『今千葉へ着いて早速見たぜ。
嫁が風呂へ入ってるのをみはからって。
今回の旅もまた中身の濃い旅だった。ありがとう。
ニラミの家念入りにかくしてくれて感謝』




前々回の『断罪の旅』にて
ひた隠しにして来た過去をネット上で晒された
サコッペからのメールだ。


別にサコッペに配慮してニラミの自宅を隠した訳ではなく
万が一、このブログでの写真が本人やその家族にバレて
俺が訴えられるのが嫌だからだ。


相変わらず、嫁に過去の行状がバレるのが恐いようだ。
愛があるならむき出しの自分をさらけ出せ!と言いたい。


新聞配達少年だったあの頃の君はどこに行ってしまったんだ?
30件もの家に朝日新聞を配り続けていた勤労少年だった君は。


中学一年生の頃、サコッペは新聞配達をしていた。

夏はいいのだが冬場になると夜明けの時間が遅く
暗闇の中での新聞配達である。


正直、恐かったらしい。
親について来てもらっていたとしても
若干13歳の少年である。誰が責められようか。


父親について来てもらっての日々がしばらく続いたある日。
彼は「今日から一人で配達するわ!」と父親に宣言した。


「男子」から「男」への階段を駆け上がる時だ。
いつまでも「怖いからついて来て~~(;´ω`;)アゥ」なんて泣きを入れていられない。
ビビッてちゃ何にも始まらねーぜ!
俺は男でいッ!!


「大魔神」と仇名された彼の父親も喜んだはずだ。
「ひとし・・・大きくなったのぅ・・・」と。


奴の家では「息子独り立ち!」とかそういう
いい話になっているのだろうが、俺は知っている。



思春期真っ只中のサコッペ少年は
ある日、新聞配達の彼のルートの土手に
捨てられてカピカピになった
「週刊プレイボーイ」が落ちているのを発見した。


ヌード記事とか女の卑猥な写真が掲載されている
青少年のバイブル的な本だ。
当時の彼が買ったことはおろか
見たこともなかったエロい雑誌。


奴が「今日から一人で行くわ!」と宣言した理由。
もうお分かりだろう・・・。


『親に邪魔されることなく
エロ本を読みたかったから』

これだけである。


エロが恐怖に勝った男、サコッペ。
そんな人です。





小学生の頃から好きだった女子に告白するべく
指定した喫茶店「ポタージュ」の前で一枚。

あっさりフラレたけど、今は彼女よりも遥かに幸せです。
だって結婚してるもーん。
学生と社会人の意識の違い。
俺はサービス業に対する態度にそれを見る。


何を生み出すわけでもなく
自分で食い扶持を稼ぐわけでもない学生生活。
ニート諸君同様、あくまで社会に寄生している身分だ。

モラトリアル(執行猶予)という言葉の如く
厳しい社会人生活までの猶予期間だったな。まさしく。


という訳で権利意識が肥大し、パープリンのガキでさえ
一人前にクレームをつける狂った今とは違い、
俺たちの学生時代は学生の本分をわきまえて
腹が立つことがあっても文句をつけるのは余程の場合に限られた。

しかし社会人になり、
自分の力で禄を食むようになるとそれなりに自信もつき、
且つ、なまじ就職した先が百貨店ともなると
サービス業に対してのチェックも厳しくなる。


メシを食いに行ったりしても
店員やウェイトレスの態度を無意識にチェックしてしまうのだ。
「水を持って来るのが遅ぇ」とか「態度が悪い」とか気になって仕方がない。


これは俺に限らなかったようで
焼肉屋で働いていた普段は温厚なツウは
「ちょっと、水、はよう持ってくれるかな。」
「あっ、その大きい容器で持ってきて」と横柄な口調で
ウェイトレスにお願いというよりも「命令」していた。

驚く俺に「ええんよ、あのコも仕事なんじゃけぇ」と言い放ったし
当時、付き合っていた彼女もサービス業だったためか
買い物に行っての店員の少しのそそうにも手厳しかった。


俺の百貨店での配属先は食品。
お中元やお歳暮では果物もよく売れていたし
少しでも痛んでいたら、課長が代替品を持って
速攻お詫びにいくのを傍らで見ながら
「サービス業って大変だな」とマジで思っていた。


そんな周囲の変化に少しずつ慣れていった頃
事件は起きた。


俺が当時、利用していたクリーニング屋。
この商店街の中にある小さな店はクリーニング屋以外にも
酒屋やコンビニも兼ねていた。


こともあろうにその店に出していた
俺のスーツのズボンが紛失したのだ。


当時は温和な今の俺からは想像もつかないほど
血気盛ん自己主張の激しい時期である。
黙っていられるはずが無かった。


「何で、僕のズボンがないんですか?(`ω´)」

「そちらの管理の問題でしょ?(ノ`△´)ノ キイッ」

「僕、代わりのズボンないんですよ!ヽ(メ`⌒´)ノ」

「何でこんなコトになるのですか?ヽ(`Д´)ノ」

「こういう時間って誰の責任なんですかぁ?(」`□´)」」



俺は若いへっぽこメガネの分際で
一方的に言いまくった。

いつもクレームをつけられても
一方的に謝るだけの立場だけに少しだけ気分が良かった。
それは否定すまい。


相手をしてくれたのは
メガネをかけた少しキツそうなオバサンだ。
商店街の中で馴染みの客ばかり相手の
ちょろい商売をやっていたようで反応はややにぶい。


「すみませんけど、多分他の人に渡してしまったんだと思います。」
「はぁ、申し訳ありませんけど、もう少し待ってもらえます?」
「もしかしたら、そのまま紛失している可能性もございますが・・・」


