こんばんは。 ジュニパパです。
9番目、最後の候補先は、トヨタホームです。
■ 経緯
ハウスメーカー選びのはじめにも書きましたが、知人の伝手、というより、知人本人からの依頼です。
具体的な話は書けませんが、以前に話をしたことを覚えていて、それを微妙なタイミングで思い出し、是非ともプラン提案をさせて欲しいということで、他社とはかなり煮詰まってきている段階で滑り込んできたものです。
■ トヨタホームの特徴
正直なところ、トヨタホームについては、実際の建物を見たこともなかったですし、ほとんど何も知らず、何のイメージも持っていませんでした。
トヨタホームは、言わずと知れた、自動車メーカーの巨人トヨタのグループ会社です。
ですので、トヨタのお膝元である愛知県では圧倒的No.1シェアを誇っているようですが、それ以外では、どうなんでしょう。
実際、住宅展示場にいっても、あまり見ませんし、街中でも見掛けたことはありません。
というか、トヨタホームの家って、どんな家なのか、見分けがつかないと思います。
つまり、あまり特徴のない家のような気がします。
そこで今回、住宅展示場に行ってモデルハウスを見てきました。
構造は軽量鉄骨造のみで、外壁はサイディングが基本のようです。最近のモデルではALCコンクリートやタイル張りも選べるようですが、いずれにしてもあまり特徴のない外観だと思います。
陸屋根の家が好みの人は好きかもしれません。
1つ特徴があるといえば、ラウンドした壁面を造れることでしょうか。鉄骨造系の他社では見掛けませんね。
軽量鉄骨造といっても 2つのタイプがあり、1つは鉄骨ラーメン構造と呼ぶユニット工法でシンセシリーズ、もう1つは鉄骨軸組工法のエスパシオシリーズです。
シンセシリーズはユニット工法であり大部分を工場で生産することになるため設計の自由度が限られますが、エスパシオシリーズは現場で組み上げる工法なので設計の自由度が高くなります。
当然にエスパシオシリーズの方が価格は高くなります。
賃貸住宅向け商品について、ホームページやカタログでは一応賃貸住宅用のページを分けて商品を紹介していますが、賃貸住宅専用に開発した商品はまだないそうで、基本的な構造等は一般住宅の仕様と同じだそうです。
賃貸住宅用としているモデルの外観イメージはこんな感じです。
※ トヨタホームのHPより拝借しました m(_ _ )m
トヨタホームの売りは、トヨタ自動車が培った生産技術を生かした鉄骨そのものの耐久力や塗装・防錆技術等のようです。
とても重要で建物の信頼性に関わる部分ですが、かなり地味ですね。
それに、これ以外には、あまり特徴がないかもしれません。
強いて言えば、高耐久イメージを前面に押し出したいために、60年長期保証を高らかに謳っています。といっても、初期保証は保証対象によって15年~30年ですが。
室内の設備関係はある程度良いものを標準品として設定し選択できるようですが、その分家の価格帯として非常に高いという訳ではなさそうですので、あまりこだわりとかなく家を建てて住む人にとっては、満足度は高いかもしれませんね。
その辺、トヨタの自動車と同じかもしれません。
可もなく不可もなく、あまり特徴もなく、でも品質は高く信頼できて長持ち、でもやっぱりつまらない、みたいな。
言い過ぎですね、すみません。
トヨタの車には、かつて乗っていたことがあるもので、つい本音がでてしまいました。
■ 提案されたプラン
営業のスタイル等については、知人であるために参考にはなりませんので割愛します。
実はこの知人からプランの提案をさせて欲しいと頼まれたときに、あまり時間もないので参考のために、他社の資料をごそっと渡しました。
そうしたら、「ミサワホームの設計プランがとても良くできていたので参考にしました」と言って、それをトヨタホームなりに置き換えて図面を作成してきました。
しかしながら、尺モジュールであるミサワホームの間取りを、無理やりメーターモジュールに置き換えたので、各居室が少しずつ小さくなってしまい、私達にとっては全くと言っていいほど成立していないものになっていました。
これは少しわかり難いですが、例えば、尺モジュールの廊下幅は通常は壁芯で90cmですが、メーターモジュールでは壁芯で100cmになります。つまり、廊下や階段のような居室でない部分の面積が少しずつ広くなってしまう分、居室の面積が狭くならざるを得ないことになるのです。
もともと建蔽率ギリギリまで使って設計している間取りを、尺モジュールからメーターモジュールに変換することには無理があり、最初から別の設計をすべきなのです。
ミサワホームの間取りがとても考え抜かれた良いものであったたとしても、それとは似ても似つかないものになってしまったということです。
いくら時間がなかったとはいえ、他社のプランを殆どパクってしまうのは、どうかと思います。
そして、尚且つ、収支計算自体も大して良いものではありませんでした。
この知人は、プランの提案をさせて欲しいと依頼してきた時に、他社とははるかに違うビックリするくらい収支の良い提案をしようと思いますので、とりあえず2週間時間を下さい、というようなことを言っていました。
おそらく、事業性のテナントを入れるプランでも頭にあったのかもしれません。
でも結局は、他社と同じく唯の賃貸併用住宅でした。
そんなに簡単に収支が獲れる案件をまとめられるはずもなく、無難なものを持ってきたことになります。
こちらからダメ出しをしたので、この後1回だけ修正プランを作ってきましたが、思うような改善はされていませんでした。
ということで、選ばなかった理由は敢えて言うまでもないことかと思います。
今回も、かなり厳しい言い方になってしまいましたが、これは知人だからでもあります。
トヨタホームさんには何の恨みもありませんので、あしからず。
では、また。