医学ニュースの深層 -92ページ目

シングルベルズ・クラブ!?

 不況であろうがなんだろうが、今年も、やってきましたね・・・クリスマス。


 例年、私は施設あるいは病院でLIVEをやるのです。

患者さんに喜んでもらえればということは、もちろんです。

・・・が、「シングルベル」(ジングルベルではない)を鳴らしているにも関わらす、シカトされている寂しい私自身のためのLIVEでもあります(笑)。


 長年、シングルベルズ・クラブの会長を務めていましたが、毎年、幸か不幸か「脱会者」が出、とうとう今年で散会することになりました!


 皆さん、どうぞお幸せに♪


 で、先ほど、私の医学論文が、世界最高峰の科学誌とされているNatureに厳しい審査を経て正式にアクセプトされました!


 世界中の屈強なライバル研究者に・・・


勝った━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!!!!

       ∧∧           ~⌒);;
     ヽ(゜∀゜ )ノ      ~⌒);;⌒⌒)
       (   )    ~⌒);;⌒⌒) ;;⌒)
       ミ≡≡ ⌒);;⌒⌒) ;;⌒)


・・・と、喜んでおります!


神様からのクリスマスプレゼントか・・・。

私にではなく、患者さんへのね。

彼らの治療に役にたつでしょう。

麻生総理の言語表現

今、仕事の中休み中なので、書いてます。


高名な生命科学者(お年寄り)である柳田氏のブログ(12月1日)からの抜粋


「・・・どうもこの学習院出の漢字がぜんぜん読めない首相と

まだまだしばらくつきあわねばならないようなのですが、

この人はもう自分が辞めたあとどう言われるかを考えて

そこから逆算して行動をきめているようです。

短期で辞めるのだけは、絶対したくない、と言うのがありありとしています。
日経の世論調査では麻生支持30%で不支持が圧倒的です。

でも民主党が支持が増えているのではないので、世論はもうこの人は勘弁してくれ、

でも代わりがいない、困った困ったと言うところなのでしょう。
日本として、ほんとに困ったことです。

もっとまともな、候補がいたら麻生支持はたぶん10%以下になるでしょう。

やはり漢字が読めないのは、致命的でしょう。首相ですから。

こういうくだらない理由がでてくるほど、日本の政治家さんたちは劣化してるのでしょうか。

政治の識者の多くが弁護してるので、どうもそうらしいです。・・・」


麻生総理は、若かりしころ、学習院をでてから(だと思うが)、スタンフォード大学に留学した。

大学が長期休暇に入ったとき、彼は日本に一時帰国した。

その際、彼の祖父である吉田茂 元総理から、

ある日の食後「お前、これからのワシとの会話は英語のみにせい!」

といわれ、彼は英語でしゃべりだしたらしい。

そのとき、吉田茂から、「お前の英語は、なっとらん!それじゃ社交界で通用せん!」

と激怒されたそうだ。

なんでも、麻生総理の当時の英語は、西海岸特有の「品が良くない訛り」

のオンパレードだったとか・・・。


その直後、麻生総理は、祖父から急遽、ロンドン大学への転校を命じられたそうだ。


・・・で、その後、英語なら、品のある英語をお話になられるのかな?

漢字がどうのこうのという前に、日ごろの「日本語の発言」からみても、

とても、品格のある表現はなさらないから、想像できるが。。。

政治家の命は、言葉(政策をふくめて)だと思う。

が、「責任感のない言葉の軽い奴ら」は、政治家だけではない。

あらゆる業種のトップもそうだ。



漢字なんて、誰か、近くのものがちゃんと「間違い」を指摘してあげればよかったんだ。

あの手の間違いなんて、今まで、ずっとそのまま放置されていたんだろう。

この一連の問題で、私が一番、感じたのは、麻生総理は、さびしい方なんだということ・・・。

厳しい指摘をしてくれる方が、周りにいなかったわけだな。


まあ、麻生総理には、前から言ってるように「バカヤローの解散」をしてもらいましょう。


手洗い・うがいによる感染症予防

「マイコプラズマ肺炎」も、この時期に流行している。


 「インフルエンザが流行する一方で、高熱や激しいせきが長く続く
「マイコプラズマ肺炎」にかかる人も増えている。
市販薬は効かず、治療が遅れると重症化する恐れもあることから、
専門家は注意を呼び掛けている。

