おはようございます
気血の流れをととのえて、痛みやコリをはじめとして、からだの不快な症状を緩和するには、ツボ押しはお手軽で便利ですね。このブログでも、これまで数々のツボをご紹介してきました(→ツボの目次 )。
ツボの位置や手当て法については、それぞれのツボの紹介記事にも入れてますし、「ツボの上手なみつけ方と刺激のしかた」 にガイドラインがあるので、だいたいのところ、ご理解いただけてるかと思います。
ツボの数が増えてくると、と思うのは、ご自分の症状に合わせて、どのツボを選んだらいいのか?ってことじゃないかしら。ほとんどのツボにはたくさんの効用があって、ひとつの効用はいろんなツボにありますからね。
たとえば腰痛を緩和したいとき、これまでご紹介しているツボでは、
腰痛予防、タイプ別のひとツボ … 承筋・承山・飛陽・足三里
腰痛に足のツボ押し … 崑崙・解渓・足臨泣
腰痛に手のツボ押し … 腰痛点
腰背痛・下肢の障害に効くツボ … 委中
かかとを温めて腰痛予防? … 命門・失眠・三陰交
腰腿痛・胃酸過多・胆疾患に効くツボ … 陽陵泉
などがありました。
また、タイトルは違いますけど、本文中に「腰痛にも効く」と書いているのが、逆子の特効穴 の至陰です。腎をととのえるツボ の太渓・復溜や、転倒予防のツボ の腎兪も、腎 を強くしてくれるので、結果的に腰痛を緩和してくれます。
こ~んなにたくさんあると、迷っちゃいますよね。そこで今日は、ツボ選びのヒントをお届けしましょう。
部位で選ぶ
ひとくちに腰痛といっても、痛む部位はそれぞれ違うものですね。背骨に近いところとか、わき腹に近いところとか、仙骨の上とか。あるいは、腰も痛いけど、股関節の前も痛いとか、ふくらはぎをつることが多いとか、足のしびれを伴うとか、太もも~足首の外側を押すと痛いとか。
この場合、痛む部位を通過する経絡上のツボを選びます。たとえば、昨日ご紹介した陽陵泉は、足少陽胆経 のツボですから、わき腹に近いところが痛いケースや、太もも~足首の外側を押すと痛いケースにはもってこいです。
背骨に近いところや仙骨の上が痛む場合は、足太陽膀胱経 の経絡上になりますから、承筋・承山・飛陽・崑崙・委中などの中から、反応の強いところ、押すと痛いけど気持ちいいツボを選びます。
股関節の前も痛むときは、おなかの冷えを伴っていることが多いので、ぎっくり腰 と同様に、命門・失眠を使うことになりますが、この場合は、腎兪や他の膀胱経のツボも使います。
ふくらはぎをつったり、足のしびれを伴ったりするケースでは、原因によって異なってきますが、膀胱経(承筋・承山・飛陽・崑崙・委中)や腎経(太渓・復溜)のツボを使うことが多いです。
痛み方で選ぶ
前かがみになると痛い場合は膀胱経のツボ(承筋・承山・飛陽・崑崙・委中など)を、後ろへそると痛むときは足三里を代表とする胃経のツボを、横へ倒すと痛いときは陽陵泉を選びます。急性の腰痛なら腰痛点がいいし、慢性的な痛みなら飛陽・崑崙あたりがよく効きます。
原因で選ぶ
これは、弁証 を立てないと決まらないので、「腰痛を東洋医学でみると」をいずれ書きますが、どのタイプの腰痛であっても、腎兪や委中は腰痛治療の共通穴としてよく使われます。
鍼灸治療では、ひとつかふたつのツボだけで治療にあたることもありますが、たいていは5~6穴から10~20穴くらい使います。セルフケアの場合は、自分で押せるツボは限られますので、2~3箇所というところが妥当でしょうか。
試しに押してみて、ちょっと痛いけど気持ちいいツボ、みつけてくださいね。
一天一笑、今日もいい1日にしましょう。
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