石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと -50ページ目

石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

日常で気になったことや、長い物書き志望歴で思ったことをランダムに綴ります。

 今更ながら、最近になってツイッターやインスタグラムを使い始めた。が、その中身より、何かに似てる似てると気になって、思い当たったのが、ケヴィン・ベーコン・ゲームというものだった。

 

 ケヴィン・ベーコンというのは私の大好きな俳優さんで、片っ端からその出演映画を観た時期がある。

 

 彼の若い頃は、「フットルース」の青春高校生や「フラットライナーズ」の医学生などの爽やか路線だった。

 

 もう少し大人になると「アポロ13」や「アフリカンダンク」「トレマーズ」などのかっこよかったりコメディだったり。

 

「JFK」のゲイあたりからクセ役になり、「告発」ではシリアスな受刑者、「激流」「インビジブル」などのやっつけられて当然的な小悪党、「スリーパーズ」で極悪看守、「フロスト×ニクソン」での切れ者大統領補佐や「狼の死刑宣告」で息子の復讐に走る父親とか……

 

 もうそれはそれは多種多様の役柄をこなす味のある役者さんである。あまりに好き過ぎてここまでの説明が長くなり、失礼。

 とにかく本当にあちこちの映画に主役脇役を問わずたくさん出演している。共演者も多い。それゆえ、このゲームに彼の名前がついたらしい。

 

 そのゲームとは、ケヴィンとのつながりを指数で表すというものである。

 

 彼と共演したことのある俳優さんは「ベーコン指数」が1、例えばジュリア・ロバーツ。彼女と共演したことのあるリチャード・ギアは「ベーコン指数」2となる。で、ギアとどこかで共演した誰かは3。

 こうして辿っていくと、ハリウッド俳優はほとんど「ベーコン指数」が3以内なのだそうだ。

 

 これはSix degrees of separation=六次の隔たりという、世界の任意の2人は6人を介せばつながるという、何だかムツカシそうな理論が元になっているとか。

 これがビジネス上応用できると指南している記事もあり、確かにツテのツテを辿っていけば、6回くらいで求める情報を握っている方に出会えるのかも、と思えたりする。

 

 で、今更始めたツイッターやインスタグラムの話であるが。

 これ、気になる発信者さんにフォローという名の登録をしておけば、知りたい情報や見逃したくない告知などが自動的に流れてくるので、とっても便利。

 

 でも、発信者さんが発信したものだけでなく、その方がフォローやいいねしたものまでが、こちらへ知らされてくる。

 趣味や好みが似ているだろうということで「こっちも登録したらどうですか?」とオススメとして紹介してくるシステムになっているのだ。

 

 その気になれば、辿って辿って発信者さんがどういう好みでどんなつながりがあるかが丸わかりになる仕組み。

 いいような、何かちょっと怖いような。そんな風にモヤッとしているため、今のところ私は情報受信以上にはなかなか進めないでいる。

 

 辿って辿って「ベーコン指数」を数えられる世界と似ているような気がしたわけなのだが。

 俳優さんでもない方をそこまで追いかけてしまえていいのかと、ちょっと躊躇してしまう自分は、時代遅れなのだろうか……。(了)

 

 

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 テニススクールに通っている。

運動不足、メタボ対策、ストレス解消……とにかく体のためを思ってのことである。遠い昔の学生時代にテニス部だったし、運動は苦手じゃないので週1回の楽しみになっている。

 

けれど――こんなだっけ、自分?

