい特質である。


・トランプは言う。
「すでに考えはじめているなら、でっかく考えたほうがいい。
選択権は君にある。
どんな状況であれ、でっかく考えることは誰にも止められないのだから」


・「でっかく考える」味を覚え、
「がむしゃらにやる」すべを習得したあなたは、
一瞬たりとも立ち止まってはいられなくなり、
金銭的な報酬が自然ともたらされるようになる。
これこそがドナルド・トランプの極意だ。


・彼を見てほしい。
彼は「粘り強さ」の権化。
どん底に沈んだときでさえ、彼は決して歩みを止めなかった。
頂点を極めようとするとき、何よりも必要なのは粘り強さである。



※コメント
ビジョンの大切さを学んだ。
考えることは、タダなのだ。
大きなプランは、とても人を引きつけるようだ。


 

 



 

 




 

 


◆渡瀬裕哉さん新刊『トランプ凱旋!』に注目します。


ムック版。


★サブタイトル

アメリカの「現在」がわかれば日本の「未来」がわかる!


★ポイント


・第二次トランプ政権が及ぼす世界と日本への影響を、
気鋭の論客がわかりやすく解説。


・2025年1月21日、ついに始動した第二次トランプ政権。


・選挙期間中、メディアはこぞってネガティブキャンペーンを張ってきたが、
そんなものどこ吹く風と勝利を収め、ホワイトハウスに帰ってきた!


・世界は安定に向かうのか? それとも混迷するのか?


・日本はどのような対応を迫られるのか?


・気鋭の論客が新聞、テレビはもちろん、

ネットでも知られていない真実をわかりやすく解説。



 

 



 

 




 

 



 

 



◆渡瀬裕哉、監修『大きな政府の社会主義を打ち破れ!』を読む。キングリッチ著


ニュート・キングリッチ著。


サブタイトル
→「アメリカの未来を救う」


★要旨


・大きな政府を掲げる社会主義者の台頭は、
アメリカにさらなる問題、
分裂、対立を生み出すだけだ。


・「大きな政府の社会主義」は機能していない、
という議論に勝たなければならない。


・コロナウイルスの大流行で
公衆衛生システムが崩壊した経験全体が、
「大きな政府の社会主義」が、
いかに人々が期待するスピードと質を提供できないかを、
端的に示している。


・国家安全保障システムは、
官僚主義的で無能にまみれ、
アフガニスタンで20年、
イラクで18年経っても勝てなかった。


・「大きな政府の社会主義者」たちは、
自分たちが悪い投資家であり、
市場は官僚よりも賢いということを
信じようとしない。


・「大きな政府の社会主義者」の驚くべき点は、
それが決して上手くいかないにも関わらず、
アメリカの知識人コミュニティの
それに対する情熱的なコミットメントが
決して揺らぐことがないことである。


・「大きな政府の社会主義者」を打ち負かすのは、
困難な仕事である。
社会主義は1960年代以降、
アメリカの左派の中で政治神学として発展し、
力をつけてきた。


・しかし、アメリカの歴史は、
終わりなき執念の歴史であった。


・原野を切り開くことは、
試行錯誤の絶え間ない学習過程であった。


・多数派を獲得するには
長期にわたる粘り強い努力が必要だ。
その粘り強い努力の間、
明るくいることが、より多くの人々を党に惹きつけ、
敗北や挫折の時期における怒りや対立を
最小限に抑える唯一の方法である、
と主張した。


・もし私たちが祖国を愛さず、
祖国を育み、強化する献身を欠くならば、
救うに値するアメリカの未来はないだろう。


★コメント
長年、社会主義と闘ってきたキングリッチの言葉には、
説得力がある。

積極的に学び取りたい。



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◆エルブリッジ・コルビー『アジア・ファースト』を読む。奥山真司・訳。


