前回はエゴの口ぐせと心理的ストレス、エゴの得意技は意味付けをして『これが自分だ』と採用してしまう
についてみていきました。
つづきにいきましょう。
エゴを理解することが自己理解となる
エゴを理解すると、結局は自分の内側にあるんだ。と気がつくはずです。
人間関係の心理では『鏡の法則』というものがあります。
鏡の法則とは、
『自分の周りで起きることは、自分の心を映し出す鏡である』
という法則です。
例えば、あなたが笑顔で挨拶すれば、相手も笑顔で挨拶を返してくれる。
そんな法則です。
反対を言ってしまえば、外の出来事を観察すれば、自分の内側で起こっていることが分かります。
鏡の法則を言い換えると、
『この世の全てのものは自分の意識を投影したもの』です。
それを自分が観察しているだけに過ぎません。
人は誰もが、自分が感じたものしか感じられません。自分を通して、世界を観察し体験しています。
人の考えが分かる斎木楠雄みたいなエスパーなんて存在しません。
誰もがエゴというフィルターを通して世界を見ています。
つまり、自分のエゴを知るには、外の出来事を観察すれば分かりやすくなります。
生きているのが辛いというエゴを持つ人には、生きているのが辛いと思わせる出来事が用意されていて、
生きているのが楽しいというエゴを持つ人には、生きているのが楽しいと思わせる出来事が用意されます。
そこを観察し、何が自分の心を動かし反応したのか、自分の内側にエゴを探っていきます。
すると、他者から与えられたエゴに気がつくと思います。
ただ、鏡の法則には出来事はあまり関係なく、出来事を通して自分にどんな感情をもたらしたかを知るための法則です。
じゃあ、エゴをどうにかしよう。エゴがいけないんだ。悪いものなのだと思うかも知れません。
しかし、そういうことを考えることも、『こんなエゴを持つ自分がいけないんだ』というエゴに繋がるので要注意です。
エゴは悪いものでも敵でもない
エゴは社会の中で教えられて作られた自分の意識です。
つまり、社会に対する自分のもう一つの顔であり、もう一人の自分です。
ただエゴの性質として、何かの出来事を意味につなげたり、ルールを作ったり、条件で縛ったりするのが得意なだけです。
エゴに支配されてしまうと、あらゆることに意味やルール、条件を作って結びつけてしまい、それによって善悪、価値の有無、比較をすることによって、生きづらさの要因を作り出します。
『仕事でミスをしてしまった自分は価値が無い』
というように、エゴは仕事でミスしただけの自分と、生きているだけで価値のある自分を『価値が無い自分』として結びつけ、『これが自分だ』と信じてしまうのが得意なんです。
しかし、『ミスは誰にだって起こる。それが人間らしくてOK』というエゴを持っていれば、自分の価値と結びつけることなんてしません。
じゃあやっぱりエゴをどうにかしたい。となるわけですが、エゴは悪いもので敵でもありません。
なぜなら、エゴは、
君のために、君を守るために、社会ではこうあるべき、人間とはこうあるべき、こうした方がいいんじゃないかな
と言って、『あなたが生きやすくなりますように』と守ってきたからです。
ただその『生きやすくなりますように』が誤解や錯覚だったというだけです。
たとえば、『赤信号では止まりましょう』というルールは、赤信号で飛び出したら車に轢かれて死ぬかも知れない、車同士が衝突するかも知れないからできたルールです。
ただルールを守るかどうかなのに、エゴの性質は『赤信号では止まりましょう』に『赤信号を守るのは善人だ。守れない人は悪人だ』というような誤解や錯覚による意味付けをしてしまうから、それが生きづらさにつながってくるというわけです。
エゴを理解し仲良くなろう
もし、心の声が聞こえてきたら、これはエゴが言っていることなのかな?と気がついてあげる。まずはそれからでいいのです。
エゴと本心は表裏一体の関係です。
お互いを切り離すことはできません。
そこを無理やり悪いものだと切り離そうとすると、エゴが強くなったり、こんなエゴを持つ自分はいけないというエゴを作ったり、自分のエゴに反応する出来事や人をたくさん見させられるようになります。
たとえば、『ルール違反は悪いことだ』というエゴを要らないから切り捨てようとすると、ルール違反をする人ばかりを見させられるようになり、
『我慢は美徳だ』というエゴを切り捨てようとすると、我慢を強いる出来事が起こったり、好き勝手に生きている人ばかりを見させられます。
エゴが悪いものだから本能で生きようと思って、動物のように服を着ないで生きていこうなんてしませんよね。なのでエゴは自分を守る上で必要な存在です。
ただ、エゴの誤解や錯覚を解いてあげる。
また、エゴは思考を使うのが得意です。
エゴが無いと失敗から教訓を活かせません。
たとえば、機械の欠陥で人が亡くなってしまった場合、その失敗から教訓を得るのはエゴの仕事です。
