昨年までアウトドア全開だったのに、今年はすっかりインドアになってしまっているわたくし。

理由は勿論、コロナの流行が第一ですが、何度も言うように、実家に戻りCDをラックに整理してみたことも大きい。

というわけで、今日も仕事休みですが、またまた朝から家で音楽三昧。

 

今日もジャンルバラバラ、あらゆる音楽をチョイスしたわけですが、ふと目について、かなり久々に選出してみた1枚が、ここんところご紹介していたどちらかといえばマニアックな人たちとは正反対の、超メジャーなこの人!

Paul McCartneyのソロ2作目、1971年のRam。

 

 

このアルバムの代表作、Uncle Albert/Admiral Halsey

 

ビートルズ以降のポールと言えば、わたしはウイングスのバンド・オン・ザ・ラン、ヴィーナス・アンド・マース、そして80年代のタッグ・オブ・ウォー

この3枚がベストだと思っていて、これまで選ぶのもこの3枚ばかりでした。

これらの作品は過去に記事でも熱く書いてきた気がします。

 

それに比べポールのソロ初期の作品は、あんまり選んできませんでした。

その理由は、どうも印象として、作りがやっつけ的というか、雑なイメージがあるんですよね。

でも久々に聴くと、このラムという作品はなかなか聴ける、いいアルバムではないかと感じました。

 

 

 

ポールの長所の一つでもある、親しみやすいメロディーのイギリス風POPさはしっかりあります。

でもこの作品は、ロックンロールやPOPというより、古き良き50年代風劇場ミュージックみたいな、ラグタイムっぽい素朴なサウンドが割と多い。

 

そして、わたしが感じていた雑然とした印象というのは、ギターのサウンドが粗いというか、ガリッと硬い印象があるのと、ビートルズ解散のゴタゴタで他のメンバーと対立していたポールの、当時の精神状態が反映しているのか、後の作品に比べ、ボーカルが穏やかでないというか、荒くれて声の限りがなっているようなものが結構ある。

サラッと歌っていれば、相当歌い継がれそうな曲になっただろうに、ボーカルの荒くれさから、どこかポールらしくない、親しみにくい雰囲気が出てしまっている気がするのだ。

 

でも、基本楽曲はいいし、落ち着いて何度も聴くと、ポールのソロの中では、わたしが先ほど挙げたベスト3に次ぐくらいの、それなりの名盤だと気付きます。

最初に紹介した、 Uncle Albert/Admiral Halsey、邦題「アンクル・アルバート〜ハルセイ提督」には、後のバンド・オン・ザ・ランなどにもつながる、ポール得意の曲の展開が途中からコロッと変わる雰囲気も見られます。

 

 

 

ちなみにこの作品は、ジョン&ヨーコに対抗したのか、一応ポール&リンダ名義になっていて、奥さんのリンダさんも、ほどほどいい感じで参加しています。

ヨーコさんみたいに、なんかいちいち出てくる感じもなく(スイマセン)、ホント、いい感じで色付けしていて好感の持てる感じがします。

 

ということで、ビートルズ後は圧倒的にジョンだぜ!と思っている昔のわたしみたいな方には、いやいや、ポールだってバラエティーに富んだいい作品をたくさん出していますよ!とゴリ推ししたい記事でした。