前回のその①では油の量と質に気をつける
ということを紹介していきました。
続いて紹介していきます。
油の代わりに糖を少しずつ増やしていく
もし、肥満の人がやせたたければ油の量を減らし、代わりに糖質を増やしていきます。
理由はいくつかあります。
ひとつめは、脂肪よりも糖質の方がカロリーが低いこと。
脂肪は1gにつき9キロカロリーですが、
糖質は1gにつき4キロカロリーと、単純に半分以下です。
カロリーで食べ物の量を計算するというのはナンセンスですが、
これくらいしか指標がないのも事実です。
しかし、糖質の方がなぜ太ると言われているのか、そっちもよく分かりません。
太ると言われているものの多くが、糖質と脂質が一緒になっています。
(ケーキ、ドーナツ、トンカツ、唐揚げなど)
前回では、人間の場合、タンパク質や糖質の摂取量を増やしても、
代謝が上がったり、熱に変換されてほとんど消費されますが、
脂肪だけは摂った分だけ、脂肪として蓄積されます。と書きましたが、
しかしながら、糖質は一日に500gを超えると太る要因となります。[1]
(脂肪新生が起こりやすい)
普通は糖質500gなんて食べられません。一日だけならまだしも、毎日は無理です。
例えば、白米一合分の糖質量は118gです。
500mlのコーラでも糖質量は約60gです。
よほど多いのがお分かりいただけるかと思います。
ふたつめは、脂肪は糖のエネルギー代謝を阻害すること
身体の中に脂肪が多いと、血中を流れる脂肪も比例して多くなります。
またストレスを感じることによっても、血中を流れる脂肪が多くなります。
これを遊離脂肪酸と言います。
血中に遊離脂肪酸が多いと、糖質のエネルギーがうまく使えなくなります。
この現象をランドルサイクルと呼びます。[2]
この発見により、なぜインシュリン抵抗性が起こり、
糖尿病が発症しやすくなるのか、明確になりました。
(およそ60年前の論文で、すでに明らかになっていますが、なぜかいまだに糖質を控えたりインシュリンを使うことが勧められています)
逆を言うと、遊離脂肪酸という邪魔がなければ、
糖質がエネルギー代謝しやすくなります。
みっつめは、プーファを肝臓で安全にデトックスするためです。
肝臓は脂肪肝という病気もあることから、脂肪が集まりやすい臓器です。
脂肪肝があると、肝臓の機能が低下します。
また、糖質が少ないと肝臓に蓄えられているグリコーゲンも少なくなります。
このグリコーゲンが、肝臓にとって良いエネルギーストックになります。
肝臓は安静時にグリコーゲンを使って、プーファや脂溶性の毒物を
無毒化して安全に代謝しています。
(グルクロン酸抱合と言い、脂溶性の毒物を無毒化します)
例えば新生児黄疸は、母乳に含まれるプーファによって
ビリルビンを代謝する酵素が阻害されるために発症します。
(ヒトUDP-グルクロン酸転移酵素1A1(UGT1A1)が阻害される)[3]
ちなみに、
DHA>EPA>αリノレン酸>オレイン酸>リノール酸>アラキドン酸
の順番で強く阻害されます。
そして、糖質制限食よりも脂肪制限食の方が、
体重減少が大きかったことが明らかとなっています。[4]
これは糖のエネルギー代謝が高まったことによって、
脂肪が解毒されるようになったものと考えられます。
[1]Glycogen synthesis versus lipogenesis after a 500 gram carbohydrate meal in man
Metabolism . 1982 Dec;31(12):1234-40.
[2]THE GLUCOSE FATTY-ACID CYCLE ITS ROLE IN INSULIN SENSITIVITY AND THE METABOLIC DISTURBANCES OF DIABETES MELLITUS
Lancet . 1963 Apr 13;1(7285):785-9.
[3]Glucose induces intestinal human UDP-glucuronosyltransferase (UGT) 1A1 to prevent neonatal hyperbilirubinemia
Sci Rep . 2014 Sep 11;4:6343.
[4]Calorie for Calorie, Dietary Fat Restriction Results in More Body Fat Loss than Carbohydrate Restriction in People with Obesity
Cell Metab . 2015 Sep 1;22(3):427-36.
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