晴れ時々ジャズ -37ページ目

晴れ時々ジャズ

日々の雑感とともに、フランスを中心に最新の欧州ジャズについて書いています。

3代続いていて、地元の人々に長く愛されている老舗のアイスクリーム屋さんがあるらしい。それも、ちょっと変わったアイスクリーム屋さんであるらしい。
ということで、ドライヴがてら行ってまいりました。


お店の構えはこんなんです。

KUROOKA ICE CREAM SHOPというのですね。「酒かすキャンデー出来ました」の張り紙が。ううむ、酒かすキャンデーとは珍しい。
一歩店内に入りますと、うひゃー!

(各画像はクリックで拡大出来ます)


ここ、ほんとにアイスクリーム屋さんなんやろね?(笑)

なんというポップでキッチュな眺めなのでしょうか。店内は夥しい数のキャラクターもののフィギュアとイラストで埋め尽くされています。私にはよく分からないのですが、きっとマニア垂涎のコレクションなのでしょう。


あっ、鉄腕アトム!オバケのQ太郎も。鉄人28号もおるやん。あんなに大きなまことちゃんが?!天才バカボンのパパ発見。おじゃる丸やクレヨンしんちゃんも。ひょっこりひょうたん島、懐かしいーっ!←このコメントで間違いなく歳がバレるね(笑)

ペコちゃんとポコちゃんのセットは売り物らしく、かなりええ値段がついてました。そのほかにも私の知らないキャラがい~っぱい!こうやって見ているだけでも凄く面白いのです!


エレキギターや中古LPは売り物のようです。
中古LPはIRON MAIDEN、METALLICA、GEORGE BENSONなどなどいろいろありました。


店内にはオーディオの設備もありました。普段は音楽が流れているんでしょうね。でも、この日は店主がご不在のため、気さくで陽気なお母様がお店番ということで店内は静かでした。ここは古い店舗の隣に10年前に新しくつくったのだそうで、この新店舗は3代目の息子さんの趣味を反映してこうなったとのことです。いや~実に見事にというか、モロに反映しまくっています(笑)



さすがに長く地元の人々に愛されてきたアイスクリーム屋さんだけあって、この赤い椅子に座って店内を眺めながらソフトクリームを食べていると、その短いあいだにも、近所のおばさん、親子連れ、近所のお兄ちゃんといった人たちが次々にアイスクリームを買いにやって来ました。




店内に飾ってあるイラストは、店主が趣味で描かれているものだそうです。


あずき、えんどう、いちごジャム、マロンなどのカップアイス、小豆モナカ、くりチョコアイス、酒かすキャンデーなどなど全種類のアイスを持ち帰りしたかったのですが、店内には持ち帰り用のドライアイスなどは置いてありませんので、残念ながらそれは出来ませんでした。ドライアイスと容器を持参したらお持ち帰り出来るのかなあ?今度行ったらあずきのアイスを食べたいな~。

黒岡アイスクリーム
京都府宮津市字須津733-10
ホームページ↓がありました。
    http://www5.ocn.ne.jp/~nobu3/

例によって個人的な興味で気になる新譜をいくつか。

_____________________________________________


ECM RecordsからリリースされるTOMASZ STANKO QUARTETの3作目のタイトルが分かりました。オラシオ さんの記事 で知りました(*^^*ゞ で、さっそくECM RecordsのHPへ行ってみました。
やはり録音はこれまでのオスロのRAINBOW STUDIOではなくて南仏のスタジオということですが、どこのスタジオか気になります。それから、エンジニアがこれまでとは違う人でプロデューサーがMANFRED EICHERではないのだとしたら、一体どんな音になってるのかということにも興味津々です。TOMASZ STANKOは「本作はこれまでで最高の出来だ。」と語っているそうです。早く聴きたい!

■TOMASZ STANKO QUARTET / LONTANO (ECM Records ECM 1980)
TOMASZ STANKO (tp)
MARCIN WASILEWSKI (p)
SLAWOMIR KURKIEWICZ (b)
MICHAL MISKIEWICZ (ds)

ECM RecordsのNewsのページ。
http://www.ecmrecords.com/News/Diary/150_Coming_soon.php?lvredir=733&rubchooser=202&mainrubchooser=2

_______________________________________________

同レーベルからはSTEFANO BOLLANIの新作もリリースされるのですね。わーい、楽しみ!それにしてもタイトルがPIANO SOLOって...そのまんまやん(;^_^A
SCOTT JOPLINのラグタイム(ボラちゃんのラグタイムは聴きものでっせー!)、20世紀初頭のタンゴ、スタンダードナンバー、自作曲のほか、なんとTHE BEACH BOYSの"DON'T TALK"(どんな曲?)、またLOUIS ARMSTRONGやNAT KING COLEの曲も演奏しているとのこと。う~む、盛りだくさんで面白そう。早く聴きたい!

