外陰部と膣の奥の違和感の整体治療 | 【大阪】 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院         JHSC整体治療室 = 整体コラム / 心のコラム

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外陰部と膣の奥の違和感の整体治療

7診目で外陰部と膣の違和感が解消した症例の解説です。
患者Hさん=57才-女性-主婦/看護師の症例

 

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①    Hさんの病歴・・・
患者Hさんは外陰部と膣の中央部から奥にかけてモヤモヤとした違和感を覚え、当初は自分の症状を「子宮下垂(子宮脱)」と思い込んで当院に来院されました。ところが、当院での問診の際に、自宅でご自身で膣の内部を触診してもらった時の状況をお聞きすると、その時は子宮を触れる事が出来なかったそうです。当院と併行して受診されていた病院で改めて内診をしてもらうと子宮が下垂している徴候は無かったそうです(☚大腸癌、膣癌などその他の異常も無し)。ただ、軽度の再発性膀胱炎が確認されたので(☚尿の細菌検査で陽性が確認された)、その治療(抗生剤の処方)を受けられました。その後の病院での尿検査で細菌は陰性になっていて外陰部の症状は少しだけ改善したそうですが、膣の奥の違和感は改善しませんでしたので、改めて整体治療する事になりました。

 



②    Hさんの診察
・Hさんはやや肥満気味で腹部は膨満傾向でしたが、頭顔面や上肢に浮腫みはありませんでした。しかし両下腿には静脈瘤が数か所ありました。また、仕事が終わる夕方ころには軽度の浮腫みが生じるそうです。
・不正性器出血や腹痛は無いそうです。
・7年前の50才の時に閉経をむかえたそうです。それ以前の性成熟期には軽度の子宮筋腫があったそうですが(☚筋腫の部位-数-大きさは不明)、経過観察処置だったそうです。生理痛は1日目に下腹部痛があったそうです。
・数年前から再発性の膀胱炎を数度罹患しているそうです。その度に抗生剤や漢方治療をされていたそうですが、すぐに再発するそうです。現在も頻尿があるそうです。
・血圧は120/80mmHgだそうです。
・血液検査ではコレステロール値が少し高めで脂肪肝があるそうですが、それ以外の異常所見は無いそうです。
・腹部聴診上、血管雑音-ハム音は無く、グル音は弱く聴取出来ました。
・腹部は平坦-軟で、特段の腫瘤感-抵抗感は無く、肝脾腫もありませんでした。しかし、右季肋部とS字結腸部で著明な緊張と圧痛がありました。また、臍の直下を押圧すると尿意を感じるそうです。しかし押圧をやめると尿意は感じなくなるそうです。
・左右アルコック管の押圧で、放散痛はありませんでした。また、臀部や下肢の神経学検査に異常はありませんでした。
・アンビルテストやトーマステストは左右とも陰性でした。
・子宮底の触診で膣深部の違和感が再現できました。
・立位になると膣の違和感が増すそうですが、臥位になると軽減-消失するそうです。また、踵落とし試験で膣から会陰部の違和感が増強するそうです。
・排便は毎日あるそうです。尿漏れは時折あるそうです。☚この件で、医師より骨盤底筋の筋力強化運動を指示されているそうです。

 



③    治療目標と整体治療
   ⑴    消化管の筋力を回復し、分節-蠕動運動を高め予備力をつけて、腹部下垂(?)を改善する
   ⑵    子宮膣筋膜の緊張-癒着(?)を解放し、それにより生じていたと思われる神経刺激(=膣深部~外陰部の違和感の原因?)を解消する
   ⑶    内腸骨動静脈系の血流を回復し、膀胱や子宮-膣などへの血流回復を図り、自然治癒力-局所免疫力を改善する
   ⑷    正中臍索(☚腹膜のひだ)の緊張を解消する

・消化管の平滑筋テクニック
・膀胱の平滑筋テクニック
・子宮底解放テクニック
・正中臍索(ひだ)解放テクニック
・内腸骨動静脈系の解放テクニック

 

 

 

 



