今回は倉木麻衣の1stアルバムをピックアップ。これはものすごく売れましたね~。
いまや、彼女はアルバムでも10万枚売れるのがやっとという落ち込みぶりですけれども
これは300万以上売れたんでしたっけ?すごいなぁ。
アルバムはテクノポップ風の「Delicious way」からスタート。彼女の歌は「くじけず前向きにがんばろう」的な
歌がものすごく多いんですが、例にもれずこの曲もそんな内容。
そして「Love,Day After Tomorrow」。これはいわずと知れたデビュー作で、彼女にとっての
最大のヒット曲もこれ。一時は「宇多田のパクリ」と物議をかもした一曲でもあったのですが、
今聴くと別に宇多田っぽくない。ただ、プロモーション・ビデオとか、海外デビューを先に済ませて、とかいう
戦略が酷似してたのは確かなんだけどね。宇多田さんの方はR&Bだけど、彼女の場合はテクノポップという気がする。
そこにスクラッチ音とかを微妙にブレンドすることによってR&B風に仕上げましたって感じ。
続く「Secret of my heart」(3rdシングル)はほんとに、普通のポップス。なんだこりゃ~ってくらい普通です。
名探偵コナンを思い出します
。
「Stepping∞Out」はYOKO B. Stoneの手による本格R&Bチューン。低音を中心に行き来する
彼女のボーカルが大人っぽい雰囲気を漂わせてます。クールな感じがします。
「Baby Tonight~You&Me~」もYOKO B. Stoneが手がけたライト・ソウルナンバー。
この曲なんかはかなり洋楽に近い雰囲気なんじゃないかな。日本語の部分も少なめ。
「Can't get enough~gimme your love~」もかなり低音で音の動きが少ない
ヒップホップチューン。好きな人に振り向いてほしいという切ない思いを歌ったナンバー。
そして「NEVER GONNA GIVE YOU UP」。これはアルバムの中で一番好きなナンバー。
シンセサイザーのなんとなく幻想的な始まり方もいいし、これまた、彼女の低音ボーカルを
駆使したメロディー構成も非常にクール。サビもそんなにガーっと盛り上がる展開じゃないのに
不思議と高揚感がある感じ。そして途中のラップが最高にかっこよすぎ。
英語ラップをやっても、もたつかずに歌へと流れていける展開が秀逸です。
次の「Stay by my side」は2ndシングル。デビューシングルの「Love,~」から180度変わってしまった
サウンド構成にびっくりの普通のミディアムバラード。ただ、彼女の声には独特の温もりや
憂いがあるので、ゆっくりとした曲を歌うと、聴く人の心にしみる作用はあるとは思います。
「Everything's All Right」はアメリカンポップ風のテンポ感のあるナンバーなんだけど、
エコーのかかった暗めのボーカル、おとなしいバックトラックと、曲の雰囲気に反して
あんまり明るい印象を与えない楽曲。
「happy days」もタイトルは明るいのに、とーてもせつないシンセの音色から始まるミディアムバラード。
詞は、付き合っていたときは喧嘩ばかりして、強がっていたものの、別れてから、はじめて気づく
存在の大きさを歌ったもので、歌謡曲風のメロディーと、若干ヒップホップのリズムが
いい感じでミックスされて、和洋折衷みたいな魅力のある曲です。
ラストの「君との時間」は終わってしまった甘くてせつない恋に対して、どうすることもできずに
思い出して立ち止まっている姿を歌った未練ソング。静かなバラードです。
…ってなわけで、この1stはR&Bをポップスよりに解釈した作品として非常に秀逸だと思います。
ただ、2ndアルバム以降はかなり普通のポップス路線にシフトしてしまった(それでも、3枚目の
アルバム「FAIRY TALE」までは内容的には良いのですが、その後はパワーダウン)のが残念。
もう一度、このアルバムみたいなクールな作品を作ってほしいな。
- 倉木麻衣, Mai Kuraki, Cybersound, YOKO B.Stone, M.Africk
- delicious way