■STEFANO BOLLANI / PIANO SOLO (ECM Records ECM 1964)
STEFANO BOLLANI (p)

ECM RecordsのNewsのページ。
http://www.ecmrecords.com/News/Diary/150_Coming_soon.php?lvredir=733&rubchooser=202&mainrubchooser=2

_______________________________________________


ACTから、出たばかりでほやほやの新譜。ALBORAN TRIOというユニット(PAOLO PALIAGAがリーダー?)によるピアノトリオ。PAOLO PALIAGA(p)作曲によるオリジナルが中心。全く知らない人たちなのですが、気になるのです。当たりかハズレかは実際にアルバムを聴いてみないと分かりません(;^_^A

■ALBORAN TRIO / MELTEMI (ACT Music+Vision ACT 9448-2)
PAOLO PALIAGA (p)
DINO CONTENTI (b)
GIGI BIOLCATI (ds)

ACT Musicのページをご覧ください。

_______________________________________________
いつのまにかこんなアルバムが出ていました。お気に入りのREMI VIGNOLO(b)参加で注目。
SIEGFRIED MANDONというフランス人ドラマーのリーダー作(?)。MO'DRUMSというのがユニット名なのかタイトルなのか、その辺も良く分からないのですが。テナーサックス奏者はオランダ人でリーダー作も出しているようです。ORNETTE COLEMAN作曲の"MOB JOB"、また"ALICE IN WONDERLAND"のほか、オリジナル曲を収録しているもよう。

■SIEGFRIED MANDON / MO'DRUMS (Ella Productions)
SIEGFRIED MANDON (ds)
BAREND MIDDELHOFF (ts)
REMI VIGNOLO (b)

HPがありました。
http://www.modrums.com/
Ella ProductionsのHP。
http://www.ellaprod.com/en/
試聴はこちらのページで。
CROAKING TRIO
NGUYEN LE(1959年、フランス、パリ生まれ)を知ったのは、2005年リリースのWALKING ON THE TIGER'S TAIL(ACT Music+Vision)を聴いたのが最初でした。その後PAOLO FRESU(1961年2月10日、イタリア、サルディーニャ島Bercidda生まれ。ということは、あのITALIAN TRUMPET SUMMITが開催された場所ですね。)の諸作品やHUONG THANH(vo)のリーダー作DRAGONFLY(ACT Music+Vision)などなどでNGUYEN LEの演奏を聴くことが出来たのですが、そのたびに思ったのは、この人、もの凄く個性的なギタリストだなあということです。妖艶な欄の花でさえヤキモチを焼きそうなほどの美しい曲を書き、絶品のギタープレイでため息を誘う。かと思うと、最近では慣れましたけれど、楽曲に独特の音階を用いていることとは別にして、「ありゃ?LEさんのギター、この曲にこんなヘンな音使いで弾いちゃっていいのか!?」と思うこともあったりして(^▽^;)(こう思うのは私だけ?)、出てくるフレーズもユニークで凄く面白い。NGUYEN LEのリーダー作を聴くのは本作を入れても2作目にしかならないのですが、それでも、独自の音楽世界を表現する、ユニークで、素晴らしい才能を持つアーティストだと感じています。

気心の知れたミュージシャンとともに自身のリーダー作を自宅のスタジオで録音するという長年の構想を本作で実現させたということだそうで、デジパックを開けますと、3人がダイナミックな動きとともに実に楽しそうに笑っているスナップショットがまず目に飛び込んできます。営業用ではない素の表情を見せてくれている3人は、きっと仲の良い友人でもあるのでしょうね。

さて、本作ではNGUYEN LEがDHAFER YOUSSEF(1967年チュニジア生まれ)とPAOLO FRESUのそれぞれとデュオしているのですが、全15曲のうち1曲だけがスタンダードのCHELSEA BRIDGE。あとは持ち寄りか共作のオリジナルがほとんどで、リズムパートは全て打ち込みによるものです。一時期はBJORKなんぞも聴いていましたので打ち込みにはさほど抵抗がないのですが、現在の私は人間が演奏するリズムを聴きたい。特に大好きなジャズという音楽に限っては。
しかしながら、本作のジャズ度は低く、どちらかといえば、エスニック、ワールドといった趣の、スパイスと花の香りでムンムンという音楽ですし、NGUYEN LEの場合は特別ということにしましょうか(笑) なぜなら、彼が打ち込みを多用する狙いは実験的な演奏にあるのではないですし、奇をてらっているのでもないでしょうから。それに、打ち込みだからといって決して本作が安っぽくなっている訳ではありません。ですからもちろん、NGUYEN LEは必然性に基づいて打ち込みを取り入れているのだと思いたい。つまり、それは彼の頭の中に響く音楽を具現化するためだと。打ち込みによるリズム、エレクトリックサウンド、サンプルなどを駆使するNGUYEN LEの手腕には只ならぬ才能と抜群のセンスを感じるので、こう思うことにしましょう。リズムトラックの音にはタブラ、ガムラン楽器、マリンバ、アフリカの太鼓類、シュケレといったアジア・アフリカのパーカッション類を連想させるものを多く使っています。
本作は入念な編集作業とミキシングによって複雑で緻密なサウンドを創り込み、独自の音楽世界を創造することに成功しています。言葉で上手く表現できないのですが、未知で神秘な物への誘惑に捕らわれつつ、トランス状態へと導かれるような感覚があり、聴き手はイマジネーションの世界で遊べるといった感じになっています。
ただ、1曲目のSTRANIERIと12曲目のNEONの2曲だけは、あからさまな打ち込みによるものという感じがして、私の場合は身体が受け付けません(-_-;)

