【電験30】R2理論の問3(コイルに働くトルク) | 技術士を目指す人の会

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勉学を通じて成長をナビゲートする講師。
2008年に技術士合格後、「技術士を目指す人の会」を立ち上げ、多数の技術士を輩出。自身も勉学ノウハウを活かして行政書士、世界史検定2級、電験三種に合格。

●先週学んだこと(勉強再開から12週間目:1/24〜1/30)

令和2年度の「理論」について、TACの「電験三種 理論の教科書&問題集」の何ページを読めばこの問題を正答できるのか、という視点で問題を解いていきたいと思います。

これ以降、TACの「電験三種 理論の教科書&問題集」のことを、「TAC理論」と呼びます。

今回はR2の問3についてです。

 

問3は、コイルに働くモーメントに関する問題です。

 

磁束内の電線に電流が流れたら、電線に力が働くきます。

フレミング左手の法則ですね。

その力は、TAC理論のP129より、

F = BIℓsinθ

となります。

磁束と垂直方向に働く力は、BIℓ となります。

このコイルの一辺の長さはhですから、ADとBCにBIhの力が働きます。

ただし、電流は、AD間は上向き、BC間は下向きに流れますから、フレミング左手の法則より、AD間は紙面表向きにBIhの力、BC間は紙面裏向きにBIhの力が働きます。

このため、コイルに作用する力はプラマイゼロです。

選択肢(1)、(2)は誤りです。

 

次にコイルに働くモーメントを考えてみます。

モーメントについては、TAC理論のP134より、

T=FD
です。Fが力でDが支点までの長さです。

このコイルの場合、AD間は裏向きの力、BC間は表向きの力、2つの力が働きますので、コイルはABとDCの真ん中を軸にして回転します。

力は2つあるので2×BIh、支点までの長さは回転の半径になるのでh/2です。

このコイルに働くモーメントは、

T=2×BIh×h/2=BIh^2 となります。

正答は(3)になります。

 

ちなみに、選択肢に「偶力」という言葉が出てきます。

「偶力」とは、①平行で、②反対方向に働く、③同じ大きさの力 という意味です。

 

 

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