エゴはあるものだと理解した上で、エゴと仲良くなりましょう。
この時、決して自分を責めたり、否定しないでください。
何が出来事で心がざわついてきたら、
『あ、また私は出来事と自分の価値を結びつけようとしたな』とエゴに気がついてあげる。
もしくは、エゴと分かりきった上で物事を行なったり、出来事を受け取ったりしてみましょう。
エゴにどっぷりと浸かっているとエゴの世界しか見えませんが、
離れてエゴに気がつくと、今まで隠れていた自分の本心や望みに気がつきやすくなります。
訳もなく感動したり、嬉しくなったり、幸せを感じたり。
◯◯をしないと幸せになれないではなく、案外身近なところに幸せってあったんだ。ということに気がつきやすくなります。
エゴと本心が循環しはじめるからです。
僕もエゴの気づきを実践していたら、ある日自分が働くスーパーのお弁当売り場で、急に涙が出てきました。
普段の日本では、食べ物が身近にあって飢え死にするのが難しい環境ですが、食べ物があって当たり前という思いが、こうして食べられて、味わえて、生きているという、人間としての喜びにすごく感動してしまいました。食べることが大好きなので、それにすごくありがたみを感じました。
そして『そんなお前じゃダメだ』『もっと〇〇しないと』『〇〇が良い××悪い』などとエゴの声が聞こえたら、エゴさん今まで守ってくれてありがとう。もう私は大丈夫だよ。と心の中で仲良しになりましょう。
すると古いエゴは昇華して、新しいエゴが生まれます。
こうやって新しいエゴと仲良くなって、新しいエゴで自分をアップデートしていくことで、以前はストレスだった出来事や現象が、驚くほどストレスを感じにくくなって、良い意味で鈍感になっていきます。
今までエゴの顔色や機嫌を伺っていたのを、本心とつながることで、いかに本心を楽にさせられるか、楽しませるか、喜ばせるかという思いに変わっていきます。
そして不思議と自然に、他者に貢献したくなったり、何かを始めたくなったりします。
『こんな私は幸せになってはいけない』などという変な罪悪感から解放されたりするし、条件や見返り、競争を求めなくなるんですよね。
これが自己肯定感や愛につながっていきます。
最初はうまくいかなくても、繰り返すたびに不思議なくらいに昔のエゴを忘れていきます。
人間は忘れることも得意なんです。
たとえば、人は体調を崩した時にはじめて異常があるというのに気がつきます。
足首をひねって痛いのなら、足首に意識がフォーカスします。
でも不調も何にもなかったら、常に足首を意識して・・・なんてことは忘れています。
他にも、数年前にまた行きたいねと言ってたお店の名前や泊まったホテルの名前や部屋番号を思い出せますか?
忘れちゃっていいです。
まとめ
3回にわたってエゴについてみていきました。
エゴを理解すると、エゴがあたかも自分の生き様を決定して、生きづらさやしんどさを作っていると分かってくるのではないでしょうか。
自分を見つめ直すというのは、エゴを理解することからはじまると僕は思います。
古いエゴが昇華すると、すごく心が楽に軽くなりますよ。
最後にエゴに気が付きやすくなる視点の一例を画像で紹介します。
僕もエゴに浸かっていた人間です。まだまだエゴは出てきます。楽しみながらやってみましょう。
こうして健康ブログを書いてるのに、脳梗塞になった時は、とても落ち込みましたからね。
『健康のこと発信してるヤツが病気になってどうするんだ!』ってね。
今は、どんな自分でもOKって感じになっています。
ブログ自体も「誰かに役立つ情報を発信しなきゃ!」という変な義務感から、「自分が楽しめる記事を書きたい!それが結果的に誰かに楽しさや気づきを与えられたらいいな」という思いに変化しています。
その方が良い悪いとかではなく、義務感という緊張から単にリラックスしていますよね。
もし生きづらさやしんどさを感じているのでしたら、エゴを理解して、自分を見つめ直すきっかけになって、少しでも楽になれば幸いです。
エゴについては今後も記事にして、少しでも生きづらさを解消できるヒントになればと思います。
補足
BUMP OF CHICKENの初期の楽曲で『ノーヒット・ノーラン』という楽曲があります。
これを聴いていると、ああまさにエゴだと分かるような楽曲です。
スラッガーはこうでなきゃいけないというエゴに悩まされている内容です。
また、Mr.Childrenの『擬態』という楽曲は、エゴに気がついて本心が『トビウオ』によって表現されていると思われるような内容です。『相棒』を通して自分の本心に気がついている感じもあります。
どちらも気になったら聴いてみてください。
記事について
すべての記事の内容は、日々学びを重ね、新しい発見や見地があれば更新しています。 各記事に内容に関しましては、より最新に近い記事をご覧ください。 よろしくお願い申し上げます。



