DHAFER YOUSSEF(1967年チュニジア生まれ)だけが私には全く馴染みの無いプレイヤーで、ウード(アラブ音楽圏で使われるフレットレスで12弦の撥弦楽器)の音を意識して聴くのもおそらく初めてです。NGUYEN LEに負けず劣らずの超絶さで演奏されるウードの響きは、なんともいえない雰囲気を醸し出していて素晴らしいのですが、凄いと思ったのが彼のヴォーカル(というよりヴォイス)。神秘的な響きでよく通るヴォイスは、深く豊かな低音から高級シャンパングラスがパリーン!と割れそうなほどのハイトーンまで、信じられないほどの広い声域なのです!

以下、お気に入りの曲について簡単に書きます。
3曲目のDHAFER YOUSSEFとのデュオによるMUQQAMは、NGUYEN LEのギターもアコースティックで打ち込みのリズムトラックはありません。ペルシャの音階を用いているそうで、微分音を多用しているせいかどうなのか、不思議な音になっています。
4曲目のPAOLO FRESUとのデュオによるMALI IWAはパプア人による合唱を逆再生したものをサンプルに用いているとのことで、ポリリズム全開なパーカッションも面白い。
5曲目のDHAFER YOUSSEFとのデュオ、ZAFRAN(香辛料のサフランという意味だそうです)は、NGUYEN LEのチョーキングを多用した超絶技巧によるハジケてるギターソロが聴きもの!あのヘンテコリンな音もいっぱい出てきて面白いのです。
7曲目のDHAFER YOUSSEFとのデュオ、KITHARAは、NGUYEN LEのギターもアコースティック(Vietnamese Guitar)で打ち込みのリズムトラックはありません。エンディングは聴き覚えのあるメロディなのですが、思い出せません(T_T) (思い出したら追記することにします)
9曲目のDHAFER YOUSSEFとのデュオ、SAFINAは、少々陰鬱なムード。なんといってもDHAFER YOUSSEFのシャウトするハイトーンヴォイスが驚異的!いや~、びっくり。
一人のミュージシャンに興味を持った場合、どんな音楽を聴いてきたのか、特に成年に達するまでの幼少期から最も感受性豊かな時期までに聴いていた音楽は何かということや、演奏している音楽とは別に普段どんな音楽を好んで聴いているのか知りたいと思うことはありませんか?つまりその人の根っこは何で出来ているかということが知りたいということです。NGUYEN LEの創造する音楽には彼の根っこの部分を強く感じるような気がして、私はそういうところでもNGUYEN LEのことを気に入っているのかもしれません。

御用とお急ぎでないかたはNGUYEN LEの↓HPをご覧ください。
            http://www.nguyen-le.com/
PAOLO FRESUのHPは↓こちら。
            http://www.paolofresu.it/
PAOLO FRESUを紹介する↓こんなページもありました。
            http://www.ijm.it/fresu.html
DHAFER YOUSSEFのバイオグラフィーを読みましたが、彼は若い頃に大変苦労したようです。そんな逆境にも負けない音楽への情熱によって、ミュージシャンになるという夢を実現させた人だったのですね。
DHAFER YOUSSEFのHPは↓こちらです。
            http://www.dhaferyoussef.com/

■NGUYEN LE / HOMESCAPE (ACT Music+Vision ACT 9444-2)
NGUYEN LE (acoustic, fretless, synthesizer, e-bow and vietnamese guitars; computer programming &
electronics)
PAOLO FRESU (tp, flh & electronics)
DHAFER YOUSSEF (oud, vocals & electronics)
入手先:キャットフィッシュレコード(通販)

サックスやトランペットなどに比べると、フルートはジャズ界の花形とは言い難い楽器なのかもしれません。フルート奏者のリーダー作というのも少ないような気がしています。
本作のリーダーHERVE MESCHINETは、NICOLAS FOLMER(tp)とPIERRE BERTRAND(sax, fl)率いるPARIS JAZZ BIG BANDの主要メンバーの一人でもありますが、本作はそのPARIS JAZZ BIG BANDのピアニストでもあるALFIO ORIGLIOが参加するジャズフルート作品ということで入手してみました。ALFIO ORIGLIOも、私のお気に入りドラマーANDRE CECCARELLI参加のリーダー作など数枚をリリースしているなかなか素晴らしいピアニストなんですよ。つい最近、ASCENDANCES(Cristal Records)という新作も出しています。

さて、HERVE MESCHINETはフランスのサックス、フルート奏者。リーダー作CANNONBLUESで1998年度のDJANGO D'ORを受賞しておりますが、そうすると本作はおよそ8年振りのリーダー作ということになるようです。全10曲のうちHERVE MESCHINET作曲が2曲、ALFIO ORIGLIO作曲が2曲、NICOLAS FOLMER作曲が1曲、その他スタンダード1曲などで、とてもスマートなジャズフルート作品になっています。

