最終回まで完走した2026年の夏アニメの感想について記すシリーズの後編です。

 

『これ描いて死ね』(日本テレビ)
個人的にはこの夏の覇権アニメでした。伊豆大島に住む漫画大好きな女子高生が、仲間たちとともに漫画づくりに取り組む青春ストーリー。主人公の安海の憧れの漫画家で、担任でもある手島先生の過去の壮絶な漫画家人生も織り交ぜながら、高校生たちが苦しみながらも情熱をもって創作に取り組んでいく姿は胸を打ちました。コミティア回をはじめ何度も泣かされることになるとは思いもしませんでしたね。2期も決定したとのことで、楽しみにしたいと思います。

 

『天幕のジャードゥーガル』(テレビ朝日)

舞台は13世紀。モンゴル帝国の侵略ですべてを奪われたペルシャ人少女・シタラが元奴隷でありながら「知性こそが最大の武器」であることを知り、大切な人々の仇を討つべくさまざまな知略を用いて、やはりモンゴルを深く憎むオゴタイ妃・ドレゲネとともに強大な帝国を内側から揺るがしていくという歴史もの。テーマが壮大で、独特な絵柄もあって流れるようにストーリーに引き込まれていきました。制作陣の誠実な姿勢が伝わってくるようでしたね。

 

『無職転生Ⅲ ~異世界行ったら本気だす~』(TOKYO MX)

これで3期突入です。相変わらずのクオリティの高さ、丁寧な作りについては制作陣に対して素直に敬服したいです。原作未読なので常にハラハラさせてくれますね。今期のハイライトは「ヒトガミ」の陰謀です。未来から来た自分が残した日記を読み、ルーデウス自身にも原因があるとはいえ愛する家族や周囲の人たちに破滅的で悲惨な未来が待っていることを知り、回避に向けて動き出す…というところで1クール目は終了。さらに期待が高まりました。

 

『手札が多めのビクトリア』(テレビ東京)

凄腕工作員だった女性が上司の裏切りを機に組織を脱け、隣国で普通の幸せを掴むため、偶然保護した少女と2人で懸命に生きていくというストーリー。変装、家事、武術、事務など多彩な“手札”を武器に、迫りくるさまざまな危機を乗り越えていく姿は実に格好良かったですね。最終回で誠実な騎士団長・ジェフリーと再会して、3人で本当の家族となる…というところで終了しましたが、2期があるということでこちらも楽しみにしたいです。

 

『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』(TBS)

くたびれた40代の中年サラリーマン・佐々木と、行きつけのスーパーの女性店員・田山(山田)との会話劇をメインに、店長や他の店員たちも交えて織りなされる大人の日常劇。佐々木が唯一の癒やしとする、スマイルが優しいレジ担当の山田と、やさぐれた雰囲気を持ち、スーパー裏の喫煙スペースでともに煙草をふかす田山が同一人物であることに佐々木が気づかないところが物語のミソとなります。2人の絶妙な距離感や絶妙な会話のテンポも魅力でした。

 

『乙女怪獣キャラメリゼ』(TBS)

少女漫画が原作で、感情が高ぶると全長100メートル超の大怪獣に変身してしまう女子高生クロエが主人公のラブコメ。学校一のモテ男・新汰に恋をしたことで、抑制してきた怪獣化の力が解放されてしまい、何度も街を混乱に陥れることに。恋と理性の間で激しく葛藤しながらも、不器用に進んでいく二人の恋模様は切なくも胸を打ちました。ラブコメの少女漫画×怪獣という斬新な設定でしたが、予想以上にはまった感じです。作画もよく、最後まで飽きませんでした。

 

『「きみを愛する気はない」と言った次期公爵様がなぜか溺愛してきます』(テレビ朝日)

没落貴族の令嬢であるエルサと超エリートの次期公爵・ユリウスとの恋を描いた純愛ストーリー。過去のトラウマから心を閉ざしているユリウスは、挙式直後にエルサに「君を愛するつもりはない」と冷たく突き放します。しかし、持ち前の前向きさと優しさ、たくましさで向き合うエルサの前にユリウスはいつしか心を開き、いつの間にか溺愛することに。少女漫画的な王道的展開なので、逆に安心して見れました。ユリウスを快く思わないヤルモが救われたのもよかったです。

 

秋アニメでは関根明良さんの声を聴く機会が多かったですね。注目していた声優さんだったのでうれしかったです。

 

さっそく秋アニメも始まりましたが、どの作品を見ようか、いつものことながら迷う楽しさを味わっています。


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