中学時代の友人から 「年賀状をじまい 」のハガキが来た。
どこかのタイミングで会いたいと思いつつ、30年近く経ってしまいました。
年賀状だけで、取り敢えず繋がっていたけど少し寂しいものだ。
孤独な感傷に浸っていたら、ふと「なごり雪」と言う映画が頭に浮かんできました。
あのフォークソングの名曲「なごり雪」を映画化したもので、以前録画したDVDを引っ張り出してきて、暗く一人で観てみた。
映画「なごり雪」
50歳を目前にして妻に逃げられ、孤独に過ごしていた梶村祐作(三浦友和)。
青春時代を共に過ごしたにも関わらず、28年も疎遠になっていた水田健一郎(ベンガル)からの1本の電話から、過去に置き忘れてきた「すれ違いの恋の思い出」を振り返る様子を、叙情性豊かに描いた「中年男たちの青春の悔恨と惜別」を描いています。
監督は広島県尾道市を舞台とした「尾道3部作」で人々に感動を与えた大林宣彦。
・転校生(1982)
・時をかける少女(1983)
・さびしんぼう(1985)
今回の舞台は、大分県臼杵市。
尾道市同様、臼杵も自然に溢れ旅情豊かな素晴らしい街が描かれており、近くなら行ってみようなんて気持ちになる場所です。
映画は、「レンタルショップの店頭」 で今でも置いてある場合があります。
<キャスト>
・梶村祐作
過去:細山田隆人
現在:三浦友和
モテる男なのに、恋愛には無関心
雪子と由梨絵の憧れの男性
・水田健一郎
過去:反田 孝幸
現在:ベンガル
祐作の親友
傷心を抱えた雪子を支え結婚
・雪子
過去:須藤温子
故郷に雪が降るのを願っている
祐作に恋する中学生
水田と結婚
新谷由梨絵(斉藤理沙)
・学校のマドンナ
・祐作に片思い
杉田良一(田中幸太郎)
・新谷由梨絵に片思い
・祐作を恋のライバルと勘違い
槙 弘美( 日高真弓 )
・雪子の親友
・北海道へ引越してしまう
菅井としこ( 宝生舞 )
・祐作と結婚するが離婚
水田夏帆(長澤まさみ)
・雪子の娘
故郷・大分県臼杵市を離れ28年。
50歳になった梶村祐作(三浦友和 )は、妻に逃げられ一人孤独に東京で暮らしていた。
ある日の夜、電話が突然鳴った。
> 俺だよ、祐作か?
水田だよ。覚えているか?
祐作は日々の生活に追われ、青春時代を過ごした臼杵市の事を忘れていた。
しかし、水田の声を懐かしく思い出していた。
> 妻が、雪子が死にかけている
祐作、帰ってきてくれないか
祐作、雪子に会いにきてくれ
頼む・・・祐作
雪子にとっては、祐作(三浦友和)は初恋の相手で忘れられない存在だった。
翌日、水田の言葉に動かされた祐作は、新幹線から日豊線を乗り継いで 「28年ぶりに臼杵」 に向かった。
臼杵駅のホームに「50才になった祐作」を乗せた列車が到着した。
ホ-ムには、親友だった水田が待っていた。
28年ぶりに臼杵の地を踏んだ祐作。
目の前には28年ぶりに会う親友・水田。
水田が声をかける
> 俺だよ祐作。水田だよ
忘れてしまったか・・・
>ああ、覚えているよ・・・
二人は懐かしさを温める余韻もなく、そのまま駅から水田の車に乗り病院へかけつけた。
部屋に入ると、包帯に包まれた雪子がベットに横たわっていた。
傍らには、水田の娘・夏帆 (長澤まさみ)が立っていた。
水田が雪子の耳元で
> 雪子、祐作が来てくれたよ。
あの祐作だ。会いたかったろ?