1曲目のIL EST 5 HEURES, PARIS S'EVEILLE.は軽快な4ビート曲で、ROGER BOURDIN(フルート奏者らしい)に捧げられています。リズム感抜群でノリが良いのはピアノのALFIO ORIGLIOをはじめとするバッキングが素晴らしいからなんですね。ピアノソロに入ってトリオだけの演奏になるところなんかもエエ感じです。ドラムスのCHRISTOPHE BRASは名前聞くのも初めてですが、この人、他の曲でもなかなかいい演奏しています。
お気に入りは2曲目、NICOLAS FOLMER作曲のTANGO。もちろんタンゴなんですけれど泥臭さがなく洗練されていて、ラテンの明るさと哀愁が交錯する美しいタンゴになっており、聴き応えのある1曲。ドラムスのほか、カホン(ペルー発祥の箱型打楽器)などのパーカッション類やハンドクラッピングによるリズムが耳に心地よく響き、全体のアンサンブルも素晴らしいです。
3曲目はTABLEAUX DE DANIEL HUMAIRというタイトルですが、DANIEL HUMAIR(ds)の肖像画なんていうのは、お顔がちょっと怖くないですか?(笑)ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」に出てくる例の有名なフレーズをテーマに借り、モーダルにキメています。ALFIO ORIGLIOのピアノもかっくいー!
4曲目はHERVE MESCHINETが書いたタイトル曲で、ドラムス、エレクトリックベース、フェンダーローズがファンキーで強烈なリズムを繰り出しているNIGHT IN TOKYO。都会的で洗練されたHERVE MESCHINETのフルートときたら、めっちゃクールで最高のかっこよさなのです!
もうひとつのお気に入りはGILLES RENNE作曲の9曲目、雷鳴を思わせるドラムを合図に始まるLE DERNIER PYGMEE(英語ですとTHE LAST PIGMYです)。バラフォン(木琴やマリンバの祖先)というアフリカの楽器を用いているのが特徴の変わった趣の曲で、耳慣れない不思議な音階を使っているせいか、聴いているうちに部屋がアフリカのジャングルになって湿度が一気に上昇し、逆に室温は下がるような気がします。低いフルートの音色はおそらくアルトフルートなのでしょう。歌いながらフルートを吹くことによって、ヴォイスの混じったダーティーな音色を出しているのが面白い。豊かな表現力で聴き手のイマジネーションを刺激してくれるこういう曲は大好きです。
*ピグミーって何?というかたは↓こちら、ウィキペディアのページをご覧くださいね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%82%B0%E3%83%9F%E3%83%BC

最後に苦言を。
10曲目、DJ CHEERSによるEARLY MORNING IN TOKYO REMIXは、打ち込みによるサウンドで好きではありません。作品をトータルとして見た場合、むしろこの曲は無いほうが良かったのではないでしょうか。
それから!
本作は2006年リリースだと思うのですが、録音年月日やスタジオ名などが記載されておらず、プロデューサーらしき名前も見当たりません。CDの盤面にいたってはタイトルはおろかアーティスト名さえもないノッペラボウで、何かのロゴがぽつんとあるだけという有様。せめてもの救いはコンパクトディスクの表示がちゃんとあること。う~む、これはちょっと、困るのですよ。CRISTAL RECORDSは優良盤をたくさん出しているフランスのレーベルなのですが、もう少し気を配って欲しいなと思いました。

いかがでしょう、これからの季節、暑苦しいテナーサックスをしばらくお預けにして、クールで洗練されたジャズフルート作品で涼むってのは。
御用とお急ぎでないかたはHERVE MESCHINETの↓HPへどうぞ。
                  http://www.rv-meschinet.com/

■HERVE MESCHINET / NIGHT IN TOKYO (Cristal Records CD06-01)
HERVE MESCHINET DE RICHEMOND (piccolo, soprano & alt flutes)
ALFIO ORIGLIO (p, Fender Rhodes)
CHRISTOPHE LEVAN (b, el-b)
CHRISTOPHE BRAS (ds)

XAVIER SANCHEZ (cajon, hand clapping) (2, 7)
CARL SCHLOSSSER (soprano flute) (8)
GILLES RENNE (key, g) (9)
OLIVIER RENNE (ds) (9)
ALY KEITA (balafon) (9)
CHRISTOPH GAUSSENT (g) (10)
DJ CHEERS (programming, drum machines) (10)

入手先:キャットフィッシュレコード(通販)

京の奥座敷と呼ばれている、牛若丸ゆかりの地、鞍馬へ行ってまいりました。NHKの大河ドラマや歴史小説の好きな夫が以前から行きたがっていましたので、今回は夫のお付き合いです。
京都へ着くなり私の足元を見て夫が「君、そのサンダルで山登りは出来んぞ。」って、そんなん家出る前に言うてくださいな。鞍馬散策のあと、京都国立近代美術館で「藤田嗣治展」を観て、高島屋デパートのパパスで夫のカジュアルウェアを買うという予定なのでそれなりの格好をしてきたのですが。しかし、サンダル履きが原因で鞍馬山で遭難ということはまず無かろうということで、そのまま鞍馬へと向かったのでした。

