こんばんは。ご覧頂きありがとうございます😊
本日も2022年のアーカイブというテーマで
想像力と発掘良品の発掘⑮
というシリーズで選んだ作品について総括してみたいと思います。
本シリーズを企画した理由は主に3つ。
映画のブログを続けていくと、自分の選んでいる映画に偏りがある事に気づきました。
恐らく全ての映画ブログを書かれている方に共通する事だと思いますが、自分の好きな作品だけを紹介してゆくと、次第にマンネリやネタ切れに陥ってしまうもの。
ですが自分ではない方がセレクトされた映画を後追いしてゆくという企画は、私自身も"知らない映画に出会える楽しさ"を味わいながら、自分の作品紹介の幅を広げさせて頂けるチャンスでは ないかと思いました😉
発掘良品はややマニアックなセレクションの映画を紹介されているシリーズ。
「みんなが知ってる映画」というより「知っている人だけが知っている映画」が多い発掘良品の紹介をしてゆくという経験は、私自身にとっても良い勉強になっているよう気がいたします😊
本日は、本シリーズで選ばせて頂いた27作品のうち、12~20番目までの作品をご紹介させて頂きます。
⑫ソフィーの選択(1982)
本作は、自分に起こった5~7年前の忌まわしい出来事を抱えて生きているソフィーという女性が主人公の作品。
本作の舞台は1947年ですが、ソフィーが忌まわしい出来事を体験したのは1940年の前半。
そして本作が公開されたのは、そんな忌まわしい出来事から35年が過ぎた1982年であり、私が本稿を書いたのは、忌まわしい出来事から75年が過ぎた2022年という事になります。
7年前、35年前、そして75年前、そんな昔の出来事は忘れてしまって良いのでしょうか?
時代を経る事によって忘れられてゆく事柄もありますが、本作で描かれている忌まわしい出来事というのは2010~2020年代に、とある東アジアの国で行われている可能性があると囁かれている、人類が別れてはいけない出来事でもあるのです…
少女ソフィーが体験した忌まわしい出来事は
今、東アジアで行われいる可能性が高い
人類が絶対に忘れてはいけない出来事なのです…
⑬ワンダラーズ(1979)
発掘良品には「ある戦慄 (1967)」と「ウォリアーズ (1979)」というニューヨークの不良を扱った作品がセレクトされています。
「ある戦慄」に登場する1960年代のNYの不良は、地下鉄内でナイフを振りかざして人を脅す凶悪な存在!
「ある戦慄」に登場する1960年代のNYの不良!
「ウォリアーズ (1979)」に登場する1970年代末期のNYの不良は、チームを作ってNYの各エリアを縄張りにしているギャング団のような存在でした。
「ウォリアーズ」の1970年代末期のNYの不良!
本品は、そんな「ある戦慄」と「ウォリアーズ」で描かれる不良像より前にNYに存在していたリアルな不良たちが登場する1963年を舞台にした作品!!
イタリア系移民の子供たちによって組織されたワンダラーズのメンバーは、オレンジ色のジャンパーでキメて、ブロンクスの街で恋と喧嘩に明け暮れていたのです😆
まだアナーキーな存在ではない
NYの不良たちを描いた作品なのです…
⑭ダーク・ハーフ(1993)
本作の原作は、アメリカのモダンホラーのレジェンドと言われスティーブン・キング氏の小説!!
スティーブン・キング氏原作のホラー映画として有名なのは「シャイニング」と「ミザリー」だと思われますが、どちらの作品も災難に見舞われるのは小説家!
スランプ中の作家が精神的に
追い詰められてゆく「シャイニング」
大怪我をした作家が、熱心なファンに
落体的にも精神的にも追い詰められてゆく
「ミザリー」。
本作はそんな2大名作と同様、小説家の受難を描いたホラー作品!
恐らくですが作家にとって小説家が味わう恐怖を描く事が、最もリアルなホラー小説なのだと思います😆
偽名で書いたホラー小説の架空の作者を
埋葬するパフォーマンをした大学教授は、
架空の作者に襲撃される事に。
「俺を勝手に殺すんじゃねぇ!!!」
⑮天国に行けないパパ(1990)
(原題:SHORT TIME)
本作の原題は「SHORT TIME(ショート・タイム)」。
ショート・タイム=短い時間!
そんなシンプルな原題の本作は、上映時間も97分と短く、ストーリーもとてもシンブルなのですが、サービス満点のリアル・カーアクションが楽しめる、知られざるスラップスティック・コメディ😆😆😆
自分の寿命があとわずかだと勘違いした老刑事は、幼い息子のために、殉職して多額の慰労金をゲットしようと考え、デンジャラスな事件に率先して突入していったのです!!
