誰もが違うということを前提とした教育にしていこう! -33ページ目

誰もが違うということを前提とした教育にしていこう!

主に特別支援教育、インクルーシブ教育、ASD、ADHD、LD等について書いていましたが、社会全体が大きく変わってきており、特定した話だけでは答えのない答えを導き出せない時代がやってきたと感じています。そのため何でも思いつくままに書いています。

発達障害の人達は自分の感情が分かりにくいとよく言われますが、感情を計るリストバンドがあると便利かもしれませんね。

MITのメディアラボからのスピンアウト、Affectiva社がKPCBなどから1200万ドルの資金調達を行って、人の表情の映像から感情を読み取る技術を事業化して、オンライン映像に対する利用者の反応をリアルタイムに集めることで、今後はゲームの評価などにも応用するらしいですよ。

以下から詳細をご覧ください↓
http://wired.jp/2012/09/30/emotion-sensor-wirelesswirenews/


今日はAERAの記事をご紹介します。

最近、民間企業などで発達障害をもつ人たちの就労を助ける制度改革などがすすんでいる。しかし、障害を持つ人たちには尽きない悩みもある。


例えば、特別支援教育が専門の梅永雄二・宇都宮大学教授は、「学習障害(LD)でも純粋なLDという人は少なく、自閉症スペクトラムやADHDを伴う人もいます」と話す。

アスペルガー症候群やADHDは知的障害を伴うことは少ない発達障害だが、昨今は、精神障害者保健福祉手帳を取得することができるようになっている。また、LDの人が、知的障害の療育手帳を取得できるケースも出てきている。

梅永さんは言う。「アスペルガー症候群など発達障害がある人のうち離職しやすいのは、仕事そのものの能力(ハードスキル)がない人ではなく、対人コミュニケーションや日常生活のマナーの習得などのソフトスキルの不足が原因であることが多い。企業は、身体障害や知的障害は理解しても、発達障害は理解していないことが多いのが現状です」

発達障害の場合、他の障害と違って見た目には障害がわからず、高学歴の人も少なくない。職場の上司や同僚は「普通の社員」のつもりで仕事を頼み、それができないことで、嫌悪感を募らせることがある。

梅永さんのアドバイスはこうだ。「発達障害とはどういうものなのか、企業が理解していないと離職率が高まり、逆に発達障害を持つ人が社会から排除されることになる。仕事で失敗すると叱ることになるので、その人の特性を見抜いて苦手なことはさせないこと。採用面接だけでは特性がわからないことも多く、実際の仕事ぶりを見て、どういったことをさせるのが適当なのか、見極めることが大事です」

AERA 2012年10月1日号



最近、よく言われる『褒めて育てる』について今日は考えてみたいと思います。

発達障害の子ども達に「褒めて育てましょう」というのは理にかなっていると思います。「褒めて育てる」という意識を親も教師も持っていなければ、この子達はボロックソに言われて叱られながら育つからです。

一方、一般の子ども達を褒めるとどうなるかというと、「お片付けしたのね。いい子ね~」=「お片づけすると叱られなくて済むので、叱られないならお片付けしなくていい」となるわけです。つまり、一般の子ども達は言外の意味がとれるので、こういったところにまで意識が向くわけです。

でも、言外の意味を読み取りにくい自閉症スペクトラム等の子ども達は「お片づけしたのね。いい子ね~」と言われると、言葉をそのまま受け取りますから、「お片づけする子はいい子なんだ!ぼくはお片づけができたいい子なんだ」と言って、純粋に喜びます。そして、次も褒められたくてお片づけをするようになり、いつしか、自分から進んでお片づけを覚えていくわけです。

一般の子ども達と、発達障害の子ども達の子育ては、違うのです。

先日、私は自閉症スペクトラムの子ども達の療育現場で取材をしていました。そこで、ある自閉症スペクトラムの少年(小学5年生)が私のところに来て爆丸のカードを見せてくれました。

そして、彼が私に言ったのは「ねえ、これ見て!このカードは僕の名前だよ!ヘリックス・ドラゴノイド!僕、結構、ヘリックツ言っちゃうんだよね~」

私は思わず笑ってしまいました。とってもユーモアがありますね。それで、私は彼に「へりくつ、結構言うの?」と聞いてみました。そうすると、彼はこう言ったのです。「僕ねえ、へりくつ言ってるときは全然気づかないんだよ。でもね、へりくつ言った後、あ~また言ってしまった。これで何回目だろう?って思ってしまうんだよ。困ったもんだ!まっ、少しずつ努力していってるから大人になるまでには大丈夫だと思うけどね」

