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JUASのITガバナンス2007 ~UISSの効果的な活用と成果~

 

本日JUASのITガバナンス2007に出席してきました。

出席したのは、以下の2つです。


○ 情報システムユーザースキル標準(UISS)の効果的な活用と成果

○ ビジネスイノベーションへの挑戦



今日は、UISSのセッションで説明された事項の概要と、私が感じたことに

ついて記載したいと思います。



UISSのセッションでは、これまでのUISSの策定の取り組みについての

説明と作成されたスキル標準の活用の仕方についての説明がありました。


UISSは、ITSSのようなベンダー所属のITプロフェッショナルを対象とした

技術面を中心としたスキル体系ではなく、ユーザー企業がITを適切に

活用するために必要となる総合的なスキルの体系整理を目的としている

ようです。


このため、経営戦略から事業戦略、IS戦略、各事業のマネジメント、IS案件の

マネジメント、ISの保守、運用、基盤構築・維持、管理、セキュリティー管理、

システム監査など、企業がITを活用をするために必要な機能が網羅されて

います。


また、そのスキル標準の活用方法としては、


スキル標準を雛形として、自社要員でのカバー範囲を確認することで、不足

部分を明らかにし、今後の体制強化ポイントを明らかにし、その育成を図る。


スキル標準を元にキャリアパスを描き、育成カリキュラムを作る。  


等々が例として挙げられておりました。



上記のようなことに関する説明を聞きながら、私が気になったのは、評価に

ついてです。説明では、そのスキルの評価を、自己評価(あるいは、情報シス

テム部門の上長)が評価を行うようなイメージで、「指導の下でできる」「一定

程度であれば独力でできる」「独力で全てできる」「指導できる」という4つの

レベルで評価するようになっています。


具体的に言うと、UISSのスキル標準では

 IS機能 大項目  IS戦略策定

      中項目  対象領域ビジネス、及び環境分析

      小項目  対象領域ビジネスのプロセスレベルでの理解

      スキル  ビジネスモデルをビジネスプロセスのレベルで

            正確に捉えることができる。  ・・・等


というような感じで定義されており、これらの機能・スキルが組織(個人)に

ある/無い、ある場合に、それが1人できるのか、指導が必要なのか等の

観点で評価するようになっています。


その評価結果で、自部門(あるいは個人)にないスキルや、レベルが低い

スキル領域は、今後の育成課題となるというような見方をするようです。



しかし、UISSが事業における戦略の実現に寄与するために持つべきIS

スキルを定義しているとするならば、そのスキルは、実ビジネスの中で

成果を出せるものでなければならないと思います。1人でできるかどうか

ではなく、ビジネスにおいて効果をだせる水準で業務が実施できるか

どうかを評価する必要があります。


また、それを情報システム部門の自己満足で終わらせないためには、

自己評価するのではなく、経営や現業部門から評価を受ける必要があると

思います。そうしないといくら情報システム部門でそのスキルを育成した、

その職責を果たせるといっても、経営や事業部門の理解を得ることはできず、

結果UISSが目指しているような効果を生み出すことはできないと思います。


私がコンサルタントとしてクライアント企業にUISSを用いたIT部門の強化の

取り組みを推進するならば、経営・事業部門からの評価をいかに実現するかを

最大のポイントとして進めると思います。


説明の中でこの評価のところは、非常に軽く、さらっと説明されただけですが、

この評価の仕組みがUISSを機能させるための肝のように感じました。


 

 

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ITガバナンス2007への出席

 

なんとか時間が空けれそうなので、JUASの「ITガバナンス2007」へ

行く予定です。(急遽、行けないということになるかも知れませんが・・・)


こういうセミナーに出席するのは久しぶりなので、ちょっと楽しみです。

識者の講演、パネルディスカッション、様々な企業の取り組み事例

発表など、生の声を聞ければと思っています。


聴講して感銘を受けた事、問題に感じた事などがあれば、このブログで

報告したいと思います。

  

 


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都道府県CIOフォーラム

 

8月31日、武雄センチュリーホテル(佐賀県武雄市)で開催された「都道
府県CIOフォーラム 第5回年次総会」で、47都道府県のCIO設置状況に
関するアンケート調査の結果が発表された。

 

CIO(または相当職)の設置状況を尋ねた質問では、CIOを「既に設置し
ている」が24、「相当職がいる」が12と、47団体中36団体がCIO(相当職
含む)を設置していることが分かった。昨年の同様の調査では、CIOを
「既に設置している」が25、「相当職がいる」が7で計32団体。CIO(相当
職含む)を設置している団体は4団体増加した。

 

上記は、http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Research/20070903/281015/
からの引用。

 

 
地方自治体のITマネジメント/ガバナンスの整備状況について、私は
十分な情報を持っておりませんし、この記事からはCIOの設置状況以外
のことがわかりませんが、どうなんでしょうか?CIOの設置数が増加して
いることから、ITマネジメント/ガバナンスの体制を整備することの必要
性が理解されてきているのでしょうか?