大して悪いことだと思ってないようで
対応も何だが粗末に扱われているような・・・。

所詮は新参者のクレーム。
この客を逃したところで商いには影響しない。
うがった見方をすればそう思えた。

長年、商店街で生き抜いてきた、したたかさ
このババアにはそれがあったのかも知れない。

しかし、俺もサービス業の中でも
接客においては最上に近い丁寧さを求められ
その要求にこたえ続けている百貨店マン。
たとえ、野菜を売っていようと魚を売っていようとも
「お客様は常に正しい」の精神に凝り固まっていた。


「とにかく早急に何とかしてください!!
 連絡先はここです。ズボンが届いたら電話をしてください(`Д´#)凸Fack you!」


お客様の大切なズボンを紛失するなんて考えられない。
現品+それなりの誠意を寄こせ!
と心の中で叫びながら自分の住所と電話番号のメモを渡した。


これが百貨店であれば
すぐに気の利いたお菓子などと同時に
担当者の上司がご自宅にお邪魔するだろう。

いかにも恐縮したような表情で
「この度は大変、申し訳ございませんでしたぁぁ。」
と、深々とお辞儀をし
「あの、これ、つまらないものですが・・・」
とあくまでも控えめに且つ
「これが我々の誠意ですわ、勘弁してつかあさい」
というメッセージを込めてオズオズと贈答用のお菓子を渡すわけだ。


俺としても、それくらいするのが当然だと思っていた。
だって貧乏な俺のスーツのズボンが無くなってるかも知れないんですよ。
ズボンが無きゃ、上着も着れないじゃないですか・・・。
とにかく大変な事態だと思っていた。
怒りながら帰った。




数日後、自宅に留守電が入っていた。


「石○さんですかぁ?ズボンが届きましたので
取りに来てくだ・・ピーーーーッ・・・・ツーツー・・・。」


どうやら俺のズボンは無事なようだ。
それにしても、あのズボンが無いお陰で
着替えも出来ず随分苦労した。

しかもその原因はすべてあのクリーニング屋・・・
フツフツと怒りが沸いてくる。


早速、店に向かう。

「石○さん、これですね?」
またしても、淡々としゃべるババア。

よく分からないが多分、そうだろう。
スーツのズボンなんて余りチェックしないから分からない。

それよりも俺はズボンの傍らに置いてある
白い包装紙に包まれた品物が気になって仕方がなかった。


これによがしに置いてあるそれはどう見ても・・・お詫びの品だ。


「ここはガンガン文句言う場面じゃない。相手の出方を見るべし!」
強欲な俺の心の声が囁く。


「多分そうです。ありがとうございました。( ̄_ ̄*)」

素っ気無く返事をした。

「じゃぁ」

とわざとらしく帰ろうとする俺に・・・


「あの、これご迷惑をおかけしましたので・・・(u_u*)」
と白い包装紙に包まれた四角いブツを差し出したババア。


「やった~~~・*:.。☆..。.(´∀`人)」と思いつつも
「あっ、どうも・・」とあくまでもクールに言う俺。


しかし、気が利かないと思っていたババアもやるもんだ。
少し言い過ぎたかな~、なんて柄にもなく反省する。


この大きさかと重さからすると
「クッキーの詰め合わせ」か、何かだろう。
モロゾフか、そんなことだ。
あんな流行ってなさそうなクリーニング屋からすれば
結構な散財だったんじゃねーかな。

貧乏人が同情までしている始末。




自室に戻って包装紙を破る。
何も書いていない包装紙なんて珍しいな・・・



満面の笑みで更に破る。


!?


出てきた「お詫びの品」・・・・


それは・・・



SB「8分の5チップ」一箱・・・・。




o(´∀`;)o尸~~降参!!


怒ると言うよりマジであきれた。
世の中、マニュアルの通用しない相手がいる。




伝説のジイさん。彼のエピソードもまた書こうっと♪
千葉からサコッペが帰省をしてきた。
彼が世界で一番愛している嫁と3人の可愛い子供達を引き連れて。
車で14時間の過酷な旅だ。


10年以上ぶりに奴の実家の敷居をまたぐ。
玄関入ってすぐ右にあった水槽が無くなっていた。


高校生当時そこには遺伝子操作されたような
馬鹿デカイ金魚が泳いでいたものだ。


本人は「夜店で獲った」と言っていたが
どうやったらあれほど馬鹿デカク育つのか・・・
当時の俺にとってはミステリーだった。


ついでに言うと水槽は生臭く
食事時には差しさわりがないのか、少し心配したもんだ。


久しぶりに会ったサコッペと色んな四方山話をした。
その間、奴の息子達は部屋を所狭しと駆け回っていた。


「正直言うて、少しうっとしいもんど」
全くガキはうるさいもんだ、とばかり奴が父親の顔を見せる。
そこには「一家の主」としての自負が感じられた。


しかーーーーしっ!
奴がどんなに知った風な顔をしようとも
俺は決して忘れていない。

サコッペの恥ずかしい過去を。
奴がどれほどヤンチャなイタズラ小僧だったかを。


腰痛で入院しているツウの見舞いの帰り道
俺は奴を断罪の旅に連れて行くことにした。

奴の歪んだ少年時代、それを培った原点とも言える場所
「二中」と呼ばれた彼の出身中学に


・・・と、その前に・・・
奴が塾の帰り、「名前が変。」というそれだけの理由で
夜な夜な仲間達と授業をやっているその前で
「TK(てぃーーけぇーー!!)」
と叫んでは逃げていた「TK塾」に行ってみた。
現在は廃墟だった。




