今日のお休み前のこの1枚 コソフ・カーク・テツ・ラビット
今日は久々の連休中です。天気が快晴でどこかへ行きたかったのですが、コロナ自粛で今日もステイホーム!新たに買ったCD棚がちょうど届いたので、いいタイミングとばかり汗だくで整理していたら、同じCDが8枚も出てきてびっくり!そういうのは中途半端に聴いてないもので、あるのかないのか自分でもわからなくなって、重複買いしてしまったようだ。これ、欲しいという人がいたらあげたいですが、そうもいかなそうなので、そのうちブックオフにでも売りに行くしかないか・・・。とまあ、いろいろ愉快でないこともありつつも、一日おおよそのんびりまったり、脱疲労感を感じられた1日になりました。そんなお休み前にぴったりの1枚ということで、今日は1972年のこの作品を、Kossoff,Kirke,Tetsu,Rabbitコソフ、テツ、カーク、ラビット・・・、これ、60年代、70年代ロック好きなら名前を見ただけで、ああ、あそこのあの人と・・・と想像がつくとは思いますが、普通の人は、なんだなんだ??読むのすら面倒臭いぞ!・・・ということになりそうなこのグループ。コソフは、ポール・コソフという、60年代終わりから70年代初めにかけて活躍した、イギリス発のブルージーなロックバンド、「フリー」にいた、ギタリストでは多分知らない人は少ないだろう、伝説の泣きのギタリストだ。コソフ、テツ、カーク、ラビットは、そのコソフさんが、一時フリーが一瞬解散した間にやった、プロジェクト的バンドです。カーク・・・、ドラムスのサイモン・カークも、好きな人なら説明することもない、同じくフリーのドラマーで、そしてテツは日本人初の海外バンド参加ミュージシャンであり、この後フェイセズでも活躍した、我々日本人には伝説の人だ。ラビットは、一番なんだか無名というか、パッとしない感じで、CDのライナーノーツにはアメリカ人キーボードプレイヤーと書いてありますが、この知名度低いラビットさんと、ドラムのサイモン・カークが曲を書き歌うみたいな、音楽上重要な存在となっている。コソフのバンドなのに、コソフさんは基本、ギターインスト以外の曲を作っていなくて、ほぼ全編でただ歌のバックで静かにシンプルにプレイするのみという、ある意味不思議なバンドである。とまあ、こんな「ギタリストが・・・名バンドのメンバーが・・・」言っていたら、どれだけハードなロックサウンドかと思うけど、それが全然激しくない、ロック魂とは対極の、ソウルフルでメロウな音楽だ。ほとんどが、ピアノメインでしんみり歌うような、哀愁のスローバラード調のドラマティックな曲で、どこか暗いフリーの音楽性とはかなり違う印象を感じます。フリーはベースのアンディー・フレイザーが曲のイニシアチブを握っている感じで、彼やボーカルのポール・ロジャースがいないと、こんなに雰囲気が変わるものなんだなと思う。HOLD ONしんみり哀愁の、感動のバラードという感じの、こんな曲がこの作品には多い。この時彼ら、全員20代半ばくらいと思うけれど、20代でこんな渋い泣きのバラードをやっていたのかと思う。個人的には、伝説の大物フリーより、地味な存在で売れたのかどうかすらわからないこの作品の雰囲気のほうが、わたしは断然好きで、この作品はそれほどロックロックでもない人にホントお勧めしたい。ちなみに、フリーとは趣が違うこれらの名曲の大半を作っているラビットさん。歌も味わいあるし、いい曲を作るのに無名でもったいない人だなあとつくづく思うのですが、調べてみると、アメリカのウィキに記述がありましたが、本名はJohn Bundrickさんというようで、このコソフ・カーク~を皮切りに、この後ボブ・マーリー、そしてその後から近年まではザ・フーと関わっているらしい。これだけの才能があるのに、個人名やメインバンドで名作が出てないのが不思議というか、ホントもっと報われてもいいと思います。ちなみに、若き才能にあふれたリーダー?、ギタリストのコソフはこの後、バックストリート・クロウラーという、ソロプロジェクト?的バンドをやって、1975年に25歳の若さで亡くなっています。バックストリート・クロウラーも、やはりボーカルとかキーボードとかコソフ以外が曲作りしていて、フリーよりはソウルフルな感じがして、こちらに近いサウンドと個人的には感じます。泣きのギターで有名な、ギターで語られるコソフは、どうもやった作品を見る限り、ゴリゴリのギター曲ではなく、こういうドラマチックな歌ものバラードが好きな人だったのかもと思います。