こんばんは。ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も2022年のアーカイブというテーマで、本年6月にお送りさせて頂いた

 

想像力と発掘良品の発掘⑯

 

というシリーズで選んだ作品について総括してみたいと思います。

 

 

 

本日は、本シリーズで選ばせて頂いた29作品のうち、21~29番目までの作品をご紹介させて頂きます。

 


 

㉑モンテ・ウォルシュ(1970)

 

(原題:TOR ZUM HIMMEL)

 

本作は1970年に公開された西部劇!

 

1950~60年代に隆盛を極めた西部劇でしたが、時代の変化と共に少しずつ公開作品数が少なり、60年末期には「明日に向って撃て(1969)」や「ワイルド・バンチ(1969)」といった西部劇時代の終焉を描いたような作品が注目されるようになっていきます。

 

 

そんな時代に作られた本作もまた、西部時代の終焉を描いたような物悲しい後味の作品。

 

主役のモンテ・ウォルシュを演じているリー・マーヴィン氏は、1950年代の西部劇のヒーローだった方ですが、そんな彼が本作で見つめるのは"西部は遠くなりにけり"と呟きたくなるような寂莫とした風景だったのです…

 

かつて勇名を馳せたカウボーイだった

モンテ・ウォルシュは親友のチェットとは

高齢による引退を考え始めますが

放浪者だった2人を温かく迎えてくれる

安住の地はあったのでしょうか…

 

 

 

 

㉒大西部への道(1967)

(原題:THE WAY WEST)

 

本作は1970年に公開された西部劇!

 

原題の「THE WAY WEST」も邦題の「大西部への道」も、西部を生きる男たちの旅を感じさせるような雰囲気を感じさせるタイトルです😊

 

勇ましい雰囲気の日本公開時のポスター!

 

 

ですが、アメリカ版のポスターに描かれているのは、カウボーイによって処刑されるブーツの男の姿!

 

なんだか怖い雰囲気の「THE WAY WEST」

 

 

そんな異様なシーンが描かれる「大西部への道」は、自分の住んでいる土地を捨てて、他の場所へ移り住もうと安易に考える人々の思考や行動が描かれている"人間観察記"のような西部劇なのです…

 

子供と共に絞首刑を執行??

自分が住んでいた土地を捨てて

「大西部への道」を目指す人々とは

どんな人たちだったのでしょう…

 

 

 

 

㉓長く熱い週末(1980)

(原題:THE LONG GOOD FRIDAY)

 

本作は1980年に公開されたロンドンを舞台にしたバイオレンス映画!

 

「オシャレ都市ロンドンを舞台にした映画なのにバイオレンス映画?」と不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、身分制度が厳しい上に、たくさんの移民が住んでいるロンドンは、国際都市であると同時に犯罪都市!!

 

 

そんな大都市ロンドンの再開発利権を牛耳るマフィアたちの姿を描いた本作は、週末のたったマフィアたちのバイオレントな殺戮を映画た、英国版「アウトレイジ」のような作品のです!!

 

テームズ河周辺の再開発事業を画策していた

老舗のマフィアの部下たちが

次々と不審な死を迎え、マフィアのボスは

週末を返上して犯人捜しを命じます!

血まみれとなったロンドンの週末の顛末は!?

 

 

 


 

㉔白い家の少女(1976)

(原題:THE LITTLE GIRL WHO LIVES DOWN THE LANE)



本作は1976年に公開されたカナダ、フランス、アメリカの合作映画。

 

70年代の映画には、理想の社会を求めて自分の住んでいた場所を捨て、あてどなく彷徨うアメリカン・ニューシネマと言われている作品が数多くありますが、本作はそんなアメリカン・ニューシネマの亜種のような作品!

 

 

ただし本作の場合、主人公リンはまだ13歳の女の子!!

 

青年と言うより、女の子と言った方が良いリンは、世の中全ての大人たちと距離を置き、たった一人で父の遺した白い家で暮らしていたのです…

 

母親のDVから逃れ、

父と二人でアメリカでの新生活を

始めていたリンでしたが、

父が急死してしまったために

父の死を誰にもしらせず

一人で暮らす事を決意したのです…

 

 

 


 

㉕ウィラード(1971)

(原題:WILLARD)

 

本作は1971年に公開されたアメリカ映画。

発掘良品の第85弾には「ベン」と「ウィラード」いう2作品がセレクトされていますが、2作は「ベン」という名のネズミが登場する連作!

 

 

尚原題のウィラードは、内向的な性格の本作の主人公の青年の名前であり、友達が一人もおらず、会社でもバカにされていたウィラードは、ソクラテスとベンという2匹のネズミと話す事を心の拠り所としていたのです…

 

孤独な青年のウィラードにとって

賢いネズミのベンは唯一の話し相手でしたが…

 

 

 

 

㉖ベン(1972)

(原題:BEN)

 

「ウィラード」の続編にあたる本作の冒頭のシーンには「ウィラード」のラストシーンがそのまま使用されており「ベン」とは「ウィラード」に登場した黒ネズミのベンを主人公にした作品である事がお分かり頂けると思います。

 

 

ちなみに「ウィラード」は500匹のネズミが動員された作品でしたが、次作の「ベン」は前昨比4倍にあたる2000匹のネズミを動員した作品ですので、ご覧になる際は十分ご留意頂けるようお願い申し上げます😓

 

 

ウィラードと決別したベンは、仲間たちを養うためにロンドンの地下道に要塞を築き、食料を求めて深夜の街に襲撃をかけるようになっていきますが、それは街の治安を守る警察官たちとの全面対決へと発展していったのです…

 

夜中のスーパーを襲撃するベンと仲間たち!

 

ですがその結果、ベン達は警察と

雌雄を決さなくてはならなくなります!

 

尚、幼い頃から孤独を感じていた
マイケル・ジャクソンは、

本作のベンを恐怖の対象としてではなく
「自分と同じ社会に受け入れられない存在

だと見抜き、心優しい鎮魂歌のような

主題歌を捧げているのです…


 

㉗㉘㉙警察署長(1983)

(原題:CHIEFS)

第1章 事件発生編 少年・なぞの死

第2章 展開編 死のゲーム

第3章 事件解決編 暴かれたなぞ

 

本作は西部劇の時代が終わり、近代都市が完成しつつあった1920~1960年代までの一つの治安問題のを描いた年代記!

 

邦題の「警察署長」とは異なり、原題の「チーフ(CHIEFS)」は組織のトップやボスという意味。

 

 

治安を維持する人間が存在しなかったデラノという名の西部の街で、最初の警察官に任命されたのはウィル・ヘンリー・リーという農夫の男!!

 

 

誠実な人柄のウィルは、町の人たちからの信任も厚く、警察署長としては適任だと思われていましたが、農夫のウイルに自治を任せたくないと考える差別主義者たちや軍隊上がりの食い詰め者たちは、ウィルへの敵愾心を燃やしていきました。

 

 

そう。

 

西部時代の名残が残るデラノの町で警察署長が正義を成すというのは、我々日本人が考えるほど簡単な事ではなかったのです…

 

3代に渡る警察署長の交代を描いた本作は

「誠実」「卑劣」そして「聡明」な

3人の警察署長の人生の物語なのです!

 

 


 

という訳で次回は、想像力と恋に恋する恋人たち2022でご紹介させて頂いた1~10作品をご紹介したいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

↑次回もよろしくお願いいたしま😄