もちろん反応はない
> 祐作、雪子に何か声をかけてくれ
無言の祐作
佑作は、忘れていた遠い日々を思い出していた。
東京での生活が忙しく、大分県臼杵市の事を28年間振り返る余裕がなかったのだ。
青春時代を過ごした臼杵では、いつも親友・水田が横にいた。
ふと、佑作は高校時代を思い出した。
水田は、同じ高校に通う 「テニス部の新谷由梨絵」 に憧れていた。
新谷由梨絵は、学校では 「マドンナ的存在」 で水田の手の届かない存在だった。
雨が降る通学途中、新谷由梨絵を見かけた2人。
立ち止まり、遠くから由梨絵に見とれている水田。
突然、新谷由梨絵が振り返り微笑んだ。
呆然とたたずむ二人。
由梨絵が 「佑作に微笑んだ」 と気づいた水田は、佑作を羨ましく思った。
実は、新谷由梨絵は佑作に恋しているのだ。
しかし、佑作は由梨江には興味がなかった。
そんなある日、テニス部の練習中に祐作を見かけた由梨江は、積極的に祐作に手を振りアプローチ。
一緒にテニスをしていた杉田は、手を振る由梨絵に対して嫉妬していた。
なぜなら、杉田は由梨絵の事が好きでたまらないからだ。
この日から杉田は、佑作を「恋のライバル」だと勝手に意識するようになった。
祐作は、近所に住む中学生の「雪子」にとっても憧れの存在だった。
年下の中学生である「雪子」も由梨絵と同じく「佑作」に恋をしていたのだ。
しかし、由梨絵と違い佑作に声もかけれない雪子。
見るに見かねて、雪子の友人である「槙 弘美」が雪子を連れて「実家の雑貨店で留守番をしていた佑作」の元を、買い物に来たふりをして店を訪ねた。
槙 弘美はすぐに店を出て、「佑作と雪子は二人きり」になり、雪子は勇気を振り絞って、自己紹介をした。
しかし雪子は恥ずかしくて、それ以上の話が出来ず店を飛び出してしまった。
それから 「雪子と弘美」 は「祐作と水田」の4人は友達になった。
しかし祐作にとっては、中学生の雪子は「妹みたいな存在」でしかなかった。
佑作を「恋のライバル」だと勝手に思い込んでいる杉田。
校門の前で佑作たちを待ち伏せして、由梨絵の事で話し合いをしたいと神社へ連れ出した。
自分は由梨絵を愛しているから、佑作に諦めるよう頼んだ。
「由梨絵に関心のない祐作」にとっては迷惑な話だ。
話し合いはうまく行かず、決闘でケリをつける事になった。
喧嘩に自信のあった 「佑作と水田」 だが、簡単に杉田に負けた。
翌朝、学校の前で傘もささずに 「びしょ濡れの新谷由梨絵」 が待っていた。
「佑作と水田」 は包帯でグルグル巻きだ。
> 私は物じゃない!
勝手に取り合いをしないで!
「佑作と水田」 に、強烈な怒りのビンタを浴びせ立ち去った。
雪子の親友である弘美が、親の転勤で北海道へ引越す事になった。
別れの日、臼杵駅に佑作と水田、雪子が見送りにきた。
弘美を乗せた列車が動き出す。
雪子にとっては、辛い別れとなった。
遠くで寂しく汽笛が鳴っている・・・・
個人的な話ですが、自分は小学校5年生の時に毎日一緒に遊んでいた友人が、夏休みの終わりに九州へ引越してしまった。
学校から帰っても 「いつもの彼の笑顔」 が見れなく、子供ながらに寂しさをいっぱい感じた。
今の時代なら携帯でいくらでも連絡が取りあえるのだが、時代が昭和だったので悲しい事か、永遠の別れになってしまった。
親しい人と別れるのは寂しいものです。
そして春になった。
東京の大学に行く事になった佑作。
駅のホ-ムに見送りにきた佑作の母親、水田と雪子。
親友の弘美が引越していなくなった 「傷心」 が癒えない中での、想いを寄せた佑作との別れ。
きっと定期的に帰ってきてくれる・・・・そんな期待を寄せながら笑顔で見送った。
しかし、雪子の期待も空しく忙しい佑作は、夏の終わりまで帰る事はなかった。
夏になり、久しぶりに祐作が臼杵に帰ってきた。
水田と雪子は、久しぶりに祐作に会えるのを楽しみに駅のホ-ムで待っていた。
ホームから祐作が降りてきたが、とし子(宝生舞)を連れてきた。
驚く水田と雪子。
二人は同じ大学に通う同級生で、祐作とは恋人同士だ。
雪子はショックを受けた。
いつか自分を迎えに祐作は来てくれる、と信じて待っていた雪子。
まさか恋人を連れてくるとは・・・・
数日間、祐作は故郷で過ごした。
傍らには、とし子がいつもいた。
そして東京へ帰る 「祐作・とし子」 を見送りに、臼杵駅に水田と雪子が来た。
雪子が言う~
> お願い、春には帰ってきて
今度の春で私は17才
私は約束するわ
来年の春にはきっと綺麗になる
本当に綺麗になって、あなたを
驚かせてあげるわ
だから帰ってきて
今度、このホ-ムであなたは私に
きっとこう言うわ
春がきて、君は綺麗になった
去年よりずっと綺麗になった
「祐作・とし子」 を乗せた汽車は去っていった。
見送る雪子。
なごり雪の歌詞を、そのままこの場面で使うとは意外でした。
雪子の 「心の悲しみと辛さ」 を表現した、精一杯の言葉だ。
しかし、祐作は春に帰ってこなかった。
冬になったある日、祐作は帰ってきた。
祐作の母親が倒れて危篤になったのだ。
水田から連絡を受けた祐作は、急いで東京から臼杵市に戻ってきた。
祐作が到着した時には、母親は亡くなった後だった。
横たわる母親の元へ駆け寄る祐作。
水田が言う
> 祐作、何か声をかけてやりなよ
無言の優作・・・・・・
水田が言う
> 何で昔から肝心な時にお前は
無言になるんだ・・・・
母親の葬儀には、祐作の恋人とし子も東京から駆けつけた。
もちろん葬儀では祐作の横には、とし子がいて雪子は心の中で泣いていた。
しかし、現実を受け止めるにはまだ子供過ぎた。
「祐作・とし子」 が東京へ戻る前夜、祐作、とし子、水田と雪子の4人は食事をして歩いて帰路についた。
雪子の家の前についた時、水田は雪子の表情に嫌な予感を感じた。
雪子は家の中に入って行ったが、雪子を心配で仕方ない水田は祐作たちに
>気になるから雪子を見てくる
と言い残し、こっそり後をつけて家に忍び込んだ。
雪子の部屋の中に 「違和感を感じた」 水田は、そっと扉を開けた。
そこで見た光景は、カミソリを手にした雪子がベッドに倒れて手首から血を流している姿だった。
慌てた水田は、雪子からカミソリを取り上げた。
騒ぎを聞きつけ、雪子の部屋まで祐作が来る。
祐作の顔を見た雪子は
>違う!違うの!