彼は、幼稚園の年長さんのときに両親と医師から自閉症スペクトラムの告知を受けて育っています。つまり、自分が何者かを知って生きているわけです。自分にはどういったいいところがあり、どういった苦手な部分や不都合な部分があるかを知っているのです。得意なことを活かして、苦手なことには工夫すればO.K.なのだと知っているのですね。

だから、彼には自己肯定感がありますし、人は皆違っていいのだという確固たる信念のようなものがありました。

自分のことを知って生きることは、大切ですね!

西日本新聞の記事です。

年々増え続ける、対人関係の悩みを抱えた発達障害の大人たち-。九州大100年史編集室で働く小野保和さん(33)=福岡市東区=は大学生のときに発達障害の一つ、アスペルガー症候群と診断された。就職活動でつまずいたが、支援施設に相談し、現在の職を得た。「多くの支えがあったから」。働く喜びを感じている。

兆候は幼いころから。小さな物音が気になって仕方がなかった。小中学校の授業中は教師の声よりも、隣の教室から漏れる音に意識を奪われた。「変なやつだ」といじめられたこともあった。

高校を出て中央大に進学した後、就職活動で壁にぶつかった。ある企業の面接。「10年後の自分の姿」を尋ねられ、「分かりません」としか答えられなかった。相手が何を期待しているのかをくみ取るのは苦手だった。約30社の入社試験を受けたが、内定は一つももらえなかった。

母親の勧めで関東の発達障害者支援センターを訪ね、2004年に病院で「発達障害」の診断を受けた。音に過敏だったり、相手の意図をくみ取れなかったりするのは障害が原因だった。「困ってきた理由が少し分かった気がした」

北陸地方の大学院を修了し、09年から郷里の佐賀県に近い福岡市で職を探した。同市の支援センターに相談し10年6月、自らの特性を理解してくれる九大100年史編集室に就職が決まった。

大学の一室で資料のページをめくり、100年史編集に必要な情報をパソコンに打ち込む。作業中は小さい音が気にならないよう耳当てをする。同僚は小野さんに、口頭でなく紙に書いて仕事を頼む。一つの作業をしているときに別の指示が入ると、優先順位が付けられず混乱するからだ。小野さんは思う。「周囲の人が発達障害の特性を理解し、配慮してくれれば働ける」

2012/09/18付 西日本新聞朝刊


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発達障害のある子どもにとって、給食がとても苦しいことがあります。不登校の原因が給食だったりすることもあります。それは、彼らの脳機能の働きから、どうしても食べられないものがあるからです。だから、発達障害のある人達に偏食があるのは当たり前のことなのです。この偏食は我がままではありません。食物アレルギーを障害と捉えて学校給食で配慮してもらえるように、偏食も医学的に言えば障害ですから、配慮されて当然のことなのです。それを、学校で「たくさん食べる子は良い子」「作ってくれた人に感謝するために全部食べなさい」「お皿についだものは全部食べるのは当たり前です」と子ども達に無理強いするのは『虐待』なのだということに私達大人は気づく必要があります。

親野智可等先生が私の言いたいことをすべて書いて下さっています。皆さん読んでみてください↓
親野智可等連載コラム「ママも小学1年生」


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すばらしいメッセージが広島県教育委員会から出ました。

私たちは,みなさん一人一人が「かけがえのない人」として大切にされ,安心して学校生活を送り,自分を伸ばすことができる楽しい学校にしたいと思っています。

そうしたみなさんの学校で,「いじめ」は絶対に許されません。

いじめられている人へ。
あなたは,決して一人ではありません。
つらい思いを一人で抱かえ込まないでください。
どんなことがあっても,自分の命を絶ってはいけません。
安心して先生やまわりの大人に相談してください。

いじめている人へ。
いじめをすぐに止やめてください。
あなたの言葉や態度が,相手の心を傷つけて苦しめています。
あなたの心も傷ついているのかもしれませんが,あなたの命が大切な命であるように,相手の命も大切な命なのです。

いじめを見てはやし立たてている人へ。
いじめをはやし立ててはいけません。
いじめを直接行っていなくても,はやし立たてることは,いじめです。
いじめている人と同おなじように,人として絶対にしてはいけないことなのです。

