古典的な占星術では、サインの意味は惑星の意味よりも下に感じられることが多々あります。サインの意味が強く述べられていないことが多いのです。これは、サインが元々惑星の振る舞う環境として、背景として考慮されることがベースになっているからです。
古典的な占星術のサインの意味は、そのサインのルーラーやイグザルテーションのルーラーといった、主だった惑星の意味から導き出されているものです。
観察してみましょう。
♊ のサインは水星がルーラーで、イグザルテーションには過去にはヘッド・ドラゴンが置かれていました。その意味や使い方は、いまや誰も知りません。
ミュータブル・サイン(柔軟宮)で、風のサインであること、ホットでモイストな春のサインの、ホットでモイストなサインです。男性格のサインです。すべてのミュータブル・サインには、自己反省、内向性などの、精神的な性質があるように考えられます。
春の終わりに最もホットでモイストなサインが置かれているのは、ちょっと変です。が、これは秋のサインを語る時に、もっと変則的な事柄に気が付けます。
水星と風にはとっても関連性があります。水星は風のサインのトリプリシティーでもあり、水星は大地の上を吹き渡る風だけでなく、大地の風、地震をも表します。
風(ホットでモイスト)のエレメントは、すべての方向に散らばります。火は上に広がり、水は下に広がると認識されていて、風の方向は全ての方向でも、常には横に広がる、出ていく、逃げていくものです。風のエレメントは、最も他とつながることを好みます。同時にミュータブルの変動する状態にあるため、ここでの水星もコミュニケーションを上手に使います。
水星はメッセジャーですから、ホットでモイストなこのサイン、他とつながるこのサインにも相応しいわけです。
デトリメントになるのは、木星です。同じエレメントでありながら、ホットでモイストな木星 - 木星は、物事を構築していき拡大することで最も効果を発揮しますが、木星はここでは拡大するよりもむしろ、風のように拡散してしまうからです。