18年前、TK塾で勉強していた皆さん
窓の外から嫌がらせの大声を上げていた少年はこの人です。






二中の敷地に不法侵入する。
すっげぇ汚ねー校舎にたたずむ。
ちなみにここはテニスコート。
当時、汗臭い剣道部員だったサコッペには関係ない場所だ。



今、通学しているガキに同情するわ、ホンマ汚い校舎。





技術室の前にたたずむ
元ヤンチャ小僧:サコッペと当時、爽やか一辺倒の俺。
ここでヤンキー同士のタイマンが何度と無くあった。
数々の名勝負が行われた聖地だ。



二人で仲良くパシャ!一体何やってんだ?おじさん二人で。



体育館の裏に行く。
ここから女子バレー部の着替えを覗いていた
14歳のエロガキ:サコッペ。
このブログを是非、愛する嫁に読ませて欲しい。



先輩ヤンキーがタバコを吹かしている危険地域にも
かかわらず、エロパワーとは偉大なもんだ。





そして、そして
すっごく離れているのもかかわらず
深夜、塾の帰りにチャリンコを飛ばして
覗こうとしていた奴の片思いの相手(通称:ニラミ)の自宅。

お目当ての彼女の姿どころか
窓越しに見えたのは彼女のオヤジのハゲ頭のみ!



17年後、ニラミの兄貴と同じ職場になったサコッペ。
どんな顔して会話してたんだ?




サコッペの息子達へ・・・
君たちの父ちゃんはこんな人です。
忙しい時の「チマチマ男」こと中○くんは
焦点の合わない目付きに加え、口をポカンと開けたまま
まるで夢遊病者のようにフラフラと移動をし続ける。


本当に申し訳ないのだが
そんな彼なりに頑張る姿を
こみ上げる笑いを堪えながら見ている俺がいる。


基本的に自分の損得には
26歳の独身男性と思えない程、敏感で
嫌なことやヤバイ事は、仮病を使ってでも逃げていたチマチマ男


本当は攻撃的な性格なのだろうが
器の小ささからかそれを表に出すことが出来ず
客から怒られたり、嫌なことがあると
「う”---------。」って感じで
休憩室で座ったまま一点を見つめてタバコを吸っている。


元々営業ををしていただけあって
「誠意がこもった風のお詫び&反省」系のトークは抜群に上手い。
それはもう若者とは思えない程だ。


その場をしのぐ術は天才的であるが
最近は毎回その2秒後くらいにウソがバレてしまい
俺に怒鳴られまくる。


怒鳴られると、人間って「萎縮する」か、「反抗的になる」
かパターンは2つなのだが、チマチマ男は
普通の人には無い反応をする。
微動だにしなくなる。
一切、身動きひとつしなくなるのだ。
まるでパントマイムのように固まってしまう。


それもまた俺のツボで
怒りながらも「チマチマ男がまた固まった。」と
こみ上げる笑いを抑えるのに苦労している。
本当に興味深い生き物だ。


後輩の新人宮○くんがタレ込んでくれたのだが

俺が不在になると、
チマチマ男の休憩室にタバコを吸いに行く頻度は急上昇し
普段は無口なのくせい急にテンションが上がり
おしゃべり野朗に変身しアチコチに話しかける豹変ぶりだ。


俺から無理やり誘われた宮○くんの歓迎会でも
電車時間の都合で先に帰った俺の後をうけて
宴も多少の盛り上がりを見せたらしいのだが
「2次会、どこ連れていってくれるんですか?」的ノリの
宮○くんの期待し対し

「あっ、もうこんな時間かぁ・・・」
「洗濯物が雨に・・・」

と小声でチマチマ呟き
速攻チャリに乗って帰っていったチマチマ男。


昨日も、お得意の組み合わせ
「サンドイッチ+午後の紅茶(レモンティー)」に加えて珍しく
「メロンパン」なんぞを昼飯に買ってきていたが
黙ったまま、ボソボソと食い、
せっかく買った「メロンパン」の封もあけずに残していた。


ここまで書くと暗い奴のように思われるかも知れないが
財布に大切に貼ってある「彼女とのプリクラ写真」は
プリクラ特有の瞳キラキラで本人とは似ても似つかない色男に
写っており、しかも、おどけたポーズさえとっている。


要は俺たちに注ぐべきである「気配り」と言う名の
エネルギーをケチっているのだ。

出世志向も強いチマチマ男だが、
自分さえ良ければというのは他の人間からの協力をもらえないと思うぞ。



色々あるけど頑張れよ、チマチマ男♪





  
     後輩とチマチマ男のツーショット
歳は3つくらいチマチマ男の方が上なのだが、宮○くんも貫禄があるので、
どうみてもチマチマ男が上司に怒られているようにしか見えない図。
腹を抱えて笑って見ている俺はいつか刺されるかも知れない。



本人達には内緒だよ♡

組織とは
「企業の経営目的を達成するために結合された複数人間の活動システム」
あるいは
「経営目的を効率的に達成するための人間の協調システム」
である。


要は営利集団としての会社というものを
より儲けさせ、永続的に運営していくために作り上げた仕組みだろう。

上司なんて威張ってみても
所詮は歯車の一部だ。取替えはいつでもきく。

そんなことは百も承知だし
好きでやってる訳じゃない今のポジションだが
そこは部下から見れば上司。

たくさんのものを求められ
100%応えていかねばならない。
舐められたらそこでおしまいだ。


自慢じゃないが、
俺も嫌な上司の批判は人一倍するほうだし、
得意分野とさえ言える。


しかし「天に唾吐きゃ自分にかかる」で
巡り巡って俺もその苦味を味わう時がやってきた。


とんでもないミスばかりしでかす部下がいた。

自分は絶対に正しいと思い込み
時として間違った方向に突き進む猪突猛進型の人間。

使い方次第で毒にも薬にもなるタイプ。
まさしくマネージメント能力が問われる試金石だ。

本来であれば短所は大目に見て
長所を伸ばしていきた素材ではあった。

野球で言えばホームランバッターになれる器だったかも知れない。

しかし、終戦直後のような混乱期にあっては
細心の注意を払ってコトを運ばなければならない。
そういう性質の仕事が求められる時期に入社してきたのは
その部下にとっての不幸だった。