「ほれ!ほれ!ワシを殺さんかい!!」
「うわっアブナイ刑事だ!!」
⑯サムライ(1967)
(原題:LE SAMOURAÎ)
本作の原題は「LE SAMOURAÎ(サムライ)」。
…という事は、本作は海外で作られた侍が登場する作品?
いいえ。
本作は、映画の冒頭に"武士道"の一節が記されている、武士の孤独をモチーフにしたフランス映画。
自分の美学を貫いて生きているジェフという殺し屋は、新渡戸稲造の「武士道」の一節「サムライの孤独ほどふかいものはない。さらに深い孤独があるとすれば、ジャングルに生きるトラのそれだけだ。」という言葉そのものの、誰とも親しくならないストイックな人生を送る事になるのです…
自室でも喋らず、友人は鳥だけ…
⑰さよならをもう一度(1961)
(原題:GOODBYE AGAIN)
本作は、あの「サイコ」でノーマン・ベイツというシリアルキラーを演じた事で一躍有名となった俳優さんが出演している恋愛映画。
恋愛映画にノーマン・ベイツと同じ顔のキャラが登場すると、なんとなく不安になってしまいますよね
本作は、そんなアンソニー・パーキンスを配役する事で起こる観客の深層心理をも利用した、とても残酷なラストが用意されている作品!
本作の原作を書かれたのは、男性には絶対に見せない女性の虚栄心を描いた「悲しみよこんにちは」のフランソワーズ・サガン氏であり、本作のストーリーもまた、観もふたもない女性の本音が語られる本作ですが、きっと本作と同じ哀しみを感じて生きている女性は、現代にも沢山いらっしゃるのではないかと思います…
男性も女性も観ていて辛くなるラストです。
⑱カスパー・ハウザーの謎(1974)
(原題:JEDER FUR SICH UND GOTT GEGEN ALLE)
⑱の「カスパー・ハウザーの謎」と、⑲の「小人の饗宴」、⑳の「フィッツカラルド」の3作は、西ドイツ出身のヴェルナー・ヘルツォーク監督の作品!
ヴェルナー・ヘルツォーク監督は、人間という存在の本質を冷徹に喝破するような作風の作品が多く、観終わった後に、人間の愚かさや生きる事の意義などを考えさせられるような哲学的な少なくありません。
そんなヘルツォーク監督の代表作でもある本作は、人間は何故生きていると辛苦を感じるのか?というテーマを、一人の人間の人生を描く事で観客に問いかけてゆきます。
教育や宗教や社会的な教養などは、本当に人間を幸福にするものなのでしょうか…
何者かによって16歳になるまで
牢獄の中で育てられたと言われている
実在した謎の男カスパー・ハウザー!
教育を受け、社会に帰属したハウザーは
社会人が盲目的に従っている
社会ルールに疑問を呈するのですが
彼の問いを誰も答えられなかったのです…
⑲小人の饗宴(1970)
(原題:AUCH ZWERGE HABEN KLEIN ANGEFANGEN)
本作は、解説する事がはばかられるような内容の作品。
恐らくですが本作の感想を言ったり、内容を議論する事さえ、ある種の困難を伴うのではないかと思われます
詳しくは解説できませんが、本作を観ながら心の中に"ある感情"が湧き上がるあって来る作品。
恐らくですが誰もが、この映画を観ながら思っている感情を口にする事ができず、押し黙ってしまいますが、そうやって口を閉じてしまう姿勢こそが、本作の内容をタブーであると考える観客の偏見である事を喝破しているのです…
作品の内容はもちろんの事
主要な登場人物さえ紹介できない本作は、
ある意味、究極の哲学映画です!
⑳フィツカラルド(1982)
(原題:FITZCARRALDO)
本作は、人間という存在の本質を冷徹に喝破するような作風のヴェルナー・ヘルツォーク監督の中では、かなりファンタジックな作品😊
主人公フィツカラルドは、南米ペルーのアマゾン川の川辺にオペラハウスを作りたいという夢をあきらめないファンタジックな夢を持つ男ですが、彼が向かった地は、自分たちの領域に入った白人を殺害する事に一切躊躇しない、原住民たちが生息するエクストリームなエリアだったのです!!
マジで生贄5秒前…
という訳で次回は、想像力と発掘良品の発掘⑮でご紹介させて頂いた21~27作品をご紹介したいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑次回もよろしくお願いいたしま😄