粗いメッシュ分割だと、シュワルツの提灯的なものが多い気配
年明けまして、益々幾何の偏微分に拘る。 そんな私ですが…。
三角を並べる場合、要素長さの半分だけずらし並べると綺麗で、
三角で曲面分割すると、シュワルツの提灯的な、蛇腹的な傾向になり易い?
2次要素で、程度はマシになりますが、理想としては、下記で解決なのか?
・なるべく、周方向と、それに直交する長手向きでメッシュを切る
・並べる場合、要素長の半分だけずらして並べない。(下例の直角三角形なら可)
・周方向に、細かく分割する
・均等&均質にメッシュを切る
金属製の曲り管の場合、鋳造品除き、冷間曲げは加工難。 現物も適当だったり (図面と違い)
曲加工品は、現物が蛇腹状態かも。 故に曲り管=いい加減なモデルでOKかも知れません。
一方、回転軸などの丸棒シャフト表面は、摺動面で仕上記号▽▽▽で超精密が普通。
接触で解く場合、隙間変動は×で、モデルも精密性必須な筈。
問題は、FEM等の離散計算で、メッシュ依存性が何故起こるのか? シュワルツ提灯も注意。
(凹凸でない)解析モデル表面が凸凹では、(メッシュ以前に)現物と違う形をモデル化している訳で
解も現実的でなく(現実と乖離も有り得る)、また、メッシュ次第でブレても仕方なし。
そんな事になると思います。
メッシュを細かくすると、筒でなく、蛇腹のような形になる、シュワルツの提灯(行燈 行灯)
細かくメッシュ分割すると、意図した形(円筒)と異なる形状になってしまう
シュワルツの提灯(Schwarz lantern 行燈 行灯) いうのがあります。
偏微分は、簡単には傾斜(勾配)で、座標の傾斜=表面の傾斜
傾斜がちゃんと求まれば、偏微分はOK。(下図赤枠内は真っ直ぐでないと×)
流体や応力場で利用される傾斜は、温度や圧力等、(座標の傾斜と限らず)色々ですが…
現物の表面がゴツゴツ傾斜していないにも拘らず、ゴツゴツしたモデルを用いますと、
モデルが現物と異なる訳で、正しい計算が困難化。 引張り荷重なら殆ど問題なし。良く言われます。
サッカ-ボ-ルは三角パッチ利用で綺麗に球形化。解析も三角で良好解析可。曲荷重は駄目といわれます。
シュワルツ提灯的な、「表面の滑らかさを喪失して、現物と違うものを計算してそう」
そんな事例は、教科書的なものや、解析情報サイトでも割と見かけまして注意。
『特殊例』 思ってましたが、曲面は皆提灯なのかも?
多角形分割で、周方向は、メッシュパタンに関わらずガタガタですが。
偏微分を、判りよく表現しており、秀逸と思います
偏微分を、いかに判り易く、伝えるか? なかなか厄介な問題。
偏微分理解促進のため、判りよい図示図解が必須、思いつ、
ブログ開設以来、私自身は、実現できず今に至る。そんな感ありあり。
こちらは秀逸です。もう少しテンポが速ければ・・・。
1~2分位の部分を見れば十分思いますが。
こちらも地味ながら、まぁまぁ
(軸に沿った)2点の物理量差/2点の(軸に沿った)距離 (座標値の差)
(2点以上でも○。その場合は高次。点は軸に平行な所に存在する必要あり)
にて、偏微分たる勾配は計算可。 問題は、
1) 軸に平行な場所に、点(群)が存在しない時、軸に平行な勾配を、完全に厳密に計算可能か?
2) ∂x ∂y ∂z 三成分を全部計算できるか?
3) 二階偏微分の六(九)成分(テンソル)が計算可能か? (一階なら、粗悪メッシュでもOK)
1)2)3) 教科書上、全部できる風になってるが、メッシュ依存は現に起こる。
計算機が世に出て、随分経ますが、幾何の偏微分(テンソル)計算は冴えんまま。
メッシュ次第で解がブレて安定せず=万年未解消。 課題が長年克服されない例は珍しく、
半導体登場から、光ファイバーやレーザーなどの実現まで、
ライト兄弟が飛んでから、月面に行ったアポロや大形ジェットB52やジャンボ機実現まで
何でも超早い印象。 百万年か知りませんが、人類史の長さから見て、
短か過ぎるような… 宇宙人から知恵を授かったのか?
一方で、実用が微妙いうか(無理すれば実用になるのか)
超音速旅客機、フリ-ゲ-ジ列車等、実用途上技術も多々あり。
昨今話題の自動運転は、私は実用化しない予想ですが、果たして…。
CAEのメッシュ依存問題も万年未解決で。
元々、ビッグデ-タ解析や人工知能のためじゃなく、工学計算のため作られたのが計算機。
思いますが、今現在、テンソルが(メッシュ依存なしで)解けずトホホいう。
バッチリ解ける事になっており、(本当の事を言うと、計算分野から追い出される?)
大規模コンピューティングで益々素晴らしい世界が広がる、いう風になっとるんですが…。