奥山真司さん、翻訳。


エルブリッジ・コルビーは、
次期トランプ政権で、
国防総省ナンバー3である、国防次官(政策担当)に内定している。


サブタイトル
→「新・アメリカの軍事戦略」


★要旨


・「拒否戦略」とは、
中国の軍拡をとにかく「拒否」するということ。


・これは「中国をつぶせ」「処罰」ではない。


・とにかく軍拡はしてくれるなよ。
こちらも軍拡で対抗しますよ、ということ。


・我々も軍拡して、
それから互いの妥協点をみつけるというもの。
中国をつぶせ、とは思っていない。


・拒否戦略とは、
中国がアジアで軍事覇権を確立することは、
絶対ダメですよ、ということ。
そのためには、
日本もアメリカも軍拡がんばりましょう、ということ。


・私のライフストーリー。
「拒否戦略」を理解してもらうために、
バックグランドとして、私自身がどのような経歴をたどり、
いかにして戦略家になったのか、
ライフストーリーを述べたい。


・私は、1979年シンガポールで生まれた。
父の仕事の都合で、
1986年に日本に移住し、
6歳から13歳まで麻布の西町インターナショナルスクールと、
調布のアメリカンスクールに通った。
香港にも住んだため、
日本やアジアに馴染みがある。


・ニューヨークに戻った後、
ハーバード大学に進学し、歴史を専攻した。
政治関係の理論や前近代史、
欧州史、中国史などを勉強した。
これらの知識は、
私の戦略観を育むのに良い影響があった。


・私は歴史家ではないが、歴史は理解しているつもりだ。
そのため、
戦略を立案するときに、歴史のアナロジーもよく使う。


・2002年にハーバードを卒業後、
連邦政府で働いたり、ブッシュの大統領選スタッフになったりした。
イラクにも国務省の職員として駐在した。


・帰国後は、諜報機関の改革を手伝った。
なぜ政府がイラクに関する情報を読み違え、
大量破壊兵器があると勘違いしたのか、
調査した。


・国家防衛戦略の起草に携わる。


・第一次トランプ政権が始動した2017年に
国防総省ペンタゴンに戻った。
マティス国防長官の下で、
国防戦略をまとめる任務についた。


・このとき、米国のの方針転換を提言した。
軍備の再編成、
大国との戦争に焦点を当てた軍の構成方法にシフトすること、
「中国第一主義」に焦点を移すこと、
などである。


・この防衛戦略を書くまでのプロセスは膨大なものだった。
私が必要だと思う理屈立てや、
中間報告をしたり、
論拠やカバーしなければならないトピックを
集めるのが重労働だった。


・それでも最終的には意義のある戦略に
まとめることができたと自負している。


・私がそこで目指したアメリカの戦略変更は、
ありがたいことに、すでに現実になっている。
それは実際のアメリカ国防総省の戦略のシフトだ。


・私が手掛けた戦略文書は、
それを実現する一翼を担ったものと、言える。


★コメント
コルビーの戦略をわかりやすく、
噛み砕いて新書版していただいているので、
素人の私でも理解できる。

ぜひ全日本人に読んでいただきたい。



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◆内藤陽介さん新刊『蛇の文化史。世界の切手と蛇のはなし』に注目します。




★ポイント


・日本の鏡餅、しめ縄に見る古代からの蛇神信仰を皮切りに、
インド、ファラオとコブラ、ヘルメスの蛇杖、
メドゥーサからアスクレピオスの杖へ、
エデンの園といった世界各地の文化史の表象としての蛇を解説するとともに、
「蛇と戦争」の章で米国独立戦争自体の旗から現代にも通じる蛇の表象を詳説。


・郵便学者による「干支の文化史」シリーズ第2作。


・蛇をめぐるポジティヴ・ネガティヴ、
さまざまなイメージの背景にある歴史的・社会的文脈について、
主に切手を手掛かりとして読み解く。


・〈目次〉
第1章 鏡餅と蛇神信仰
第2章 インド神話と仏教の蛇
第3章 ファラオとコブラ
第4章 ヘルメス/マーキュリーの蛇杖
第5章 メドゥーサからアスクレピオスの杖へ
第6章 エデンの園
第7章 蛇と戦争



 

 



 

 

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