あと半月で2023年も終わりますが、なんだか日々暖かいですね。

 

先日亡くなった、わたしと同い年のチバユウスケ氏のニュース、ネットなどで良く見る・・・というのもあるんですが、なんだか頭から離れないですね。

やはり同い年で、似たことをしてきたのに、大きく現状が違うということがあるかもしれません。

 

彼の経歴を見ると、大学に入ってから本格的に活動したということで、高校時代からライブハウスやコンテストなどでガンガンやっていたわたしより、後発なんだなぁ~と思いました。

それで、わたしが、ジャンルそのままではないですが、その頃こんなふうに日本のロックをやりたいと思っていたことを見事実現し、みんなからその存在を惜しまれるスターになった。

 

他人ごとではないという思いと、残念という思いと、ロックをやってきた人間としてある意味うらやましいヤツだという嫉妬心というか、複雑な思いが交差し、いつも愛聴していたほど熱狂的な信者ということもないのに、こんなにいろいろ思ってしまうんだろう。

 

でも改めて感じるのは、やはりバンドって、ボーカルだな・・・ってことですね。

 

とまあ、まだ生きているわたしは、最近定番の土日休みで、家でのんびり音楽鑑賞します。

そんな今日、最初にチョイスしたのは、多分チバ氏も好きだっただろう、あるシーンからの久々のオムニバスアルバム。

 

ザ・モッズ・シーン1,2

 

という作品です。

こちら↓

 

 

 

モッズ

 

ここを見る方なら大体わかりますよね?

日本のバンド、モッズのことではなく、イギリスで60年代に流行したカルチャーで、三つボタンのスーツで、ベスパのスクーターに乗ってみたいな、ファッション的にも語られるシーンで、ここ日本でもファンは多いと思う。

 

後の時代にも、ポール・ウェラーあたりがリバイバル的に盛り上げたり、90年代のブリットシーンにもなんとなく影響を感じる、ブリティッシュロックの欠かせない一部になっているものです。

 

日本人がユニオンジャックのファッションで、それをやってるのはどうなのか?という思いが、過去に関わったとあるモッズ系の人の悪印象もあって、わたしは日本のモッズシーンには疑問もあるんですが、若い頃大きく影響を受けたことは間違いありません。

 

と御託が長くなりましたが、このアルバムは、確か90年代の終わりくらいに出て、わたしはなんで知って入手したのかな?

想い出せませんが、とにかく購入し、特に2000年代に車でよくヘヴィロテで聴いていたものです。

 

この作品、若い頃のストーンズやスモール・フェイセズ、ゼムなどが在籍していたことでも有名な「デッカ」というレコードレーベルの、どちらかというと小粒でマイナーな、モッズ系のバンドやアーティストの作品を集めたオムニバスです。

 

で、これが、モッズ好きに限らず、POP好き全てにお勧めしたい、内容の素晴らしい良作なんです。

 

 

日本人向けにオープニングを飾る、ジャズの影響も感じる有名な曲Make Her Mine

確か何かのCMで流れていた、popでややマイナー調ながらもノリのある60年代ビートナンバーですが、曲を良く知っている割には、演奏しているヒップスター・イメージというバンドは聞きなれませんね。

ネットで情報を調べると、1964年から1967年まで活動したバンドらしい。

 

 

The Poetsという、これまた聞きなれないバンドのThat's the Way It's Gotta Be

でも、ブリティッシュ60年代の、モッズ感はガンガン伝わってくるような曲です。

ちなみにこのThe Poets、ストーンズの初期マネージャー、アンドリュー・オールダムが関わっていたらしい、スコットランド出身のバンドとWikiにありました。

 

 

同じく、個別では良く知らないPete Kelly's Solutionというバンド?の、ロッキンソウルという感じの疾走感がある、最高にカッコイイ If Your Love Don't Sing

こういう人たちが、1級バンドに浮上せず、マイナーな存在で終わっているのが惜しい。
 

 

ストーンズのアウトオブタイムをカヴァーしていた・・・ということくらいしか知らないけれど、名前は良く聞く、イギリス版ムード歌謡イメージな、クリス・ファーロウ。

その一昔前の古き良きアメリカンPOPSといった感じのAir Travel

 

とまあ、さわりを幾つか紹介しましたが、60年代好きなら欠かせない好オムニバスで、1だけでなくパート2もいいのでお勧めです。

 

まあ、みんな知らない人だらけというのでもなく、スモール・フェイセズも入っているし、後に10CCをやるグラハム・グルードマンの若き頃とか、デビューしたてのデビッド・ボウイーやロン・ウッドのバンドとか、また一昔前にクラプトンやロジャー・ウォーターズといった、大物のライブのバックでギターを弾いていた、アンディー・フェア・ウェザロウという人がいた、エイメン・コーナーなんかも入っています。

 

とまあ、この作品を聴くと、音楽面でのモッズシーンがよくわかります。

モッズの音楽は、スモール・フェイセズや、ザ・フーを聴いてもわかるとおり、基本にジャズやソウルやファンクなどの、ブラックミュージック好きがあり、その一方でムード歌謡的なものから、ワイルドなガレージっぽいものまで、えらく振り幅が広いサウンドです。

でもなんか、一貫して「モッズだよこれは」みたいな雰囲気があり、これはやはり日本人にはなかなか出せない、イギリス特有の羨ましいカルチャーだなって感じます。

 

というわけで、わたしが死んでも誰も知らないし、惜しまないでしょうが、後世の人がふとここで曲でも聴いてくれたらいいなって思います。

それまでアメブロやYoutubeがあるかな?