読んだり観たり聴いたりしたもの -156ページ目

サムライ7/NHK総合

先月の中旬頃、爆笑オンエアバトルを見終わってぼーっとしていたらアニメが始まった。それが、その時第2話だった、このアニメ。黒澤明の7人の侍をベースにした作品らしい。
7人の侍も、荒野の7人も観た事はないが、物語は面白そうだった。初っぱなが2話だったので、やや面食らったが、30分が過ぎる頃には、次も観ようと思っていた。それから、まだ1回しかやっていないがちゃんと観ている。この先どういうストーリー展開になるのか非常に楽しみだ。これぞ無知の強さ。
やや古くさい、90年代風の荒廃未来世界観が、案外マッチしていると思う。印象としては、メトロポリス+もののけ姫、な感じ。

GDH
SAMURAI 7 第1巻 (通常版)

バイバイわたしのおうち/J・ウィルソン

またもやウィルソン。この本は、対象年齢がかなり低めの本である。
26の短い章からなっており、各章が順に、A,B,Cの頭文字で始まるよう工夫されている。Zはちょっと無理矢理という気がしたが。
内容は、離婚によって2つの家庭を1週間ごとに行き来する事となった少女の辛い体験を描いた物。わたしのおうちである両親と自分で過ごした楽しいマルベリーのおうちは、もうない。今は両親のそれぞれの新しいパートナーとその連れ子と暮らさなくてはならない。自分の居場所はどこにもないと感じる。両親がよりを戻して、もとの家で一緒に暮らせる事を夢見るが、そんな事は「絶対にあり得ない。この現実の厳しさがとても印象に残った。それでもやがては前向きに歩き出す子供は強い。

 
ジャクリーン ウィルソン, Jacqueline Wilson, Nick Sharratt, 小竹 由美子, ニック シャラット
バイバイわたしのおうち

キャストパズル/キャストリング/ハナヤマ

なぜか分からないが、ほんのちょっとだけ、キャストパズルが得意だ。キャストパズルとは、いわゆる知恵の輪の事である。

東急ハンズに行くとよくおもちゃコーナーにキャストパズルのお試し用の品が置いてあるので、2つ3つ遊ぶ事が多い。今日も妻とハンズに立ち寄った際、ちょっと遊んできた。

以前から「得意」みたいな話をしていたので、ここは腕を見せる良いチャンスである。

試遊用のカゴからまず手に取ったのは、キャストスターという、星を蛇のリングが取り囲んだようなパズル。しかし、やや緊張があるためかなかなか解けない。2,3分弄っても解けないので、今日は調子が悪いかも知れないと思い、また他の買い物予定もあったので、あっさり止めて他の売り場へ移動した。

しかし、やっぱり残念なので、しばらく経ってから、またキャストパズルコーナーへ移動し、再挑戦。
今度は、別のパズル、キャストリングを手にした。コーナーの紹介ビデオでは、結構難しい部類、と宣伝していたので好都合だ。これをちゃちゃっと解けばお株が上がる事請け合いだろう。
このキャストリングは4本の絡み合ったリングが組み合わさって1つの指輪を構成しているパズルで、それをばらして4つのリングの鎖にしてしまうともう二度と元には戻せませんよ、と言う代物だ。お試しカゴには、すでにばらけた状態であったので、後はこれを組み上げればOKだ。

しかし、さすがに難し目のパズルだけあって、なかなか解けない。我ながら傍若無人の集中力で取り組んだが、なかなかうまく行かず、5分10分と時間が過ぎていく。それでも頑張っていると、ようやく15分ほど掛かって解く事ができた。こんなに時間がかかったのは初めてだった。それでもまあ、解けて良かった、と思っていると、興味を持ったらしい妻が、最初のキャストスターを取り上げて、かちゃかちゃやり出し、なんと数秒で解いてしまった。びっくり仰天とはこの事。

しかし、たまたまちょうど外れる位置にパーツがあった為だったようで、本人も驚いていた。それを逆に組み合わせるのには、結構手間取り、しばらくやって諦めてしまったので、後を引き継いだ。調子が上がっていたので、これは2,3分ですぐ解けて組めた。