 国立感染症研究所(東京)によると、定点観測している全国約450医療機関から

報告された患者数は、11月10日から今月7日までに857人で、

昨年の同じ時期より96人増。

患者数が多い都道府県は青森、宮城、福島、愛媛、沖縄などだった。

 病原体は「肺炎マイコプラズマ」と呼ばれる細菌の一種。

気管支で増殖し、炎症を引き起こす。

感染すると高熱が出て、乾いた激しいせきが長く続くのが特徴だ。

同研究所の荒川宜親・細菌第2部長は「晩秋から春にかけて流行する傾向があり、

これから感染者は増える」と指摘する。

 せきのしぶきでうつるため、学校や会社などで集団感染するケースが多い。

治療が遅れると、体力が弱い幼児や高齢者は死亡する恐れもあるという。〔共同〕 」


・・・という、報道です。


一般的な「風邪」の場合なら、うがい(+手洗い)は予防効果があるのは、

数年前に京大の研究チームが発表していた。

ただ、論文を読んだら、インフルエンザに対する予防効果はなかった・・・。

まあ、それでも外出先から帰ったら、うがい+手洗いは必須です。

もっとも後者のほうが、より重要ですが・・・。


 皆様、お気をつけて、楽しくお過ごしください。


 

総理の引越し

麻生総理が、1月初旬に公邸に引っ越すらしい。

今の彼の私邸は、渋谷の松涛にあるニュージーランド大使館の隣。

おまわりさんが、入り口にたっている。


私が、深夜に大学から渋谷に飲みに行くときは、タクシーでいくときは、彼の家の前を通る。そこから、公邸に引っ越すらしい。


ということは、1月解散は、もう無いのね(笑)。


まあ、解散は、来年の春先か・・・。

あるいは、9月任期満了だな。


今の支持率からすると、3月あたりに、政権をブン投げるかもしれないし、

それまで、公邸生活をエンジョイするのかな。





♪幸福の連鎖現象♪

 “collective phenomenon”と呼ばれる「幸福の連鎖現象」がBMJ誌(12月4日号)で報告されている。


 多くの幸福な人に囲まれた人、ネットワークの中心にある人は、将来、幸福になる可能性が高いらしい。


 論文の結果のサマリー:長軸的統計的モデルによれば、幸福の集積は、幸福の広がりによってもたらされるもので、単に同様な状況の人々が集まりやすいというものではない。
 ある人の1マイル(約1.6km)以内に友人が住んでいて、その友人が幸福になった場合、その人が幸福になる確率は25%(95%信頼区間[95%CI]:1~57%)増加する。同様な影響は、同居している夫婦(8%、95%CI:0.2~16%)でも、1マイル以内に住む兄弟(8%、95%CI:0.2~16%)や隣人(34%、95%CI:7~70%)でも見られる。
 こうした影響は仕事の同僚では認められない。影響は、時間の経過や地理的な距離によって薄れる。



【結論】 人の幸福は、つながりのある人の幸福度に依存する。



肥満対策!

 世の中で、最も期待され、莫大な儲けが約束されている医薬品は何か?

