【勉強法を紹介9】元会社経営者で複数の資格取得者のやり方 | 新見一郎

新見一郎

勉学を通じて成長をナビゲートする講師。
2008年に技術士合格後、「技術士を目指す人の会」を立ち上げ、多数の技術士を輩出。自身も勉学ノウハウを活かして行政書士、世界史検定2級、電験三種に合格。

僕は、これまでに200冊以上の勉強本を読んできました。

作者さんが、勉強について何を語っているのか、紹介していきたいと思います。

今回は、臼井由妃さんです。

 

●作者の紹介

作者は、講演家、作家です。

33歳の時、病身の夫の代わりに経営者になります。

多額の負債を抱える会社を復活させる最中、多くの資格を取得した方です。

 

●勉強本の紹介

『資格を稼ぎに変える最高の勉強法』を読みました。

それから、『忙しい人の即効!勉強術』『やりたいことを全部やる!時間術』を読みました。

 

 

 

 

●勉強本に書いてあること

勉強本は数多く存在しますが、概ね、以下の3つのことが書いてあります。

 ①何を勉強するべきか(例えば、英語、行政書士)

 ②何のために勉強するべきか(例えば、大学入試、資格取得)

 ③どう勉強するべきか(例えば、時間管理、記憶、速読、モチベーション維持等)

これら3つのうち、作者が何を重視するかによって、勉強本の内容が異なってきます。

それでは、この作者が、何を語っているか説明したいと思います。

 

●何のために勉強するべきか

作者は、経済的自由と精神的自由を手に入れるため、勉強することを推奨しています。

経済的自由は、お金を手にすることで得られる自由です。

要するに、お金を稼ぐことができる勉強をするべきだと言うわけです。

精神的自由は、好きなことをできる自由です。

読書を勉強と捉えれば、勉強をすることで考え方が変わります。

このため、勉強には、様々な精神的な足かせから自由になれるという一面があります。

ただし、この書籍の作者は、好きなことをすることで個性を伸ばすことができ、それで自由を享受できる点に着目しています。

勉強をすればするほど、勉強することが好きになり、勉強をすることで自由になれるというわけです。

 

●何を勉強するべきか

この書籍のタイトルは、『資格を稼ぎに変える最高の勉強法』です。

このため、資格取得に向けた勉強をして、資格を取得して稼ぎにするべきということになります。

作者は、この書籍の中で、ローリスク・ハイリターンな資格を取得するべきと言っています。

つまり、比較的簡単でお金になる資格です。

例えば、司法試験は、難易度が高い割に高い収入が保障されていないため、勧めていません。

では、どんな資格が良いのか?

作者は、以下の資格を推奨しています。

①宅地建物取引主任者

②行政書士

③ITパスポート

作者も、これら資格を取得しています。

これら資格は、複数の資格学校も存在しますし、書籍も充実しています。

比較的取得しやすい身近な資格です。

 

これら3つ以外に、お金になる資格として、以下の2つを推奨しています。

④税理士

⑤弁理士

これらは難易度が高いです。

しかも、弁理士については、資格学校での取り扱いは少なく、書籍も少ないです。

さすがの作者も、これらには手を出していないようです。

 

ちなみに、作者は、『忙しい人の即効!勉強術』の中で、以下を取得していることに言及しています。

・健康医学博士

・MBA

・理学博士

作者は、こうした難易度の高い内容の勉強を重ねることで、勉強に関するスキルを身に付けたわけです。

そのスキルを用いて、宅地建物取引主任者、行政書士といった資格を短期間で取得しています。

 

●どう勉強するべきか

『資格を稼ぎに変える最高の勉強法』の目次を見てみましょう。

以下の通りです。

 

第1章 資格は自由を手に入れる最強のツールだ―これがあれば、明日会社がなくなっても困らない!
第2章 「仕事力」に直結する資格はこれだ―短期一発合格できる、稼げる資格を狙え!
第3章 自由を手に入れる最短・最速勉強法―環境が勝負!お金と時間をかけるな!
第4章 独学の習慣を通じて身につくスキル―気がついたら、仕事術の達人になっている!
第5章 資格試験に受かる最強テクニック―この「やるべきこと」を実行したら鬼に金棒!
第6章 さあ、「好きなこと」を仕事にしよう―資格取得は、「自由」へのスタートライン!

 

●資格取得のコンセプト

作者が勧めるコンセプトは、以下の通りです。

 

難易度、ジャンルの異なる資格を複数取得する。

ただし、1つの資格にかける勉強時間は、最小限になるよう工夫する。

 

難易度の異なる資格取得とは、難易度の低い資格を取得して、徐々に高い資格にチャレンジするというものです。

具体的には、宅検、行政書士、司法書士の順に取得すればいいわけです。

作者は、こうした資格取得のことを「タテ型の勉強」と呼んでします。

ジャンルの異なる資格取得は、関係性の低い資格を順次攻略するというものです。

具体的には、宅検、ITパスポート、英検を取得すればいいわけです。

こうした資格取得のことを「ヨコ型の勉強」と呼んでします。

作者は、一つの資格を核にして、「タテ型の勉強」と「ヨコ型の勉強」を進めることを推奨しています。

タテとヨコの両方を伸ばすことにより、最終的に「丸型」に到達するそうです。

「丸型」は、専門性を有しつつ、総合力のある有資格者です。

つまり、「丸型」になることで、経済的自由と精神的自由を手に入れることが可能になるわけです。

 

「丸型」に到達するためには、相当数の資格を取得することになります。

このため、1つの資格取得にかける期間を短くする必要があります。

作者は、これを実現するため、100点目指して全てのことを勉強するのではなく、合格ライン突破を目指して勉強の取捨選択をすることを推奨しています。

例えば、行政書士であれば、憲法、民法、行政法は勉強して、商法は勉強しないと割り切ればいいわけです。

また、短期間で資格を取得するためには、タイムパフォーマンスを高くする必要があります。

資格学校を活用するのも有効です。

朝勉強したり、隙間時間を使ったりして、集中して勉強することが重要になります。
 

●資格取得の恩恵

資格を取るこにより、特定の業務を遂行する権利を得ることができます。

ただし、時間管理を行いながら勉強を習慣化することが、資格取得の最大のメリットになります。

なぜなら、有資格者という称号だけでは、稼ぐことができないからです。

最難関資格の司法試験に合格して、弁護士になったからといって、ひっきりなしに依頼があるわけではありません。

誰かから依頼を受け続けるためには、信頼を勝ち取る必要があります。

依頼主のニーズに答えつつ、期限を守る必要があります。

継続研鑽能力、目標達成能力、時間管理能力が不可欠になるわけです。

つまり、資格取得の勉強を通じて、こうした能力を身に付けることが、経済的自由と精神的自由の獲得に繋がるわけです。

 

●重要なのは人脈

作者は、取捨選択を重視しています。

やりたいことは全部やればいいけれど、やらなくてもいいことは徹底的にやらない方がいいわけです。
作者曰く、こうしたタイムマネジメントを実施する際、やってはいけないことがあるそうです。

それは、ヒトと会う回数を減らすことです。

結局のところ、仕事の機会とその見返りとなるお金は、全てヒトがもたらしてくれるからです。

どれだけ多くの資格を取得しても、これらは保障されません。

勉強することは大切ですが、人間関係を疎かにしていたのでは、経済的自由と精神的自由を獲得できないわけです。

なるほどですね。

 

 


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