2025年が明け、早くも一か月が過ぎようとしておりますが・・・
わたくしはまだ初詣に行っていないのですが、なんだか年始から運がいいのか悪いのかわかりません。
まあ、今年も地味に何事もなく終わるそれだけで、運がいい一年なんだろうなと、この歳になってつくづく思います。
ということで、今年最初のこの1枚ですが、妙に頭を流れるこの曲が聴きたくてチョイスした1枚、
わたしの70年代中盤以降の、フェイバリッド・ブリティッシュバンド、XTCが1989年に出したオレンジズ・アンド・レモンズです。
このアルバムの代表曲、Mayor Of Simpleton
久々の、XTCらしいキャッチーな、いかにも60年代からの伝統的ブリティッシュPOPナンバーです。
なんかニコニコとノリノリでコーラスする、影の薄い謎のギタリスト、デイヴ・グレゴリーが微笑ましい感じ。
ちなみにこの曲、アンディーのキャッチーな歌メロにほとんど耳を奪われてしまいますが、良く聴くと(良く聴かなくても)、コリンの凝ったベースラインと技が、特出して光るナンバーだと思います。
このベースをタブ譜付きでコピー動画を出している方がいました↓
手数の多いAメロから一転、ミドルサビにかけてポールマッカートニー的キャッチーなフレーズになるところにセンスを感じます。
コリンも作曲家で、XTCに多くの曲を提供し歌い、そのイメージばかりが強いですが、こんなセンスと能力に溢れたベーシストなんだなって思う。
とまあ、これが入ったオレンジズ・アンド・レモンズというアルバムは、映像でもわかる通り、ドラマーが抜けてそして3人が残った状態で、この時期のXTCはツアー活動を辞めて録音オタク状態になっています。
まあ、メインのアンディー・パートリッジは元々そうした、ロッカーというよりは、芸術オタク的な感じの人なので、まあこうなるかなという感じですが、スティリー・ダンなんかとも共通する性質だと思いますね。
ちなみにこの作品はアナログ時代は2枚組で、なかなかボリュームがあります。
そんなコリンの作で歌う、シャッフルのビートが心地よいナンバー、King For A Day
これなんか、昔のちょいと破天荒でねじれ気味なPOPの印象は完全に払しょくされ、AORにすら聞こえるというオシャレな大人のPOPという感じです。
このアルバムは前作なんかよりPOPな感じがする反面、全体的に落ち着いた、子供っぽさが無い、大人のサウンドが多い感じがします。
これなんかも、いかにもブリティッシュ伝統のメロディーと言った、アンディーらしいThe Loving。
わたしはかつてバンドマン時代、このXTCが好きで好きで、でもメンバーに興味を持ってもらえなかったので、このバンドの名前は当時封印しましたが、本当は日本版XTCをやりたかったくらい、80年代後半は理想的なバンドでした。
当時は初期を好んでいて、リアルタイムで出たこのアルバムの良さはイマイチわからなかったのですが、この作品は20代の当時より50代の今の方がシックリくる感じがします。
まあ、元々わたしは「オイ!」みたいな、前回話した16TONSじゃないけれど、がなって歌い叫ぶような乱暴な、オイパンク的サウンドは好きじゃない。
ゴダイゴやビートルズで音楽に目覚めただけあって、コーラスが綺麗で、サビでコーラスが華麗に盛り上がるバンドが昔から好きです。
考えてみると、わたしが好きな60年代のビートバンドや、このニューウェーブ世代のXTCみたいなUKバンドって、がなり叫ぶバンドって少なくてみんな歌メロやコーラスが綺麗です。
わたしは暴力的にライブでモッシュみたいなのは嫌いで、本当はXTCみたいに歌ものを真面目にやりたかったはずなんですが、何故かアマチュアバンド時代はスタークラブとかスターリンとかアナーキー、コブラやラフィンなど、そうしたあんまり得意じゃない方向に、今思えばメンバーに引っ張られるように行ってしまったと思います・・・。
若気の至りですね。
とまあ、最後は関係ない、個人的ヨタ話になりましたが、今年も勝手な化石的行為のCD鑑賞を続けます。