理想郷はあるんだろうか?
※画像はお借りしているものです。
日曜日に観た1本目、去年の年末辺りからこれ観に行こうって思ってたんだけど、正直今これを観るやめようと思ったんだよ。
きっとエンタメとしては観れないだろうからな。
でも先日、パク・ソジュンが日本に向けて発信してくれたメッセージですごく心配してもらっている様子が窺えたのでやっぱり観ようってことで映画館に行ってきた。
といってもポイント鑑賞なんでタダ見なんだけどな。
韓国を襲った未曽有の大地震。
すべてが倒壊し廃墟と化したソウルでただ一棟、奇跡的に倒壊しなかったマンションがあった。
そのマンションには生存者たちが押し寄せ、無法地帯となり不法侵入、略奪が横行する。
危機を感じたマンションの住人は、主導者を立て、居住者以外を追放、住民のためのルールを作りユートピアを気づき上げる。
住民の代表となったのは902号室の冴えない男ヨンタク(イ・ビョンホン)。ヨンタクは権力を握ったことにより次第に凶器を露わにしていく。
そんなヨンタクに傾倒していく防犯隊長ミンソン(パク・ソジュン)、そんなミンソンに不安を覚えるミンソンの妻ミンファ(パク・ボヨン)、やがてヨンタクの支配が強大になっていく中、思いもよらない争いが勃発する。
未曽有の状態になった時、生きるために利己的になるもの、何とか理性を保つもの、客観的に見ると自分は理性を保つ側になりたいと思うんだけど、いざ自分があの立場になると、見知らぬ人を家に招き入れて助けることができるだろうか?
もちろん、できる限りは助け合いたい、手を差し伸べたいと思うんだけど、それは自分が今安全な立ち位置にいるからなんだろう。
ビョンホンは悪いやつ感がすっかり板についてるな。
そういえば最近はヒール寄りの役柄が多いもんな。
無政府状態になった時、コミュニティーを築く、リーダーを立てるというのは大事なことだ。
そしてそのリーダーが見ている方向を全員が見ること。
実はこれ相当難しい。
どんな優良政治でも支持率100%なんてありえないわけで、必ず考えの違う人がいる。
そして違う考えを声を大にして言えるかということだと思う。
この映画では韓国の人の気質がよく表れていると思う。
一方、パク・ソジュン、彼は典型的な韓国の好青年ってイメージだな。
自分が最後を迎える時、自分の選択が正しかったか思い起こすだろうし、やっぱり愛する人といたい。(できれば愛する人を見守る側になりたい。)
そういうことを改めて考えさせられた一本だけど、結末に希望や救いを求めている人にはおススメしない。
ただ、地震という自然災害の描写が現実とかけ離れていたのが救いといえば救いといえるだろうな。
鑑賞メモ:劇場