すぐに息は切れる、上達はしない、どころか下手になってるとすら思う。

「はいっ、毎回ゼロからやり直し!」とばかりに技が一つも上積みしていかない。

 

また、毎度毎度違う箇所が痛くなり、痛みが引くのに優に1週間はかかる。……それでも汗かくことに意義がある、はず。体に良い影響がある、はず。

 

ところで、テニススクールは月4回、前払いの月額制である。都合が悪い日時があれば別のクラスに振り替え可能。ただしそれは翌月いっぱいまでに取ること、というのが決まり。また、所属クラスで皆勤すると、特典としてもう1回どこか好きなコマに参加できる。

 

さて、仕事とかの都合で振り替えが立て込んでしまうことがある。その前月に皆勤賞の1回分をもらったときに限ってそんなことになる。

筋肉痛の回復を考えて、出来れば中1日は空けたい。そのようにスケジューリングするが、「ご希望日時は満席でして」と断られることもよくある。何とか月曜と水曜と金曜と……なんてギリギリ5回分消化できると安心したところ、急に葬式が入ったりする。仕方なく中1日の法則をあきらめて連チャンにする。

すると、何やら今までとは違う肘の痛みが走ったりして。治らぬうちに連日の猛特訓となる。肘は更に悪化する。

 

痛い右腕を冷やしながら左手でコーヒーを淹れてぶちまけてしまう。その後始末に結局右手を使わざるを得なくなる。

アイシング用サポーターで引っかけて落とした小物入れから塵やゴミが散る。左手で不器用に掃除機を引っ張り出すと、飛び出してきた筒に足を引っ掛け青アザ出血騒ぎの悲劇も起こる。

 

耐えられず翌月のレッスンを休もうとしても、そうなると使い切らない振り替え分が消滅する。先払いしたお月謝、1回とてフイにはしたくない。

肘、肩、腰、足首。どんどん痛いところが増え、それでも無理無理密度の高いスクール通い。休むとまた振り替えが詰まるから、鬼の形相で休まない。

 

……これは運動不足解消どころか運動過多では? 

体に良いのか? とてもそうは思えない。

ストレス解消? かえって溜まってる気がするんですけど。

 

そうしたどん詰まりは、月4回全て欠席の無駄払い。そして長期離脱。

 

楽しくて体に良いはずのテニスライフで、なぜこんなに追い詰められているのだろう、私。

何かを間違えている。 

 

                  (了)

 

 

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 プロ野球はロッテのファンである。

 

5/12現在、9勝24敗、勝率2割7分3厘。ちなみに首位の楽天は勝率7割3分3厘。

 

チーム打率は1割8分7厘、9人のスタメンのうち5人までもが1割打者だったりする。ちなみに他のチーム打率は大体2割5分を超えている。

 

防御率、つまりピッチャーが取られた点数を9回に換算したものは、4.59、けど楽天は3.03。

 

ホームランはどこも25~34本は打っているというのにロッテはたったの13。盗塁は、足の速い選手が揃っているというのに最多のソフトバンク26に対してわずか5。

 

もちろん全てが最下位で、当然ながら順位もビリ。明日にも自力優勝が消えるかというひどすぎる状況。

 

腹が立ちすぎてネットの某コメント投稿欄にハマってしまった。

これがかなり面白い。もう皆さん、自虐ギャグのセンスがありすぎ。

「死神ってる」とか「同情するなら星をくれ」とか「ここに毎日悪口書き過ぎて疲れた」とか。うっかり延々読みふけってしまう。(書き込みはしていない……これほどのセンスないから)

 

この週末は、同じように半端なく成績不振の5位の日ハムさんと対戦。「お互い大変ですな~」的に和やかな勝負になるかと思いきや、蹴散らされ、散々な5連敗。あちら様の不振投手、不振打者を蘇らせまくっている。

 

あれは采配ミス、あの凡打はひどい、さっきのエラーはないよねえ、などとケチをつけてばかり。

いいな、どこそこチームの○○さんはよく打って。××さんはナイスピッチで。と羨ましがってばかり。

日頃のストレスを、大好きな野球観て発散――のはずが、最もストレスの原因になってるではないか。

 

去年は録画までして見てたスポーツニュース、今年はほとんどスルー。

 

大体ねえ。今年わざわざCS契約をグレードアップしたんだぞ。

加入してた「コンパクト」というコースが、ロッテ主催試合放映チャンネルを含まない。だから「スタンダード」という全試合を観られるコースに変更。手数料三千円と月額数百円の上乗せを惜しまず、手続きも結構面倒だったのに……。

