今日は先月リリースされたMissy Elliott(ミッシー・エリオット)の初のベストアルバム「RESPECT M.E.」をピックアップ。
彼女はヒップホップシーンの女王としてシーンに君臨してますが、実は僕は彼女の楽曲は
R&B、ヒップホップ系のオムニバスアルバム等では耳にしたことがあるんだけど、オリジナルアルバムは
きちんと聴いたことがなくて、今回ベストが出たということでいい機会だと思って、初めて買ってみました。
アルバムはむっちゃテンション低い「これから皆でメチャクチャ踊って騒ごう騒ごう」という日本語のMCから
はじまる「GET UR FREAK ON」からスタート。ティンバランドの手による中近東チックな雰囲気の
ミステリアスなトラックがかっこいいナンバー。
「LOSE CONTROL」はCiaraとFAT MAN SCOOPをフィーチャリングした、エレクトリックなディスコ・チューン。
これは難しいことを抜きにして踊りだしたくなるようなナンバーです。
「4 MY PEOPLE(BASEMEN REMIX)」は楽曲自体は3rdアルバムに収録済ながら、このリミックスは
これまでシングルのみに収録されていたヴァージョンだそう。オリジナルよりもテンポのアップした
ハウスサウンドになっています。
「WE RUN THIS」はSUGARHILL GANGの「Apache」をサンプリングしたナンバー。
パーカッションや、ホーンセクションなどが次々と登場する賑やかなバンドサウンドは
聴いてるだけで楽しくなります。
「WORK IT」は全米シングルチャートで10週連続2位というビッグ・ヒットを記録したナンバー。
途中で挿入される象の泣き声とか、とーっても蓮っ葉でエッチな感じのリリックとか
ついつい気になってしまうナンバー。途中のVerseのバ・タ・タ・タ・タ・タ・タ・タ・タ~とか
ボンボンボンボンもインパクトありますね。好きです。
「GOSSIP FOLKS」はアメリカ南部のヒップホップシーンの立役者の一人であるLUDACRISを
フィーチャリング。音の動きの少ないヘンテコなトラックながら、しゃがれたミッシーの声とか
子供のかわいいMCなんかもあって結構かわいらしい仕上がりになってます。
「ONE MINUTE MAN」はまたまたリリックがすごくて
、1分でイっちゃう
男に
嫌悪感を示している女という…。 こーゆーのがリリースできるお国柄というのがすごい。
日本だと「倫理観が…」とか言われかねない内容。しかもイントロはゴスペルチック、そして
メロディーラインも結構ミステリアスながらもきれいな感じなんだけどね。まさかこんな歌とは。
でも好きだけど。
「I'M REALLY HOT」はホイッスルとか歓声のような賑やかな声で始まりつつも、終始
不穏なメロディーラインを刻み続けるクールなトラックが印象的なナンバー。
「PASS THAT DUTCH」はクラップ音とずーと低音でブリブリいってるベースが主導権を
握るティンバランド制作のヘンテコヒップホップ。とにかく楽しく踊ろうよという
ことが歌われてるんだけど、途中のリリックもおちゃらけてるし、サウンドの展開も
馬のいななきが入ってたり、アラーム音が挿入されてたりととにかく楽しい曲。
「BEEP ME 911」では702とMAGOOをフィーチャリングしたけだるい雰囲気の
ドラムン・ベース風ナンバー。
「THE RAIN(SUPA DUPA FLY)」はデビューシングル。
ANN PEEBLESの「I Can Stand The Rain」のサビの部分をループサンプリングした
ナンバー。詞は別れの場面にも強く生きる女性の姿を描いてます。
「ALL N MY GRILL」は珍しく正統派のR&Bナンバー。ストリングスのせつない
サウンドがきゅんとさせてくれる。歌ものだけなら、Alicia Keysあたりが歌ってもよさそう。
ちなみにこの曲ではミッシーのレーベルからNICOLEがメインボーカルでフィーチャリング
されてます。また、最後の最後にOUTKASTのBIG BOIが登場し、クールな高速ラップを聴かせて
くれてます。
「HOT BOYZ」も比較的メロディー重視のマイナーR&Bかな。LIL'MOのボーカルをフィーチャーしてますね。
セクシーな吐息交じりのミッシーのラップと、LIL'MOのあえて感情を抑えたようなボーカルがあいまって、
大人っぽいセクシーな雰囲気を醸し出してます。
ほかにもタンゴとヒップホップを混ぜ合わせたようなスリリングなサウンド展開の「SHE'S A B**CH」、
重厚な雰囲気のホーンのサンプリングが印象的なソウル・ファンク的な「SOCK IT TO ME」もいいですね。
そしてラストの、ものすごく美しいピアノのイントロからはじまる「TEARY EYED」もかなり好き。
プロデュースは最近はKiKiとのお仕事でも有名な、WARRYN CAMPBELL。
ここではラップを少しだけひっこめて、ミッシーのボーカルを前面に出した、切ない失恋バラードだけど、
このベスト盤全編を通して、攻撃的な曲が並べられていたので、
最後にこうもオーソドックスなバラードをおかれると、彼女のサウンドメイカーとしての才能が逆に
際立ちます。純粋に「いい曲」です。
洋楽ベスト盤にしては珍しく、日本盤にも新曲は入っていないという内容なので、
過去のアルバムをすべて持ってる人には目新しいところは少ない(「4 MY PEOPLE(BASEMEN REMIX)」が
音源としてレアなくらいかな?)けれども、今回が初・ミッシーアルバム体験の僕としては
ティンバとのコラボによるヘンテコ(変態的?)トラックから、聴かせるバラードまで、
聴いてて思わず楽しくなってくる(ひきつけられてしまう)サウンドのオンパレードでした。
こうして代表曲を一堂に集めたベストを聴くと、彼女のこのジャンルにおける
第一人者らしい圧倒的な存在感が実感できる一枚になっています。孤高のアーティストって感じです。
アルバムタイトル「RESPECT M.E.」(自分自身を尊敬し、誇りに思う)も彼女にぴったりの言葉ですね。
- ミッシー・エリオット, シアラ&ファット・マン・スクープ, リュダクリス
- リスペクト・ミー (初回限定盤)