いつものようにハードオフに運びましたら、ガラスケース内に飾ってありました。
動作未確認で5500円とジャンク品としては高めですが、オーディオクラフトのヘッドシェルとオーディオテクニカのPC-OCCシェルリード線の費用を考えるとお買い得でした。
 
 
見た目は高級カートリッジに見えます、独特のデザインは好みが分かれるところですね。
 
 
ところがひっくり返してみると、とたんに現実が見えてきます。
 
メーカーのカタログ情報にもあるように、中身はオーディオテクニカ製品です。
細身のアルミカンチレバーと楕円針を組み合わせていますが、おそらくローエンドのものをベースにしているようです。
他のモデルも針の種類が違うだけ、という設定と推測できます。
 
 
適正針圧2.0gにして試聴してみます。
MM型にありがちな雑味のあるザラザラした音ではなく、立派にオーディオ的に優等生な聞こえ方をします。
こんなにクリアにレコード盤は聞けるのか、と驚きます。
 
ターンテーブルはマイクロ精機MD-700、トーンアームはフィデリティリサーチFR-54、フォノイコライザーはオーレックスSY-Λ88を使いました。
 
高級MCカートリッジを思わせる安定した音質で、まずレコード盤を綺麗な音で再生したいが高騰している高級タイプまでは手が出ない、という方にはうってつけではないでしょうか。
デノンDL-103はこの10年で数倍の値段をつけるなど、販売が維持されているのはとてもありがたいですが引き続き厳しい状況のようです。
カンチレバーの破損がとても怖いMCカートリッジではなく、万一の事故の際も交換針が手に入るMM(VM)カートリッジは安心です。