実は、癌の特効薬でも難病の画期的な治療薬でもない。

「肥満」をどうにかする薬である。


 今のところ、肥満患者の減量に最も顕著な効果を発揮するのは外科的なアプローチで、20~25%の体重減少が達成できる。薬物を用いない生活改善などの方法もある程度有効だが、長期的な成功率は低い。

 減量薬には長期的な利益が期待できるが、既存の薬剤には、摂取カロリー制限と生活改善の実施による減量を大きく上回る体重減少は期待できない。1年間の治療で既存の減量薬がもたらす体重減少は、オルリスタットが2.9kg、シブトラミンは4.2kg、リモナバンが4.7kgといったレベルだ。有害事象が少なく減量効果がより大きい薬剤を求める声は強い。


 そこで、BMI30~40の肥満患者を対象とした「テソフェンシン」という薬の臨床試験が行われた。摂取カロリー制限とともにテソフェンシンを服用すると、なんと、既存の減量薬の2倍を越える減量が達成できることが示された(Lancet誌2008年11月29日号)。


 ただし、私としては用量依存性の心拍数の増加などの副作用が気になる。怒りっぽくなったりするし・・・。今後、更に規模の大きな試験で、適切な用量を模索していくことになるだろう。


 まあ、BMI30~40の「肥満患者」対象なので、一般の「ちょっとメタボ」程度の方々には、あんまり関係ありませんがね。


 なお、日本人対象の「肥満対策」としては、BMIを25以上を肥満と定義した場合、「食事を満腹になるまで食べ、かつ、早食いの習慣がある人は、そうでない人に比べて、肥満の人が3倍以上多い」(BMJ誌電子版、2008年10月21日)ことから、なるべく「腹八分目で、ゆっくり食べていればいい」でしょう。


 少なくとも、「ちょっとメタボ」程度で、健康食品や薬には、頼らないように。

害が無ければ、ラッキー程度のものなので。


だから、麻生総理著「俺様のレストラン」の出版を!

  ほら、私が、再三、書いていたように、ミシュランの評価なんて、滅茶苦茶でしょ!

「二つ星」産地に不当表示 日本ヒルトンに排除命令 (共同通信)

 「ミシュランガイド 東京2008」で二つ星評価だったヒルトン 東京のフランス料理店「トゥエンティワン」が、メニューで牛肉などの産地を不当表示していたとして、公正取引委員会 は16日、景品表示法 違反でホテル運営会社「日本ヒルトン」(東京)に排除命令を出した。公取委によると、東京・西新宿にある同店はコース料理のメニューに「特選前沢牛」などと表示。使っていた肉は大部分が山形県産だった。



だから、麻生総理 著 「俺様のレストラン」の緊急出版を!

 その続編として、外務省官僚有志編。農林水産省官僚有志編の「グルメ本」でも出しなよ。彼らなら、値は多少はっても、本当に安全で美味なところは、よく知ってるから。庶民が、なけなしのお金を払ってでも、「自分たちの褒美」に使える店を教えろ!



 補足:ちなみに麻生総理御自身は、まだ、上記のレストランには足を運んでないようだな・・・。

自分への御褒美

 私が11月25日の日記で紹介した化粧品について、今日、日本経済新聞に「売れ行き」の記事が載ってた。


 「高級化粧品、心に潤い」ってことで、30歳代以降の社会人女性は、高額出費を厭わないそうだ。


 当の資生堂の化粧品は、「美白や肌荒れ防止を期待できる成分配合のクリーム」だが、計画費10%増の売れ行きとのこと。

 一方、口紅などは、低価格志向で、「肌の手入れは高価格のもので念入りにして、仕上げなどの化粧品は低価格のものを」という使い分けをするのだそうだ。


 女性たちが、頑張った自分への御褒美として、自分が働いたお金で少々高い物を買う・・・もう、その行為だけで化粧前から素敵じゃないですか。


 ・・・で、このクリームの含有成分。

実は、自分の研究(医学)の重要なパーツでもある。

老化と癌を、どうにかする際にも、かなり役に立つんです。

 

今年のうちに・・・

先ほど、明日行う年内の大学院最終講義の資料作成を終え、一服中・・・。


私があと、2週間あまりでやること・・・。


1.ハーバード大学医学部との共同でやっている研究の医学論文(英文)の最終投稿。→ 稀に見る非常にエキサイテングなデータに基づく論文投稿を私が終えるまで、我々もクリスマス休暇をとるつもりが無いという「非常に頼もしい」彼ら。