打撃が得意で守備が苦手な選手に
ずっと複雑な連携プレーをさせるような毎日。

他の部下にも同じようにさせており
その子の苦手な分野とは分かっていたが
ミスについては厳しく追求せざるを得なかった。

組織を預かる長として一人だけ特別扱いは出来なかった。
不満はあっただろう。

本当は褒めておだてて、仕事を気持ちよくさせたかったが
若さからか、少し出来るくらいで他人を見下す傾向があるのと
顧客を軽く見る部分があり、その辺りの矯正もする必要があると判断した。


大きな組織であれば、
少しくらいのはね返りみたいな奴がいた方が刺激があっていいのだろうが、
少人数でまわしていかねばならない俺の職場にあっては
出来ない人間に何も注意しないことで
前向きな人間のモチベーションが下がることが一番恐かった。

だから満遍なく厳しく叱った。

社会人としてのマナー、ルール、気配り、目配り、心配り
それを叩き込んだつもりだ。

最終的には人間性がこの仕事を長く続ける上で
大切だと思ったからだ。


社会人として多少でも揉まれた人間であれば
自分の力っていうのはある程度把握できる。

悔しいが俺はまだまだ「洟垂れ小僧」だ。


では若いときの自分がそう思っていたかと言うと
絶対にそうは思っていなかった。

なぜならその時の自分の能力では判断しないから。

現在のイケてる自分が経験をつんで
さらイケてる自分になっている未来を勝手にイメージしていたから。

若さとは傲慢さだ。

俺は、現在+見込みを入れて自分という人間を高く見積もっていたのだ。
今は、はっきりとそれが分かる。


そいつは結局辞めることになったのだが
最後に

「小さいことは口うるさく言うくせに
大きなビジョンが無い上司」


とイタチの最後っ屁の如く
俺の知らないところで俺を批判していた。


気持ちはよく分かる。
自慢ではないが俺は小姑のようにうるさい人間だ。
デキる自分をうまく使えなったダメ上司として俺を記憶するがいい。

俺もこういう感じで批判される年齢になったってことだろう。

でも君が世話になった人たちのことを批判したことは
最後に自分の価値も落としたかな。


他人のことは正論を出して堂々と批判。
自分のミスは過少申告。今はそれでいい。

「若さ」は免罪符だから。


しかしその免罪符の無くなる数年後、
年下の連中から、君が非難の的にされないことを祈ってます。



・・・いや、多分、祈ってないね。
ガツンとやられて欲しい。(*´ー`)


そして泣けばいい、ケケケ。


(やっぱ、俺、嫌な上司だわ)





そろそろ時効なので・・・
チェーンメールをここに披露する。



眠りながら仕事の構想を練る人。






最終的にはこんな加工までされた人。


長い人生の中で
人は誰しもネタを持っている。


例えば、カムサハムノダさんは
本物のレイプ現場に出くわし
その女性を救ったことがあるし


サコッペは塾からチャリンコで帰っている最中に
ヤンキーの集団につかまりそうになり
何とか振り切って帰ったその夜、金縛りにあい
「おみゃー、今日はホンマに危なかったんど」という謎の声を聞いたり


ガキの頃、地蔵の首を蹴ったコバヤンは
その後7回、川に落ちたり
(これはツウがコバヤンの結婚式でスピーチをしたようだ)

人生、一度や二度くらい不思議、または強烈な
忘れられない出来事に出会うもんだ。


俺と言えば、
周りに強烈な人を引き寄せる運を持っているくらいで
大した話は持っていない。


数少ない体験の中から
本日は軽い奴をご紹介しよう。


あれは大学4年生の初夏。

今より痩せていた俺は
慣れないスーツに身を包み、
ぎこちない「私(わたし)」という一人称を使い
大したことない自分を無理やり「即戦力でございます」とばかりに売り込む
就職活動って奴に邁進していた。


よく分からない地図を元に
大阪の街を汗だくになりながら
会社訪問に明け暮れる毎日。


遊びすぎて単位を落としまくり、就職以前に卒業がヤバかった。

割と勉強が出来た方だと高校時代自負していた俺は
その時「落ちこぼれ」と呼ばれる奴の気持ちを痛いほど味わっていた。


丘の上にある大学
その脇に密集する貧乏下宿。
俺の4年間過ごした部屋はその中のひとつにあった。

自転車で駅まで行くのは
まるでトライアスロンであり、少ない貯金から捻出して買った
オンボロバイクに乗っていた俺。


その日も欺瞞に満ちた面接を終え
ヘロヘロになりながら
ブーーーーンと軽快なエンジン音と共に
下宿に向かう坂道を登っていた俺。


登りきった坂道から右に曲がり
スピードをあげようとアクセルを吹かしたその刹那・・・。


前を走っていた4歳くらいの女のコが
いきなり斜めに道路を横切った。

「グシャッ」という異音と
俺のバイクのハンドルに食い込む有機物の感触。
すべてがスローモーションのように俺の目に映った。



俺は年端もいかない女の子をバイクで轢いていた。



瞬間「俺の人生、終わった・・・」と思った。



バイク毎、横転する俺。
吹き飛んだ女のコは!?


自力で立ち上がり
「ごめんなさーい」と言った。


道端の真ん中に倒れこんだ一人の大学生とそのバイク。
横に立っている女の子。


急ブレーキの音とバイクがガッシャーンと横転する
大きな音に近所の人が「何や、何や」と出てきた。
「警察呼ぶわ」とその中のオッサンが言った。


放心した表情の俺とあどけない女の子
どうやら余り怪我はしてないようだ。


集まる野次馬に遅れて来た警察官。

事情を聞かれる俺。


その時、野次馬の中から見たこともないオヤジが
俺を指差して警察官に言った。


「このニイちゃん、逃げようとしてたで!」


ウソォ━━━Σ(ロ゚|||ノ)ノ━━━ッ!?


