初めての天体望遠鏡 月を撮影してみよう編 その弐
みなさんこんにちは、自転車乗りの親の初心者です。初心者の私による月の撮影の続きのお話です。今回は一眼レフ(ミラーレス含む)での撮影方法を書こうと思ったのですが、、、、、考えてみたら、一眼レフ系カメラを持っている人の方が少ないですよねきっと。ということは、スマホで月を撮るコツを掘り下げるとか、注意点を書いた方がいいのかな?とも思ってみたりしました。というわけで、「ビクセン ポルタII A80Mfで月を撮影してみよう」編弐の巻は、スマートフォン(以降、スマホ)でコリメート法による撮影の時のコツ?注意点を簡単に書こうと思います。一眼レフによる撮影のお話は、説明に使う写真は撮り終わっているので、この後書きますね。というより、私のこんな説明記事を待っている人もいないと思いますが。そのうち誰かの役に立ったり話のネタになれば良いですね。さてさてまた話がずれました。本題に入っていきましょう。前回のこのテーマでは、スマホとコンデジでのコリメート法による撮影方法を簡単にご紹介させていただきました。今回は、私がスマホでのコリメート撮影で意外と苦労している点? を書いてみようと思います。おそらく天体望遠鏡や双眼鏡、顕微鏡などで初めてスマホでコリメート撮影する時に苦労する部分ではないかな?と思うのです。それは、「光軸合わせ」天体望遠鏡の対物レンズから接眼レンズへの光軸と、スマホのカメラレンズの中心を合わせる。初心者にとってこれが一番最初に苦労するところかと思います。天体望遠鏡の教本では、「セッティング/調整は明るいうちに終わらせましょう」と良く書かれています。それは暗くなると微調整がしにくくなるためです。当然といえば当然ですよね。しかし、観望目的に出かけていればそうかもしれませんが、家にいて急に星空を見たくなったり、それをスマホで写真を撮りたくなったりすることもありますよね。そんなときに私が光軸合わせで行っている方法です。夜、月が綺麗なので急に天体望遠鏡とスマホで写真を撮りたくなったとします。天体望遠鏡を接眼レンズ含めてセッティングし、スマホをアダプターに取り付けて接眼レンズ部にセットすると、カメラ撮影画面がよく下のようになると思います。「良く」というより「ほぼ」ですね。そう、なんか写っている範囲がズレているというか、欠けているのです。これ、天体望遠鏡側の光軸とカメラレンズの中心が合っていないので像が欠けるのです。上の写真は明るいときに撮影しているので、かけている状態がありありとわかるので(説明用の写真のため)まだなんとかなりそうですが、これが接眼レンズから投影される像も暗い夜に、天体望遠鏡にスマホをつけたまま光軸を合わせるのは至難の業です。そんな時、私がどうやって光軸を合わせているかと申しますと、レンズ面積が小さい高倍率接眼レンズを利用して、明るい部屋の中で光軸合わせしています。幸いにして、ポルタII A80Mfには下の写真のPL6.3mmが標準セットとして付属されていて、これが大活躍です。どうするか、このレンズを天体望遠鏡にセットせずに、明るい部屋の中でスマホアダプタにまずはセットします。そして、カメラアプリを起動します。そうすると、レンズ面積が小さいため、カメラのレンズに入ってくる光の面積も小さいので、カメラ画面で見ると下のようになります。この光っている部分を撮影される画角の真ん中になるように合わせるのです。これなら中心を合わせるのは簡単ですよね。(上の写真のようにグリッド表示しておくとさらに調整しやすいと思います)これをレンズの大きな接眼レンズでやろうとすると、下のようになり、これでも中心合わせられなくはないですが、光っている範囲が小さいときよりは難しいです。そしてこの方法でスマホのカメラとアダプタの中心を合わせてしまえば、あとはどんな接眼レンズに付けようとも光軸が合います(取り付け中にズレなければ)撮影に使用したい接眼レンズに取り付けて、天体望遠鏡へそのまま取り付ければ準備完了です。あとは撮影するだけです。私的には光軸合わせはこの方法が一番簡単ではないかと思っています(※1)※1: 光軸の合わせ方は、ビクセンのスマホアダプタを使用していても基本的に変わりません。次に気をつける点ですが、実は接眼レンズごとに、カメラレンズとの間の丁度良い距離というのが存在するというところです。基本的には、接眼レンズをスマホアダプタに完全にくっつけても撮影できるのですが、そうすると周辺像がケラレることがあるのです。