【電験4】理論が一通り完了。コンデンサーのエネルギーについて理解したこと。 | 新見一郎

新見一郎

勉学を通じて成長をナビゲートする講師。
2008年に技術士合格後、「技術士を目指す人の会」を立ち上げ、多数の技術士を輩出。自身も勉学ノウハウを活かして行政書士、世界史検定2級、電験三種に合格。

電気主任技術者第三種の試験勉強をしています。

今日で4週間が経過しました。

 

●理論(静電力)

コンデンサーのエネルギーについてです。

下図のように、充電されたコンデンサーC1があります。

スイッチはOFFです。

C1の電荷がQ1だったとします。

C1に蓄えられた静電エネルギーは、1/2×Q1^2/C1 です。

それから、コンデンサーC2は充電されてない状態です。

この後スイッチを閉じるとどうなるか?

C1によりC2が充電されます。

このポイントは、スイッチONの後、2つのコンデンサーは直列ではなく、並列だという点です。

一見、直列に見えるんですが並列なんですね。

スイッチONにより、C1のプラスがC2のプラスになり、C1のマイナスがC2のマイナスになります。

だから、並列です。

コンデンサーの総容量はC1+C2になるんです。

スイッチONの後の電荷ですが、C1をQ1’、C2をQ2’とします。

電荷は保存されますので、Q1’+Q2’=Q1 が成立します。

C1とC2に蓄えられた静電エネルギーは、1/2×Q1^2/(C1+C2)  です。

静電エネルギーが変化しています。

つまり、スイッチONにより、電荷の一部がC1からC2に移動して、静電エネルギーが消費されるわけです。

 

でも、なんだか不思議ですね。

この点を解説してみたいと思います。

 

例えば、以下の図をみてください。

最初(左)、物体mが有するエネルギーは、位置エネルギーのみです。

つまり、エネルギー= mgh2 です。

落下しはじめる(真ん中)、物体mが速度を持ちます。位置エネルギーが運動エネルギーに変わったわけです。

つまり、エネルギー= mgh1 + 1/2・mv2 です。

エネルギーは保存されるので、mgh2 = mgh1 + 1/2・mv2 です。

ここまでは、悩むところはありません。

しかし、物体mが落下し終えると(右)、高さはゼロになり、速度もゼロになります。

位置エネルギーも運動エネルギーもゼロになります。

つまり、エネルギーが消費されたわけです。

この場合、物体mと地面が激突した際、熱等に消費されます。

物体mは、最初、h1の高さ止まっていますし、最後、地面でも止まっています。

先程のコンデンサーの場合、電荷はC1で留まっていましたが、一部、C2に移動した後は安定しています。

つまり、電荷の場合、移動の際、熱等に消費されるわけですね。

C1とC2の間に抵抗Rがあれば、そのRでエネルギーを消費します。

しかし、Rがないとしてもエネルギーは消費されます。

 

損失がない世界では、物体mはh1の高さまで、再び跳ね上がります。落ちて、上昇して、これを永久に繰り返します。

電荷も同じます。損失のない世界であれば、電荷が行ったり来たりを繰り返すのだと思います。

しかし、現実の世界では、損失があります。

つまり、止まっていたものが、動いて、再びどこかで止まるという現象があったら、その時点で、エネルギーが何かに変換されているわけですね。

 

●進捗

勉強をはじめてから4週目です。

参考書は『みんなが欲しかった電験三種』で、これまでに勉強した科目は以下のとおりです。

 

①理論 = 直流回路・静電気・電磁力・交流回路・三相交流回路・過渡現象・電子理論・電気測定

②電力 = 水力・火力・原子力・その他発電・変電所・送電・地中電線・電気材料・線路計算・電線たるみ

③機械 = 全く勉強していない 

④法規 = 電気事業法・その他関係法規

 

一応、「理論」が全部終わりました。

頑張ったなぁって思います。

ただ、概ね理解したつもりですが、まったく理解できていない難問もあります。

特に、「三相交流回路」は、難しいです。

まだまだ、時間がかかりそうです。

 

それから、「電力」についてもだいぶ進みました。

ただ、メインの「電力計算」を後回しにします。

先に「機械」を勉強した方がよさそうだからです。

それから、「配電」は意味がさっぱりわかりません。

これをマスターするより、失点を覚悟して、別のテーマを充実させたほうがよさそうです。

 

電験は範囲が広いです。

せっかく理解できた問題でも、数日もすれば、解き方を忘れてしまいます。

これは悲しいですが、繰り返し、問題を解くしかないようです。

まだまだ、これからですが、頑張っていきます。

 

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