今度は妻はキャストデビル、と言うパズルに移っていたが、これもすぐに諦めた。その後を引き継いで、これも数分で解けた。

こうしてあちこちのコーナーを見たりして30分ほどハンズのおもちゃコーナーで遊んだ。

ハンズのキャストパズルの試遊品は、こんな感じで立ち寄るたびにほとんど解いてしまった。また新作があれば遊んでみたい。

ハナヤマ
知的立体パズルゲーム キャストリング

金色のガッシュ!!/雷句誠

サンデーで連載中のコミック。たまたま19巻セットを入手したので、まあ捨てる前に、位の気持ちでぱらぱら読み始めたら、これが久々のヒット。すっかりツボにはまった漫画でした。妻も最初は興味なさそうにしていたのだが、無理に薦めたら読み出してすっかり気に入っていた。基本的にゲームを楽しむ人にはぐっとくる漫画だと思う。

粗筋はこう。
魔界では1000年に一度、王を決めるために100人(?)の魔物の子供を人間界に送り出し、そこで競い戦わせ、最後の一人に勝ち残った者を王とする習わしがあった。この戦いにおいて、魔物は人間にはない魔法のような「力」を持っているのだが、力はそれぞれの魔物が持っている「本」に封じ込められており、「本」に書かれた呪文を読んでくれる人間のパートナーを得て初めて、力を発揮する事ができる。戦いの中などで本を燃やされると、魔物は強制的に魔界に戻され、王位をかけた戦いからは脱落する事となる。魔物はまず世界中からたった一人自分の本を読む事のできる人間のパートナーを捜し出すことから始めなければならない。主人公の魔物ガッシュ・ベルは人間界に来た時にイギリスで原因不明の記憶喪失となっていたが考古学者に助けられ、息子を鍛えて欲しいと頼まれ日本へ渡る。その考古学者を父に持つIQ190の中学生、高峰清麿はその高すぎる知能故同世代になじめず友達がいない冷めた少年だったが、ガッシュと出会い、熱い自分を取り戻していく。はじめは魔物の戦いに巻き込まれ困惑を隠しきれない清麿だったが、そんなガッシュへの友情から魔界の王位決定戦に臨んでいくこととなる。しかし降りかかる火の粉を払うように襲い来る敵と戦うなかで、二人はこの王位決定戦自体にだんだんと疑問を持つようになってゆく。多数の人や魔物を悲しませ辛い思いを強いるこの戦いは間違っている。わたしは、この間違った戦いを今回限りで終わりにするために、やさしい王様になるのだ!、そう決意するガッシュであった。

ガッシュの素晴らしいところ

・バトルに制限があるため返って戦闘の幅が広がるところ
戦いは基本的に、魔物+人間のペアを単位として行う制限のため、返って戦略性が高くなり面白い。人間が呪文を唱えない限り魔物は魔力を使えないので、チームワークが鍵となる。強大な魔力を持った魔物+弱い人間の組合せや、弱い魔物+頭脳に秀でた人間、仲違いしている魔物と人間など、いろんなパターンが考えられる。また本を燃やされる=一発K.O.なのも良い。非常に弱い魔物でも、こっそり近づいて本を燃やす作戦で、最強の魔物にも勝てる可能性がある。さらに、魔力は人間の心の力を源にしているため、無制限に使えるわけではなく、度重なる魔力の使用で心の力が消耗したり、戦いに望めない心理状態に人間が陥ったりすれば術は使えなくなる。つまり、強い術(=消耗が激しい)をバンバン使えば勝てるというわけでもなく、弱い術もそれなりに駆使しないと勝てない。

・戦略をきちんと描いているところ
力と力がぶつかって、パワーの強い方が勝ちました!もしくは、根性で勝ちました!といった少年漫画にありがちな単純な戦いの描写ではない。魔物と人間の特徴、魔力の特徴、バトルフィールドの状況などを十分説明した後、この呪文を唱えたらこうなって、次にこの呪文でこうなって、こういう状況だから最後にこの呪文をこのタイミングで唱えたら、こうなって敵を倒しました!という手順をきちんと描いているので、なぜ今回勝ったのか(または負けたのか)と言う事が非常に納得しやすく、また読んでいて楽しい。