これも明るいところでやると良くわかるのですが。ビクセンの接眼レンズSVL9mmを例にとってみます。SVLシリーズは見口の高さを変更することができます。まず最初に一番低くした状態。次に、一段高くした状態。次に二段目。最後に一番高くしてみます。どうでしょう、円の輪郭のクッキリさや、円の大きさの違いが分かりますでしょうか。私も初心者なので、これが具体的にどう撮影写真に影響するのかは明瞭に説明できないのですが、月などを撮影するときにはあまり影響ないかもしれませんが、星雲や星空全体を撮影するときには、円の輪郭がクッキリになる接眼レンズとカメラレンズの距離にしてあげないといけないのでは?と思うわけです。周辺の星が上手く写らないとか。で、この距離が接眼レンズによって変わるわけです。多分正確にはアイレリーフの高さによるのだと思います。もし、周辺までしっかりと撮影したい場合は、この距離も押さえておいた方が良いかもしれませんね(※2)※2: カメラの取り付け距離は、ビクセンのスマホアダプタを使用していても同じです。最初は接眼レンズとカメラレンズの距離調整は面倒だと思いますので、アダプタに接眼レンズをドン付きで良いかと思います。次に、カメラアダプタと接眼レンズを取り付ける際、見口がスクリュー型で回るものに関しては、さらに注意が必要です。回して見口高さを変えるものは、スマホの重さで簡単にまわってしまいます。ですので、スマホの重みで回ってもちょうど良い位置になるように接眼レンズを天体望遠鏡のドローチューブに取り付ける必要があります。ビクセンのスマホアダプタは、見口ではなく接眼レンズ本体もしくはドローチューブで固定するのでこの心配はありません。なるほど、ビクセンのスマホアダプタ、使い勝手悪いのですがここに利点がありました!あと、Amazonなどで販売されている上の写真のような汎用スマホアダプタは、レンズ本体が小さい(迫り出し長さが短い)接眼レンズ、例えばポルタII A80MfについてくるPL6.3mmなどには付けられません。付けられなくはないですが、接眼レンズを止めているローレットネジを外して接眼レンズを押し込んで止めるような形でドローチューブ側とで止めるなどの工夫が必要です。そういった接眼レンズの場合も、ビクセンのスマホアダプタは便利なのかもしれません。あと、見口がラバーのものになっているものも、そのラバーを折り畳まないと汎用スマホアダプタでは取り付けられません。上の一枚目のようになっているラバーの見口を、2枚目のように折り畳んで、取り付けます。ただこの方法だと先に話した接眼レンズとカメラレンズの丁度良い距離に調整できないので、厳密に調整した場合は、ビクセンのスマホアダプタみたいのを使用する必要があります(なんか使えないと思っていたアダプタの使い道が見えてきました!!)加えて、下の写真のように2インチ接合部の接眼レンズも大きすぎて取り付けられません。まぁ大きいレンズ用っていうのもあるようですので、それを用意する必要がありますね。さてさて今回はスマホでのコリメート撮影で初心者が一番手間取るであろう天体望遠鏡とスマホカメラとの光軸合わせの私なりのコツと、スマホアダプタと接眼レンズの取り付け時の注意点を書かせていただきました。参考になりましたでしょうか。また何か気をつける点、コツなど私の中で固まりましたら書かせていただきます。とりあえずこのテーマでの次のお話は、天体望遠鏡と一眼レフ系カメラを使った撮影を書きたいと思います(予定は未定ですが)それでは、長くなってしまいましたが最後に手作り天体望遠鏡とiPhoneXでコリメート撮影した昨夜の月の写真を載せて、今回はこれにて失礼いたします。接眼レンズは賞月観星 UWA7mmを使用しました。対物レンズが学研のウルトラムーンのレンズで、しかもグイグイとかなり押し込んだりいじっているため、レンズが歪んだか収差が酷いのと解像度が低いのはご容赦を。目で見るとこんなに酷くはないのですが、、、。2枚目は、スマホ側で光学ズーム2倍にして撮影しました。動画も載せておきます。同じテーマで新しく記事を書きました。『初めての天体望遠鏡 月を撮影してみよう編 その参』みなさんこんにちは、自転車乗りの親の初心者です。本日は、「ビクセン ポルタII A80Mfで月を撮影してみよう」編参の巻です。前回まではスマホを使用した月の撮…ameblo.jp