 

その苦労をものともせず、大抵試合序盤でテレビを消す。

たま~に勝つ時もあるが、何故か平日のデーゲームだったりして、どうして観られない時だけ勝つ? と、また腹立たしい。

 

勝敗を決めるのがお仕事なのだから、負けることもあるさ。でも負け方ってものがある。「負けてもこんなすごい試合を観られたんだから満足」と思わせて欲しい。昨日なんかホームラン7本も打たれて15-1の大惨敗。

そんなん、観てどうする。

 

 でもねえ……もしかして今日は違うかも。ひょっとしたら今日は勝っちゃうかも。と、淡く期待して毎日開始時間にテレビを点けてしまうのだ。悲しいロッテ愛。(了)

 

 

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引っ越しても引っ越してもついてくるものがある。

音。いわゆる騒音。

 

子供の頃に住んでいた家は、真横が高速道路だった。常にエンジン音と、ときどき右翼の張り切った音楽が通り過ぎていった。

おかげで周りに結構な雑音があっても勉強に集中できるくらいの鈍感さは身に付いた。

 

その後何度か転居したが、どういうわけかやたらに高速道路と消防署に縁があった。

 

消防署の場合、救急車、消防車の出動サイレンは仕方なし。けど付録がついてきた。

犬だ。

サイレンに刺激されるのか、それが鳴るごとに声を上げる。一匹が吠えるとそこら中のワンちゃんどもが共鳴し、遠吠え合戦になる。昼となく夜となく。

 

署内業務の響き方もなかなかで。点呼、体操の掛け声、出動時の注意事項の唱和、訓練の梯子の上げ下げ音。

いや、真剣に取り組んでくれているのだから、騒音とか雑音などと言ってはいざって時にバチが当たる。我慢我慢。

 

おかげでウーウー鳴ろうがワンワン言おうが一二三四の掛け声が響こうが、そこそこ眠れるくらいの鈍感さは身に付いた。

 

そんな密かでささやかな自信が、このところ、マンションの大規模修繕という行事で失われかけている。

 

ドタバタ何かを運んだりカンカン足場を渡るくらいは全然気にならない。ヘッチャラヘッチャラ、と笑って原稿を書き進める。

 

が、バリバリバリバリ、とドリルが壁か柱かを割ったり形作ったり砕いたりしてるような……実際は塗料を剥がす音だったらしいが定かではないーーそれが物凄いのだ。

テレビの音も、同居人の声も、タイマーのアラームさえもかき消える。

とてもじゃないが、そんな部屋で原稿なんかまとまらない。

 

これまで培った鈍感力についての自信は粉々に砕かれ、私はスゴスゴ近所のファミレスに避難。

ドリンクバーもあるし、座り心地のよいシートに広いテーブル。家より捗るかもしれないとほくそ笑み、パソコンに向かう。

 

ところが、隣の四人掛けにママ友軍団が座った。

後ろには関係がよくわからない中年背広男とジーンズの美人の二人組。

 

こういう開放スペースは、聞きたくなくても話がぜーんぶ聞こえてくる。

誰やらそこにいない人についてテンポ良く発展する噂話、プレゼンのような声高らかな仕事の愚痴。

 

物語を作る上で、どこかのシチュエーションに使えそうな、でもステレオタイプでない生の声が、あっちからもこっちからも。

 

 やっぱりここでも集中できない。

 だってこういう雑音への鈍感力は養われてなかったんだもの……いや、というより、これは雑音じゃないのかも。だから耳が傾いてしまうんだ。うん、そうに違いない。(了)

 

 

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 文章を書いていて、言葉が出てこないことがある。その場に最もそぐう、どんぴしゃな単語が。

 

 例えばこの間は「具合が悪くて寝込んだが、治ってから何だか性格が変わったお婆さん」を書いていた。それを見た青年が、「おかしいのは病気が治り立てだからで、まだ元のように動くのに不自由を感じるのだろう」と思う。

