読んだり観たり聴いたりしたもの -105ページ目

ピアノの森 1巻/一色まこと

人気漫画を読もうシリーズ。

読んではみたが、いまいちかと。
何かPCで描いたかのような白くベタッとした絵柄は好みではないし、ストーリーもあまり興味が持てない。

音楽を漫画で表現する限界、みたいなものを感じてしまう。もちろん、それは「のだめ」でも同様だったんだが、あちらはキャラとストーリーの面白さで、少なくとも前半は引っ張れた。

とりあえず2巻も読んでみようとは思うが、期待薄し。


一色まこと
ピアノの森 1巻

ごくせん 6巻/森本梢子

家庭内軟禁&転校必至の慎を助けようと、慎の親父が天敵である警察のお偉いサンにもかかわらず、果敢に立ち向かうヤンクミ。子の生き方に親が口を出すなと言う、ヤクザの跡目が教師をやっているというヤンクミ自身を示しての説得。
中盤は、謎の転校生。実は同業のどら息子だというオチ。ちょっとイマイチか。
終盤は、ミノルとカタギの恋路コメディ。
そして沖縄修学旅行になだれ込み。次巻は一波乱でしょうか。

ヤンクミの幼少のエピソードもあり、まあ、そこそこ楽しめるかと。


森本梢子
ごくせん 6巻

鋼鉄の華っ柱 2巻/西森博之

という事で買ってきてもらった2巻を早速読みました。

期待通りの内容。

主人公真道の、文字通りの鋼のようなハート、そして知恵と行動力で、一つずつ周囲を切り崩し、自分のものにしてゆくさまが素晴らしい。

いつでも冷静沈着で、周囲の人間など見下してそれこそジャガイモかタマネギにしか思ってない。利用できるものは最大限の形で利用する。
彼の言葉も行動も、全て自分の目的のための嘘である。そして素晴らしいのは、それは嘘であって嘘でない、という点である。
この、嘘とは何か?不誠実とは何か?というテーマは面白い。
嘘は、極めれば真実に繋がっている。不誠実は、極めれば誠実に繋がっている。利己は、極めれば利他に繋がっている。そうしたメビウス状の構造を熟知して利用するのである。

そして、そうした計算され尽くした鋼鉄のハートだけではなく、真道の自分自身でも気づかない青年らしい心理の揺れも描かれる点が、この作品に得難い魅力を与えていることも間違いないだろう。

じっくり丹念に描かれる事で、朝涼や夏野も、魅力あるキャラクターとして動き始めてきた。
今後がますます楽しみである。


西森博之
鋼鉄の華っ柱 2巻

巴がゆく!/田村由美

少し前になるが、文庫全5巻を読み終わった。

巨悪に立ち向かうアクションドラマとして十分に楽しめるものだった。

人間にとって、戦いというものは何なのだろうか。
生命にとって生存競争がその本質であるならば、人は、戦いの行為そのものに命の目的を見いだす事もできる。
戦いの中でしか生きられない、生命を燃やし尽くす事のできない人がいる。
そして、戦いの中でしか生まれ得ない恋、共に戦う事で寄り添える愛もあるのだろう。

こうした、戦いと愛に翻弄される男女の物語が激しく、そして丹念に綴られる。

心から敬愛する伊織の前に立ちふさがる宿敵、上総。かつての上官であり、そして恋人でもあった上総。そんな上総の元へ、巴はゆく。殺したいほど憎んでいる敵の元へ。最愛の伊織を振り捨ててまで。
安易に結果を欲するものであれば、その選択はない。
もちろん結果は欲しい。しかし、結果に至るまでの魂の苦闘、肉体の激闘、それこそが命の糧であり、生の目的そのものであるから、巴は走るのだ。

この漫画を読む事でたぎってくる血の感覚は、こうした本能的なものであり、人間が何故自らの陰惨な血の歴史などにロマンを感じるかという事の答えの一部でもあるだろう。

端的な殺し合いだけではない。ある意味人生は戦いの連続である。この漫画がそうした市井の人々の日常にエネルギーをもたらすものであるのは間違いないだろう。


田村由美
巴がゆく!

