2018年、お世話になりました!
あっという間に1年が過ぎるのは毎年のことですね。
本年も、そうでした。
私自身の活動を振り返りますと、3月に「顧客は展示会で見つけなさい」を刊行しましたことで、展示会セミナーの講師として、全国各地から20回ほどお呼びいただけました。
公共機関の機関紙より、専門家として巻頭インタビューをご掲載いただくこともありました。たいへんありがたく、厚くお礼を申し上げます。
その他のセミナー・講演講師としても、全国より50回ほどご指名をいただくことができ、各地へお邪魔しました。
最近は、商工会・商工会議所様などからのリピートが増え、感謝の言葉もございません。
また、初夏には出版社様からのお声がけをいただき、キャッチコピーの本を執筆することができました。
こちらも誠にありがたく、心よりお礼を申し上げます。
新刊の発売日は2019年1月16日頃よりとなります。
アマゾンでは、こちらから紹介ページをご覧いただけます。
おそらく来年は、ご契約・支援先企業様へのご訪問活動、商工会・商工会議所・中小企業団体中央会様でのセミナー講師登壇に加え、著書の販促活動、そして復興庁様、中小機構様での公共支援活動などで忙しくなることが想像されます。
基本は、中小製造業支援、地域貢献。
このキーワードをものさしとして虚心坦懐に、変わらずに活動していきたいと思いますので、どうぞ、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
まずは、みなさま、よいお年をお迎えください!!
高輪ゲートウェイへようこそ
山手線新駅の名称が「高輪ゲートウェイ」に決定しました。
ネーミングは私の専門分野。メディアからの取材問い合わせの準備で考えたことを書きます。
まず、なぜ唐突に「ゲートウェイ」が出てきたか。
これは、2016年から続く再開発プロジェクト「グローバルゲートウェイ品川」の中核施設だからこその想起です。
加えて、近隣には「品川インターシティ」や「大崎ニューシティ」などの商業施設ネーミングもあり、決定権を持つ人たちに「カタカナもありではないか」と考えさせる素地ができていました。
ですので、あえてこのネーミングを弁護すると次のようになります。
・時間がたてば慣れてしまう
・保守的な決定は責められがち
・所詮、一私企業の決定事項
仮に「高輪」と命名していたら、これほどメディアで取り上げられることもなかったでしょう。
そうです、炎上商法(笑)。ウソ
そもそも、駅名とは地名に準ずるもので意味はなくてもいい。
そのため、今回のネーミングの瑕疵は次の1点となります。
・長すぎる
名古屋に行くと、「名古屋駅」すら長いため、地元の人は「メイエキ」と省略(?)しています。
今後、「高輪ゲートウェイ」が省略されて「タカゲー」なんて呼ばれるようになったら、関係者は悲しむでしょう。
「ももクロ」と呼ぶような、愛が感じられないからです。
ちなみに台湾では「高輪入口」と翻訳しようとしているようですが。
今回のネーミングへの肯定意見は3%に過ぎず、「毀誉褒貶」「好き嫌い」のレベルではありません。
では、「もののふ」のように愛されたり、敬意を持ってもらうにはどうすればよかったか。
以前、私があるチェーン施設にネーミングしたとき、江戸古地図の旧町名に基づく名称を考えたことがあります。
駅名も同様です。
地域の歴史的価値を喚起するような名称であったら、地域住民の理解が得られ、この土地への興味も広がり、誰も異を唱えることのない駅名が誕生したはずです。
ネーミングライツを活用する方向性も考えられますが、東京駅に次ぐハブに育てていくなら避けるべきでしょう。
また、「高輪」単独や「泉岳寺」とつけづらいのには大人の事情があります。
選考会の思惑(想像)
「「泉岳寺」にしたら泉岳寺から訴訟を起こされるらしいよ」
「やっぱりさ、プロジェクト名でインパクトを与えたいなぁ」
「それな。できりゃ「ゲートウェイ駅」にしたい」
「地元商店街は「高輪」にしてくれと陳情してくるし」
「しょーがない、くっつけよう!」
「「損保ジャパン日本興亜」みたいな!?」
「長いから、結局、ゲートウェイって呼ばれるんじゃね?」
「そだねー♪」
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
ですから、結論を言えば、「芝浜」か「芝浦」でよかったのです。
この名称なら、「品川」と肩を並べられ、「田町」「大崎」に勝つこともできたのです。
「芝浜」と命名するなら、オープニングイベントには落語家を招いて「芝浜」を一席やってもらう。
一番いいのはこの大ネタを得意とした古今亭志ん朝師匠にきてもらうことですが、すでに鬼籍にあってお越しいただけない。
けれど、駅の発車メロディには「老い松」をかけたらいいですよね。
東京都民には新しくて懐かしい駅。世界にはジャパネスクな新駅。
いくらでも発想を広げられる重しとなる土台。
それが、今回のネーミング開発に必要な視点でした。
❇︎「老い松」は古今亭志ん朝師匠の出囃子
展示会訪問の記録です