いじめを見て見みぬふりをしている人へ。
声を出だして,いじめをすぐに止とめてください。
どんなに心の中で,いけないことだと思っていても,何もしなければ,いじめを許していることと同じです。「いけないことは,いけない。」と言える勇気を持ってください。
いじめている人に直接言えなくても,先生やまわりの大人に必ず相談してください。

みなさんには,「いじめ」を絶対にしない人, 許さない人になってほしいと願っています。
私たちは,「いじめ」を絶対に許しません。いじめられている子どもたちを絶対に守り通します。

みなさんの力で「いじめ」のない楽しい学校をつくりましょう。

平成24年8月28日
広島県教育委員会
教育長 下崎 邦明


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私は子どもの頃、いつも「私は親に愛されている。大切にされている」と感じながら、どんなことも「大丈夫!できる!」と言われて育ちました。おかげで、根拠はないのですが、妙に自己肯定感があります。そのせいか、何をやるときも「やれば、できる!」と勘違いしてしまう癖があります。でも、その勘違いも努力を重ねていくうちに、本当にできてしまうことがたくさんあります。私の根拠のない自己肯定感、生きていく上で結構役に立っています。

親野智可等先生が具体的に子ども達の自己肯定感を育てる方法を書いていらっしゃいます。ちょっと読んでみてください。
教育のまぐまぐ親力集中講義


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「ひょうご発達障害者支援センター クローバー」(兵庫県高砂市)は、発達障害リーフレット「おじいちゃんおばあちゃんへ お孫さんを理解するために」を作成した。発達障害がある子どもの保護者から「どんなふうに接したらいいか、祖父母が悩んでいる」といった相談があり、祖父母向けの講座でも「幼い孫が心配」「一生懸命な両親を助けたい」といった声が多く上がったことから、理解を深めるために作った。

リーフレットでは、日常の関わり方のポイントを列挙。孫の発達障害を知った上で、「笑顔で優しく見守って」「ほめて」などとアドバイス。また保護者の負担が少しでも軽くなるよう「親を励まし認めてあげて」などと助言している。同センターは「幼いときから周囲の関わり方で子どもたちは変わっていく。発達障害への理解者を増やしたい」としている。

住所と名前を記入し、切手(1部なら120円分)を貼った返信用封筒(角2号)を同封し、〒671‐0122 兵庫県高砂市北浜町北脇519 ひょうご発達障害者支援センターへ申し込む。クローバーTEL079・254・3601

[2012.8.31 神戸新聞]

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東京新聞の記事です。

情報が少なく、誤解されがちな大人の発達障害について、当事者でつくる「イイトコサガシ」代表の冠地情(かんちじょう)さんは二日、精神科医の香山リカさんと豊島区民センターで対談した。約二百人が聞き入った。

香山さんによると、精神科医の間で今、成人の発達障害は大きなテーマになっている。発達障害はうつ病などの背景になるとみられるケースも多い。どう診断し、告知や治療につなげるかはまだ確立されていない。社会の理解や支援態勢は整っておらず、診断書が必要な場合でも、職場に障害名を伝えるべきか悩むことも多いという。

冠地さんは「発達障害のことを知りたい企業の中には、知って排除しようというところもある。どうフォローするかを考えてほしいのに」と残念がる。香山さんは「障害名を出さなくても『あなたの部下は左脳タイプなので、論理的に文書で指示して』と言う方法もある」と工夫例を紹介した。
 
冠地さんは、コミュニケーションに焦点を当てたイイトコサガシのワークショップを紹介。発達障害がある人の自己肯定感を高めるための取り組みだが、当事者に加え、支援者や家族らも参加しており「理屈ではなく、交流して理解してほしい」と狙いを話した。
 
香山さんは「これまで精神科医は、適切な治療のためと思って患者との関わりを避けてきたが、当事者らと同じ目線で考える動きも出つつある」と指摘。周囲の受け入れ方次第で、特性を生かした就労や生活もできることを強調した。 
 
<大人の発達障害> 自閉症やアスペルガー症候群、注意欠陥多動性障害(ADHD)などの発達障害はこれまで、小児期特有と考えられてきたが、一定の割合で成人後も続くことが分かってきた。2005年施行の発達障害者支援法で、幼児期の早期発見や教育現場での支援などを定めたが、成人への支援態勢は不十分。診断を受けないまま職場で失敗を重ね、うつ病といった二次障害が出ている人も多いとみられる。
[2012.9.3. 東京新聞]
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