・ギャグの思い切りがよいところ
基本的にガッシュはギャグ6割だと思う。よく漫画ではギャグが「おやくそくパターン」となりやすい。こういうシチュエーションではこういうギャグが入るなと読者の予想が付く通りに、ストーリーを妨げずギャグコマが1,2コマ入ってクスリというパターンだ。はっきり言ってこういうお約束ギャグはほとんど創作の放棄だ。ガッシュでは、ギャグに力を入れて頑張っている。本当にオリジナルの面白いギャグを入れている。しかも、わりとシリアスなストーリーの真ん中で、いきなり2ページも3ページもギャグを入れる作者の心臓はたいした物だと思う。力を入れすぎて空回りしているギャグも有るが、そんなことは気にしてはいけない。このギャグへの力の入れ具合は今後もぜひ継続して欲しい。

・上品ながらキャラクターに平等で容赦のないところ
激しい戦いの漫画だが、人が死なないのは上品でよい。しかし、作者はキャラに容赦がない。戦いで傷だらけ血だらけになる時は、女の子キャラであっても差別しない。主人公級の女の子キャラであっても、必要が有れば凄い必死の形相にでもちゃんと描き崩す。キャラにおおむね平等だから展開に安易な予想を許さない。

・筋の通った世界を読者の視点から描いているところ
設定に割と筋が通っていて受け入れやすい。例えば、ガッシュは雷撃呪文をつかう魔物だからその持ち技に磁石の効果を表す呪文がある、などである。ちゃんと種明かしに納得できるように創ってある。いきなり予想も付かない展開になったあげく、実はこうだったのだと新設定を説明されて、そんなん有りかよ~とがっくり来る事もあまりない。どちらかというとミステリ系の組み方だと思う。

・熱いタッチと力強い線画
絵のタッチが、必要十分+α程度に熱い感じで、非常に個人的には好みである。また勢いのある構図と線が素晴らしい。キャラのアクションもオーバー気味でしっくり来る。

とにかく非常に面白い漫画である。もっと早く読めばよかった。

 
雷句 誠
金色のガッシュ!! (1)

PS2/真・三國無双2/光栄

ここ一月ぐらい、妻と殆ど毎晩遊んでいた。特に妻は、こんなにアクション系のゲームを長くプレイするとは思わなかったので驚いた。それだけ、ゲームとして良作だという事だろう。続編の猛将伝も入手した。
さすがにすべての武将コンプリートとは行かないが、総勢41名の半分ぐらいの武将で無双モードをクリアした。はじめは多少難しく感じ、後半の難易度の高いマップでは、難易度を下げないとなかなかクリアできない所もあったが、ガードやコンボ系の操作になれると、あとは殆ど難易度普通のままでプレイしていた。
やっぱり直接一緒にプレイできるゲームはやっていて面白い。
多数のキャラクターが画面狭しと動き回るのが特徴のゲームではあるが、そこが若干気になる部分でもあった。敵総大将と対峙している総大将の自分の武将キャラ、互いの隙をうかがう一触即発のシチュエーションに、なんのためらいもなく乗馬のまま割り込んでくる下っ端武将や、高名な敵将と長き死闘と繰り広げ、後一撃で倒せるぞという瞬間に、敵将に矢の雨を浴びせとどめを刺す自分の護衛部隊など。
将同士の一騎打ちシーンはそれなりに演出して、その他将兵は遠巻きにして見守るような展開があってもよかったと思う。

ここで一旦連日のプレイは中断する事としたが、また気が向いたら遊びたいソフトだ。

 
コーエー
真・三國無双2

新しい高校化学の教科書/左巻健男/ブルーバックス

生物に続いて化学も読んでみた。大変面白かったが、生物にくらべるとやや落ちる感じ。
どうしても網羅的にしようとすると各ページは薄くならざるを得ない。
それでも、現代社会は化学の知識なくしてはあり得ないと言う点をもう少し強調して見てもよかったのではなかろうか。たしかに公害や環境問題に触れるのも重要だろう。化学物質の乱用による恐ろしさは肝に銘じる必要がある。しかし、そこを強調しすぎると、「化学なんて危険だから知らなくてもよい・やらなくてもよい学問」という印象を与えてしまう。むしろ次代を担う若者には、我々が生活できるのは化学のおかげなのだという点をこれでもかと突きつけた方がいいのではないかと思う。現代社会を支える科学技術や精緻な工業製品も、衣食住を満たすどんな品物も、美味しい食事も、汚れきった廃棄物も、木や森、川や海、地球も、このわたしの命までもが、たった100種類少々の原子の組合せだけで作られており、そしてそれらを正確に調べる方法・知識が存在するのだという事実ほど、衝撃を受ける事はないだろうと思うから。