米国人が、この時期、働かないというのは大嘘である。



2.告白。


・・・説明不要(笑)


そして・・・


3.伝えよう 今年のうちに ありがとう


ちゃんと5・7・7になってるな(笑)



P.S: まあ、適時、ブログは更新する(予定)・・・。


ネタ:大学・病院の食堂(高級フレンチ・イタリアン、病院食堂めぐり)etc







偽の幹細胞治療の販売がネットで横行-国際的な利用ガイドラインを作成




 世界では、今、インターネットを通じて
「偽の幹細胞治療」が高額販売されている。
 これを受けて、「Cell Stem Cell」誌12月号では、
ガイドラインが提唱されている。


 

 同じ号に掲載されたcorrespondence論文では、

カナダのアルバータ大学の研究グループが、

高額な幹細胞治療を販売する19のウェブサイトを分析している。

中国のBeike Biotech、ウクライナのACTをはじめとする様々な

病院が、多発性硬化症、パーキンソン病、脊髄損傷、

アルツハイマー病などの神経障害や、

自閉症、脳性麻痺などの先天性障害のほか、アレルギーや心疾患、

さらには美容目的で多数の患者を治したと謳っている。

 しかし、このような疾患の幹細胞治療について検討した研究は無く、

使用した幹細胞が本物であるか何に由来するものの証明もなかった。

幹細胞は患者自身の骨髄細胞由来であることが最も多いが、

かならずしもそうとは限らず、人工中絶された胎児由来や、

動物組織由来、提供者の組織由来の場合もある。治療費用は、

航空運賃や宿泊費を除き平均2万1,500ドル(約200万円)であった。



これは、恐るべき事態だな!




 私は、こういう事態は、まさにiPS細胞のケースでも近い将来、

生じるだろうと想定している。

特に、中国の動向が、正直、一番、不気味なのである。

彼らは、こういう裏技も平気でやってくる。

できてもいないのに、特許申請してたりな(笑)。

なお、韓国も侮れない。

 iPS細胞からの肝細胞、膵臓細胞への分化でも特許化したと9ヶ月以上前に

報道でアナウンスされたが、いまだに、論文公表もない。

どういうことか?想像つきますね。



 だいたい、みなさんは、日本発のiPS細胞の競争相手は、

米国(あるいは一部、欧州)と思っているだろうが、

本当は、中国が、一番、怖い。

 米国なら、手の内は、かなりわかる分、まだマシである。

それに、向こうが、すでにNo.1だ(笑)。

 論文みてれば、わかるが、米国発の論文に結構、中国系が多いし、

実際、ハーバード大学医学部あたりで、必死になってるのは、彼らが多い。


 日本は、事実上2位狙いだが、ヒトES細胞研究論文数の国際シェアが

米国・中国は、日本の10倍。

このことからみても「表技」でも2位が、中国にさらわれる可能性がある。


 なお、今回の新しいガイドラインは研究を実用的かつ責任あるものへと

導くためのものだとHyun氏は述べ、

幹細胞には一貫した品質管理および製造が必要である他、

腫瘍を形成することもあるため慎重な経過観察が必要だと指摘している。

 それに応じて、(日本を含む)13カ国の専門家チームにより作成された

このガイドラインは、倫理的審査、幹細胞の品質および安全性の問題に

対応するものとなっている。

 幹細胞による治療が標準となっている疾患は少なく、

白血病の造血幹細胞治療や、熱傷や角膜障害への上皮幹細胞

による治療にとどまっている。

 しかし、「幹細胞研究は大きな可能性を秘めている。

治療という直接的な応用に結びつかなくとも、間接的な形で患者が研究による

利益を得られる日も近い。」とHyun氏は述べている。


 もはやガイドラインなどと悠長なことをいってる場合ではない。

罰則規定のない、ガイドラインなど、なんの意味も無いのだ!