梅雨空で天気の悪い中の連勤。

今日は久々の休みで、連休ではないので、部屋の整理をしながらまたまた音楽を聴くことにしました。

ここ最近また定番の60、70年代ロック祭りでしたが、今日は趣向を変えてみることに。

ラックをパラパラ見ながら、おお!と久々に目をとめた1枚は、なんと2000年代のアルバム!

 

わたしがリアルタイムで最後に買った、洋楽アルバム3枚のうちの一つです。

わたしの中でロックが死んだ年、2002年!!

この年を最後に、わたしはリアルタイムで洋楽ロックを全く聴かなくなってしまうのですが、そんなわたしが最後に買った、2002年に出た3枚とは、リバティーンズ/リバティーンス宣言(2002)と、レッチリの「バイ・ザ・ウェイ」(2002)、そして同じ年に出た、オアシスの5枚目の作品「 Heathen Chemistry 」

 

今回チョイスしたのは、そのオアシスの「 Heathen Chemistry 」であります!

ここにわざわざ書くくらいなので、この3枚ではこの作品がダントツに良作でした。

 

 

 

わたしは前年子供が生まれ親になったのですが、そんな若者と大人の境の年に、CMでオアシス新作の宣伝がバシバシ流れたり載ったりしていたので、当時久々に購入してみました。

少し前にこのオアシスに、わたしが90年ごろ夢中になったバンド、ライドのフロントマンだったアンディー・ベルが、ベースで電撃加入したこともちょっと興味深かったからです。

 

初期のオアシスは、やんちゃな若者がいきがって歌っているような青臭い若さがあって、メンバーも、どこでもいそうな若者仲間たちみたいな、アマチュアっぽい雰囲気が濃厚で、楽曲、メロディーの良さとともに、その青い雰囲気が魅力と言えば魅力でした。

しかし、アンディー・ベルなどの、キャリアあるミュージシャンが入ったことで、見た目の印象もベテランバンドっぽくなり、音楽も、メロディーを重視した、ブリティッシュロックらしい美的センスなど、基本スタイルこそ大きく変わってはいませんが、以前のはちゃめちゃな空気は影を潜め、大人の落ち着いた良質なオアシスになったという感じがします。

特にその前の2作が、最初の2枚に比べ、どうもこれといったインパクトに欠ける感じがしていたので、この新たなオアシスを聴いて、当時これは久々の快心作ではないかと感じたことを想い出します。

今聴いてもその印象は変わらず、この作品は2000年前後の、王道なブリティッシュロック、最後の名盤の一つで間違いないと思う。

 

 


兄ノエルの歌ういい曲、Little By Little

兄が歌う曲はこのように、心に残る、思わず合唱したくなるようなアンセム的曲が多い気がします。

声もリアムより落ち着いた重厚な声で、わたしは彼の歌声のほうが好きだ。

 

 

 

ドラマティックでちょっと暗い、Stop Crying Your Heart Out。

これはアレンジが少しビートルズを思わせるところがある気がします、あくまでアレンジの雰囲気のみ。

 

そういえば、ビートルズと言えば、以前オアシスがビートルズのものまねと話す、古いロックファンのバンドマンブロガーと、このことで意見が分かれた思い出があります。

こないだも、オアシスを紹介している誰かのブログをたまたま見たんですが、

「知らない方に彼らの音楽を説明すると、ビートルズと同じようなものと思っていただければ・・・」なんて断言していました。

 

オアシスの記事を書くたび主張していますが、わたしはオアシスはビートルズに全然似ていないと思っています。

大体、ビートルズって簡単に似させられる音楽ではないんです。

ギターでコピー演奏してみるとよくわかるのですが、ビートルズ、特にジョン・レノンは、作曲の知識や固定観念が全くなかったとしか思えない、あまり他人がやらないコード進行や変則リズムを、それもテクではなく天然としか思えない手法でやっていて、安易に他人が盗めるようなものではないんです。

それに比べれば、ストーンズもクラプトンもザ・バンドなんかも、日本のPOPSでも多用されている王道のコード進行がメインな感じで、極めてフツーであり、オアシスも軽くギターでコピーした限り、フツーの曲作りをするバンドです。

 

それ以前に、オアシスのこれらの曲をはじめ、有名なナンバーを、例えばジョン・レノンやポール・マッカートニーが、あの声で歌う姿を想像できますか?

わたしはジョン・レノンやポール・マッカートニーが、リヴ・フォーエヴァーやドント・ルック・バック・イン・アンガーを作ったり、歌う姿を全く想像ができないし、それでも無理やりあの声でこれらの曲を歌っている姿を想像すると、あまりにらしくなさすぎて気持ちが悪いです。

そんなわけで、オアシスは全然ビートルズみたいではありません!

しつこいですが、またまた、ここのところを最後に強調させてもらって、終わりにしたいと思います。

 

あ、

彼らの後期の名作として、この「ヒーザンケミストリー」、ぜひチョイスしてみてはいかがでしょう?

以前の勢いや、ロックのダイナミズムはそれほどないかもしれませんが、青くない大人になったオアシスが楽しめる好作品です。