古典的な占星術では、サインの意味は惑星の意味よりも下に感じられることが多々あります。サインの意味が強く述べられていないことが多いのです。これは、サインが元々惑星の振る舞う環境として、背景として考慮されることがベースになっているからです。

古典的な占星術のサインの意味は、そのサインのルーラーやイグザルテーションのルーラーといった、主だった惑星の意味から導き出されているものです。

観察してみましょう。

 

 ♋のサインは月がルーラーで、イグザルテーションの惑星は木星です。ここから太陽はホットでドライな季節に入るので、ネイタルには必ずホットでドライな性質が投げ込まれます。つまり、♋のサインには、季節のエレメントであるホットでドライが含まれていることになります。その他のサインも同様です。

全てのカーディナル・サイン(活動宮)は、活動的なサインです。コールドでモイストな水のサインであり、女性格です。夏の水のサインは冷たい水ではありません。暖かく、従って、水そのものが動めく、停滞せずに流れるサインです。出て行く水なので、植物にとってはまたとない生育を助けてくれる水となります。実際には、植物だけに限らず、育成を助長する活動的な水として捉えられています。母なる月は、♉のサインでも育むことに関係していましたが、♋のサインでは、更に強い母性を持って育むことになります。

夏のホットでドライな季節の中の、コールドでモイストなエレメントの♋のサインには、幾分矛盾とも思えるような性質が入れ込まれています。ホットでドライな夏であることから、外に向けた活動性もあり、同時に、親が子供を見るように、母親の保護的(内向きな)な性質も持たせられているのです。月の早さも考えると、♋の水は全てのものを育みながら速く流れる急流の性質と考えられ、素早く動く勢いのある水のサインとなります。

月が支配するこのサインは、- 育児、母性、保護、家族愛など、私たちが連想するほとんどの意味が、月によってもたらされています。

木星のイグザルテーションは、木星の物事を構築して広がっていく性質がこのサインに与えられていて、細胞レベルでコツコツと、しかし全体としては大きく成長する性質として、水の力を借りて成長を促します。

土星と火星が、デトリメントでフォールです。月と木星が豊かな惑星であるなら、土星と火星は、その豊かさを欠乏させていく惑星ですから、あきらかにデビリティーになることが頷けます。土星のコールドは、♋の暖かい水の性質のコールドとは異なっています。火星は、水のサインのトリプリシティーを得ていますが、同時にフォールにもなっています。ホットでドライな火星は、冷たい水を好みますが、温かい季節の水を好しとしないのでしょう。自己主張をする火星は、♋のサインの月や木星と合わないのだとの説明もあります。

フォールの惑星とは、無視され、耳を傾けられず、それゆえ、「見てよ」、「聞いてよ」と行動がより目立つようになってしまいます。それが更に他者から疎まれ、嫌なやつになることもあります。すると火星は、ますます派手に行動するようになっていきます。

 

 

♈のサイン

♉のサイン

♊のサイン

♋のサイン

♌のサイン

♍のサイン
♎のサイン

♏のサイン

♐のサイン

♑のサイン
♒のサイン
♓のサイン