まずは「しんきんビジネスフェア2018」から。
お世話になっている土浦商工会議所様がご指導されているブースをご紹介。
最初は、卓球教室という変化球(?)のSOLA卓球HOUSEさん。
ミニ卓球台を運び込んでのブースです。
いまは卓球ブームですから、ミニゲームを楽しんでいく来場者も多数。
次は、金属ゴマ「メカベー」を展開するスピニングトップさん。
ディカプリオ主演の映画「インセプション」では金属ゴマが重要な小道具になっていましたが、まさにそれが競合とのこと。
うまくすればブレイクすると思います。
おとなりは、法人の贈答用花の松庄花壇さん。
花持ちや花弁の厚みにすぐれ、お手入れフリーの胡蝶蘭がおすすめ商品。
結婚式場にもお花を提供しているそうです。
ふぐ・あんこうの本格料理が食べられる料理店の喜作さんも出展していました。
個室は2名から80名までOKという、けっこう大きなお店です。
料理写真を見ましたが、美味しそうでした。近所にあったら通いたい。
展示会出展ははじめて、という会社・お店さんが多く、ふつうとはことなるユニークな展示ブースとなったようです。
もう一つは、「メッセナゴヤ2018」です。
ドーム型を含む展示会場に、トヨタも出展する大規模な展示会です。
こちらは射水市商工会様のご指導による出展ブース。
廃棄するもみ殻を肥料にするNSICさん。
神社などのしめ縄を制作する縄合屋さん。
歌舞伎座にも施工しているアルミ加工の泰平アルミさん。
一坪のDIYハウスを販売する笹川建築さん。
最後は、東京・池袋のサンシャインで開催されている「ニッポン全国物産展」。
主催は全国商工会連合会様。全国の商工会様が地元の名産品を大出展!!
こちらはブースの写真を撮りませんでしたが、山梨県の笛吹市商工会様、甲斐市商工会様ほか、お呼びいただいた商工会様がいくつかありました。
感想……正直なところ、すべてのブースが改善ポイントありです。
その気になれば、集客数は5倍、費用対効果は30倍くらい違うであろうと思われるブースもありました。
しかし、そのポイントを改善すれば、次からは成功間違いなしなのですから、展示会は有効ですね。
柳家花緑の、貫禄に感涙
柳家花緑師といえば、ご存知、柳家小さんの孫であり、弟子である噺家さんです。
デビューするやいなや激賞され、将来の名人候補として早くも評価を固めた人です。
しかし、その後、「伸び悩み」「期待外れ」と言われ、低迷。
もちろん、水準以上ではあります。
水準以上ではあるけれども、期待のほうが大きいですから、どうしても厳しい目で見られてしまう。
本人も、それを知ってか知らずか、椅子に座って語る落語(?)などをはじめたりしていました。
その花緑師が今日、TBSテレビの落語研究会で「中村仲蔵」を演っておりました。
この「中村仲蔵」は、私も大好きな噺でして、何度聞いても感動してしまう。
とはいえ、矢来町(古今亭志ん朝師)だけです。
いろいろな落語家さんが演っておりますが、先代の正蔵師が聞けるくらいで、あとはしまいまで聞く気がしない。
このブログでも、以前に志ん朝師の「仲蔵」について書かせていただいています。
その、「中村仲蔵」を、今日の花緑師は自身の新解釈も加えて、しっかりやりとげてくれたのです。
女房の内助を上手に強調してリアリティを出し、志ん朝師ともちがうサゲで観せてくれました。
そのうえ、着ている着物も噺の中身にぴたりと合わせていて恐れ入りました。
花緑師匠。伊達に年を重ねちゃあいません。
年期と余裕が、よい感じで出てまいりました。
「中村仲蔵」。
人情噺であり、サクセスストーリーであり、史実に基づくノンフィクションでもある。
登場人物として、いまの海老蔵のご先祖(四代目・市川団十郎)も出てきます。
なにより、仲蔵の胸のすくような工夫と演出、それを真っ向から評価する見巧者の江戸っ子たち。
あーー「これを知らなきゃもったいない」by 東出昌大
駅徒歩1分・日当たり眺望抜群
不動産物件ではないのですが、新幹線の福山駅から徒歩1分のお城があります。
広島県の東端に位置する、福山城。
1603年に江戸幕府が開かれ、徳川家康の従兄弟であった水野忠勝が譜代大名として封じられたことにより、1619〜1622年に築城されました。
長州などの外様各藩の抑えとして置かれただけあって、戦乱の終息した当時には破格のスケールで築かれた城です(もちろん、日本100名城のうち)。
福山という地名も、このとき城主がネーミングしました。
ところが明治維新以降、総構えの周辺地が払い下げられていった結果、旧敷地内を新幹線が通ることに。
それでも歴史的価値は厳然と屹立しており、広島県中小企業団体中央会様にお呼びいただいたのをよい機会として“登城”を希望しておりました。
すると、行政から行政へのつてで、なんと福山城博物館の館長さんみずからご案内いただけるという幸運に恵まれたのです。
折しも、「武器・武具展」を開催の真っ最中。
城内は撮影禁止のため、写真は前後のみですが、どうかご一緒に感慨に浸っていただければ幸いです。
そして、いつの日か福山城にご登城されますようお勧めいたします。