鞍馬駅から山門へ向かう途中、2人ともなんとなくお腹がすいていたせいもあって、みやげ物店に置いてある美味しそうな義経饅頭やら佃煮やらになんべんもフラフラと吸い寄せられそうになりました。が、これから山登りなので荷物になっては困るからと、こみあげる購入意欲をぐっとこらえつつ、鞍馬寺の山門に到着。

神社仏閣を訪れたら、動物大好きの私が必ずチェックするのが狛犬です。山門前に鎮座していた狛犬をよーくご覧ください。ちょっと普通のとは違っていますよ。

お分かりでしょうか。ここの狛犬は虎なのです。阪神タイガースファンの皆さん、ご存知でしたかー?(笑)

向かって右側は阿形(あぎょう)の虎です。迫力ありますねー。「ガルルル...!」


向かって左側の吽形(うんぎょう)の虎。「フッフッフ...。」という感じの不敵な笑みをたたえたカッコイイお姿にしばしうっとりと見とれる私。

でもなぜ虎なのでしょうか?この先の鞍馬寺本堂の近くにある霊宝殿で見つけた説明書きによりますと、
     虎は、ご本尊の一尊である毘沙門天のお使いの神獣である。
     毘沙門天の御出現が虎の月、虎の日、虎の刻であったことから
     鞍馬山では特に大切にされている。
     阿吽の虎は阿形、吽形一対にして浄城の守護としている。
ということです。

あっ、山門の写真撮るの忘れた!(こらこら)

いよいよ鞍馬寺を目指して山を登ります。まず途中までケーブルカーに乗り、降りるとあとはひたすらこのような山道を登るのですが、日ごろの運動不足がこたえます。


鞍馬寺へ到着。本殿を拝観したあと、さっそく狛犬チェック。


こちら、吽形の虎です。「こっから先、怪しいヤツは一歩も通さへんもんね。フンッ!」ていう荒い鼻息が聞えてきそう。石造りではなくてブロンズ製のようですね。



こちらは阿形の虎。「ガオーッ!!」

妖怪を思わせるちょっと不気味でユニークなデザインが面白い。

あっ、本堂の写真撮るの忘れた!(またかいな)


霊宝殿で国宝の毘沙門天三尊像などを見たあと、さらに山道を登ります。




やっとたどり着いた義経堂の前でご神木をパチリ。いよいよお天気が怪しくなってきて時折雨がポツリポツリと落ちてきました。

今回の最終目的地、奥の院魔王殿を目指してさらに登ります。鞍馬山は2億6千万年前に海底火山の隆起によって生まれた山だそうで、地面のすぐ下が固い岩盤のため、途中このような木の根道になっていることろがあります。

薄暗くなってきたせいもあって、あたりはなんとなく神秘的な雰囲気に包まれています。静寂の中にカラスの鳴き声だけが響いて、いつ天狗が出てきてもおかしくないという感じでした。



木々が鬱蒼と茂っているので涼しいですが、ここまでずっとキツい登りでしんどかったです。


魔王殿と聞いてどんな凄い建物かと思っていたのですが、名前の割に見かけはえらいあっさりした建物で拍子抜けしてしまいました(;^_^A


建物はぜんぜん凄くないのですが、ここに残されている伝説がちょっと凄くてびっくりなのです。

その伝説とは、はるか650万年前に、宇宙の大元霊である尊天の指令によって人類救済の使命を帯びて金星から派遣された大魔王尊がこの山に降り立ったというものだそうで、ここ魔王殿にはその大魔王尊が祀られているのです。

しかし、金星からやって来た大魔王ですよ、皆さん(笑)いや~、面白いですね~。


さて、ここからもと来た道を引き返して山門へ戻る元気など私たち中年夫婦にあるはずもなく(笑)、このまま先へ進み、山の反対側へ降りて貴船神社へ向かうほうが早いだろうということになりました。今度は下りなので楽かと思ったらさにあらず。登ってくる人たちは老若男女にかかわらず皆さん杖を突いていらっしゃる程で、キツい下りの連続でした。杖の無い私たちは、鉄製の手すりにつかまりながら急でデコボコした山道をひたすら下り続けました。


ようやくの思いでふもとに到着したときには2人とも膝がガクガクに(笑)鞍馬山へ登るのにサンダル履きはやめておいたほうがいいですよ。スニーカーを履いて行きましょうね(^▽^;)

貴船神社の近くで旅館が出している川床料理でお昼ご飯。涼しい床でせせらぎの音を聞きながらいただく鮎の塩焼きが美味しかったです!