と叫び、祐作の胸に飛び込んだ。
祐作と水田は、何が違うのかわからなかった。
真実は不明だが、たぶん臼杵の街に雪が舞うのを夢見ていた雪子は、紙をカッターで切って雪に見立てて、窓から雪の様に紙吹雪を降らせたかったのかも知れない。
その時、誤ってカッターで切ってしまったのではないか。
だから、違うと言い訳してたのかも知れない。
以前、雪子は紙で雪を作り窓からまいた。
たぶん、同じことをしたかったのではないか・・・
間違って手を切ったのを、自殺と勘違いされたのでは。
雪子が怪我をした翌日、祐作は水田に見送られ東京に帰る事になった。
もちろん、雪子は見送りに来なかった。
水田は去りゆく佑作に言った
>あんな事があったから、雪子は
見送りに来にくいんだろう
許してやってくれ祐作
雪子は俺が守る、守らせてくれ
必ず幸せにするから
約束するから安心してくれ
その後、水田は雪子と結婚した。
1人娘の夏帆(長澤まさみ)も生まれ、3人で幸せに暮らす日々。
そんな中、スクーターに乗り事故を起こした雪子。
この事故をきっかけに、28年の時が動き出したのだ。
しかし、28年の時が流れ水田からの電話があるまで、祐作は故郷・臼杵に帰る事が一度もなかった。
雪子が亡くなった。
まわりの願いも虚しく亡くなった。
水田は佑作に
>ごめん、雪子を守る約束したのに
本当にごめん
葬儀が終わり、火葬場の煙が虚しく空に消える
それを見つめる佑作、水田と娘の夏帆。
言葉もなく、たた煙を見つめる3人。
雪子の葬儀も終わり、東京に帰る事になった佑作。
短い期間であったが、色々な事を思い出させてくれた故郷。
別れの時、祐作は水田に語りかけた。
>僕は28年前の夏・・・
この駅で雪子と約束したんだ。
>約束?
>春には帰ってくる
そして雪子に会ったらこう言う
今、春がきて君は綺麗になった
去年よりずっと綺麗になった
電車の汽笛が響く中、列車が走り出す。
ホ-ムに残って列車を見送る水田。
張りつめた緊張が空しくとけたのか・・・・
涙がとめどうもなく流れ、涙が止まらなくなった。
「フォークソングの名曲」と言われている 『なごり雪』。
イルカが歌い大ヒットしました。
今でもテレビで時々歌っているが、見た目も歌唱力も昔と変わらないのが不思議。
そんな「なごり雪」ですが、多くの歌手がカバーしています。
自分は、松山千春の歌う「なごり雪」もなかなか良いと思っています。









































































































































































































































































































































