こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と貴君の名は。
というテーマで
DAICON IV
というショートフィルムを
ご紹介させて頂ければと思います。
前回ご紹介させて頂いた王立宇宙軍は
当時名の通ったベテラン監督やアニメーターではなく
当時まだ無名の人たちによって作られた
総予算8億円を超えたビッグ・バジェット作品!!
↑信じられない製作費で作られた王立宇宙軍。
王立宇宙軍の回はコチラ
でも、どうして彼らは実績もないのに
そんなチャンスを手にする事ができたのでしょう?
( ̄_ ̄ i)
その理由は、彼らが
商業的な成功の前に
評価される実績を残していたから
だったのです!
このシリーズで
本作品を選ばせて頂いた理由は3つ。
推薦理由①
優れたクリエイターは
商業作品でなくても実績を残せる
という事を証明した
ショートフィルムだから
本作は、1983年に大阪で行われた
日本SF大会のオープニング用に作られた
ショート・アニメーション。
↑大阪で開かれたコンベンションだったので
大阪の「大」+コンベンションで
DAI-CONと呼ばれていました。
つまり本作はTV等で流される予定がない
自主製作アニメーションなのです!
今ではパワポなどを理由すれば
簡単な動画は作れますが
本作は完全な手作りのアニメーション!
↑まだアニメーターの方が
手作業で彩色していた時代の作品です。
しかもその内容は
当時のアニメファンを熱狂させる
引用の嵐
リスペクトしている作品を
自分の作品の中に登場させる
ということ。
例えば
高慢と偏見とゾンビという作品は
ジェーン・オースティンの高慢と偏見という小説と
ゾンビ映画を引用して作られたもの。
↑ゾンビの蔓延する中世イギリスの恋物語!
ジェーン・オースティンとは
イギリス文学で有名な女流作家さんです。
高慢と偏見とゾンビの回はコチラ
引用した作品の
どちらか1つでも存在しなかったなら
生まれる事はなかった作品です。
これは、剽窃や倒錯とはちがい
リスペクトとかオマージュに似たもの。
もし、引用がダメなのであれば
ゴッホやウォーホルなどの絵画作品も
ダメだという事になります。
↑トーベ・ヤンソンのムーミンの大波は、
↑葛飾北斎の富嶽三十六景からの引用ですね。
元の作品を愛し、好きだからこそ
自分の作品の中に他者の創作物を取り込んで
新しい形を生み出したい!
↑引用の例① ジャバ・ザ・ハット(スター・ウォーズ)
↑ゲイラ様(北斗の拳)
↑引用の例② マックスフライシャーの飛行ロボ、ラムダ
(スーパーマン 謎の現金強奪ロボット/ロボットモンスター)
↑宮崎駿氏が担当した
「さらば愛しきルパンよ」に登場するロボット兵
そんな引用が山ほど詰め込まれた本作は
アニメ、漫画、特撮等をこよなく愛する人たちが作った
夢のオールスターの共演だったのです!
推薦理由②
作品愛のある引用は
原作へのリスペクトから生まれる
夢の具現化である
一体どんな内容なの?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑実物はこちら
使用されているBGMは
エレクトリック・ライト・オーケストラ(ELO)の
トワイライトという名曲!
キャッチーでアップテンポな曲にのって
数えきれないリスペクトされたキャラたちが登場する
これが
アニメや特撮の魅力なんだ!
という事が伝わってくる完成度となっています。
↑広範囲なジャンルに精通していないと作れない
夢のオールスター!!
そして本作のクオリティが評価された事で
携わった人々に声がかかり
王立宇宙軍や新世紀エヴァンゲリオンを作った
ガイナックスという会社が誕生します。
そう。
自分たちが好きなジャンルを
徹底的に追求する事で
未来は開けていくものなのです
\(^▽^)/
そして21世紀になった今
自分の好きな事を発表する場所は
コンベンション会場から
インターネットへ移行しました!
現代においては
70億人が視聴するメディアがあるのですから
創作意欲のあるクリエイターが
自分が作った作品を評価してもらえるチャンスは
世界中の人に与えられているのです
推薦理由③
メディアの束縛から
クリエイターが解放された現代には
無限のチャンスがある!
↑今回の内容を書こうと思ったのは
2017年の12月に突如、DAICON Ⅳのオマージュ作品が
世界のどこかから投稿されていたから!
技巧的には笑っちゃうレベルなのですが
日本のアニメとDAICON Ⅳへのリスペクトに満ちた
ある意味、感動的な作品となっています。
私見ですが、この音楽とフォーマットを利用して
日本主催で、キャラクターを入れ替えた作品コンペを
毎年開催して世界に発表するというのは
とても良いと思うのですが、いかがでしようか…
と言う訳で次回は
90年代の引用
というテーマで
イノセンス
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑DAICONフィルムの原画。
様々なキャラ引用されている事で
「日本のアニメーションの幅の広さ」と
「その作品を深く愛するファンの存在」がいる事を
証明しています。
日本のアニメーションを文化として認めるのなら
企業や作家などの壁を越えた
大横断的な作品紹介やリスペクトも
行っていくべきだと思います!