涼しいを通り越して寒くなってきましたし、雨も降ってきたので、貴船神社へと向かいます。

ああ~、またまた階段を登るのね。



貴船神社は、水の神様と縁結びの神様として古くから信仰されているのだそうです。2人の息子の良縁を願って、夫が絵馬を奉納してくれました。しかーし!奉納した絵馬は1枚だったのでご利益は半分ずつかもしれません(;^_^A


本降りになってきた雨の中、鞍馬山をあとにして京都国立近代美術館へ。

鑑賞時間は一時間半と短かったのですが、生誕120年を記念する「藤田嗣治展」は大変に充実した展示内容で素晴らしかったです。出来れば平日の午前中、もっと人が少ない時間帯にもう一回ゆっくりと鑑賞してみたいものです。帰りに図録とポストカードを購入しました。


*オマケ

同館では9月23日から「プライスコレクション 若冲と江戸絵画展」(東京国立博物館は7月4日から)が開催されます。伊藤若冲は大好きな画家ですし、プライスコレクションということであば、これはもう必見ですね!

詳しくは↓こちらをご覧ください。

   http://www.jakuchu.jp/

これからリリースされる新譜で気になるのを2つ。
________________________________

STYNE & MINE以来2年振りにリリースされるCHRISTIAN JACOB(p)のリーダー作。6月発売予定ということです。
■CHRISTIAN JACOB / CONTRADICTIONS
http://www.christianjacob.com/music.htm
________________________________

澤野工房のSKETCHシリーズ。PIERRE-STEPHANE MICHEL(b)の演奏はたぶん聴いたことがないのですが、JEAN-PIERRE COMO(p)の参加で注目しています。6月23日発売。
■PIERRE-STEPHANE MICHEL / RAYON VERT (澤野工房)
PIERRE-STEPHANE MICHEL (b)
JEAN-PIERRE COMO (p)
FREDERIC DELESTRE (ds)
http://www.jazz-sawano.com/
________________________________
TRIO
今日は雨でした。うっとおしい天気が続きますが、ジャズを聴いて元気に過ごしましょうね!
「しぶ茶なジャズ」(現在お休み中)のしぶちゃさんに推薦していただいたEGEAレーベル作品がたくさんありまして、そのなかから、私めが只今追跡中のGABRIELE MIRABASSI(イタリアのペルージャ生まれ)参加ということで本作を入手してみました。これは新譜ではありませんが大変に素晴らしい作品ですし、オラシオ さんのご依頼もありましたので書くことにいたします。

本作は1998年録音、翌年リリース。全10曲のうち8曲目を除く9曲をSERGIO ASSAD(1952年12月26日、ブラジル、サンパウロ生まれ)が書いており、ジャズというよりもむしろ優雅な室内楽的雰囲気が全編を支配しています。美しいメロディを持つトラッド風味が基調といえばよいのでしょうか、ラテン的な明朗さのなかにもそこはかとなく哀愁が漂っており、それこそため息ものの美メロ曲が目白押しで、どこを切り取っても素晴らしいのひとこと。ジャズだのクラシックだのというジャンルを超えて、音楽を聴く楽しさと喜びに溢れた大変に魅力的な作品で、ここには聴き手を感動へと誘う“何か”が確実に存在します。
特にSERGIO ASSADについては名前さえも聞いたことがなかったため、なんの予備知識もないまま本作を聴いたのですが、聴いたとたん、いとも簡単にSERGIOさんの虜になってしまった私です。この人の卓越した作曲能力と演奏テクニックもさることながら、表現力豊かでニュアンスのあるギターのセンスには驚かされました。これほどまでに美しいギターの音色を私は聴いたことがあっただろうか?ああ、この人を絶賛しようにも、己がボキャブラリーの貧困さゆえにその言葉を見つけられない自分が情けない(;^_^A
ゴメンなさいねGABRIELE MIRABASSIさん、あなたを追いかけるつもりだったんだけど...。私、あなたとSERGIO ASSADさんの二股かけてもええかしらんと思っていたら、この人、SERGIO & ODAIR ASSADの兄弟で長く活躍しているらしい。ええい、このさい三股でもかめへんわ(笑)
いや冗談はこのぐらいにしておいて、本作におけるGABRIELE MIRABASSIのクラリネット1本とSERGIO ASSADのアコースティックギター1本(単位は本でいいのか?)だけで繰り広げられる非の打ち所がないほどの繊細さと美しさとヒューマニズムに満ちた演奏といったら、何度繰り返し聴いても最高!2人の美意識がすみずみにまで行き渡った傑作と呼んでもさしつかえないのではないでしょうか。