スラムダンク 15巻/井上雄彦

海南との試合に決着の付く15巻。
表紙で若干ネタバレしているのが頂けない。

安易に勝たせない、しかもああいう形で留め置くのは漫画のシナリオとして上手いと思う。

ひとはどういう時に成長するのか、という事である。
恵まれた才能に、涙と共に飲み込んだ本人の意志が作用する。もちろんこれまでも本気だった。
でももっと本気になった花道の今後の成長から目が離せない。

ドラマの面白さではなく、バスケ自体の面白さでぐいぐい引き込む力量は、やはり経験者ならではのすごさだと改めて感じた。なんかバスケゲームしてみようかな。


井上雄彦
スラムダンク 15巻

ポケモンソング・ベストコレクション2/PIKACHU RECORDS

例によって昔職場で拾い、しかし興味が無く積んで、ずっとそのままほこりを被っていたCD。
先日来からのゲームサントラブームに乗って、こうした積みCDを物色しているうちに発見して聴いてみた。

素晴らしすぎて鼻水が出た。

ポケモンの事は当然知っている。その名を知らない日本人はいないだろう。たとえ映画を観た事が無くても寅さんを知らない人がいないように。
ましてや、当然ゲーマーはポケモンを知らない訳がないのだが、じつは恥ずかしながら、まともに遊んだ事はないのである。本編シリーズもスピンアウトも、せいぜい触った程度で、クリアまでしたゲームはない。一番触れたと言えるのが、ポケモンタイピングとスマブラだろうか。だからポケモンキャラはある程度は知っている。知らないと仕事にならないという事情もある。
アニメは1回観ただけ、映画は観た事がない。
で、このCDはアニメや映画のオムニバスサントラであるので、正確にはゲームの所に入れるのはどうかという疑念はあるのだが、まあ、細かい事は良いだろう。

アニメや映画の挿入歌からベストをまとめたものであるので、すべて歌もので、しかも歌い手は様々である。主人公サトシの声優である松本梨香が3曲と複数歌っている他は多士済々だ。

素晴らしいのは、全てオリジナルソングである点だ。うる星やつら以来、メディアミックス路線傾倒によりアニソンはアーティスト曲の間借りやタイアップがほとんどで、常々苦々しく思っていた。その点このCDはきちんとポケモン側がコントロールしているので、イメージの幅が広いにもかかわらず焦点のボケを感じない。石原さんが目を光らせているので当然だろう。

楽曲自体としてのデキもよい。何より前向きで元気があって、かといって薄っぺらでない、バラエティに富みながら芯のある歌詞が特に素晴らしい。そして、歌詞がきちんと聞き取れる歌としての当然の作りに感服した。

現在絶賛リピート中である。ベスト1も欲しい。
特に好きな曲は、ニャースのパーティ、かな。子供向けのおちゃらけソングに聞こえるが、じっくり聴くと語られるその世界観の厚みがすごい。最初に聴いた時には痺れた。タケシのパラダイスも後頭部を殴られて目から鱗のショック。ポケモンはらはらリレーの楽しさといったら無い。虹がうまれた日、ぼくのベストフレンドへ、などの歌唱の乗ったしっとりバラードも良い。ラプラスにのって、そらとぶポケモンキッズなどのライト系も好みだし、タイプ:ワイルドなどの正統派も聞き飽きない。と、どんどん挙げていくと結局全部になってしまうのでここらにしておく。


1. OK!(松本梨香)
2. ポケモン言えるかneo?(イマクニ?)
3. ニャースのパーティ(犬山犬子)
4. たんけんたいをつくろう!(ポケモンキッズ)
5. タイプ:ワイルド(松本梨香)
6. ラプラスにのって(飯塚雅弓,愛河里花子)
7. タケシのパラダイス(上田祐司)
8. そらとぶポケモンキッズ(ベッキー)
9. toi et moi(安室奈美恵)
10. ポケモンはらはらリレー(愛河里花子)
11. ピチュピカ♪スウィング(ネオ★ポケッツ)
12. 虹がうまれた日(森公美子)
13. ライバル!(松本梨香)
14. ぼくらピチュピチュブラザーズ!(遠藤久美子)
15. ともだち記念日(酒井法子,竹中直人)
16. ぼくのベストフレンドへ(岩崎宏美)



PIKACHU RECORDS
ポケモンソング・ベストコレクション2

ゆったりくつろぎ座椅子 低反発ウレタン 14段階リクライニング ブラウン/サンワダイレクト

ゲームプレイ用に座椅子を買ってみた。

これまで、リビングでは二人掛けのロータイプソファを使用してきた。こたつと合わせるためにロータイプにしていたのだ。たしか初代は堀江の家具屋で買って、2代目はニトリの通販である。
別段、意識しなければ不都合もなかった。だが、最近特に肩や首のコリが気になって、その原因に、ゲームや読書で長時間座るソファの姿勢があるのではないかと思うようになった。
そんな折り、ゲーム用と銘打った座椅子をネットで見かけ、気になって色々調べているうちに購入欲が募り、この座椅子を買ってみた、という経緯である。

これまでのソファの問題点として、
・背もたれが低いので首から上が預けられない。
・ロータイプなので、腰がどんどん前にずり落ちていき、ほとんど寝ているような姿勢になってしまう。
の2点があったので、これらを改善すべく、ハイバックで、お尻が滑らない、というものを探した。
もちろん価格も重要である。

