新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない現実。そして、そんな状況で閉塞感もいっぱいあるけれども、リモート会議など、新たなビジネススタイルも出てくるようになった。そんな中で、これを機に、いろんな形で今の環境を変えていきたいという思いの人も多くいるのではないだろうか。
与えられた環境に対して不満のない人はいないはずだ。それは当然のことである。というのも、その環境は常に自分が受動的な姿勢で受けているものだからだ。つまり、人は自分が外的要素によって作られていると信じている限り、環境が自分の意に沿わなかった場合、すぐにその環境に打ちのめされてしまう。.
蒔いた種のままに、花は咲く
ところが、自分自身の心が自分の人格を創るということに気がつけば、それは異なってくる。それは、環境を自分で変えていこうという気持ちになれるからだ。その瞬間から、一つ新たな人格を創り出していくことが出来るようになるのだ。
そんなことも、実はジェームス・アレンの『原因と結果の法則』に示されている要素なのである。とても当たり前のことばかりなのだけれども、この『原因と結果の法則』はシンプルであるがゆえに、案外迷った時や躓いた時に何かのヒントになるのではのではないかという気にもなる。
自分が手がけた本を見返してみながらいうのも何なんだけれども、案外世の中の心理なんていうのはシンプルに出来ているのではないかという気もしている。それを難しく説かれるから、ややこしくなっちゃうワケで、こうしてシンプルに伝えると、案外しっくり納得がいくということもある。
この原則とは、「ヒマワリの種を蒔いたらヒマワリの花しか咲かない」という根本的な要素から成り立っている。その考え方に従っていけば、人の考えから環境(種)は生み出されていくというもの。このことは自分の考えによって心の管理をして人格(種)を向上させようという経験が少しでもあったとすれば、誰でもがこれまでよりはいい花を咲かせられるはずだという理論になるのだ。
. なぜならば、自分が心のあり方を変えたことによって、そんな自分にふさわしいように環境を変えていかなくてはならなくなるからだ。そして、そのことを実感することが出来てれば、それは確かな現象として感じられることになるだろう。
つまり、ここでわかったことが一つある。それは、自分の人格や性格の欠点を修正することに没頭して、進歩させていくことが出来れば、環境は間違いなく変化してくるということである。だから、環境に対して不平不満を言う前に、自分自身が環境を変えていくためにどうしたらいいのかということを考えるのが先決ということなのだ。そして、環境を変化させられればさらに自分自身の人格に新たなものが芽生えてくることはいうまでもないことだということだ。
これは、ボクの理論というよりも、19世紀にイギリスの思想啓蒙書の作家として活躍したジェームス・アレンの考え方なのである。
心は、自分が思っているものを密かに引き寄せる力がある。ただ、それは愛しているものだけではなく、恐れているものや嫌だと思っているものをも引き付けてしまう。だからこそ、それを整理して、自分が抱いている思いにふさわしいものだけを生かすように環境を整理していくのだ。それを行うのは自分自身の誰でもないはずだ。そして、それが実は、環境を変えていくという作業でもあるのだ。
上った朝日も必ず沈む。始まったものは必ず終わる。
そんなこともあってボク自身も、この年末年始には部屋のレイアウトも変えてみた。こうして、ちょっと自分に対していい種を蒔くことで、2021年が、新たな環境でちょっと良くなっていってくれればいいなぁという思いも込めてということである。
ジェームス・アレンはこうも言っている。
「心に正しい種を蒔くように努力すれば、環境は必ず自分自身を受け入れて、正しい花を咲かせ、実をつけさせてくれる」