 
左巻 健男
新しい高校化学の教科書

タトゥーママ/J・ウィルソン

ジャクリーン・ウィルソン4冊目。
かなり良作。主人公ドルフィンの痛々しく傷つく心の弱さと、それにめげない子供の持つ本来的な強さがない交ぜになった表現がよかった。
ドルの母親である、表題のタトゥーママは、躁気味のテンではちゃめちゃな女性だ。仕事の約束も守らず収入もないので母子3人で生活保護を受けて暮らしている。自分の欲望のままに生き、子供の気持ちを考える事もない。それでも、なぜか憎めない。
ドルフィンは、母親を恐れながらひたすら愛しているし、まともでないと分かっていながら、まともになって欲しくないとも思っている。姉のように母親の人間性を批判する視点はまだ明確にはない。ただ3人で楽しく暮らす事だけをのぞんでいる、そんな幼少期の視点をありのままに、そして大切に貫いて物語られる。
読み始めると、主人公より、読者の方が心配し疲れてしまう、そんな本だ。不思議な魅力があり読み終わっても長く記憶に残る。

 
ジャクリーン ウィルソン, Jacqueline Wilson, Nick Sharratt, 小竹 由美子, ニック シャラット
タトゥーママ

首輪物語/清水義範

小説やドラマを題材としたパスティーシュ短編集。可も不可もなく、といった出来映え。
表題作は、トールキンの原作を読んでおらず映画も見ていないためよく分からなかったが、ティンカーベルの日記はそこそこ楽しめた。テレビ物はイマイチ。
 
清水 義範
首輪物語

工作少年の日々/森博嗣

小説すばるに連載されたエッセイをまとめた物。
面白かったが、もっと本当に「工作」の濃い話の本だとばかり思っていたのでがっかりした。
水柿+Web日記+庭園鉄道を4で割った感じの本だが、やや日記テイストにウェイトが掛かっている。
さくさく読めるので暇つぶしにはちょうどいい。
まるである種の前衛芸術のように、どこまであからさまに手を抜けるか、という点に力を入れている感があり、ややもすると鼻につく。小説すばるの読者層に対する距離感がすさまじい。これは経営者のセンスだと思って脱帽した。需要を読み、利益を計算した上で、コストをセーブして生産したエッセイであるといえよう。
立ち止まると我に返る危険があるので、一般読者は一気に読む事をお薦めする。

 
森 博嗣
工作少年の日々

シークレッツ/J・ウィルソン

ジャクリーンの3冊目。これも割と良かった。
粗筋はこう。
アンネフランクに心酔しているインディアは、子供服ファッションデザイナである母親からのプレッシャを感じ、学校でも気の許せる友達もおらず、裕福ながらも心休まるとは言いかねる生活を送っていた。一方で継父の暴力から祖母の元に引き取られたトレジャーは、貧乏ながらも、心から愛され必要とされる生活を得てつかの間の幸福を感じていた。ひょんな事から、全く境遇の異なる二人が出会い、友情を育んでいく。しかし、トレジャーの両親が彼女を奪還しようと祖母の元に押しかけ、平和な日々は終わりを迎える。何とかトレジャーを助けたいインディアは、この親友を自分の部屋の屋根裏部屋にかくまう事を思いつき、この作戦の実行に心酔してゆく。こうして無事両親からは逃げられたトレジャーだが、どこかに消え去った彼女は誘拐事件に巻き込まれたものとして警察や報道を巻き込み大事に発展してしまう。

いわゆる上流社会と貧困層の二人の少女の友情物、という内容だが、二人は親友なのだが心が通いきってはいない、というリアリティが素晴らしい。真実の友情と幻想の友情の、ちょうど中間をうまく捉えていると思う。また単純な理想を追求するだけでは物事は解決しないという点も。ただしエンドはまとまりすぎの嫌いもある。
また、貧困や虐待、親の離婚など深刻なシチュエーションを、深刻なまま、かつさらっとドライに描く筆致は著者の真骨頂であり、人気の秘密だろう。

 
ジャクリーン・ウィルソン, ニック・シャラット, 小竹 由美子
シークレッツ