 

なぜ、疑問を呈しているかといいますと、

 

記事を見るとCIOは増えてはいますが、他業務(役割)との兼任者が
86%を占めています。また、その一方で、CIO補佐は減少しています。

任命されているCIOが、CIOとして十分な知識や経験をもっており、その
上で他の役職と兼任されている人が増えているのであれば、CIO補佐が
減少しているのも分かります。しかし、その逆の場合、つまり、他の分野の
専門家がCIOを兼任している場合は、むしろCIO補佐を増強し、CIOの
サポートを強化しなければ、CIOとして機能できないのではと思います。

 

年金などの問題で役所の中の様々な問題が明るみにでてきていますが、
その中で、役所の中では組合の力が強く、雇用削減につながるITの
活用が阻害されてきたことが言われています。このような状況下で
CIOやCIO補佐が務まるようなスキル・経験を持った人材が育ってきて
いるとは考えにくいと思います。

 

そのような中で、他の分野の専門家がCIOを兼任しており、かつCIO補
佐を削減しているのであれば、それは、CIOとしての機能が形骸化して
きている可能性があるのではないかと危惧します。

 

もっとうがった見方をするならば、出入りしているシステムベンダーが、
IT計画を立案し、予算を獲得するための支援をし、といったCIO補佐の
役割を担っている可能性もあるのではないかと思われます。このような
例は、事業会社のIT部門のスキルが不十分であった時代や、現在でも
中小企業などIT部門の弱い企業では実際ある話です。しかし、ITサー

ビス・製品を売るベンダーが、発注側の意思決定を支援、関与すること

は利益相反にあたり、ITガバナンスの観点から言うともちろん不適切な

やり方です。



また、実体験から感じるところから見ると・・・


先日私のパスポートの更新をするために旅券事務所に行きました。

相変わらず土・日曜日が休みになっているため、申請と受取のために、

平日に2日間時間をとりました。


また、パスポートに添付する写真のために、申請窓口のところに証明

写真の撮影機(街角にあるインスタント写真と同じもの)が置いてあるの

ですが、そこに2名の職員が張り付いていました。1名は撮影の補助。

もう1名ははがきの販売。申請窓口の対応は、普通でしたが、この写真

撮影機の横におられる職員の方の態度、言葉遣いは非常に横柄な

ものでした。


年金の問題もそうですが、IT活用の以前に、まず組織の存在意義について

きちんと整理する必要があるのではないかと思います。


事業会社では、ミッションや経営理念という形で組織の存在意義を明確にし、

そのミッションや理念に沿った事業活動や行動を社員一人ひとりに徹底

させることを行います。つまり、事業や業務が主ではなく、ミッションや経営

理念に基づいてどのような事業を行うのか、その際の戦略、戦略を実現する

業務内容、業務を行う社員一人ひとりの行動規範といったように落とし込みを

行います。このミッションや経営理念には、ほとんどの場合、社会(市場や

顧客)に、どのような価値(商品、サービス)を提供するのかということを

定義しています。戦略、つまりその元をただせばミッションや理念を実現する

ための手段としてITを活用するという考え方が重要であり、そのために

IT戦略の立案を、ミッションや理念ひいては戦略を整理することから始め

ます。


お役所の場合、事業会社のミッション・経営理念に該当するものが明確に

あるのでしょうか? あるとした場合、そのミッション、経営理念から職員一人

ひとりに対して業務上の行動規範にまで落とし込みがなされているので

しょうか。この部分が明確になっていないと、いくらIT、CIOといっても

向かう方向が定められず、一般論的なサービス向上やコスト削減と言った

漠然とした目標設定で取組が進められ、結果効果がでているのかどうかも

わからないということになってしまうのではないかという懸念があります。



電子政府にすること、ITを活用することが大切なことではありませんし、
ましてやCIOを置くことが大切でもありません。機能しないCIOをいくら
任命しても意味はありません。また、優秀なCIOを配置しIT環境を整備

