こんばんは。 ジュニパパです。

 

6番目にコンタクトしたのはパナホームですが、最後に回します。

 

ということで、7番目の候補先はミサワホームです。

 

■ ミサワホームを候補先として選んだ経緯

スターツで木造アパートの実例を見学し、木造のプラン提案があったことから、木造の賃貸住宅もありなのかなと思うようになり、ハウスメーカーに戻って候補先を考えました。

当初は、木造では“アパート”という呼び方になってしまうのが私達の求めるコンセプトとは違うという思いから、全く考慮に入れていませんでしたが、実例を見て、木造でも工夫次第ではいいものができるかもしれないと思うようになりました。

軽量鉄骨造とかでもアパートと呼ばれることにはかわりないので、結局は同じことではあるのですが、その辺は素人の浅知恵とでも言うのでしょうか。

 

大手ハウスメーカーで賃貸住宅を木造で商品化して数多く提供しているのは、ミサワホーム以外にも、住友林業、住友不動産、三井ホーム辺りになるかと思いますが、デザイン力に定評があるとされるミサワホームの家づくりをまずは見てみたいと思いました。

 

■ ミサワホームの特徴等

ミサワホームの家については、私が子供の頃から知っていました。

私は、小さいころから家や設計に興味があり、自分で家の設計図を描いたりしては空想に耽っていたようなインドア派の根暗男子でした(笑)。

雑誌とかの広告に、ミサワホームの家の写真が載っていたことや、街中で見つけては観察していたのを覚えています。

 

ミサワホームは、2000年以降に無理な経営多角化をして失敗し潰れかけましたが、産業再生機構に支援要請し、本業に特化して再建しましたが、その後、トヨタホームの傘下に入り完全子会社となっています。

 

ミサワホームの木造は、「木質パネル接着工法」という独自の工法がメインで、構造的にはツーバイフォー工法に似た壁式構造とかモノコック構造とか呼ばれるものですが、ツーバイフォー工法が壁パネルの片面だけに合板を釘で打ち付けているのに対し、木質パネル接着工法は壁パネルの両面から合板を木の細胞レベルで接着させる高分子接着剤で固定することで隙間のない真のモノコック構造になるため、更に強度が高くなるというところに違いがあるとのことです。

南極昭和基地にも採用された技術で、強烈なブリザードにも耐える耐風性能や耐候性に優れる“南極仕様の家”という宣伝文句でお馴染みのやつです。

剛性が高い分、ツーバイフォーより壁の厚みを薄くでき、しかもパネルを工場で生産する段階から断熱材を組み込めるという利点もあるとのことです。

ツーバイフォーは壁自体を現場で組み立てていく在来工法なので大工さんの技量に左右される部分が大きいのに対し、木質パネル接着工法はパネル自体は工場で生産するプレハブであるため、品質を一定に保持できるということのようです。

 

戸建住宅の最新モデルの外観と木質パネルは、こんな感じですね。

 

 ※ ミサワホームのHPから画像を拝借しました m(_ _ )m

 

展示場見学からスタートして、木質パネル工法で建てた賃貸住宅又は賃貸併用住宅の完成実例を数件見学するうちに、木造でも集合住宅として成立するのではないかと考えるようになっていきました。

 

見学したミサワホームの物件は全てが総タイル張りの外壁を採用しており、それが質感の高さにつながっていました。

換気口を道路側から見えない位置に配置する等の細部にわたる外観デザインへのこだわりも随所に見受けられ、グッドデザイン賞を28年連続で受賞しているのも頷けます。

 

総タイル張りの外壁は、塗装壁やサイディング張りの外壁に比べるとイニシャルコストが高くつきます。

タイルの種類によっても異なってきますが、一般住宅の規模であればサイディングに比べ150万円~300万円位のコストアップ、集合住宅であれば建物の規模にもよりますが1000万円以上のコストアップになると考えられます。

通常であれば総タイル張りにすることに躊躇してしまうような金額のオプションですが、ミサワホームでは当たり前の装備と捉えているようです。

イニシャルコストは高くなるものの、後々のメンテナンスコストを抑えられるという考え方のようです。

私達のプランでも総タイル張りで見積りをお願いしました。

 

ミサワホームといえば、「蔵のある家」も代名詞のように有名ですね。

天井高1.4m以下であれば居室として容積率に算入されないことを逆手にとって、収納や隠れ部屋的な使用方法として有効活用することを大々的に提案したものですね。

パネル工法の強みを最大限に生かした商品で、特許も取得しましたが、既に切れているようです。

しかしながら、近年は地域によっては行政からの指導で、蔵の設置に関し設置方法や設置面積を制限されたりするケースが増えているようです。居室の床レベルからそのまま入れるものは駄目とか、蔵の奥行は居室の幅の3分の1以内まで、とかうるさくなっているらしいです。

抜け道がどんどん制限されていくのは、どの世界にもある習わしのようですね。

 

ミサワホームは、他にも建具や収納家具、造作等インテリアにも力を入れており、オリジナルのシステム家具等は同業他社にも卸しているとのことで、自社よりも積水ハウス経由の売上の方が大きいそうです。

 

少し長くなりそうなので、ミサワホームの話は2回に分けたいと思います。

 

では、また。