つい先日、花園ラグビー場で高校日本一が争われたのだが、高校ラグビーは既に、3月に熊谷で開催される全国選抜大会へ向けての戦いとして新人大会が始まっている。
これは3年生が抜けて新チームでの新人大会という形になるのだが、桐蔭学園が3連覇を果たした神奈川県では、既に3回戦の戦いとなっている。神奈川県の高校ラグビーは桐蔭学園が絶対的な戦力で突出しているのだが、それに追随するチームも質は高い。
神奈川県新人大会の3回戦「慶應義塾・七里ガ浜」の戦い
この日に日吉の慶應義塾グラウンドで開催された試合は、慶應義塾と関東六浦の強豪が登場していた。慶應義塾は全国出場経験もある。先の花園は出場を逃したものの、系列校の埼玉県の慶應志木が初出場を果たし、2勝を挙げて盛り上がった。それだけに、本家ともいえる慶應義塾としては気合いも入っていることであろう。黄黒のタイガージャージとしての矜持もあるはずだ。
慶應義塾 120(76―0/44―0)0 七里ガ浜
関東学院六浦 57(19―0/38―0)0 山手学院
慶應義塾はホームグラウンドでもあるが、七里ガ浜との力の差は否めず、試合開始早々から圧倒した。
前半だけで12トライ8ゴールで76点。そして、それ以上に評価されるのは相手に攻め入らせずに0で抑えたということであろう。七里ガ浜は随所に突進も示したけれども、慶應義塾のしっかりとした速いタックルの守りを突破しきれなかった。
それでも、七里ガ浜は後半は10分過ぎまではトライを許さず堪えていたのは立派だった。
結果的には120点が入ってしまい、現状の高校ラグビーの学校格差も実感させられたかなというスコアになってしまった。
関東六浦は、花園を目指す大会では今年は記念大会ということもあって、神奈川県は2枠あったのだが、決勝まで進んで悲願の花園出場まであと一つというところまで行ったのだが、東海大相模に屈した。その東海大相模が全国でベスト8まで進出しており、チームとしても自信にはなっているはずである。そのチームからSHの佃君やCTBの瀬倉君、FW陣も高部君と慶君の両PRなどが残った。それだけに、この大会での戦いも大いに注目される存在の一つと言っていいであろう。
関東学院六浦の円陣
関東六浦がどういうラグビーを見せてくれるのかという期待感は高かった。しかし、試合開始早々からの攻防は山手学院の頑張りが光った。開始から15分はスコアが動かず、攻め込まれても、山手学院もよく堪えていた。関東六浦としても、攻撃としては展開ラグビーで、悪い形ではなかったと思ったのだけれども、あと一つ、突破しきれないでいた。
山手学院の選手たち
神奈川の高校ラグビーは全国トップレベルの桐蔭学園を筆頭として、それに続く戦力としてのこの冬は花園でもベスト8まで進出した東海大相模。さらには慶應義塾に法政二、日大藤沢などもいる。関東学院六浦としては、なんとかそこあたりに食い入っていきたいところであろう。かつては、関東大学ラグビーリーグ戦をリードし、全国大学ラグビーでも優勝した実績もある関東学院大。系列校として関東六浦も、その水色と紺のジャージと同じものを着用している。
関東学院大は今季はリーグ戦3位に食い込んで、久しぶりに全国大会に姿を見せた。早稲田には大敗してしまったけれども、少しずつではあるが「強いカントー」復活へ進んでいるようだ。それだけに、系列の付属校が頑張っていけば、勢いがついていくのではないかという期待感もある。
激しいラインアウトの奪い合い
最初のトライは18分に関東六浦だったが、そこから24分にゴール正面からFW戦で2本目のトライ。さらに前半終了間際のロスタイムでも関東六浦は1本追加。結局前半は関東六浦が3トライで19対0で終えた。やはり、失点がないというのは大事な要素でもあろうが、ここまでは山手学院の健闘も光った。
しかし、後半になって関東六浦が風上となると、キックでも大きく陣を奪っていくシーンが多くなり、ほとんどが関東六浦が 攻め続けた。ことに20分以降に4本立て続けに決めて突き放した。関東六浦としては、前半には苦しんだ部分もあったけれども、最終的には絶対的な力の差を示した。
それにしても、高校ラグビーの現状は厳しいのかなというのは正直な印象だ。上位校が限られてきて、それに追随する勢力が届かないで、部員不足もあってチームとしてまとめていくこともなかなか苦しいというのも現状のようである。