しても、結局ITを使う職員が、ITを何のために活用するのかというミッ

ションや理念に該当する部分の認識を明確に意識しない限り、我々が

期待するような効果を生み出すことはないのではないかと思います。
都道府県のCIOの方々は、他の幹部職員と連携し、IT以前に、ミッションや

理念を職員に徹底するということに取り組む必要があるのではないかと

思います。


職員一人ひとりの意識を変えるためには、報酬・昇進に反映される評価

制度を整備し、その評価基準に「サービス提供対象である市民の視点・

想い」に該当する項目を盛り込み、その制度を徹底して運用することです。

このような制度があり、それがきちんと運用されているのかどうかも

私は知らないのですが、窓口での対応で感じる印象からは、「どうなん

だろう?」と思ってしまいます。


都道府県CIOの方々は、IT化にだけ目を向けるのではなく、ITを活用して

どのような効果を出すのかという点に拘っていただきたい。そのためには

前述したIT以前の問題の改善が必要であれば、それを他人事にせず、

自らも他の幹部職員を巻き込んで取り組みを進めていただきたい。


何十年にもわたって積もりに積もった組織文化を変える話なので

相当厄介な問題だと思いますが、重要なことだと思います。

「IT」「IT」とIT導入や、IT化の予算を消化することを目的にしないように

お願いしたいと思います。


(是非、BSCを書いてくださいね。顧客の視点を徹底的に深堀していた

だきたいと思います。)


 

 

 

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「IT投資テーマ設定の新しい考え方」って・・・

 

現在、ITの戦略的活用を実現を担う人材の育成を目的とした研修
プログラムの作成を行っています。

 

内容的には、経済産業省のUISSでいうところの「ビジネスストラテジ
スト」と「ISストラテジスト」にまたがる範囲を想定しています。(中心は
「ISストラテジスト」ですが、その職責を担うためには、「ビジネスストラ
テジスト」の職務内容の理解、スキルが必要と考えています。)

 

この職種が担うべきタスクは、「情報システムユーザースキル標準 
~IS機能の可視化による組織力向上のために~ Ver1.1」のP31
「人材像とタスクの関連」から抜き出すと以下のようなものです。

 

 ① 事業戦略策定
 ② IS戦略策定         (研修の中心テーマ)
 ③ IS戦略実行マネジメント  (研修の中心テーマ)
 ④ IS戦略評価         (研修の中心テーマ)
 ⑤ 事業戦略評価

 
研修の内容的には、拙書「経営戦略の実効性を高める ~情報
システム計画の立て方・活かし方」で記載しているようなこれまでの
取り組みの中でお客様である事業会社のプロジェクトメンバーに
対して行ってきた作業説明やトレーニングが中心になっています。

 

これまでの取り組みが資産となり、マテリアルなど基本的な資料は
揃っておりますが、IT投資マネジメントなどは現在研究などが活発に
進んでいる分野でもあることから、様々な資料などを再調査し、
最新のトレンドを踏まえたものに調整を加える作業を続けています。

 

様々な資料を取り寄せては目を通しているのですが、その一つに
JIPDECが平成19年3月に出している「IT投資マネジメント評価指針に
関する調査研究報告書」というものがあります。

 

今回この資料を取り上げたのは、資料の中に本日のタイトルである
「IT投資マネジメントの基本となる考え方」という記載があり、その内
容を読んだ際に、このテーマの難しさを垣間見た気がしたからです。

 

資料では、IT投資マネジメントにおいて、「経営戦略からシステム化
課題を整理するための実施方法が確立されていないこと」を指摘し
ています。そしてそれに変わる方法として、キャプラン・ノートンの
「情報資本ポートフォリオ」の考え方を活用することを提言しています。

 

これは、経営戦略から「新ビジネスプロセスのパフォーマンス目標」を
整理し、それを実現する新ビジネスプロセスに必要となる情報資本の
あるべき姿と現状を整理・比較することで、不足する情報資源を導き
だすことで、今後取り組むべきシステム化課題(IT投資テーマ)を
整理するという考え方です。



新しい考え方2

財団法人 日本情報処理開発協会 平成19年3月
「IT投資マネジメント評価指針に関する調査研究報告書」 
P21 図2-1-3-1 IT投資テーマ設定の新しい考え方

 

 
私は、この部分、さらにその先の実践編の記載を読んで、非常に
違和感を感じました。図表の経営戦略からIT投資テーマに至る縦の
矢印についても、右横のキャプラン・ノートンの情報資本ポートフォリオ
の考え方についても、結局は戦略からIT投資テーマを導き出す「考え
方」「作業方法」の話です。この資料では、自らその「考え方」「作業
方法」を作り出すことなく、キャプラン・ノートンの考え方に安易に乗っか
っている印象を受けました。「実践編」というパートを読んでも、作業
項目が挙がっているだけで、どのようにその作業を行うのかが分かり
ません。ドキュメントサンプルも添付されていますが、この資料を読ん
で、実際にその作業をできる人がどれぐらいいるのだろうかと感じます。
(様々な先生方が、当資料作成にあったっての委員に名前を連ねて
おり、私が偉そうなことを言うのは申し訳ないのですが・・・)

 

このテーマが前に進まないのは、「こうすればできる」という具体的な
作業方法や、その作業の中での具体的な考え方などが提示されて

おらず、この資料にあるような問題提起や理論の提示にとどまって
いることにあると思います。

 

