【アスペルガー症候群】の感想:ページ49"心で感じることが難しい?" | ASD【自閉症スペクトラム】女係長 鹿島じゅんの日常生活はサバイバル!

ASD【自閉症スペクトラム】女係長 鹿島じゅんの日常生活はサバイバル!

25年以上1つの会社に健常者として勤務し、係長として人の上に立つようになった私が、
どのようにASD(自閉症スペクトラム)の特性と折り合いをつけて生活しているか、
その方法をお伝えしていきたいと思います。

そんな私が、岡田尊司先生著
 
【アスペルガー症候群】
 
を読んで、
心に響いたところや、
共感や納得したところに付箋を貼っていったら、
こんなことになってしまいました(笑)
 

この本のどのようなところが私の心に響き、
共感や納得をしたのか、
このブログに感想を記しておくことで、
自分にとっての備忘録にすると共に、
ASDの心の中を、
知ってもらう参考にしていただければ、
と思ってこの記事を書いています。
 
※2013年のアメリカ精神医学会の診断基準、
DSM-5で、
アスペルガー症候群は、
ASD(自閉スペクトラム症)に、
まとめられています。
 
********************
 
「心で感じる」ことが難しい
 
この言葉を読んだ時に、
私は首を傾げてしまいました。
 
「心で感じることが難しいどころか、
いつも周りの様子を伺いながら、
ビクビクと生きてますけど?」
 
って。
 
私は愛着障害を抱える過去を持つ人間で、
父親の機嫌を損ねて怒らせてしまったら、
まだ幼い子供だった私を、
夜でもう暗くなっていたとしても、
家から追い出したりしたため、
私は小学校に上がる前にはもう、
父親の前で声が出せなくなる、
 
場面緘黙症

 

 
という病気になっていました。
(自分が父親の前で陥っていた状態が、
名前がつく病気の症状を、
呈していたのを知ったのは、
40歳を過ぎてからでした)
 
さらに小学校に上がると、
集団行動が出来ないASDの特性を、
担任の先生から疎んじられた私は、
 
小学校2年生の時に
学級担任から無視される
 
という、

8歳の子供の心にトラウマを残すには充分な経験を、

 体験をしていたことと、

おそらく学校の担任の先生から、
私が集団行動出来ないことで、
担任の先生から苦情を言われていた母から、
 
「どうしてお前は、
他の子と同じように、
出来ないんだろうね?」

 

 
と悲しそうに言われたことで、
その当時、母親が大好きだった私は、
ただ、
大好きな母親の喜ぶ子供になりたくて、
自分の心を押し殺し、
同級生に普通を教わるといった真似を、
したこともあったけれど、
小学生の子供が自分の心を偽って生きることで、
毎晩、うなされるくらいに努力をしても、
もう、母親に、
好きになってもらうことは出来なくて、
 
私の心はボロボロになりました。
 
 

 

確かに私は母と兄は理解していた、
癇癪持ちの父の地雷が分からなかったし、
学校や会社では、
皆んなが理解している暗黙の了解や、
一時期、散々もてはやされた、
いわゆる
 
空気を読む
 
ということは出来なかったけれど、
 
空気を読めない私に対する、
周囲の冷たい反応は、
敏感に感じとっていました。
 
私が周りの心の動きに敏感になったのは、
その生育歴によるところが大きいけれど、
 
私はなぜ、
自分が周囲の人達に嫌われるのか、
理解することは出来なかったけれど、
周囲の人達に、
自分が嫌われていることだけは、
ちゃんと感じ取れていたのです。
(なんで周囲の人達が空気を読んで、
自分の思っていることと違うことを口にするのか、
理解出来ませんでした)
 
私は心で感じていたからこそ、
愛着障害も抱えるようになった
 
のです。
 
確かに、
親が私の存在を認めてくれて、
学校でも私の特性を受け入れてくれたなら、
私が周囲の人の顔色を伺うスキルを、
手に入れることは無かったでしょう。
(幼い頃から、
周囲の大人に頑固と呆れられるくらい、
我を通す子供でした)
 
でも、私は心に傷がつけられる前の、
もっと幼い頃から、
 
おひさまの暖かさに優しさを感じ、
聴こえてくるスズメの鳴き声や、
風に揺れる木々のざわめきに、
自然のお喋りを聴く子供でした。
 
(自然の中の存在を感じていた子供だったので、
家庭の中に自分の居場所がなくても、
だから、やっぱりね、
この本に書かれている、
 
心で感じることが難しい
 
には、
私は異を唱えたいと思うのです。
 
ASD当事者の、
私の視点から捉えたら、
 
自分と心の動きが違う、
定型発達者の心を感じることが難しい
 
なのです。
 
最後に、
わたしがとても共感した京都大学の研究結果を、
ぜひ、
このブログを読んで下さっている皆さんに、
お伝えさせてください。
 
本当にとても読んで欲しいので、
この研究結果の一部を、
抜粋してお伝えします。
 
ASDがある方は、
ASDの行動パターンをする他者に対して、
よく共感できる
 
これってね、
定型発達者、発達障害者に関係なく、
ようは、
 
人は自分に似た人に共感できる
 
ってだけのことだと思うのです。
 
この世界は、
定型発達者が多いから、
多数派の定型発達者の心と、
感じ方の違うASDが、
心で感じていないと思われているだけ。

ASDの人には、
このことを知って、
多数派に共感出来ない自分を、
いたずらに責めないで欲しい。

定型発達の人には、
このことを知って、
ASDには心がないなどと思わないで欲しい。

そうやって少しでも、
少数派と多数派の相互理解が進みますように^^