人間、驚きと怒りがいっぺんに来たら
声が出ないとその時初めて知った。
(二度目は社会人になって見ず知らずの女にいきなりストーカー扱いをされた時だ)


「そんなん、しとるかッ!!ボケッ!!」
我に返り怒鳴り返していた。
・・・がッ、女の子をバイクで轢き殺しかけた後なので
ちょっと微妙。


そんなこんなでその女のコの両親が来て
一緒に病院に連れていかれ、
「今後、この件で後遺症があったら私が責任を持って対処します」
と一筆をかかされ下宿に帰った。


それにしても今でも思い出せるあの感触。
みんな安全運転をしましょう。



・・・で、この話のオチと言えば


事故を起こしたまさにその日
俺が就職活動で回っていたのは


損害保険の会社。v(≧∇≦)v イェェ~イ♪




チマチマ男。今日は終日、暗かった。別にいいけどさ。
「勝手に姓名判断」が好評につき第二弾。
今回は『勝手に性格診断』だ。

この性格診断 は結構当たると思う。
色んな人にやってもらったが
俺的には納得のいく結果が出つづけている。

顔が違うように性格も違う。
これは生まれ持ったモノもあるだろうが
育った環境による所も大きいと思う。

以前、ウチの事務所にいた
自傷癖のある魔女みたいな女性社員に
このエゴグラムをやらせて見たら
天使のような慈愛に満ちたパーソナリティが
はじき出された。

周りの認識と本人のそれが違いすぎる場合
は異常なんだそうだ。

実は同じような人間がもう一人いた。
チマチマセットの創始者。
分不相応の可愛い彼女と花火大会に行っている途中に
とんでもないミスが発覚し、泣く泣く仕事に戻ってきたドジ男。

・・・我が部下、チマチマ男である。


すべては奴の自己認識の甘さから
端を発している様々なミス&クレーム。

俺は奴になりきり
この性格診断をおこなった。

結果は奴のことを知っている人各自で
判断して欲しい。

俺は当たっていると思う。

そして調子に乗って愛すべき人たちを何人かやってみた。

どうでしょう??




【チマチマ男】

性格
理想も無ければ、責任感も低く、非常にクールで人間的な感情に乏しいにも関らず、
人にはよく思われて、イイ子で居たいと云う感情が、強烈に人生を支配して居るタイプです。そんな矛盾した事を旨く調整出来ない事は、本人も良く判って居るのですが、
こればかりは、そう云う生まれつきですから、どうしようも無い訳です。
こう云う状態を悪く云えば、二重人格とか猫被り、と云う事に成るのですが、
本人は別に人を騙してやろうとか、利用してやろうとか思って、そうしているのでは無く、
止むに止まれぬ本人の気質がそうさせている場合が多いので、
周囲の人々もそれを理解してやる必要が有るのです。
自分の欠点は、本人もよく判って居り、自己不全的観念を、なお募らせていくと云う、
悪循環を重ねて居るタイプと云っても良いでしょう。

恋愛・結婚
はっきり云って、異性には全く歓迎されないタイプです。
何故なら当世の若者が異性に求めている
優しさと思い遣り。
責任感と理想。
ユーモアが有り、一緒に暮らして面白い人。などの条件を悉(ことごと)く欠いて居り、
相手に対する気配り。だけは有るものの、これ一つだけが目立って多いと云う事は、
相手に取っては逆に、ずるい。不正直。煮え切らない。
なにを考えているのか判らない恐ろしい人。などと云う印象を与える事になり、
益々、敬遠される結果を招き易いでしょう。
但し、こう云う事が良く判って来るのは結婚後なので、
恋愛には案外成功する確率が高く、
よって離婚への道を真直ぐに突き進む事が多くなる訳です。

職業適性
職業と云うものは、結婚生活などと違って、その人間の内面的な部分では、かなり誤魔化しの利くもので有り、表面的な帳尻会せの旨い貴方なら結構、公務員、一般事務、一般サービス業、その他の職種に適するでしょう。但し、人間本来の持ち味が問われる、芸能、芸術、文芸、政治のような世界では、最後の一線で単なる小手先の虚構は全て突き崩されて仕舞いますので、十分心して掛かるべきだろうと思います。

対人関係
有りの儘に生きて、しかも世間の指弾を受けないような自分を、一日も早く作り上げることです。それが嫌なら、人里離れた山の中へ遁世するしか有りません。自分の本質を少しも変えようとはしないで、表面だけを糊塗して生きるのは、辛い事で有ると同時に、生きる喜びを極端に少なくして生きて行くのと同じ事です。





続いては廣島のプリンス。しゃべりの天才、
雲のジュウザのように天衣無縫な生き方を許されている
元ヤンの我がアニキ分


【カムサハムノダさん】

性格
人情主義と遊び心が大きな二つの車輪を型造って
人生を動かす柱に成っているタイプです。
金の無心とか、遊興の誘いを受け易いタイプでも有ります。
人生を面白可笑しく生きたいと考えている人です。
人には好かれるでしょうが、利用される事も多く、有終の美を飾る事が難しいタイプです。

恋愛・結婚
結婚生活を一種のユートピアと考えて、相手に楽しさや優しさを与えつつ、
相手からも見返りを無限に求めるタイプです。恋愛の内は、非常にバラ色ですが、
いざ結婚生活に入ると、その現実離れした夢に相手が付き合い切れない状況を招きます。結婚生活では、夢を一オクターブ下げないと必ず破綻を生じます。