実践的な作業方法を提示するのは、研究者の責任というよりは、実

務者の責任であると思います。キャプラン・ノートンがそうであるように、

実務に接しているコンサルタントが、もっとこの件について実務経験を

整理し、より多くの実務家が利用できるレベルの方法論を打ち出すべ

きであると思います。

 

私もコンサルタントの端くれであり、上記の想いから拙書「経営戦略の
実効性を高める 情報システム計画の立て方・活かし方」を出版して
います。その中で、戦略の整理から戦略実現のための施策の整理、

ITプロジェクトの抽出、経営者へのレポーティング(事前評価、事後

評価)などの作業方法を事例に沿って具体的に記載しています。


出版はしましたが、社会的に十分認知されているわけでありませんし、

記載内容が最善というわけではなく、まだまだ頑張らねばなりません。

(ただ、もっとも実務に即した具体論を展開している書籍であるという

自負はあります)


今後は、さらに研修という形を取りながら双方向のコミュニケーションの

中で、このテーマに関する具体的な考え方、作業方法を伝え、一緒に

考えていくということを行っていきたいと考えています。


早く準備を完成させ、研修をスタートさせたいと思います。

 

 

 

 

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アプリケーションの事後評価についての留意点


IT関係費用の評価について、先週記事を書いていますが、少し
整理したいと思います。


私は、IT関係費用(投資を含む)の評価の区分としては、以下の
ような感じをイメージしています。


  新規アプリケーション (AP固有インフラを含む
  既存アプリケーション (AP固有インフラを含む)
  インタンジブルズ
     インフラ  (共通H/W、M/W、S/W)
     保守
     運用
     

先週の記事の中では、インタンジブルズの費用把握(8/29)、
規アプリケーションの評価
(8/30)、アプリケーション費用の内イン
タンジブルズの部分を切り分ける必要性
(8/31))などを取り上げ
てきました。日々思いつくことを書いているため、整理した書き
方がなされておらず申し訳ありません。

 
で、本日ですが、アプリケーションの評価について、新規と既存
に切り分けて考えるべきという点について記載します。

 

新規構築するアプリケーションの事前評価、事後評価については
先週記載しています。しかし、この事後評価について、どのような
タイミング・評価基準いつまで評価すべきなのかについて、補足が
必要と考えています。

 

新規アプリケーションの事後評価では、事前評価と同じ基準で
評価し、投資意思決定時の想定(効果、約束事)が、実際に実現
されたかどうかを評価すべきです。しかし、アプリケーションは、構
築したら終わりではなく、それから長い間活用します。この中で
事後評価というのは、いつのタイミングで行うべきでしょうか。

 
アプリケーションは活用している期間において、適宜評価を行うべ
きと考えています。つまり事後評価が何度も行われることになりま
すが、第1回目の事後評価とその後の評価は、その評価の目的・
評価基準などが異なるため別けて考えるべきと思います。

 

つまり、新規構築アプリケーションの事前評価と第1回目の事後
評価を新規アプリケーションの評価とし、その後、継続して実施する
評価を既存アプリケーションの評価として切り分けるべきと考えて
います。

 

新規構築アプリケーションの事前評価と事後評価は、投資意思決定
の是非、その実現結果の評価を目的に行います。その後の評価は、
アプリケーション構築時の評価基準(目的)によらず、今後そのアプリ
ケーションに期待される効果が得られるかどうかの観点で、評価を
行うべきです。

 

今後そのアプリケーションに期待される効果とは、その後期待される
「ビジネス上の得たい効果」です。この「ビジネス上の得たい効果」は
固定ではありません。同じアプリケーションについても、状況に応じて
期待される効果は変わってきます。アプリケーションの初期構築後、
構築目的の実現性が評価された後は、その後のビジネスの適合性を
主たる観点として評価を行うべきだと考えています。

 

この既存アプリケーションに対する評価基準をどのように導き出すか
というと、拙書「経営戦略の実効性を高める情報システム計画の立て
方・活かし方」に記載しているような戦略の整理からアプリケーションが
実現すべきシステム要件までを再整理することになります。アプリケー
ションの新規構築時に作成していることを想定していますから、その
内容を今後の事業戦略を見据えて修正を加えることで、期待する効果
(評価基準)を導き出すことになります。



評価というと、人事評価なども含め、基準が明確に定められ、その基準を

ぶらさずに評価していくということが重視されます。しかし、ITの評価に

ついては、その目的をビジネスへの効果におくのであれば、基準を固定化

することはナンセンスです。ビジネス上の目標なり目的が変化すれば、

それに追随してITを変革していくことが必要です。この変革を実現できて

いるか、ITがビジネス上の効果を生んでいるかどうかの観点で評価

基準を随時見直すことが大切だと思います。

 

 


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