2021年ブゾーニ国際ピアノコンクール セミファイナル 第1日 | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

イタリアのボルツァーノで行われる、2021年ブゾーニ国際ピアノコンクール(のセミファイナル以降)が、ついに始まった(公式サイトはこちら)。

8月24日は、セミファイナルの第1日。

ネット配信を聴いた(こちらこちら)。

ちなみに、2021年ブゾーニ国際ピアノコンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

2019年ブゾーニ国際ピアノコンクールが終わって

2020/2021年ブゾーニ国際ピアノコンクール 予選詳細発表

予選 第1日

予選 第2日

予選 第3日

予選 第4日

予選 第5日

予選 第6、7日

予選 第8日

予選 第9~11日

2020/2021年ブゾーニ国際ピアノコンクール 予選通過者発表

 

 

 

 

 

以下、使用されたピアノはいずれもスタインウェイ/Passadoriである。

 

 

1. Ziyu LIU (1998- China)

 

F. BUSONI: Elegie "All'Italia! In modo napolitano", BV 249

C. DEBUSSY: Prélude “La terrasse des audiences du clair de lune”, Livre II

M. MUSORGSKIJ: Quadri di un’esposizione

 

なかなかに安定した技巧を持つ。

ただ、「展覧会の絵」のような曲ではもう少し色彩感か、もしくはロシアの重いロマンか、何かもう一つ個性があると良かったかも。

 

 

2. Jieun PARK (1999- Republic of Korea)

 

F. SCHUBERT: Sonate n. 13, D. 664

F. BUSONI: Sonatina n. 4, BV 274 “Sonatina in diem nativitatis Christi MCMXVII”

R. SCHUMANN: Abegg-Variationen, op. 1

F. CHOPIN: Polonaise n. 5, op. 44

 

奇を衒わず真面目なのは良いが、面白みにはやや欠けるか。

特にシューベルトはもっと歌って欲しい。

予選ではもっと抒情的だった気がするのだが(その記事はこちら)。

 

 

3. Danilo MASCETTI (1992- Italy)

 

J.S. BACH: Toccata in D major, BWV 912

F. BUSONI: Toccata, BV 287

H. DUNTILLEUX: Sonate pour piano

 

独特のテンポの“崩し”が面白いが、クセはやや強い。

また、テクニック面での不足が目立つ。

音も(特に強音が)硬めで魅力に欠ける。

 

 

4. José NAVARRO (1995- Bolivia)

 

F. BUSONI: Indianisches Tagebuch I, BV 267

R. SCHUMANN: Humoreske, op. 20

A. GINASTERA: Suite de danzas criollas, op.15

 

南米らしい明るい音と勢いのよさがあり、特にヒナステラが良い。

ただ、シューマンはもう少し繊細な歌、ロマン的な憧憬が欲しい(左手のバスがしっかり歌えているのは好印象)。

 

 

 

 

 

そんなわけで、第1日の演奏者のうち、私がソロファイナルに進んでほしいと思う人はいなかった。

次点で、

 

1. Ziyu LIU (1998- China)

4. José NAVARRO (1995- Bolivia)

 

あたりか。

まだこれからうまい人がたくさん控えており、楽しみである。

 

 

次回(8月25日)はセミファイナルの第2日。

 

 


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