3月7日の夜、TBS系で放映された「バース・デイ」ってスポーツドキュメンタリー番組が、また、ニコライ・モロゾフ氏の特集ということで、ビデオに録っといたやつ、さっき見ました。
内容のほとんどは、先行して放映された「夢の扉」といっしょかな、という感じだったんですけど、安藤美姫選手にたいするジャンプ指導をしているシーンが「バース・デイ」にはあり、あたりまえなんですけど「ジャンプの指導もするんだ!!!」というあたり、あらためて、興味深かったです。
モロゾフ氏のコーチ技術について思うとき、「アイスダンス出身だから足元の指導は素晴らしいと思うけども、ジャンプはどうかな」というのは、どうしても考えてしまうことで、なんとなればアイスダンスにはジャンプはないから。とはいえ、モロゾフ氏も16歳まではシングルスケーターだったわけですし、シングルやペア出身のコーチにしたところで、たとえばロシアのアレクセイ・ミーシンコーチはペアスケーター出身ですけども、4回転を自分で跳んだ経験はないですよね。3回転半だってないはず。
それが、ジャンプ指導にかんしては世界に名だたる名コーチとして、さまざまな選手に教えを請われているわけだから、自分が跳べるかどうか、は、あんまり関係ないのかもしれません。タイミングやなにかのアドバイスができれば……。とはいえ、自分ができない技術にたいして、有効なアドバイスをするのは、やはり困難だと思うので、それができるコーチは、とても貴重ということなのでしょう。
伊藤みどりさんや浅田真央ちゃんに3Aを跳ばせた山田満知子コーチ、美姫ちゃんに4Sを跳ばせた門奈裕子コーチ、本田武史さんと田村岳斗さんに美しいクワドを叩き込んだ長久保裕コーチなど、ジャンプに定評のある選手を育ててきた日本のコーチ陣は、世界的に見ても素晴らしく貴重な技術をお持ちなのだなあと、あらためて思います。
モロゾフコーチと、安藤美姫選手、高橋大輔選手が3人でくつろいで話している場面も、面白かった。安藤選手、「英語はちょっとしかできない」なんて謙遜して言ってますけど、ずいぶん滑らかに話していますよねー。村主章枝選手とか、ジュニアの村元姉妹のように、帰国子女でバイリンガル、という事情の選手以外は、外国人コーチや振付師につこうとするとき、スケート以前の問題として言葉の壁が立ちはだかってきますよね。安藤選手も、高橋選手も、たぶん、もともと英語ができたりはしなかったと思うんですが、スケートのために英語を覚えて、外国メディアのインタビューに答えられるようにまでなってて、多方面にわたって努力を積み重ねるのってほんとすごいなと思います。
そういえば、村主選手は、いまはロシア語勉強中なのかな。あんなわけのわからぬ言語を(わはは)。頑張って欲しいです。
「夢の扉」と「バース・デイ」、ふたつの番組を見ていてあらためて思ったことは、モロゾフコーチは、教え子の武器を探し出すのが上手なのかもしれないな、ということでした。他の選手にたいして際立って、ジャッジにアピールできる独特の長所を、見つけて、磨き上げることによって、選手を伸ばすタイプなんだなと思ったんです。
高橋大輔選手ならステップであり、大きな3Aであり、あるいは3Fである。そして、非常に素晴らしいリズム感とアピール力。安藤美姫選手なら、もちろん4回転であり、ループ、サルコウなどのエッジ系ジャンプのダイナミックな美しさであり、女性らしい魅力のある容姿であり、そして、演技をとおして感情を観客に想起させる、独特の力、なのだろうと思います。
高橋大輔選手については、リズム感やステップワークは、もともと本人も自身の武器として自覚的だった可能性はありますが、じつはジャンプがすごくいいんですよね。助走が短くてパッとテイクオフできるんだけど、あれができる、と発見されたことが、世界最高得点に結びついたんじゃないかと、これは灰原の勝手な考えですけど、思います。
昨季のいまごろは、モロゾフ組はきれいさっぱり息をひそめていて、浅田真央選手の動向やキム・ヨナ選手の動向が、やたら取り沙汰されたものですが、ヨナちゃんにしても四大陸欠場以降の情報は少なめだし、真央ちゃんもそう。モロゾフ組にしても、今回テレビに出る以前の露出はすごく少なく、たとえばひとつの独占取材を許すことで、他をシャットアウトするというか、これもマスコミ露出コントロールの一環なのかなと思います。
どんなスポーツでもそうですけど、大会直前というのは選手の緊張感もピークですし、そんなときにガサガサした取材がたくさん入るのはストレスだと思います。とはいえ、人気選手の話題はキラーコンテンツになりえますから、ついついマスコミも暴走しがち。コーチや協会サイドで露出をコントロールしてくれていると、ファン的にも安心です。今回は世界選手権の開催地が日本ではなく、スウェーデンと遠いので、去年ほどマスコミ攻勢が大変ということはないと思うんですけど、選手を守って欲しいです。
いろんな意味で興味深い番組でした。つぎにモロゾフコーチの特集番組があったら、長野五輪、伝説の、ナフカ選手とのアイスダンス演技の途中で会場の照明が半分落ちちゃったという、あの映像が見たいです。それでも滑り終わったんですよね。アクシデントに挫けない姿勢は弟子たちにも受け継がれているのかもしれないな。
まさか、長野のときには、のちにち、あの不運なカップルの、女性がオリンピックチャンピオンとなり、男性がオリンピックチャンピオンの振付師となり、コーチとなるとは、思いもしませんでしたよ。もしかして、長野オリンピックの神さまが、不運なカップルに、埋め合わせのラッキーを贈ったのかな?
あ、「バース・デイ」つながりってことで、ひとつ書いちゃおうかなっと。
本日は灰原のバースディです。生まれてきておめでとう、と自分に向かって書いてみる(はははは)。
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