職業適性
無味乾燥な職業は不向きです。すぐに飽きがきます。
芸能、芸術、遊興産業など非生産的な仕事が向いて居ます。

対人関係
貴方の世間知らずな所や、甘さに付け込んで、
蟻の様に群がって来る悪友をなるべく遠ざける事が、身を保たせる最大の秘訣です。






続いて、人当たりの良さは抜群。
どんな集団にもすぐに溶け込む柔軟性。
柔らかい物腰と、うらはらな異常な粘り腰
少年の心をもった広島ルパンこと

【ハリマネ】
性格
バランス感覚の優れた性格です。世渡りの名人と云った風が有り、
万事に波風を立てない術を心得て居ると云うべきでしょう。
合理的で冷静な分析判断に長けて居り、
人間としての面白味に欠ける点が有ると云えばあるかもしれません。
貴方の場合には、羽目を外す必要の有る場合でも、
良く考えて見ると馬鹿馬鹿しくなって、
諧謔(おどけ)たり、イイ子ぶったり、居丈高になったり、
と云う芸を見せられないタイプなのです。
言わばそれが、貴方の長所でも有れば、短所でも有る訳で、
一時、流行語になった「役者やのう…」と云う言葉には、
殆ど縁の無いタイプと云う事になります。

恋愛・結婚
恋人や配偶者を選ぶ場合、先ず自分と相手の釣り合いを第一に考えるタイプです。
環境の釣り合い、性格の釣り合い、容姿の釣り合い、を慎重に考えて是非を決めるでしょう。そういう様な訳ですから結婚の失敗は、比較的少ないタイプです。結婚後は当分の間、甘さと優しさを先ず前面に押し出して行く方が良いでしょう。

職業適性
一般的な職業には何にでも適性が有ります。
警察官、刑務官、カウンセラー、宗教家、等特殊な仕事には向いていません。
又、芸能、芸術、文芸などの分野についても、はてな?、と首を傾けざるを得ないような所が有ります。とにかく、一般的で常識的な職業に、最も適性のある事は疑い有りません。

対人関係
特別な注意を払わなくても円滑な人間関係を保って行く事には、
不自由を感じないタイプです。
但し、それはあくまでも、極く一般的な乾いた人間関係を作り、持続して行く為の、
と云う注釈付で有って、それ以上の深い人間関係については、
むしろ苦手とするタイプかも知れません。
云うなれば、演歌や浪花節に出て来るような人間関係には、
余り縁の無いタイプなのです。




そして色んな騒動の中心にいる
「口に出せないあの人」(ハリー・ポッター風)
【匿名希望】

性格
日常生活のあらゆる出来事、あらゆる結果について、情状酌量を殆どしないタイプです。
とにかく性格の厳しい事と、頑固で気儘な事は、天下一品で有り、
心の冷え切ったタイプです。
こうなった原因は、生まれつきの気質によるものか、
過去の人生に余程の艱難辛苦(かんなんしんく)があって、
その為に頑(かたくな)な人生観が出来上がったものか、
自己顕示欲や立身出世欲の虜になっているのか、
その何れとも断定し兼ねますが、それらが単独ないしは、複合的に現れて、
現在のような性格構成を形作って居る事は、先ず間違いの無い事実でしょう。
現在のようなライフ・スタイルを貫き通して、自己実現を計ろうとするには、
鉄のような意志か、天才的な才能か、棚ボタ的な幸運か、
それらの何れかが備わって居ない限り、ちょっと難しいような気がします。
何故ならば、貴方の一方的、且つ独断的な人生観や価値観が、
そう簡単に世間の人々に認められるとは思いませんし、
それを推し進めて行こうとするのに当っての、
周囲の反発や反撃も、又、なかなかに強烈ではないかと思えるからです。

恋愛・結婚
貴方が結婚したものと仮定して話を進めますと、
配偶者に対しても一方的、且つ強制的な冷たい態度で臨み、
あらゆる事を自分の遣りたいように遣り抜くタイプと云う事になります。
そう云う生き方で結婚生活と云うものが、果して成り立つものかどうか、
甚だ悲観的な見通しにならざるを得ません。

職業適性
職場の嫌われ者にならないよう、気を付ける事です。
自尊心や自己顕示欲を擽(くすぐ)られるような仕事なら、
案外旨く行く可能性も有ります。

対人関係
谷から谷へ、張り渡したロープの上を、
意気がったり、得意がったり、悲壮がったりしながら、
綱渡りして居るような人生で有ると、申し上げて置きましょう。
見ているだけでも、ハラハラするような、危なっかしい世渡りで有り、
そんな生き方をする必要性は何処にも見当たりませんので、
もし、谷底へ転落した所で、余り同情しても呉れなければ、助けにも来て呉れないでしょう。貴方の生き方と云うものは、余りにも独善的で有って、
独りよがりの踊りを、自己流に踊って居るだけと云う気もします。



トリを務めるは、このブログ史上最大の大物、
爆弾男こと

【上期丼】!!

性格
会社では、仕事だ責任だと大袈裟に騒ぎ、
家庭では、躾が悪い、勉強しろと家族に強制しますが、
自分の日常は薄情で気儘で、現実を無視して居るという行動のパターンのタイプです。

恋愛・結婚
典型的な悪夫悪妻の見本の一型と思って良いでしょう。
何ごとにも強制的で強圧的。相手の立場などはすこしも考えず、
何でも自分の遣りたい放題で、生活手段も出たとこ勝負と云う始末に困るタイプです。

職業適性
適性のある職業は、一寸見当りません。

対人関係
かなり、ひねくれた所と、世を拗ねた所が同居していますので、
同じくアウトロー的な人間同志で、意気投合する場面が有るかも知れませんが、
それも所詮は刹那的なもので、四面楚歌の環境に居ることが多いでしょう。



いかがでしょう?