1曲目のUN ABBRACCIO A JOAOは気楽でインティメイトなムードのボサノヴァ風かと思いきや、即興が思いがけなくアグレッシヴでメリハリが効いている。う~む、なかなかやるなこの2人...と、ここまでは平常心で聴いていられました。
2曲目のMENINOは可愛らしいメロディを持つ、明るく柔らかな日差しとそよ風を感じるゆったりとした雰囲気の曲。始終ルバートで演奏され、2人の呼吸と歌心がぴったりと合っています。で、これを聴いたとたん、私はSERGIO ASSADの素晴らしいアコースティックギターにすっかり魅了され、何故だか分かりませんが早くもここで感動してしまった!こんなにさりげなくシンプルな演奏なのに、聴き手のハートをがっちりと掴んでしまうGABRIELE MIRABASSIとSERGIO ASSADのデュオは凄い。その後に続く演奏の数々も同様の意味で素晴らしいものばかりなのです。
3曲目のGRUMARIはちょっぴりブラジル的なムードもある清新で軽快な曲。アコースティックギターのシンコペーションが面白いアクセントになっていて、聴いていると妙に気持よくてついつい演奏にのめり込んでしまいます。GABRIELE MIRABASSIの抑制の効いたクラリネットは柔らかく流れるような音色を放ち、ちょっぴり情熱のこもったSERGIO ASSADのアコースティックギターは複雑で優美なレース編を透かし見るような趣。それらがダイナミックに絡み合って聴き手を楽しく高揚した気分に誘ってくれます。
4曲目、タイトル曲のVIOLETAS AZUISはなんともいえず優美なメロディが印象的。まるで二人で弾いているんじゃないかと思えるようなSERGIO ASSADのアコースティックギターにうっとりと聴き惚れてしまいます。
5曲目のCHAMPは、3拍子+3拍子+2拍子の緊張感のあるフレーズで始まり、その後も変拍子を多用した曲調の変化とメリハリが面白く、起承転結のあるストーリーを感じる展開になっていてイマジネーションが刺激されます。中間部の即興ではけっこうドラマティックに盛り上がり、クラリネットがまるで馬のいななきみたいに聞えたり、葬送行進曲みたいなメロディも飛び出してユーモラスな感じも。

え~、突然で恐縮ですが、ここで皆様にひとつ質問を。
世界で最高の歌(歌唱)ってなんでしょう?(みなさんも考えてくださいね)
20世紀最高のソプラノ歌手、マリア・カラスの歌うアリアでしょうか?それとも、あなたのお気に入りの歌手が歌うラヴソング?
世界で最高の歌は、赤ちゃんがお母さんに抱っこされながら聴く「子守唄」だと私は思っています。(←「お父さんやおじいちゃんにだって子守唄は歌えるぞ!」というかた。ごもっともです。)
なぜこのようなことに言及したかと申しますと、
6曲目、タイトル曲のVELHO RETRAOを聴いて真っ先に「あ、これは子守唄だ。」と思ったからなんです。これ以上はないほどの素朴で美しいメロディに優しさがいっぱい込められています。別に超絶技巧やドラマティックな展開がある訳ではありません。音数が少なく、技巧を凝らさず、決して飾らない、ごくゆったりとした演奏だからこそ細心の心配りと繊細さが要求されるのではないかと思うのですが、2人の演奏にはそういった努力の跡が微塵も感じられず実にさりげないのです。この1曲を聴くだけでも、本作と出会うことが出来て良かった。生きていて幸せ!と思えてしまうという、なんとも感動的な曲。聴くたびごとに、ただただ心を打たれて涙してしまいます。

7曲目のHOPSCOTCHは「石蹴り遊び」という意味です。軽快な3拍子で楽しげなムード、明るい太陽の光を感じます。子供たちの無邪気な歓声や笑い声が聞えてきそう。あ、嬉しそうな犬の鳴き声も混じってますね、きっと。実はタイトルの意味を辞書で調べるまでは、そよ風に吹かれながら午後の木漏れ日の下でおしゃべりのはずむ楽しいティータイム(近くで子供と犬が遊んでいる)っていうのを勝手に想像していたんですけどね(^▽^;)

と、きりがないので曲の印象を書くのはこのへんにしておきますが、本作に収められている曲に駄作なんてひとつもありません!この後にも胸キュン(←しぶちゃ語拝借)な曲は続きます。丸ごと一枚じっくりと鑑賞すれば、あなたもきっとGABRIELE MIRABASSI & SERGIO ASSADのデュオの虜に。私が上に書いたいろいろな事なんてどうでもいいことです。聴けば分かるその美しい音楽の世界。
いやはや、素晴らしい傑作を推薦していただきました。しぶちゃさん、本当にありがとうございました!

御用とお急ぎでないかたはEgea Recordsの↓HPをご覧ください。
             http://www.egeamusic.com/

■GABRIELE MIRABASSI & SERGIO ASSAD / VELHO RETRATO (Egea Records SCA 068)
GABRIELE MIRABASSI (cl)
SERGIO ASSAD (g)
入手先:キャットフィッシュレコード(通販)
フランスの音楽賞LES VICTOIRES DE LA MUSIQUEの2006年度受賞者が発表されました。
ジャズ部門にノミネートされていたアーティストをご覧になるのは↓こちらのページで。
              http://www.lesvictoires.com/Victoires/jazz/nommes.html

ジャズ部門の受賞者をご覧になれるのは↓こちらのページです。
              http://www.lesvictoires.com/Victoires/jazz/laureats.html

おおっ!器楽奏者ではDANIEL MILLEが受賞しているじゃあーりませんか!!わ~い、パチパチパチパチ!(拍手)