④    経過と結果・・・
・2回目来院時、頻尿と静脈瘤は軽減していたそうです。


・4回目来院時、夕方の両下腿の浮腫みは改善していたそうです。


・5回目来院時、立位での膣深部の違和感はかなり軽減し、外陰部はほぼ解消していました。踵落とし試験での違和感の誘発もほぼ消失していました。


・7回目来院時、膣深部でのモヤモヤとした違和感は完全に消失していたそうです。

 

 

 


⑤     今回の症例の概説、、、
・今回の膣深部の症例は、Hさんが閉経後7年が経過しているので、婦人科疾患の現在進行形的な病態の可能性は低いのでは、と考えました。しかし子宮体癌などは閉経後に発症するケースが多いので、その可能性も視野に入れて整体治療を進めていく必要がありました。
 

・ところが、Hさん自身が看護師である事も幸いしてか、病院での内診検査も同時に受診されていて、その結果子宮体癌や大腸癌などの可能性は無かったので、その点安心して施術する事が出来ました。
 

・とは言え、閉経後だからこそ罹患しやすい再発性膀胱炎(ひょっとしたら間質性膀胱炎?)に数年前から罹患しているので、膀胱の異常が関連している可能性は充分に考えられました。ですから、その関連臓器をまとめて考えて治療計画を考えていきました。
 

・そこで推定された病態ですが、子宮と膣を包んでいる「子宮膣筋膜」と膀胱を包んでいる「膀胱筋膜」が癒着しているのでは、、、(筋膜には豊富に神経がつながって言いますから)その結果その癒着部分の筋膜に連絡している神経が過敏になり、下腹部への軽度の刺激や腹腔臓器の重み刺激などで同神経が刺激されて活動電位を発生し、それが膣深部や外陰部のモヤモヤとした違和感につながっているのでは、と考えました。

 

 

膀胱から臍に伸びる正中臍索

 

 

・また、膀胱筋膜の正中上部方向への延長は「正中臍策(=胎生期の尿膜管の遺残)」ですから、今も膀胱と臍はその皮下で直接つながっていますので、正中臍索が過敏な状態であれば、臍の直下を押圧する事で尿意(らしき感覚)を生じるのもうなづけます。
 

・おそらく、性成熟期時代の「生理痛の既往(ダグラス窩の癒着の可能性)」や「子宮筋腫の影響」、あるいは「肥満傾向や残留便による腹部消化管の重み刺激と下腹部臓器同士の癒着」、そして近年の「再発性膀胱炎」が重なって子宮膣筋膜や膀胱筋膜の炎症(?)、癒着が進行して、上記病態に進展したのでは、と考えました。
 

・従って、子宮膣筋膜や膀胱筋膜・正中臍索の癒着-緊張を解放する
   ・子宮底解放テクニック
   ・膀胱の平滑筋テクニック
   ・正中臍索(ひだ)解放テクニック

が奏功したのでは、と推定します。

 

 

 

 

・そして再発性膀胱炎が出来るかぎり再発しにくい様に、膀胱-子宮周辺の局所免疫力を回復させる目的で
   ・内腸骨動静脈系の解放テクニック
を、施術しました。
これで、同動脈の枝である上膀胱動脈、下膀胱動脈、子宮動脈の血流を回復させる事が期待できると思います。

 

・さらに、消化管(特に小-大腸)の平滑筋の筋力を回復させて「残留便の排泄促進-下腹部への負担を軽減する」目的で
   ・消化管の平滑筋テクニック
を、施術し、再発しにくい下腹部環境を目指しました。

 

 

 

・余談ですが、当院の学生あるいは患者さんとよくお話をするのですが、男子は生殖器が外にあるのであまり腹部臓器の影響はうけません。しかし女子は生殖器が骨盤内にあるので、非常に腹部臓器の影響を受けます。そして逆に女子生殖器は腹部臓器に影響を与えます。ですから「婦人科は婦人科だけで」、「消化器は消化器だけで」考えていけば、しょっちゅう治療が行き詰まる事がある、言い方を変えれば「婦人科系も消化器系も、あるいはその他の系もまとめて総合的に考えて治療を進めていく必要がある」・・・


今回のHさんの症例も、その好例の一つだと思います。

 

 

 

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