当たってる?

人間、ストレスが
かかり過ぎると「どうにでもなれ~」とランナーズハイのような
状態になることを身を持って知った今日この頃。
多分、今の俺は1ヶ月前の俺ではない。
海軍士官学校でも目標がある分、今の状況よりはマシだ。


そんな訳で、以前の輝いていた俺を探す旅に出よう。
押入れの奥から見つけた1冊のブルーの冊子。

あちこち黄ばんだ染みが出来て汚いことこの上ないが
かつて俺が働いていた百貨店での日々を思い出させてくれる
お宝ノートである。



その名も・・・
「フレッシュマン トレーニングノート!」

表紙をめくると

「このノートは、あなたが社会人としてスタートを切り
初任格付けされるまでの2年間にわたって、仕事を通じて
どのように成長したかを綴るノートです。

あなたが一日も早く職場に適応し、
すばらしい○○○人となれるよう優秀な先輩(トレーナー)が
あなたをマン・ツー・マンで指導してくれます。

時にはきびしく叱ることがあるかもしれませんが
それもあなたを思ってのことであって、決していじわるを
しているのではありません。

一日も早くトレーナーに追いつく熱意を持って仕事を
マスターする努力をしてください。

なお、このノートの記入方法は、名欄の指示にしたがってください。
記入者が記載されていない欄はあなたが記入してください。

同時に商品知識ノートを作ってください。
「新入社員の100日修行」で一日ノート1ページ
商品知識や販売知識をまる写ししてください。
それを100日間続けましょう。
すばらしい○○○人となれるよう頑張ろうね。」


と、どう考えても中学生に教え諭すような文章が綴られていた。
当時の俺は何も感じなかったのだろうか?



「決していじわるをしているのではありません。」

って小学校低学年か?俺達。


このノートは上司(または先輩)との
仕事上の交換日記であり、当時の俺達にとっては
「前向きな精神で頑張る僕たち!」を日々アピールしなければ
ならない拷問のようなレポートだった訳だ。


女のコはこういう部分が妙に生真面目なので
自身のプレゼンも兼ねて熱心にやっていたようだが
俺のようなグータラ社員はテキトーにしか向き合えなかった。


自分がダメルーキーだったことは記憶しているが
どれほどダメだったか確認すべくページをめくろう・・・。



俺は元々、百貨店業界には全く興味がなかった。

だから就職活動の時期にも
どのデパートにも一切資料請求をしていない。

では何故、百貨店マンになったのか?

大学時代、就職活動のうさを晴らすべく
ツレのアパートでおしゃべりしていて
偶然見つけたその地元百貨店の会社案内に興味を引かれ
(俺達は商学部で金融中心に会社訪問していたから)

「これ何?」と聞いたところ

「向こうから勝手に送ってきたんじゃ。俺はいらないから持って帰れ。」

と言われて何気なく自分の部屋に持って帰り、魔が差したのか
電話をしてしまい面接に行く羽目になり
あれよあれよという間に内定を貰ったのが真相だ。


当時、地元の銀行にも内定を貰っていて
そちらにお世話になろうと思っていたのだが
入社前の顔合わせの時の弁当のショボさに呆れたのと
父親の「銀行?しょせん金貸しじゃろうが?」の一言に動揺して
消去法で百貨店に決めただけなのだ。


だから百貨店業界には何の思い入れもなく
なるべく販売とは関係ない「企画」とか「人事」の
スタッフ部門を希望していたのだが
何の因果か、店内で一番厳しく大変とされる食品部門に配属なってしまった。
俺は昔からこういう星回りなのだ。

・・・トレーニングノートの話に戻ろう。



4月15日(火)が最初の記録になっていた。


1.今日習った内容

   なし


2. お客様の声

   オレンジの味  甘夏とオレンジの味の違い


3.今日の感想

   果物の味がわからなかったのでお客様に説明できなかったし
   レジをほとんど打たなかった。
   配達伝票もたびたび門田さんにたずねてしまった。


※トレーナー所見

   果物の味は時期によっても変わります。産地によっても変わります。
   それぞれの果物がおいしい時期、おいしい産地は一つ一つ覚えていくしか
   ありません。また見分ける方法も勘と経験で見つけていくしかありません。
   とりあえずは食べてみてください 
   必要であれば食べさせてあげます。
 


 
部下もでき、エラソーに「仕事とは・・」と訓示を垂れている現在32歳の俺。
またしても嫌な記憶がフラッシュバックのように蘇ってきた・・・。


コメントを書いてくれたトレーナーは
当時、ダメな俺に目をかけ可愛がってくれたT課長。
男気もあり、仕事もでき、面倒見も良かった最高の上司で
今でも俺にとっては師匠のような存在だ。


しかし「食べさせてあげます」どころか、当時の俺といえば
冷蔵庫に商品を取りにいくフリをして
「メロン」とか「いちご」とか「さくらんぼ」
デパ地下の誇る季節の果物たち、高価な商品を気の向くままに
つまみ食いしまくっていたのだった。

T課長・・
半年に一度、たな卸しで冷蔵庫の中、徹底的に掃除しますが
その時に床に落ちまくっていた種とか皮・・・全部、僕の食べた残りカスです。






・・・輝いていた過去どころか・・・

やっぱ俺ダメ人間だわ。



人間、過去は無意識のうちに脚色してしまうものだ。
嬌声をあげながら街を歩くガキ共を見て、
「近頃の若い奴は・・・」なんて嘆いている奴は
自分もそんなチャカついた時期があったことを忘れている。


「あの頃は若かった」の一言で済むような話ではない。
十分、恥ずかしい奴だったことをもっと自覚すべきだ。

例えばサコッペという親友がいる。
今では三児の父親で、実家では「家長でござい!」とばかり
偉そうにしているが中学の頃から知っている俺の追求から逃げることは出来ない。