この座椅子は、背もたれ高さ69cmと十分に高く、3カ所それぞれ14段階リクライニングで、好みの角度で首とお尻をホールドして姿勢がずれずにサポートされる。低反発ウレタンがぎっしり詰まっており、体がフレームに当たって痛む事もなく、非常に座り心地がよい。

という事で、これを2本購入して並べてソファ状にしている。
今のところ非常に快適で、買って良かったなと思っている。


サンワダイレクト
ゆったりくつろぎ座椅子 低反発ウレタン 14段階リクライニング ブラウン

3DS/マリオカート7ハンドル for ニンテンドー3DS/ホリ

という事で、3DSグリップ体験シリーズ第3弾。
今回は、マリカ7なら本命かと思われる、大手ホリのこちらの製品。
大枚はたいてライセンスを買ったお陰か、マリカ7の発売前後には馬鹿売れして品薄になっていたものである。

早速使用してみた感想を。ちなみにハンドル操作ではなく、スライドパッドでの通常操作についてである。

まず、マリカ7の操作という点では、これまでの3製品では最も操作しやすい。特に顕著なのが、WiiのマリカハンドルのBボタンのように、LRボタンをハンドルの大きなボタンで覆って押下を伝えるギミックである。これによりLRボタンの人差し指をかける部分の面積が縦横に増え、非常に持ちやすく押しやすい感触となる。アイテム保持で押しっぱなしにしても指が疲れてこない。
グリップ感はまずまずである。LRを多用しないとすればフィット感はスゴ握には負けるものの、横に張り出たカーブが人差し指付け根にきちんとフィットするので、LR多用時の不安定感がほぼない。この点はグリップスタンドよりさらに優れている。

ただし難点もあって、それは製品下部の形状の適当さである。下部末端での、小指の所在がない。無意味なハンドル形状にこだわりすぎたためか、巻き付けるには内側に反りすぎていて届かないし、折りたたんで添えるには狭い。何かちょうど変な穴が空いているので、そこへ指を入れてしまったりして、結局微妙な形で伸ばしたり折りたたんだりうろうろしながら慣れるのを待つしかないようだ。
この部分のグリップ感は安定感はスゴ握が一番だろう。

素材は安っぽいプラだが、3DS接地部にはゴム素材を使用しており強度的には問題無さそう。付け外しも容易で装着安定感もある。

ただ、LRボタンギミックの破損がネットで多数報告されている点が心配だ。
しばらく使い込んでみると思うので、もし壊れたら追記で報告しよう。


ホリ
マリオカート7ハンドル for ニンテンドー3DS

経済成長とモラル/B・フリードマン/佐々木豊 重富公生 地主敏樹訳

現代アメリカ経済学の碩学がまとめた労作。原著は大部で、訳書は抄訳となっているがそれでも読み終えるのに時間が掛かった。

この本の目的は明瞭である。タイトルにあるように、経済成長と社会的なモラルの関係を、膨大な資料を紐解きつつ検証していく。こうした学際的研究の困難さは言うまでもないが、著者はその該博な知識と驚くべき探求心を持ってこの未開の荒野を突き進んでゆく。

金の亡者、清貧、エコノミックアニマル。このような単語が示すのは、経済とモラルは相容れ無いという一般的な印象である。また一方で、衣服足りて礼節を知る、金持ち喧嘩せず、など、豊かな社会は寛容を生むという経験や判断もある。
実際の所はどうなんだ、という点を示したのが本書の成果の一つなのである。

本書の結論から言うと、経済成長と社会的モラルの向上には正の相関があるという事である。
社会的モラルを定義づける多くの指標、つまり貧困、犯罪率、教育、社会保障、環境問題、移民、文化風潮など、人々のモラルに対する意識、認識そしてその結果である社会的な施策は、いずれも経済成長に伴って向上している事が分かる。そして経済の停滞また後退に伴い、それらは減退してゆくことも示される。
南北戦争以後の膨大な資料にあたった中で、唯一の例外は、大恐慌期のアメリカである。経済が劇的に落ち込む中でも人々は連帯して次々とこれに立ち向かう施策を実現した。しかし、これはこの相関への反証ではなく、理論の適用限界を超えた実例としてルーズベルトの手腕を讃えるべきだと本書では判じている。
いずれにせよ、平たく言えば、懐具合が暖かければ他人にも優しくなれるし、我が身に火の粉が降りかかるようなら他人の事など構っていられない、とうい一般的感覚の実証がこの書籍の結論なのでである。

