R3技術士予想問題の解答例 [Q3 自家発電設備] | 新見一郎

新見一郎

勉学を通じて成長をナビゲートする講師。
2008年に技術士合格後、「技術士を目指す人の会」を立ち上げ、多数の技術士を輩出。自身も勉学ノウハウを活かして行政書士、世界史検定2級、電験三種に合格。

Q3 設備(電気) 600字

水道施設に自家用発電設備を設置する目的と設計時の留意点を述べよ。

 

 

【解答例】

1 自家発電設備の設置目的

 自家発電設備は、非常用と常用に大別できる。非常用は、停電による減断水や施設運用上の支障を回避するために設置するもので、常用は、電力のピークカットやコージェネレーションシステムを実施するために設置する。

2 設計時の留意点

 自家発電設備の設計に当たっては、電力を供給する目的と負荷容量に応じて、必要な出力を算定した上で、発電設備の機種、付帯設備の仕様等を適切に決定する必要がある。ここでは非常用の設計時の留意点について詳述する。

(1)出力

 災害事故時において給水を行うために運転を継続するべき設備を抽出した上で、その保安と運転に必要な電力容量を集計する。

(2)機種

 機種としてはガスタービンとディーゼルの2種類がある。ガスタービンは、自己空冷式であるため冷却水の供給停止や凍結の影響を受けることがなく、安定した運転が可能である。ディーゼルに比べて信頼性が高い一方で、燃料消費率が高く、設置費用も高い。このため発電設備を設置する水道施設の規模や重要性を踏まて、適切な機種を選択する必要がある。

(3)設置場所・燃料

 発電設備は、風水害等により浸水リスクを踏まえ安全な場所に設置する。燃料は重油や軽油を採用し、市場で確保しやすいものを選ぶ。燃料タンクについては、災害・事故において発電設備を運転する時間、燃料を補給できる頻度を考慮して、適切な貯蔵量を決定する必要がある。

 

●出題者のコメント

自家発については、H26年度に出題されています。

自家発テーマとしては、設備ですが、同時に事故災害対策でもあります。

危機管理に関する問題は重要ですし、過去に出題されたことのある問題です。

今年か来年、そろそろ出題されると睨んでいます。

要注意ですね。

 

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