アルバムではBELMONDO & YUSEF LATEEF / INFLUENCEが受賞しています。
昨年、STEPHANE BELMONDOは二冠を受賞しています。続きますねー。
このアルバム、去年の10月に注文したのにまだ入荷していないんですが...(∋_∈) ナマズレコードさんに催促してみようか。

ヴォーカルではELISABETH KONTOMANOUが受賞。
ユニークで強烈な個性を持つシンガーだと思います。彼女の最新作はまだ聴いていないのですが、どんな感じになっているのでしょうか。
*本日のオマケ
2005年度に2冠を授賞したあと、楽屋(?)でポーズを取る↓お茶目なSTEPHANEさん。
              http://goualch.blogspot.com/2005/06/stephane-belmondo-aux-victoires-du.html
コンサートなどのヴィディオを無料で鑑賞することの出来るありがたいページがありますね。
私みたいなフレンチジャズのファンなら泣いて喜びそうなのをGoogle Videoで見つけました。
■ANDRE CECCARELLI & FRIENDS
ANDRE CECCARELLI (ds)
DAVID EL-MALEK (ts)
BAPTISTE TROTIGNON (p, key)
REMI VIGNOLO (b)
BIRELI LAGRENE (g)
SYLVAIN LUC (g)
STEPHY HAIK (vo)
曲目
STELLA BY STARLIGHT
SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE
SOUS LE CIEL DE PARIS
WALK ON THE WILD SIDE
49:49と少々長いですが、内容は素晴らしいです!
御用とお急ぎでないかたは、お時間に余裕のあるときにご覧くださいね。
こちら↓をクリックするとすぐに始まります。
あなたのお気に入りのアーティスト名を入れて検索してみましょう。
Google VideoのHPは↓こちら。
そやけど...。なんとしてでもフランスへ行って、この目でナマのANDRE CECCARELLI様を見んことには話になりませんわ!!
本作は2005年リリース。全員名前を見るのも初めてでしたので、Aphrodite RecordsというレーベルのHPで試聴のうえ購入。Aphrodite Recordsは2004年に設立されたばかりで、自前のレコーディングスタジオを所有するフランスのレーベルです。
で、このアルバム、なーんとオラシオ さんが大ファンだと仰るフランスジャズ界の大物FRANCOIS JEANEAUが賛辞を寄せているではありませんか!
"De l'energie, un langage maitrise, de belles compositions : ces Tribulations font un excellent disque."
 Francois Jeaneau
↑きっと褒めてます(このさい辞書引くのは省略)。

ほぼ全編が威勢の良いハードバップで、ミディアムテンポ以下のスローなのはござんせん。ストレートアヘッドで分かりやすいですが、どちらかといえば硬派な部類で程よい現代感覚を持った洗練された演奏が私好み。ドライヴ中の眠気覚ましにも持って来いのジャズですが、ノリが良いのでくれぐれもスピードの出し過ぎにはご注意を。
息の合ったダイナミックで溌剌とした演奏は文句なしの素晴らしさ。こんなに上手い人たちが今日まで無名だったのが不思議なのですが、それは日本だけのこと。パリの有名ジャズクラブSUNSIDEやLE DUC DES LOMBARDSに出演していますので、ご当地フランスではすでに話題の、ぶいぶいいわせてるクインテットなのかもしれませんね。

アルバムタイトルのTRIBULATIONは試練(あるいは苦難)というような意味ですが、彼等が本作を世に問うことで試金石とするという意気込みから生まれたタイトルなのでしょうか。9曲全てがSEBASTIEN JARROUSSEの作曲とアレンジで、彼の洗練された作曲センスはかなりのものです。テーマに一工夫も二工夫もなされていてありきたりになっておらず、曲のアタマで聴き手を惹きつける術を心得ている。各人のソロも聴き応えがありノリが良いので、アルバムの最後まで楽しく演奏にのめり込むことが出来ます。
特にSEBASTIEN JARROUSSEのソプラノサックスは高音から低音まで綺麗に出ており、いかにも木管的な音色なので気に入りました。それとOLIVIER ROBINの少々手数の多いドラムスがなかなかに素晴らしいのです。曲の途中で急速調オクトパス的ラテン系リズムに変わったとたんにモタってたどたどしいドラミングになったりするドラマーがいますが(笑)、この人は違います。ピアノも現代感覚を持った演奏を聴かせていて光るものがあり、磨けばもっといい玉になりそうな予感。と、まあ、とにかく全員が素晴らしいです。
洗練されたヨーロッパのハードバップを聴かせてくれるSEBASTIEN JARROUSSE OLIVIER ROBIN QUINTET。気に入りました!

御用とお急ぎでないかたは、Aphrodite Recordsの↓HPでじっくりと試聴してみてくださいね。
               http://www.aphrodite-records.com/PAGE_OR.php

■SEBASTIEN JARROUSSE OLIVIER ROBIN QUINTET / TRIBULATION (Aphrodite Records APH 106002)
OLIVIER BOGE (as)
JEAN-DANIEL BOTTA (b)
SEBASTIEN JARROUSSE (ts, ss)
OLIVIER ROBIN (ds)
EMIL SPANYI (p)
入手先:キャットフィッシュレコード(通販)