 

 ああ、何てまどろっこしい。

 この「病気が治り立て」「まだ元のように動くのに不自由を感じる」に代わる、ばしっとした一言があったはずなのだ。

 

 単語の意味がわからないなら辞書を引けばいい。が、逆の「こういう意味を表す単語は何だっけ?」というのは調べようがなく、いつも考え込んでしまう。

 ちなみに今回は「病み上がり」と「本調子でない」と言いたかった。思い出すまで二日かかった。

 

 もう一つ。

  古い建築物で、歴史的にも美術的にも優れていて国がそれを認めたものの呼び名。国家……何とかだったような。国家予算じゃない、国家……試験でもない。いや、国家なんて接頭語はつかなかったっけ? 国立公園……じゃないし。

 とか悩んで筆が止まった挙げ句、取り敢えず先を続けようとするが悶々として書き進められない。これは三時間かかって出てきた。

 正解は「有形文化遺産」でした。

 

「逆引き辞典」というのがあるらしいと飛びついてみたが、私の意図するのとは違った。これは、言葉の綴りの末尾から引けるようになっている辞書のこと。

 例えば「足」と引くと「蛸足」「生足」「片足」「大足」など後ろに足のつく言葉が出てくる。これはこれで便利だけれど。

 

「逆引きリファレンス」というのが私の意に近いらしい、と膝を打った。

 で、見てみたが、HP作成マニュアルっぽい説明がくだくだ出てきてさっぱりわからん。全く関係ない別物のようだった。

 

 結局は、ネットでそれらしい単語をわさわさ入れて、複数キーワード検索で何とか目的の語句に辿り着く、といった方法でしのいでいる。それで出てこなかったら、記憶からぽこっと飛び出してくるのを待つ。

 

 これ、昔観た映画のタイトルとか出演俳優の名前とかも同様である。

「ほらあの人、何ていったっけ? バスが高速で走り続けなきゃならない映画に出てた……あ、スローモーションでイナバウアーみたいなことしてたやつにも出てた」とか。こうなるともうミステリーだ。

真犯人はキアヌ・リーヴス、映画名は「スピード」と「マトリックス」でした。

 

 ちなみにキアヌの名前は、知人とああだこうだと謎かけをしまくって、ようやく導き出した。

もしかしたら私の意図する「逆引き辞書」は、こういうありがたい知人を増やすことで成り立つのかも知れない。(了)

 

 

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 スタバのレシートに、ときどきアンケートのお願いがついているものがある。ネットにアクセスし、答えると賞品がもらえるというやつだ。
 前に一度、これでコーヒー一杯無料券をゲットした。
 
 レジでお姉さんに、その無料の対象商品はどれですか、と尋ねたら、どれでも良いという。大きさは、と聞くと、これもどれでも良いとの返事。
 
 となると、やっぱり一番高い種類の、一番大きいのにしましょうかね。となるのががめつい私の普通の思考である。
 舐めたこともないホワイトチョコレートとかの、ベンティとかいうらしいバケツのような最大サイズを頼んだ。
 
 それですませておけばいいのに、意地汚い私は、「トッピングも何かつけていいんですか」と聞いた。お姉さんはにこやかにそれも無料ですよ、と言ってくれた。
 図に乗ってシロップだのソースだの、ホイップだのをモリモリ乗っけてもらった。
 
 何か満足感。
 普段なら絶対あり得ないずっしり重いそれを持って席についた。
 ホワイトチョコってこんな味なのか、とか、シロップってこんなに種類があったのか、とかの新しい発見に、ちょっと高揚。
 
 が、読まなくちゃならない本をどれだけ読んでも、それは減らない。いくつかまとめようと思っていたアイデアをどれだけこねくってもまだ並々と残っている。
 そのうちぬるくなってきて、その甘ったるさが際立ち、ますます億劫に。
 
