2020/2021年ブゾーニ国際ピアノコンクール 予選 第9~11日 | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

イタリアのボルツァーノを本拠地として世界各地で開催されている、ブゾーニ国際ピアノコンクール(公式サイトはこちら)。

11月15~17日は、予選の第9~11日(最終日)。

ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。

ちなみに、2020/2021年ブゾーニ国際ピアノコンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

2020/2021年ブゾーニ国際ピアノコンクール 予選詳細発表

予選 第1日

予選 第2日

予選 第3日

予選 第4日

予選 第5日

予選 第6、7日

予選 第8日

 

 

 

 

 

Calvin ABDIEL (2001- Indonesia) (Plays in SYDNEY)

 

A. Soler: Sonata in C sharp minor, R. 21

I. Albeniz: Fête - Dieu à Seville from Iberia, Book 1

F. Liszt: Transcendental Étude No. 5 (Feux follets)

A. Skrjabin: Etude Op. 8 No. 10

 

ソレールとアルベニス、純朴さの陰に隠れたスペインの情熱が聴ける。

リストもこの難曲にしてはまずまず整えられているほう。

スクリャービンも危なげなく弾けている。

 

 

Anton MEJIAS (2001- Finland) (Plays in HELSINKI)

 

J.S. Bach/F. Busoni: Nun komm der Heiden Heiland

F. Chopin: Scherzo No. 3

F. Liszt: Transcendental Étude No. 10 (Appassionata)

B. Bartók: Étude Op. 18 No. 1

 

バッハがとりわけ味わい深いというわけでもなく、ショパンやリスト(コーダ)の急速オクターヴがとりわけ得意というわけでもなさそうで、バルトークも鮮やかとはいえず、アピールポイントに乏しい印象。

 

 

Wenfang HAN (2000- China) (Plays in NEW YORK)

 

D. Scarlatti: Sonata K. 445

D. Scarlatti: Sonata K. 417

F. Chopin: Mazurka Op. 50 No. 3

F. Chopin: Étude Op. 10 No. 5

B. Bartók: Studies for Piano, Op. 18

 

明るい音色と軽やかなタッチ、よく回る指を持ち、スカルラッティや黒鍵エチュードがよく似合う(マズルカはもう少し味が欲しい気もするが)。

バルトークも、第1曲は前の人より鮮やか、終曲は第2日のJinwoo BAEのぐいぐいくる凄さとはまた違った軽みがあって悪くない。

 

 

Saeyoon CHON (1995- Republic of Korea) (Plays in TORONTO)

 

F. Chopin: Étude Op. 25 No. 10

G. Ligeti: Étude No. 10

F. Liszt: Rhapsodie Espagnole

 

ショパンは迫力があって良いのだが、リゲティはややキレに欠ける。

リストもクライマックスの左右交互トレモロなどエキサイティングだが、その直前の音階や冒頭のアルペッジョなど弾き飛ばしがち。

 

 

 

 

 

そんなわけで、第9~11日の演奏者のうち、私がセミファイナルに進んでほしいと思うのは

 

Calvin ABDIEL (2001- Indonesia) (Plays in SYDNEY)

Wenfang HAN (2000- China) (Plays in NEW YORK)

 

あたりである。

次点で、

 

Saeyoon CHON (1995- Republic of Korea) (Plays in TORONTO)

 

あたりか。

 

 

第1~11日を併せて、セミファイナルに進める人数である27人を選ぶとすると

 

第1~4日

Jinwoo BAE (2001- Republic of Korea) (Plays in SEOUL)

Yeontaek OH (1992- Republic of Korea) (Plays in SEOUL)

Jae Hong PARK (1999- Republic of Korea) (Plays in SEOUL)

Youl SUN (2000- Republic of Korea) (Plays in SEOUL)

Jeonghwan KIM (2000- Republic of Korea) (Plays in HAMBURG)

Zhora SARGSYAN (1994- Armenia) (Plays in HAMBURG)

Xiaolu ZANG (1999- China) (Plays in HAMBURG)

Dina IVANOVA (1994- Russia) (Plays in MUNICH)

Junhyung KIM (1997- Republic of Korea) (Plays in MUNICH)

Xiaoya WAN (1999- China) (Plays in BEIJING)

 

第5~7日

Ekaterina BONYUSHKINA (2003- Russia) (Plays in MOSCOW)

Fuko ISHII (1991- Japan) (Plays in TOKYO)

Giovanni BERTOLAZZI (1998- Italy) (Plays in VERONA)

Elia CECINO (2001- Italy) (Plays in VERONA)

Eleonora DALLAGNESE (2000- Italy) (Plays in VERONA)

Osvaldo Nicola Ettore FATONE (1995- Italy) (Plays in VERONA)

Davide RANALDI (2000- Italy) (Plays in VERONA)

Kostandin TASHKO (1997- Albania) (Plays in VERONA)

Serena VALLUZZI (1994- Italy) (Plays in VERONA)

Do-Hyun KIM (1994- Republic of Korea) (Plays in CLEVELAND)

 

第8~11日

Hyelee KANG (1995- Republic of Korea) (Plays in WIEN)

Mitra KOTTE (1995- Austria) (Plays in WIEN)

Hesu LEE (1991- Republic of Korea) (Plays in WIEN)

Seunghyuk NA (1997- Republic of Korea) (Plays in WIEN)

Lukas STERNATH (2001- Austria) (Plays in WIEN)

Calvin ABDIEL (2001- Indonesia) (Plays in SYDNEY)

Wenfang HAN (2000- China) (Plays in NEW YORK)

 

あたりになる。

うまい人が多すぎて、27人に絞るのは本当に大変。

93人中たった27人、3割も通過できないという過酷な勝負であり、予想は大きく外れるかもしれない。

 

 

結果発表がいつなのかはよく分からないが、オーディエンスによる投票が11月26日までなので、発表はそれ以降になると思われる。

今回のオーディエンスによる投票は、普通のコンクールの聴衆賞とは意味合いが全く異なる。

審査員の選んだ27名に入らなかった人でも、オーディエンスによる投票数の多かった上位8名に入っていれば、敗者復活となりセミファイナルに進出できるのだ。

オーディエンスによる投票がここまで大きな意味を持つのは、この規模のコンクールにおいてはおそらく初の試みと思われる。

応援するピアニストがいる場合、ぜひ投票されたい。

 

 

投票するには、まず登録を行う。 →登録ページはこちら

登録が完了したらログインして、好きなコンテスタントの演奏動画ページ(こちらから選択)に行き、「Vote」ボタンをクリックすれば良い。

最大3人まで投票できるが、一度投票すると変更できないため注意されたい。

とりあえず私は石井楓子(Fuko ISHII)とソン・ユル(Youl SUN)に投票したが、期日までにもう一人投票するかもしれない。

いったいどのような結果になるか、目が離せない。

 

 


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