しかし、本書でも注意深く丹念に扱われていたが、人々が、自らが豊かであると実感する、という事は一体どういう状態なのか、という点を十分に考える必要がある。
今年は好景気だったから今自分は豊かである、というような単純なものではない事は自明である。本書では2つのポイントを捉えている。一つは、自分の親世代と比べて豊かになっているかという点。もう一つは、少し以前の自分自身と比べて豊かになっているかという点である。
これが意味するところは、経済成長とモラルに相関以上の因果関係があったとしても、その反映にはラグが大きいという事である。数年ないし十数年のスパンで俯瞰する必要がある。逆に言えば、一旦向上したモラルは持続するという事でもある。
また、どちらも、絶対評価ではなく、相対評価である点が興味深い。人は社会の中での自分の位置を、そして時代の流れの中での自分の来し方行く末を、その周囲と比較することで判断するのである。

このように、本書の示すところは大変に興味深い事象である。
ただし、碩学である著者がこの大著の執筆に膨大な時間を掛けた事でも分かる通り、結果だけを安易に流用する事はよろしくない。
あくまで、経済成長とモラルの間に見られる、特殊な条件下での部分的な正の相関について、大局的にはそれを認める事ができる、という事を示したに過ぎない。
よって、さあ、やっぱり経済成長は必要なんだ、社会的にも良い事なんだと短絡思考をしてはいけない。

本書を熟読すれば分かる通り、モラル向上の主因は、人々の、我々は豊かになった、という心証である。経済成長は、その前提であったに過ぎないだろう。
したがって、いくらGDPベースで測って大幅な成長がもたらされたとしても、それがマジョリティの心証に正しく響くものでなければ、社会的モラルに対する効果は薄いものと考えられるのである。これまでの事例で経済成長とモラルに相関が見られるのは、経済成長が多少なりとも社会的に循環する構造があったからである。それがさらに成長の果実の再配分という形でモラル向上に繋がっていった好循環を本書は浮き彫りにしたのである。

だから逆に言えば成長しない経済を持つ社会においても、人々が自らの豊かさについて確固たる根拠を持つに至る事ができれば、その社会ではモラルが向上するだろう。
この研究によって明らかになったのは、経済成長と相関を持つ事象とはモラルではなく、モラルをもたらすに至る、冨の社会的再配分である経済循環の増減である。これまでの小さな経済の中ではそうした循環は確かに存在しえた。しかし現代のグローバル化する経済において、真っ先に衰退しようとしているのも、そうした循環である。
循環が無くなれば、モラルも落ちるだろう。

経済成長が必然的に豊かさを連れてくると盲信してはいけない。それはしっかりと手綱を握って振り落とされないよう、冨の再配分に目を光らせる必要のある、暴れ馬である。
一方で、人々の豊かさに関する印象に直接働きかける施策というものにフォーカスする事も重要だろう。むしろその方が直接的である。
なるほど金があれば心強いだろう。十分にあれば他人にもお裾分けもできる。しかし我々が欲しいのは金自体ではない。欲しいのは、確約された安心できる未来、そして、そうした認識をしうる現在の地位なのである。敢えて一言で言えば、それは希望である。
金というのは希望を測る巻き尺に過ぎない。巻き尺による巻き尺のための施策が跋扈する現代では、そのゆがみの病理による症状が表出するのも当然といえば当然なのである。


B・フリードマン/佐々木豊 重富公生 地主敏樹訳
経済成長とモラル

スラムダンク 14巻/井上雄彦

海南との決勝リーグ、後半戦もいよいよ佳境へ。
復帰したゴリは、ケガの足を抱えながらも執念のプレイ。

しかし、海南の牧は何人で掛かろうと届かない頂上の見えない遙かな峰であった。
そして外からはシューター神がすかさず3ポイントを浴びせる。
海南の強さが嫌と言うほど身に浸みる湘北。

海南監督の言葉が良い。
「海南は よそのどのチーム よりも 練習している!!」「そして その中でも スタメンを勝ちとった 連中は それこそ 血のにじむような 努力を重ねてきたんだ!!」「海南に天才はいない だが海南が最強だ!!」
才能も大事だが、努力による成果を重視した作風は大変好感が持てる。

そして後半残り10分。いよいよ安西先生の作戦が始動。
牧を4人がかりで抑え、異常なスタミナを持つ花道が神をマークするという驚異の戦法だ。
これが奏効し、海南の独走を辛うじて止める。
点差は留まったまま、一進一退の総力戦に。
試合は残り2分。両者一歩も譲らない真っ正面からの激突に呑まれ、館内の観客は声を上げる事も忘れていた。

この巻も大変面白かった。花道がフリースローを工夫する所も良かった。

もう次巻、どっちが勝ってもおかしくない。どうなる事か見逃せない。


井上雄彦
スラムダンク 14巻