【原文】
"Un Mondial c'est toujours difficile. Ce sera encore plus dur cette annee (en etant champion en titre) mais je ne suis pas le favori. Je suis l'outsider. La pression sera sur Daisuke.Pour lui, Stephane Lambiel reste l'adversaire "le plus dangereux"
ジュベール選手のコーチ、ジャン・クリストフ・シモンズ氏は、チェコのトマシュ・ベルネル選手も有力な優勝候補になるだろうと予測しているようです。
……ううむ、しかしみなさん、誰か忘れていませんか。
ジョニー・ウィアー選手&エヴァン・ライサチェック選手のアメリカ2トップの名前がぜんぜん出てこないんですが(うわああああ)!
四大陸で、トリノ銅メダリストのジェフリー・バトル選手も、復調した、素晴らしい演技を見せてくれました。カナダからはそのバトル選手を抑えてチャンピオンとなった、パトリック・チャン選手もワールドに送り込まれてきます。北米勢もかなり手ごわいと思うんだけどなあ。高橋選手の最高得点の印象が強烈で、ほかの選手の印象がすっ飛んでるのかもしれませんね……。とうの高橋選手は、カレーうどんなんか食べてますけど……→ http://www.asahi.com/sports/update/0302/OSK200803020006.html
病気のこともあってか「自分は優勝候補じゃない」なんて発言も飛び出しているジュベール選手。フランススケート界の未来を、朋友たちにも託したいところですが、記事の末尾、この文言を見ると…… Alban Preaubert, blesse au dos, et Yannick Ponsero, pris par des examens, ne participaient pas a ce regroupement. ……フランス三羽烏のうち、アルバン・プレオベール選手は背中に故障発生。ヤニック・ポンセロ選手は、学校の試験で合宿に来られずと、やや暗雲立ち込める雰囲気。アルバン君の怪我の程度も気になります。ポンちゃん、せっかく理学療法士目指してるんだし、アルバン君をマッサージしてあげたりしたらいいんじゃないかなあ。
I have no words to describe it. I stood there, and saw the legends of our sport. At one side the reigning world champion, at the other side a two-time world champion. Flags are rising, and in the middle there is the Czech flag. There is nothing more beautiful. This is the most beautiful thing.
ここのところ。
言葉にできない、と、ご本人はおっしゃってますけど、痛いほどそのときのベルネル選手の気持ちが伝わってくる、素晴らしいコメントだと思います。灰原の不正確な英語力と日本語では、とても原文の素敵さを伝えることはできないので、頑張って日本語にはしたんですけど、ここはどーしてもどおーーーーーしても原文読んで欲しい!! いまコピペしただけで、また灰原は泣いています。はい、馬鹿です。
あと、もう一箇所は、この部分のちょっとまえになるんですけど、表彰式のまえに、ジュベール選手になに言われたんですか? と聞かれて「It’s only our business.」と答えるところですね。僕らにしかわかんないこと。ここで面白く語ることも、できたと思うんだけど、ベルネル君はそういうことはしない。いい男ですねー。
ヨーロッパ選手権でのジュベール選手のやつれきった様子を思い出して、ここもなんか泣けてしまいました。ジュベール選手って、年下の選手たちにたいして、妙にお兄ちゃんぽいところがありますね。自分を破ったベルネル君にたいして、「よくやった」と賞賛するあたり、兄ちゃん気質全開です。
ただ、ベルネル君を祝福したのは、チャンピオンとしての矜持からもあるでしょう。ベルネル君もそんなようなことを言っています。「Probably it’s because he doesn’t consider me for such a rival as Lambiel. I will have to make him realize. 」。でも、ファンとしては、願わくば、ライバル認定されたあとも、仲良くしてて欲しいなーと思います。ミシェル・クワン選手とイリーナ・スルツカヤ選手がソルトレイクの表彰式のあと「お互いによくやったじゃない」みたいにふたりでいたところ、ちょっと思い出してしまった。
ヨーロッパ選手権、女子は、カロリーナ・コストネル選手が優勝。ミヒャエル・フースコーチ門下のアベック優勝です。ばかりでなく、女子銀のサラ・マイヤー選手や、男子銀のステファン・ランビエール選手も、オーバースドルフでも練習してます。国籍が違うんでわかりにくいんですけど、最近のヨーロッパスケート界に、オーバースドルフ組、という勢力があるのはたしかなようです。そのうち、地元ドイツからも素晴らしい選手が出るかもしれませんね。
あけっぴろげで率直でありながら、マスコミの質問には一定の距離を置くことができる。15歳からチェコチャンピオンの看板背負ってるからかもしれませんけど、素朴に見えて、ベルネル君には、王者の風格があります。
イエテボリでは、間違いなく、日本の高橋大輔選手の強力なライバルとなるであろう、チェコの虎、トマシュ・ベルネル選手。願わくは、イエテボリで、会心の演技ができますように。総員全力の戦いを希望します! 頑張れ!