 ついに行かなきゃならない時間が来ても、まだなくならない。
 いや。残していいわけはない。無理矢理一気飲みした。
 ……帰りの電車で気持ち悪くなった。
 
 思えば、私はコーヒーは好きだが、一番小さいショートサイズで十分な人なのだった。疲れて眠気を払いたい時にその次に大きいトールサイズをたまに頼むくらい。甘いのも好きじゃなくて、砂糖もシロップも入れない。
 
 それが、「タダ」に舞い上がってあれもこれも考えなしに。ああ品がない……。
 
 コーヒーごめんなさい。私の胃、ごめんなさい。普通に一杯無料でいただいたなら、普通に美味しさを楽しんでリラックスしたんだろうにね。
 
 あ、そうだ。
 この教訓から「がめつくて欲張りで意地汚いやつは、最後は大損して後悔する」といった童話が一本書けるんじゃないだろうか。
 
 ……などと思っちゃうんだから、教訓になってるんだかいないんだか。   (了)
 
 

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 自転車を横並びしてしゃべりながらトロトロ走る。

 そんな迷惑行為は、おばちゃんか女子高生の専売特許かと思っていたが、最近男子のそれもよく見かける。

 それ以上に、腕っ節の弱い女性か年配専門の持ち物かと思っていたカート。それを引いている男の子も珍しくなくなった。

 

 あれは便利で楽そうだな、と思うのではあるが、買う気になれない理由がある。

 私のように後ろどころか前すらちゃんと見ていない人間が、あんな危険物を引きずって良いのだろうか、というためらいである。

 だから何泊かのお出かけでも未だにボストンバッグをズッシリ肩に食い込ませ、えっこらよろよろ歩く。

 

 その前を、私の半分くらいの歳の男の子がカートを横切らせてゆく。いや、私の荷物が軽い時でも足下をかすめてゆく。

 

 どう見ても旅行者でもなく、資料やパソコンぎっちりの出張サラリーマンでもない。

 しかもそのカート、ちっちゃいのである。カートの必要ないでしょって程の、もうホントに両腕を回してちょうどくらいのコンパクトで愛いやつ。店に並べてあったらばね。

 

 しかしこの小ささがくせ者。小さいから、視界に入ってこない可能性が高いのである。最近、足下への注意力不足が加速している年頃で。

 だから、そのちっちゃくカワイイおカート様が急に現れても気付かない。結果、引っかかる。踏ん張る力も弱っているからバランスが崩れる。でも支えなきゃならない全身の重量は年々増えているので……怪我に直結するのである。

 気を付けてはいる。いるのだけれど、追いつかないときがあって怖い。

 

 従来、足に合わない靴でもきつい細身のパンツでも、具合が悪くなろうがファッションを優先する女性は多かった。

 最近の男の子もおしゃれだから、そのちっちゃいカートもファッションなんだろうな。肩掛けバッグを背負えないほど力がない、とは思えない……思いたくない。

 

職場でも最近、書類や荷物の棚卸し、加湿器の水の入れ替えなど、女子がやっているのを見かける。若いお兄ちゃんもいるのだけれど、確かに見た目の体格的に、明らかにそちらの方がか細かったりする。男女平等というやつなのか?

 

でもでも。

チーターがコアラと競走するまでもないように、サボらなければカメに負けたりしないウサギのように、先天的にはやっぱり男子の方が力仕事に優ると思う。

 

だから。

結婚式で花嫁にお姫様だっこをしてもらう男子。

赤ん坊を高い高いできない腕力の男子。

って、想像したくない。

ないよね? そんなことないよね……

 

ファッションならかっこよくないと。 それが元で長期怪我人と化したおばちゃんに、賠償金だ何だと付きまとわれたりしたら、、、カッコより何より、怖いと思いませんか。  (了)

 

 

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 子供の頃、江戸川乱歩原作のテレビドラマ「少年探偵団」を見ていた。

 

