いや~、いよいよ年末も近づいてきて、いきなり本格的に寒くなってきましたね!
わたしは相変わらず、好きな古い音楽鑑賞の日々ですが、今日はちょっと趣を変えて、あまり有名ではない、多分ほぼ誰も知らないけれど、カッコ良くてわたしが好きな60年代ロックのミュージシャンをご紹介したいと思います。
幾ら日陰の存在とは言え、有名バンドのミュージシャンなら、ロック好きな皆さんは、知っている、聞いたことがあるという感じだと思います。
例えば、キンクスのミック・エイヴォリー、ゾンビーズのコリン・ブランストーン、マンフレッド・マンのポール・ジョーンズ、うん、知っている、聞いたことがありますよね。
じゃあ、ザ・ムーブの エース・ケフォード(Ace Kefford) って知ってる??
多分ロック好きでもほとんどが「はぁ?」って、顔も浮かばないんじゃないかな?
The moveがビートクラブに出演した時の映像です。
左側の金髪でサングラスをかけたカッコイイ、時代先取り、60年代離れしたベーシストがエース・ケフォードその人だ!
エースと言えば、まずほとんどの方は「キッス」、そしてわたしのようなおじさんは「ウルトラマン」しか浮かばないでしょうが、こんな密かなエースも存在したのだ。
映像を見てお分かりの通り彼、いかにも60年代ビート、ヒッピーサイケ時代の空気どっぷりのメンバーの中、一人だけ70年代ロンドンパンク?みたいな、一人異質な空気を醸し出しています。
ちなみにムーブと言えば、画面右でギターを弾いて時々歌う、天才コンポーザーのロイ・ウッドのイメージしかなく、やがてジェフ・リンが入ってきてバンドはELOになりますが、エースはそうなる以前、70年代を迎えるころには離脱してもうバンドにはいません。
ELOとして最後まで残るのは、この画面の中では、地味な存在のドラマーだけだったりします。
・・・というか、ジェフリンのスペーシーなPOPという感じのELOと、パンク的なエースが繋がってくるイメージすら湧かないですが。
ムーブ離脱後のエースがどうなったのか、シングル盤をソロで1枚出したらしいということくらいしか知りませんでしたが、海外のWikiにいろいろ詳しく書かれていました。(当然日本語版には記載はなしです)
エース・ケフォードは 本名 クリストファー・ジョン・ケフォード 、1946 年 12 月 10 日 生まれ、出身地 バーミンガム、イギリス。
ムーブの脱退の要因は、ライブの連続と薬物による神経衰弱、パニック発作らしい。
晩年は、アルコール、薬物、自殺未遂、精神病院での入院生活に悩まされたと記述されている。(まだ亡くなってはいないらしい)
Wikiには、ロイウッドのこんな回想も書いてありました。
ウッドはケフォードについて次のように回想している。「結成した日から、誰も彼とうまくやっていけなかった。彼はとても変わった人だった。とても攻撃的で、エースとトレバー [バートン] はいつも喧嘩ばかりしていた。」
いや、わたしも人とどうもうまくやって行けない性格なので、非常に共感を覚えますが、そんな退屈なわたくしとは違い、こんなにカッコイイロックを体現出来る人なのに、なんとももったいないロック人生だなと残念に思う。
陽の当たるスターたちの陰で、このように、才能や華があるのにどうにも報われない人もいるんですよね。
そんな華や才能があるのにどうにも報われなかった、イマイチ知名度が無い人をもう一人。
イージービーツのヴォーカル、スティーヴィー・ライト (Stevie Wright )です。
誰?知らんでしょ??
イージービーツはオーストラリアで結成された、ACDCのヤング兄弟の兄、ジョージ・ヤングとハリー・ヴァンダー(ヴァンダ&ヤング)、そしてこのスティーヴィーの在籍したバンドです。
初期は60年代のグループサウンズ的なサウンドですが、非常にカッコイイ・ロックンロールバンドで、中でも小柄でハイテンションなスティヴィーのステージングに目を奪われます。
ちなみにこの人も、アルコールや薬物中毒に悩まされ、70年代にリタイア気味になり表舞台から消えて行くという、非常に勿体ない存在です。
ちなみに2015年に亡くなられています。