自分の子供が成長し
思春期になって、異性に興味を持ちガキの分際で
逸脱した行動をしても、まずは自分のガキの頃を思い出しその上で叱ればいい。


今から13年前、メールなどなかった時代。
俺達は電話や手紙でコミュニケーションを取っていた。

その場で終わる電話、削除すればすべてが消え去るメールとは違い
手紙は何年経とうが、あの頃の君の思いを記憶している。
そんな手紙を俺に出したのが運の尽き。


19歳のモテない童貞野郎(サコッペ)が
またまた女日照りの友達(オレ)に書き綴った手紙を
ここに公開しよう。

青春の歪んだ輝き。
本日、あなたはそれを目にするだろう。


(19歳の夏、当時浪人生のサコッペに
「ヘココ」の名前で手紙を出した俺 (同じく浪人生)に出してきた手紙)


『はいけい 僕の家にヘココからLOVEレターが届いた。
ヴァギナがどうたら、こうたら書いてあったので
さっそく、ヘココの家に行ってSEXをすることにした。

するとヘココがアキオとSEXをしていたのでアキオを殴って
どかした。やっとも思いのSEXで嬉しかった。
これがオレの近況報告です。

ヘココがLOVEレターに書いていたのだけれど
ツーの住所のことなのだが、何回電話しても通じないのだ。
なので、また分かったら報告する。

もう入学して1ヶ月なのだが全く勉強が手につかない。
でもパチンコへは行っていない。
ジャンも打っていない。

オレは今日から試験日前日まで全力で走りきろう
と思っている。昨日まではポーとしていたが
今日からは頑張ろうと思っている。

だから、いしべも頑張ってくれ。
この間モーホしんご君に出会った。
大学生活は楽しそうだった。

大学生活と言えば○川幸治という京都の方に行った奴が
いるのだが、聞いた話ではマジでSEXフレンドを作ったらしい。
けっこういい胸をしているらしい。
オレもしたい。
最後にはなりましたが浪人生活の本文はべん教です。
お互いに1秒でも多く他人より勉強しましょう。

オレは勉強とヘココを両立して頑張っていこうと思う。

では、さようなら。』





もう一度言うがこれはヤク中の奴が書いた手紙ではない。
中学1年生の手紙でもない。
名古屋の某大学で機械工学か何か忘れたが
とにかくその数ヵ月後には最高学府で学んだ人間の出した手紙である。

こんな文章を書いていた男が
今は3児の父親で、「近頃のガキは常識がない」と憤っている。


若さとは痛いものであり
それを認められて初めて大人になっていくのだろう。


でも、俺が女だったらこんな男はやっぱり嫌だな。


PS.強烈個性(上期丼)殿
あなたからの電話にずっと出られなかったダメな僕ですが
メールはマメに返信しております。

その後もお電話がありましたが、正直シカトしておりました。
本当に申し訳ございません。

でも、今日下さったメール
「電話でないと伝えられないことがあるのですが」
は止めて下さい。

俺はアンタの彼氏じゃない。










サラリーマン生活、山あり谷ありだ。
所詮は気楽な勤め人。
仕事なんて時間の切り売り。

分かっていてもストレスは溜まる。
本気で悩んで占いに行ったり、バカ食いしたり
発作的に「桃太郎ぶどう」を2箱買ってみたり・・・。

本当はどこか遠くに旅行に行きたいのだが
時間もなければ金もない。仕方がないので過去に旅してみよう。


高校生から大学生にかけてのメールなど無かった時代
俺は意外にも筆マメな男だった。
年賀状も結構出していた。

その中で唯一、親友サコッペには
自分の名前では書かず
中学時代「ヘココ」とあだ名されたブスの名前で出していた。



女の子からは一枚も貰ったことがないであろう
当時の彼の女日照り人生。

そこに届く一枚の年賀状。
あいつが郵便受けに年賀状なんて取りにいくはずがないから
家族が先に女性の名前で書いてある年賀状を見るわけだ。

ちょっとした事件にはなるはず。
先走った親からは冷やかされ、弟からは尊敬の眼差しで見られる


「ひとし~、女のコから年賀状が届いとるよ~」
俺が何度となくモノマネをした奴の母親の甲高い声が
下の部屋から二階でファミコンをしているサコッペの耳に入る。


「えっ!」


驚きと喜びが交錯したような不思議な感情。
短い足をバタつかせながら1階まで階段を駆け下りる。


「誰から?」


モテない息子に届いた女のコからの手紙
家族も緊張し、サコッペの一挙手一投足に注目する。


とは言え、まだ思春期真っ盛りの童貞男。

「そのコ誰?彼女?」との母親の質問に
「誰でもええじゃん!」とぶっきら棒に答え
バクバク高鳴る心臓の音を聞かれやしないか
ドキドキしながら、差出人の名前を見る。


そこには中学時代、圧倒的なスケールでNO.1だったブスの名前。
愛を告白するようなメッセージ付き。


その時のサコッペの顔を想像するだけでも
腹がよじれる程笑えた俺。


「ヘココから年賀状が届いたわ。」


俺からだと分かっているくせにボケてくるサコッペ。


「マジで?すげぇじゃん。モテるのぉ~」と俺。


大笑いして、別の話をする。
恋の話、友達の話、将来の夢、噂話・・・


何者でも無かったし
何者にでもなれる可能性があったあの頃。

あの頃の未来が現在このざまだ。


もっと頑張ろう、と思う。


l※明日はその後
毎年恒例となった「へここレター」に対する
サコッペからの手紙を公開!




【へここ肖像画】 (卒業アルバムより)

「へここってブサイク」とか言う以前に
自分達のルックスを顧みる必要があった俺達。
男はいつまで経っても子供だね。