 もう記憶はいい加減であやしいけれど、いつもラストは「わはははは、君の負けだよ、明智君」と二十面相が捨てゼリフを吐いて消える、といった感じだったと思う。

 だから最終回、その正体がわかるとあって、それはそれは超真剣にテレビ画面に向かった。ちなみに原作は読んではいなかった。

 

 そしてその時がやってきた。二十面相がいつものセリフか違うセリフだったか、とにかく高笑いしながらそのマスクを取る。そして正体がわかる――。

 

 この時。まさにちょうどこの時に、テレビの画面がシュウウ~と小さくなって、プチンと消えてしまったのである。映らなくなったのである。

 

 家族全員が「ぎゃー!」と悲鳴を上げ、慌ててテレビを叩いたり揺すったり。当時はそうすることで直すのが一般的だった。そうしてどうにかもう一度画像と音声が出た時には、もちろん二十面相が正体を現す場面はとっくに終わっていた。

 

嘘のようだが本当の話である。自分で作る物語にこんなシーンを登場させたら、「作りすぎ。ベタ。リアリティがない」と却下されるに決まっている。だけど本当の話なのである。

 

その後その正体をあちこち聞き回ったか、原作を読んだのか、何も覚えていない。でも「わかって満足した」という記憶がないので、おそらく知ることはないままだったのだろう。

 

それから気が遠くなるほどの時間が過ぎてから、最近になって突然その正体がわかった。昔見たドラマの話になったときに、「あれはないよね」と言った知り合いがいたのだった。

 

もう役柄も人物関係もほとんど忘れている。だから今更正体の名前やキャラを言われても「ふうん」てなものだ。だけど、その知り合いの話は興味をひいた。「正体は『団時朗さん』だなんてさ」と言ったのだ。

 

ドラマで怪人二十面相を演じていたのが団時朗さん。その名前の登場人物が出てきて、それが二十面相の正体だった……という、笑って良いのかどうかよくわからないギャグ?だったというのである。一応「へえボタン」押し、である。

 

ようやく真相がわかった。ずいぶんかかったものである。数十年である。

 

でも、今の世の中、すぐに結果を求められる。すぐに答えや続きを知りたがる。だからすぐにそれに応える仕組みや関係ができていく。ときどきそれについていけなかったり、息苦しさを感じることもある。

 

だから、謎が解けるまでこのくらいゆっくりしたものがあってもいいのかもしれない。

……「横着者のほったらかし」の言い訳に過ぎない、ただの戯言です。(了)

 

 

 

(注)団時朗さんのお名前は、当時旧芸名だったかもしれませんが、今のお名前で表記致しました。

 

 

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 映画のセリフで一番好きなのはどれ? と聞かれたら迷う。

でも、覚えている中では、この映画の中の掛け合いがすごく好き。

 

「アフリカンダンク」という、簡単に言えば、アフリカまで選手をスカウトに行くバスケットのコーチの物語である。目当ての選手の住む村がとても奥地にあって、そこへのバスの便を尋ねたシーン。

 

「バスはまだ?」すると係員が答える。

「残念だね、出ちゃったよ」

「ちっ、間に合わなかったか。いつ?」

「10年前」

 

 細かくは違ったかも知れないが、大体こんな感じだった。筋にもあまり関係ないし、役名すらないだろう係員が放ったこのセリフ。時間感覚のズレが笑えて気に入っている。

 

 有名なところでは、「ターミネーター」シリーズ。

 シュワちゃんの「I’ll be back」=「また来る」。こう言われたら、明日とか1週間後とかだと思うじゃないですか。それが一瞬後にとんぼ返りの大襲撃、という……これも時間感覚のズレが面白くて。

 

 ここまで考えて、自分は「時間差」が好きなのかな、と思った。

 

 そういえばバレーボールが好きで、昔ちょっとかじったことがある。自分ではできなかったが、間近で生のクイックA、B、C、Dを見た。唖然とするほどの大迫力だった。時間差ってマジックだなと思ったものだ。

 

