自分が死ぬ前に来るとは思っていなかった、というのが感想である。

 

予想以上の速度で、特別な世界でなくなり誰も見向きもしない(少なくとも日本では)装置や音源が

ものすごい勢いで海外へ流出している。

価値は一時的に上がっているように思われているが、実際かなりレアなごく一部のものを除き価値は暴落している。

 

CDコンポやラジカセを学生が買わなくなり、スマホとイヤホンがあれば普通に何の問題もなく楽しめる。

スピーカーから音を出す必要があるだろうか?

高級品は鳴りを潜め、海外製の安価な製品を使い捨てるだけで充分。

 

タダであげるよ、と言っても置き場所がありませんと言われて断られるか、

ぜひください!と笑顔で言って渡した瞬間にメルカリに出品されるだろう。

 

オーディオ趣味の世界がこれからも若い世代に受け継がれていくのなら、自分が頑張って知識を蓄えて

発信していく価値があるのだろう、しかし根底が崩れてしまった今では何の意味もない。

 

 

こうして静かに僕のすべてだった世界は消えていく。