 野球を観ていても、ディレイドスチールなんていう時間差攻撃がある。1,3塁のチャンスで1塁ランナーが走るのだ。盗塁阻止しようと2塁へ球が投げられたら、その隙に3塁ランナーがホームを狙う。うん、これも好き。

 

 やっぱり自分はそういう好みなのだ。

 

実は結構前から温めてきたアイディアがあって、それは交差点を見ていて思いついた。同じ場所なのに、車が行き交う時間と人が渡る時間がズレている。だからお互い交差点を渡ることができるのだ。時間差だ。それが同一時間でしかできなくなったらどうなるのだろう、と。

 

けれど、傑作物語が作れると思ったこのアイディアは、話した相手に一言で蹴散らされた。「それ、お互い譲り合おうね、ってだけの話だよね」と。

まあ確かに、それだけといえばそれだけだけど。

 

そういえば、バレーをやっていたとき、誰かが言った。「今、一人時間差やったのに、誰も気付いてくれなかった」と。「アタックのタイミングが合わなかった下手くそにしか見えなかっただろうなあ」って。

 

 私のアイディアも、気付いてもらえなかった一人時間差的な……いや、見てろ。いつか、傑作にしてやる。(了)

 

 

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 WBC=ワールド・ベースボール・クラシック。3~4年ごとに各国が選りすぐりの選手を揃えて競う野球の世界大会である。

 

野球好きの私は、ドキドキワクワクして開催日を待ちわびてた――はずなのに。どうしてか今回、自分の中で期待値があまり上がらずにいた。前回も前々回もかぶりつきで観ていたのに、……なぜだろう?

 

 始まってからわかった。壮行試合とか強化試合とか、大会前の試合から観ていたからだ。投手は打たれ、打者は打てない。負けがこむ。全然面白くない。

 でも、考えてみれば、練習試合なんだからそれでいいのだ。

 

シーズン前のオープン戦と一緒である。ここでは、相手の戦力や得意不得意の分析、自分の実力がどれだけ通用するか、何が足りないか、などを試したり確認したりする。シーズンという本番で勝つために。

だからオープン戦に勝った負けたはどうでもいい。侍ジャパンの壮行試合もそんな位置づけだったはず。

 

 そんな風に行き当たって思い出したのが、自分が、とある資格を取ろうと勉強していた頃のこと。

 

年一回のその試験の為に、毎回の講義にミニテストというのがあった。ここで目標とするのは、もちろん出題範囲をどれだけ理解しているかを試すこと。

答えを間違えても、自分のどこが弱点なのかを確認できるわけで、だから点数が悪くても気にする必要はない。

 

 なのに、この成績にやたらこだわる同じ講座の受講生がいた。

 良い成績は貼り出されるので、私が貼られると「すごい!」と褒められ、彼女が貼られるとドヤ顔をされた。

 

 いや、褒めてくれるのは嬉しいけど、いや別に嬉しくもなく、とても違和感を感じたものだった。

 この結果を見て弱点を潰していき、最終的には本試験での間違いを最小にすることが大事なのだと……彼女はわかっていなかったのだろう。

 つまり壮行試合での勝ち負けしか見えていなかったということだ。

 

ちなみにその試験に私は受かったが、燃え尽き症候群に近く、結局資格を全く生かしていないので、彼女を笑えない。本当の本番は、その本試験よりももっと先にあったわけだから。

 

 

 侍ジャパンの本戦は面白かった。そうそうこれだ。ああ前回も前々回も、だから夢中になったんだった。

 

 練習試合と違う。本番の本気の「勝ちたい」気合い。息をするのも憚られるほどの緊迫感。

 一球、一打、一投足に、勝つために重ねてきた試行錯誤の上での「最高」が表れている。日本の最も上手い人達がこんな風に試合をするとこんなに面白いんだって、前回も前々回も思ったじゃないか。

 

 負けたけど、勝負事だからそれもある。でも本番の本気が伝わったこの敢闘は、何かのスイッチを入れてくれた気がする。(了)

 

 

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